過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2014年9月28日放送

特集

そうじ機の常識を変えた!『ダイソン』登場!CMでおなじみ・・・あのジェームズ・ダイソンが緊急来日!!

ゲスト

ダイソン 創業者/チーフエンジニア  ジェームズ・ダイソンさん

番組内容

がっちりマンデー、今日のテーマは、CMでおなじみ「ダイソン」!
「吸引力の変わらない、ただ1つの掃除機」というキャッチコピーで、1998年、日本に鮮烈デビュー!創業以来、世界中でなんと6000万台以上を売り上げた。まさに掃除機界の革命児!そんな人気のヒミツを探ろうと、今回イギリスの本社に潜入!掃除機の会社なのに何故か戦闘機!?さらに、この秋発売する新商品の開発現場に潜入!ダイソンの物作りを支える天才若手集団を発見!その素顔とは!?
その誇りにホコリがかかることのない30分です!

■放送内容をシェアする

■売れる掃除機はどうやって作るのか!?イギリスの「ダイソン」本社に潜入!!

羽田空港から飛行機に乗ること13時間…イギリス、ヒースロー空港に到着。気温18度。薄着のスタッフがまず向かったのは、ロンドン市街地。念のためダイソンの知名度を聞き込み調査。

スタッフ:ダイソンって会社、知っていますか?
女性の方:3、4年前にダイソンの掃除機を買ったんだけど、とても使いやすくて、毎日使っているわ。
男性の方:ダイソンの掃除機はオシャレで、吸引力がとっても長持ちするんだ。

さすが、イギリスでも知名度は抜群。では早速、本社のあるマルムズベリーへと、車で走ること2時間。のどかな景色の中に突如、超近代的な建物が出現。こちらがダイソンの本社。こりゃ相当儲かっていそうだ。

スタッフ:I am from japan TBS television Gatchiri Monday!
セーラさん:ダイソンへようこそ。

案内してくれるのは、広報担当のセーラさん。こりゃいい取材になりそうな予感。しかし、いざ撮影が始まると…

スタッフ:こっち撮っても大丈夫ですか。
セーラさん:そっちの撮影は禁止よ!
スタッフ:じゃあ、あっちは?
セーラさん:禁止よ!

技術が大事なダイソンだけに、やはりセキュリティが厳重。そして案内されたのは、何やら掃除機がズラリと並べられたスペース。

ここは一体何をする所なのですか?デザインエンジニアのニックさん。

ニックさん:ここは、ダイソンの歴史的な背景を説明するための場所で、彼は1970年代の技術の原型を作り始めたんです。

そう、ここには、今から36年前にダイソン氏がダンボールで作った試作機から、最新マシンまでズラリと並んでいる。

しかし、そもそも、どうして掃除機を作ろうと思ったのか、それは今から36年前のこと…

ダイソンさん:あぁ、ゴミが吸えない!また吸引力が弱くなっている!くそっ、紙パックがもういっぱいになっている。この役立たずめ!

紙パックにゴミが溜まると、吸引力が弱くなる掃除機にイライラ。そこで、自力で何とかしようと開発をスタート。空気を渦巻状にして、ゴミを取るという、全く新しいゴミの吸い方を発明したのです。そして、もう1つこだわったのが透明なデザイン。

当時の社員たちの様子を想像すると…

ダイソンさん:みんな見てくれ。これが未来の掃除機だ。容器を透明なプラスチックにして、吸い取ったゴミが見えるデザインにしようと思うんだ。最高のデザインだろ。
社員:え〜!ゴミが見えたら汚いですよ〜。

…とスタッフからは総スカン。しかし、ダイソン氏には自信があった。

ダイソンさん:君はトイレで用をしたあと、どうしているんだい?
社員:用をしたあとですか…?
ダイソンさん:便器の中を見るだろ。自分が出した汚れは汚いと思わないどころか、逆に、見ようとするものなのだよ。
社員:なるほど!確かに、言われてみれば見ますね。

こんな会議があったかどうかは定かではありませんが…こうして誕生したダイソンのサイクロン掃除機は、今や、日本はもちろん、世界72か国で計1800億円を売上げる大ヒット商品となったのです!
そして、スタッフは、何やら大事なテストを行っているという場所に潜入。すると…勝手に無人で動き続ける掃除機が!

デザインエンジニアのジミーさん、これは!?

ジミーさん:これは、押し引きのテストマシンです!掃除機を行ったり来たりさせることで、ヘッドの耐久力を計測するんだ。
スタッフ:何回くらい、押し引きすると合格なんですか?
ジミーさん:このテストでは、時間で言うと450時間。距離で言うと1300km分するんだ。

さらにダイソンでは、ヘッドの耐久力テスト以外にもモーターを1500時間続けて動かす持続力テストや、1万回以上も本体を叩きつける衝撃実験など…実に様々な試験が繰り返し行われているのです。

さらに、中には特殊な部屋も…

スタッフ:ここでは何をしているのですか?
ジャンさん:扇風機を動かして、出る音のレベルを細かく調べているんだ。

ここは「音無響室」と呼ばれる部屋で、設置された10本のマイクを使って、より正確にどこの位置からどれだけの音が出ているのかを調べている。

ダイソンは掃除機や扇風機など、「空気」を扱う会社。だから、音のテストは欠かせない。

ジャンさん:最新の機種では70%も音を削減したんだ。

こういった地道な試験を重ね、この秋発売する新型掃除機が完成したそうですが、スティーバンさん、一体どんな?

スティーバンさん:新しいコードレスタイプの掃除機を開発したんだ。

コードレスって日本にも結構ありますけど…何が新しいのでしょうか?

スティーバンさん:これまでの掃除機のヘッドは、吸引力を持続するために周りを囲まなければならなかった。でも、吸込み口を囲ってしまうと、大きなゴミは押し出してしまって、吸い取れなかったんだよ。

そう、そもそも掃除機の吸い込み口は、床との隙間が多いと空気が入るため、どうしてもゴミを吸い取りづらい。だから、なるべく床に近づけるように工夫する。しかし、これだと大きなゴミは吸えない。

…そこでダイソンは考えた!この新作ヘッドでは、これまであった前の壁をカットし、その代わりにその部分をブラシにした。比べてみると…壁が無くなり、ブラシがむき出しに。その差は一目瞭然!この数センチが大きな進化なのです。

スタッフ:でも、壁をカットしたら、空気が入ってくるから吸引力が弱まるんじゃないですか?
スティーバンさん:実にいい質問です!大丈夫、このブラシは、毛が密集している特殊な構造なので、ほとんど空気が入らない仕組みになっているんだ。

企業秘密につき、詳しくは教えてくれませんでしたが、とにかく、このブラシは空気が入りにくい構造になっているとのこと。

だから、壁が無くても吸引力が落ちないし、大きなゴミも押し出すことなく、ガンガン吸い込むことができる。この秋発売予定だというこのコードレス掃除機。これまた儲かりそうですね、ミスターダイソン!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:それにしても、企業秘密が多かったですね。
ダイソンさん:秘密にすることは、エンジニアにとってはとても難しいことです。奥さんやガールフレンドにも秘密ですから。
加藤:ダイソンさんも、奥さんには秘密にしてるんですか?
ダイソンさん:はい。実は、妻にはたくさんの秘密にしていることがあります。でも、コツを覚えれば大丈夫です。
加藤:コツとは何ですか?
ダイソンさん:口を閉じて置くことです(笑)。
進藤:今日は、さきほど出ていたコードレス掃除機をお借りしました。
加藤:おお、確かに大きなゴミも取れますね。この技術は、今、ダイソンだけですか?
ダイソンさん:そうです。あなたの目の前の人が作ったんですよ。頭いいでしょう?
加藤:知ってますよ(笑)。これからもダイソンの掃除機は進化していきますか?
ダイソンさん:もちろん!例えば、この掃除機の電子モーターは毎分10万回転します。ちなみに車のモーターは1万5千回転。小さいながら強力ですが、これを作るのに15年掛かかりました。

■「ダイソン」儲かりのヒミツ!イギリスの本社に似合わない不思議なモノを発見!!

ダイソンの本社内をウロウロしていると…何やら奇妙なものを発見!

スタッフ:あれ、スゴイですね!

なんと、駐車場にドドーンと戦闘機がありました!

スタッフ:あの、会社に戦闘機って必要ないですよね?
ニックさん:この戦闘機は、優れたテクノロジーの一例で、完ぺきなんだよ!エンジニア達は、毎朝来たときに、これを見ることで、斬新なデザインの商品を生み出すためのインスピレーションをかきたたせるんだ。

ハリアーと呼ばれるこの戦闘機は、滑走路を使わず垂直に離着陸ができるという世界初の新発想。しかもデザインもかっこいい!

これ、「優れたデザインのモノを作るには、本物の優れたデザインを見ておくべき」というジェームズ・ダイソンの考えから置いてある。名づけてデザインアイコン。さらに社内の売店近くには…なぜか半分にカットされたイギリス車「Austin Morris Mini」が!

これは、エンジニアたちに、狭い空間の使い方を意識させるためのもの。サイズはコンパクトなのに、いかに車内を広く感じさせるか…スペースを活かすアイデア例として、置いてあるのだとか。
さらに、社内をウロウロするスタッフは、社員さんを見ているうちに、あることに気がついた。何だか妙に若い人が多いような気がします。

ニックさん:ジェームズ・ダイソンが起業した時も、卒業したての4人のエンジニアを雇っただけで、サイクロン掃除機を開発したんだ。今でも若者を重要視しているのは、彼らには先入観がなく、自由な発想を持っていて、新しいアイデアを持っているからなんだ!

長年の経験というよりも、むしろ、若者の大胆な発想を重視するのがダイソン流。なので、エンジニアの平均年齢は26歳と若い!そんな若者の才能を磨くために、年1回、社内では、とあるイベントを開催!それが「チャレンジ・ダイソン」!
若手エンジニアたちがチームを組んで、モノ作りに挑戦。今年のテーマは『ホバークラフト』!8月某日に開催された「チャレンジ・ダイソン」の様子を見ると…決まったコースをいかに速く走り抜けられるのか競っている。

予算が50ポンドと決まっていたり、より少ない材料を使うことでボーナスポイントが与えられたりと結構本格的!若手育成の一貫のためにやっているそうですが、みんな楽しそうです!そんなエンジニアたちが、今までとは全く違う掃除機を生み出したのだとか。来年の春発売予定というそれを、がっちりマンデーのために特別に見せてくれるって!ワクワク…って、あれ、お掃除ロボ?あんまり目新しくないような。

ロボット工学主任のマイクさん、その辺り、どうなのでしょうか?

マイクさん:これまでのダイソンの作っていた掃除ロボットは、センサーのみで、目標を捉えていて、カメラが付いていなかったんだ。

そう、ダイソンが送り出すお掃除ロボは、新たに搭載した「カメラ」がスゴイ!今までのお掃除ロボは、センサーだったり、カメラでも前しか見えなかったりで、どうしても部屋全体を効率よく掃除するのが結構大変だった。そこで開発したのが最新型カメラ。これ、どうなっているかというと…

マイクさん:掃除機の上部にカメラがあって、曲がった鏡が付いているんだ。その反射を利用することで、360度の視野を持つことが可能になったんだ。

そりゃスゴイ!でも、当然その開発には、そうとう苦労もあったんでしょうね?

マイクさん:ええ、最初に、このアイデアを試作するとき、手元に丸い鏡が無かったので、食堂から借りてきたランプを使いました。

食堂のランプにまでヒントがあったとは、マイクさんの視野の広さにも脱帽。このハイテクお掃除ロボ。日本の家電業界にサイクロンを、いやいや旋風を巻き起こして、がっちり、いきそうですね!

▼スタジオでお話を伺いました。

進藤:今日は、ダイソンのお掃除ロボ、お借りしました。
加藤:ほう、けっこう厚みがありますね。
ダイソンさん:はい。でも、幅は狭いですよね。これで細かいところも掃除できます。
加藤:なるほど。では動かしてみましょうか。
ダイソンさん:最初は、カメラで周りの様子を確認します。部屋の映像をインプットしてから徐々に動いていきます。
加藤:おお、やっぱり、お掃除ロボの吸引力もスゴイですね!あれ、でもダイソンさん、この掃除ロボに、さきほどのブラシは付けられなかったのですか?
ダイソンさん:いいアイデアですね。でも、さきほどのはフローリング用で、これは絨毯も兼用なんですよ。
加藤:なるほど。じゃあ、ブラシも交換できたらいいのに。
ダイソンさん:いいアイデアですね(笑)。
加藤:やはり、社員の若い力は大きいですか?
ダイソンさん:ええ、彼らは、好奇心旺盛で、理想もやる気もある。私も刺激を受けています。
加藤:引退など考えたりしませんか?
ダイソンさん:それは考えていません。だって作ることは楽しいですから(笑)。

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.