過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2014年10月5日放送

特集

大好評企画「おらが県こそ輝くNo.1!静岡県編」毎日巻き取ってるアレも!猫大興奮のアレも!実は静岡県だった!

ゲスト

森永卓郎さん、鈴木砂羽さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、大好評シリーズ「おらが県こそ輝くNo.1!第13弾!」。
一見、地味でパッとしなさそうな県にも、実は儲かっているいろんな日本一があるのを紹介するこの企画。今回伺うのは静岡県!
お茶と富士山だけじゃない日本一の静岡県産をご紹介!
儲かりのヒミツに迫ります!

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◎プラモデルで日本一!

静岡県が日本一なものを求めて、まずスタッフが向かったのは静岡県庁。
出迎えてくださったのは、商工業局の渡辺吉章局長。

スタッフ:静岡県が日本一儲かっているモノって何でしょうか?

渡辺さん:船とか飛行機とかロボットとか、少年時代に誰でも1つは作ったことのある         アレがあります!

少年時代に作ったことあるアレ?
その情報をもとにスタッフが向かったのは、静岡市の株式会社青島文化教材社。
経営企画室の青嶋大輔室長にお話を伺いました。

スタッフ:ここで一体、何を作っているんですか?

青嶋さん:プラモデルですね!プラモデルが静岡は日本で一番なんです!

そう!静岡県はプラモデルの生産で日本一!
出荷額は、2位以下を億単位で2桁も引き離し、ダントツの136億円!
静岡県には、青島文化教材社にタミヤ、そしてガンプラを作っているバンダイの工場も集まっていて、国内のプラモデルの実に93%が静岡産!
でも、なんで静岡県でそんなにプラモデルを作っているんでしょうか?

静岡県はあの徳川家康が、隠居生活を送ったおひざもと。
当時は、久能山東照宮や浅間神社などの大規模な建設工事が行われ、日本中から木工職人が集められました。
その木工の技術が、後に意外な形で花開いたのです。

青嶋さん:青島文化教材社の創業者は曾祖父なんですけど、元々実機飛行機のパイロットだったんですよね。で、それを模型にしてみて近所の子供達に配ってみたらしいんですよ。

障子やふすまなど建具を作る職人で、静岡初の民間パイロットだった青島次郎さんが、木工技術と飛行機の知識を活かし、昭和7年に商品化したのが、ゴムの力で飛ぶ木製模型飛行機。

これが当時、大ヒット!
以来、静岡では木製の模型作りに火がつき、やはり木工の技術を持っていた「タミヤ」「ハセガワ」といった会社も続々と参入。
船や飛行機などの木製模型の販売を開始。
そして戦後、昭和33年に素材を木からプラスチックに変えた、初の国産プラモデルが発売されると、時代はプラモデル一色に!
こうして今にいたるまで、静岡はプラモデル作り日本一の地位を守り続けているのです。
そんな静岡のプラモデル作りの強みはどこにあるのでしょうか?

青嶋さん:まずデコトラ!

青島文化教材社で30年前からずっと売れてるのがデコトラシリーズ!
映画「トラック野郎」で一世を風靡したデコトラを、そのまんま模型にしたシリーズ。

青嶋さん:デコトラって言葉は青島が考えて商標も登録してるんです。

そう!ブームの兆しを誰よりも早く見つけ、何でも模型にしちゃうのが、新しいモノ好きで、何にでも挑戦する静岡の職人気質なんだとか。
他にも、いわゆる「ヤン車」やアニメのキャラクターが描かれた「痛車」にも、どこよりも早く目を付けてバカ売れ!
そして今、一番売れているのが・・・

「艦隊これくしょん」という、美少女と旧日本海軍が合体した大人気シリーズ。

青嶋さん:昔から現場が企画したモノに対して、トップの人間というのは「やってみろ!多少失敗してもいいよ」っていうスタンスです。

こうして青島文化教材社の売上げは年間25億円!
そんな静岡県はプラモデルでがっちり!

◎トイレットペーパーで日本一!

続いてやってきたのは県北部の富士市にある丸富製紙株式会社。
こちらで作っている日本一のモノとは何なのでしょうか?
経営戦略室の佐野裕宣室長にお聞きしました。

佐野さん:トイレットペーパーです!

そう!静岡県もうひとつのNo.1はトイレットペーパー!
静岡県のトイレットペーパー出荷額は、2位以下を倍以上引き離してダントツの日本一!
595億円!

スタッフ:なんでまた静岡が日本一なんですか?

佐野さん:昔から、近くに富士山がありまして、その地下水が豊富にあったのが大きな理由です。
         
そもそも、富士山の麓にある静岡県は、紙を作るのに必要な水と木材が豊富なため、製紙産業が盛んで、これも日本一。
さらにトイレットペーパー作りに有利なのが・・・

佐野さん:古紙が大量に発生する関東圏に近いという立地条件!

実は日本で生産されるトイレットペーパーの半分以上は古紙をリサイクルしたもの。
原料の古紙がたくさん発生する大都市、東京と名古屋に近い静岡県はトイレットペーパーの一大産地に!
100%古紙から作っている丸富製紙。

原料の古紙がこちら!
富士根工場製造部 副部長の遠藤正博さんにお聞きしました。

スタッフ:こういうのは安いんですか?

遠藤さん:新しいパルプと比べると5分の1くらいです。1kg大体ですね20円くらいです。

ぎゅうぎゅうに固めた1トンの塊でお値段2万円。
これがこの後・・・

地球窯と呼ばれる巨大な球体の圧力釜で、ゆっくり回しながらじっくり蒸し、ドロドロに溶かす事で、インクや不純物を取り除いていきます。
こうしてできた白いパルプを漉いていけば、トイレットペーパーになるそうですが・・・

遠藤さん:抄紙機(しょうしき)といって、ここで紙を漉いています。

とにかくスピードが大事!
なのでベルトがすごいスピードで回る、抄紙機という機械を使用。

中では回転するベルトとベルトの間にパルプを吹き付け、高速で絞られることで水分が飛び、薄く均一で丈夫な紙が漉けるのです。
そのスピードは秒速20m。
一旦、巨大なロールに巻き取られた後、さらにミシン目などを入れ、短くカットすれば商品として完成!
年間700万kmのトイレットペーパーを作っています!
そんな丸富製紙で最近イチオシの儲かりペーパーが・・・

こちら!
3枚重ねのトイレットペーパー、その名も「プレミアムロール」。
一般的な2枚重ねのトイレットペーパーに比べ、吸水力がなんと2倍!
そこには1枚辺りの薄さを4分の3にするという技術が!
でも何でそんなに薄い紙が作れるのでしょうか?

佐野さん:牛乳パックをふんだんに使っておりますので薄くしても紙が切れない。

丸富製紙では古紙の中でも牛乳パックを多く使っている。
元々かなり質の良い紙でできているので、薄くて丈夫な紙を作るのに最適なのです!

スタッフ:牛乳パック争奪戦にならないんですか?

佐野さん:実際になってますけども、牛乳パックをトイレットペーパーにしはじめたのは日本でうちの会社が初めてなんです。
         
だからこそ入手ルートも確立しており他のメーカーはなかなかマネできない!
丸富製紙のトイレットペーパー生産量は、月間約11000トンと業界トップクラス!
そんな静岡県はトイレットペーパーでがっちり!

◎プールで日本一!

再び静岡県庁の渡辺局長に静岡県の日本一をお聞きしました!

渡辺さん:思わず飛び込んで泳ぎたくなっちゃうアレがあります!
思わず泳ぎたくなっちゃうアレ?
そう聞いてやってきたのは、浜松市にあるヤマハ発動機株式会社。
出迎えてくださったのは事業開発センターの小川恭弘部長。

スタッフ:こちらで作ってる日本一って何ですか?

小川さん:コレです!これはFRPプールになります。

なんとこれ、プールの切れっ端!
実は静岡県、プールの製造が日本一で製造額は28億円!
でもヤマハっていうと、バイクとか乗り物のイメージですよね?
なんでプールを?

小川さん:当社は元々ボート、ヨットをFRPで作っていましたけども、ちょうどオイルショックの頃、ボート、ヨットがなかなか売れない時代にFRPという素材を使って何か新しい事できないかという事で。

そう!ヤマハがボートの船体に使っていた軽くて強い素材がFRP。
水に浮かべる船体に使えるなら、逆に水を溜めるのにも使えるのでは?とひらめいて、プールを作ってみたところ、それまでコンクリートや金属で作られていたプールが使用するうち、ヒビが入ったりカドが尖ったりしていたのに対し、耐久性が高く安全だと大評判に!

その後一気に広まって、今や学校や遊園地で見るプールも全部FRPプールに!
その9割はヤマハで作っているっていうから儲かるはず。
ではそんなFRPプールってそもそもどんなものなのでしょうか?
作り方から見せてもらうことに。

工場の中ではなにやら大きな型の内側に液体を吹き付け、そこに白い布のようなものを敷き詰めて、もう一度上から液体を吹き付ける。
これは一体?
プール事業推進部の小島郁夫部長にお話をお聞きしました。

小島さん:FRPの強度を出す核となるガラス繊維に樹脂を吹き付けて固めていく工程になります。

小島さんによれば、この白い布に見えるのはガラス繊維という素材を固めたり編んだりしたもので、吹き付けていた液体はプラスチックの一種「ポリエステル樹脂」。
この2つ、わかりやすく言うと鉄筋コンクリートの鉄筋とコンクリートの関係。
頑丈なガラス繊維を、軽くて柔らかいポリエステル樹脂で固めることで、軽さと強さ、しなやかさを兼ね備えた強いプラスチックができるのです。

FRPは「ガラス繊維」で「補強」した「プラスチック」の略なのです。
何層にもガラス繊維とポリエステル樹脂を重ね、1時間後に固まると・・・

この通り!なんとなくプールっぽい!
FRPプールはパーツをバラバラに作り、設置する場所で組み立てれば完成なので、ビルの屋上や地下など、設置場所も自在!
お値段は25mプールで約1850万円。
設置数は年間230面!
つまり静岡県はFRPプールでがっちりです!

◎ペット用資料が日本一!

次にやってきたのは静岡市にある工場。
出迎えてくださったのは、はごろもフーズの森重之理事。

スタッフ:こちらで静岡県が日本一のモノを作っていると聞いてきたんですけど何ですか?

森さん:ペット用飼料で日本一です!

そう!静岡県の知られざるナンバーワンは、犬や猫向けの餌、ペットフード!
出荷額は173億円!
ペットフード大手「ビタワン」の日本ペットフードをはじめ、「チャオ」のいなば食品、「ねこまんま」のはごろもフーズなど、多くのメーカーがペットフードを静岡で作っているのです。
どうしてこんなに静岡に会社が集まっているのでしょうか?

森さん:静岡県が焼津・清水といった大きな港があってマグロ・カツオの水揚げ量が全国有数なんです。

そう!キャットフードの原料となる、マグロやカツオがたくさん獲れるのが静岡県。
さらに・・・

森さん:ツナ缶は日本の中で約9割近く、この静岡県で生産されています。

静岡県は、ツナ缶の生産も日本一!
出荷量35301トンと2位の宮城県の16トンを寄せ付けずダントツの1位!
そして、キャットフードづくりとツナ缶づくりには深い関係があるのです。
作り方を見せてもらうことに。
はごろもフーズ株式会社 ペットケアユニットの鈴木佳那子さんにお話を伺いました。

鈴木さん:こちらでは原料となるキハダマグロやカツオを丸ごと一匹から処理をしていきます。

まず目に飛び込んだのは100℃以上の高温の蒸気で3時間以上蒸された大量のマグロ!
これを下処理するんですが・・・

そこには、大勢のオバちゃまの姿が!

スタッフ:人がやってるんですね?

鈴木さん:そうなんです。骨とか皮が非常に多いので、人が丁寧に加工することで、より美味しく仕上がります

手作業でウロコ、皮、骨を取り除いて、さらに身を部位ごとにより分ける。
この丁寧な作業こそ、ツナ缶作りで培われた重要なノウハウなのです。

手作業なのはネコが大好きな、血合いといわれる部分と、逆に人間が大好きなそれ以外の白い肉の部分を、上手に2つに分けるため。

スタッフ:ネコって血合い肉が好きなんですか?

鈴木さん:はい、大好きなんです。

スタッフ:匂いが独特の匂いですね。

鈴木さん:香りもネコちゃんの食いつきが良くなるひとつの理由です。

分けた時に残る骨や頭なども以前は捨てられていましたが、今では鶏の飼料に活用できるため、無駄になる部分は一つもなく、全て効率よく使えるのです。
そして程よい大きさにカットされフレーク状に!
ネコの好きな薄味の魚介エキスやアミノ酸、ビタミンなどの栄養を加え、パウチに入れたら完成です。
最近はさらに薄味の、魚と水だけを使った「無一物」ってシリーズも売れているそう。
そんな、はごろもフーズのキャットフードの年間売上は約15億円!
静岡県はペット用飼料でがっちりです!

▼スタジオでお聞きしました。

加藤:猫缶が一位って知ってましたか?

鈴木さん:薄々そうじゃないかなとは思ってました。たくさん缶詰工場があるので。

進藤:そしてプール。

加藤:ヤマハがプールを作ってるなんて知らなかったですよ。

森永さん:ヤマハってスゴい会社で、元々バイクでモーターの技術があったので、それで船に行くわけですよね、船を作っていてそれがFRPだったからプールに行く!次々に新しいモノを作っていくんだけど、キチンとベースとなる技術を持っているというところが会社としてスゴいところですよね。

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