過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2014年5月25日放送

特集

新企画!「がっちり交通機関」長野になぜか小田急が!?埼玉にマッチ箱電車!?

ゲスト

森永卓郎さん、篠山輝信さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、全国で大活躍!がっちり交通機関!
交通機関といえば、鉄道ならJR、飛行機ならJALやANAなんかがすぐに思い浮かびますが、そんなメジャーどころだけが交通機関じゃない!
地方には、小さくても、その地域の人だけが知っている儲かり交通機関がけっこうある!埼玉で発見!新幹線と並走する、ナゾのマッチ箱電車。熊本・天草で発見!小さなプロペラ機を、社員総出でごしごし洗うエアライン。
今日は、新企画、がっちり交通機関!どうしても、乗ってみたくなる30分です!

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■引退車でがっちり!「長野電鉄」!!

がっちり交通機関を探して、まずやってきたのは、長野県長野市にある私鉄「長野電鉄株式会社」。長野駅から善光寺を通って、お猿さんが入るので有名な地獄谷温泉のある、湯田中までを1路線だけ運行している。

けっこう地味な感じがしますが、この会社に、すんごいがっちり戦略があるらしい。その主役は長野駅地下ホームにいるってことで、降りてくと…どこかでみたことあるような電車が。これ、もしかして、小田急のロマンスカーですよね? 長電営業部の鈴木さん。

鈴木さん:そうですね、元ロマンスカーです。今は、長野電鉄のゆけむりという特急車両で運行しております。

小田急ロマンスカー改め「長電ゆけむり号」!とにかく乗ってみると、5分ほど地下を走ってから地上へ。先頭車両の見晴らしは、もちろん小田急ロマンスカーと同じパノラマビュー!信州長野の地を走る、小田急時代の11両から4両編成と、かなり短くなった特急ゆけむりです。

鈴木さん:これは、小田急電鉄から譲ってもらったってことなんです。

そう、小田急で引退して、廃車になるはずだったロマンスカーを譲り受け、長野電鉄仕様に改造して走らせているってことなのです。これ、小田急にしてみれば、廃車にするための費用がかからないというメリットもあって、車両代はタダだったのだとか。でも、小田急さん、けっこう太っ腹ですよね。

鈴木さん:まあ、廃車費用も相当掛かるということもあるのですが、なにより、ずっと自分たちが面倒見てきた車両が、他の地で活躍できるという事は、嬉しいことですね。

廃車にするくらいなら、新天地で活躍する姿を見たい。そんな小田急鉄道マンの電車愛も乗せて、走っているのですね。で、引退車両をもらう方のメリットは、コストの節約だけじゃない!ロマンスカー導入を進めた笠原社長によると…

笠原社長:昔、小田急線に乗ったけど、長野で走っていると聞いて乗りに来ましたという声も多いです。収入が伸びたというのはありましたね。

ロマンスカーが長電のエースになったことで、乗ってみたいというお客さんがぐっと増えたってわけ。

お客さん:北海道から乗りに来ました。最高ですね!

大満足のよう。そして、途中の駅で止まっていると、またどこかで見たことある電車に遭遇。これは、空港に行くときのあれですか?

鈴木さん:元JRの成田エクスプレスですね。JRから購入した形で走っています。

そう、小田急ロマンスカーだけじゃない。JRからは、あの成田エクスプレスの引退車両を導入!その名も、特急スノーモンキー!

成田エクスプレスの名残も残っていて、海外旅行用のトランク置き場がまんま残っていました。長野電鉄の特急料金はたったの100円。行きはロマンスカー、帰りは成田エクスプレスとしても、プラス200円で楽しめちゃいます。さらにさらに長電には…東急東横線の昔の車両や、旧営団地下鉄日比谷線の車両が、各駅停車の電車としてフル稼働中。こりゃ、もう引退車両を集める戦略ですよね、社長?

笠原社長:いえ、新車が作れないだけです。

またまた!観光の目玉に、地域住民の足に、ベテラン電車が頑張っています!

▼スタジオでお話を伺いました。

森永さん:この長野電鉄のロマンスカーがタダで購入して大ヒットだったんですけど、今、他の会社も、引退車を利用しようというところが増えていて、タダじゃなくなってるんです。

加藤:へえ、そうなんですね。

森永さん:他にも、今、元々丸ノ内線の車両がアルゼンチンを走ったりしています。

■ニューシャトルでがっちり!「埼玉新都市交通」!!

続いてやって来たのは埼玉県にある「埼玉新都市交通(株)」。本社はなんと高架下!
社長に就任して8年目の大信田さん。埼玉新都市交通のがっちり交通機関はというと?
こちらのニューシャトル、最大の特徴はレールではなく、タイヤで走るってこと!お台場を通る「ゆりかもめ」と同じタイプです!

さらに走行している場所にも特徴が!なぜか新幹線の横っちょに張り付くように走っているけどどうしてなのでしょうか。

大信田社長:新幹線のレールだけをこの土地に作るのではなくて、地元の方達も利用できる路線を提供しようということで作られました。

そう、今から32年前の1982年、東北・上越両新幹線の開業に伴い、線路の横の、空いているスペースを利用して、地元の足にしようという計画で作られたのがニューシャトル。

埼玉県の大宮駅から内宿駅まで、12.7キロメートルを25分で走ります。そんなニューシャトル、開業当初は、乗客がなかなか増えず、パッとしなかった。ところが、開業当初1日1万人だった乗客が、現在は4万7千人になりました。30年で、5倍近くにアップ。そこには、大信田社長らによる、様々な儲かり作戦があったのです!例えば…

大信田社長:それまで、15分間隔で運行していたニューシャトルを、あえて10分間隔に増便しました。

元々、そんなに利用者がいなかったのに、便を増やしたらコストが増えるだけと思いきや、なぜか乗客数がググンとアップ。お客は、いないのではなくて、便数が少なくて不便だから乗らないだけだったのです!大信田社長の読みが、見事的中!
さらに、もうひとつ取り組んだ儲かり作戦が…ニューシャトルのダイヤ数を、毎年2、3本ずつ、ちょこちょこと増やしているところ。

大信田社長:こまめに増便することで、メディアに取り上げてもらえるので、PRにもなるんです。

そう、小さい会社なので、宣伝する予算がほとんどない。そこで、社長が編み出したのが、この細かいダイヤ改正。実際、毎年、新聞や雑誌が取り上げてくれるそう。こうした地道な戦略で、乗客数アップを続けているニューシャトル!まだまだがっちりですね。

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:あのアイデアとか、おもしろい社長ですね。
森永さん:まず、線路が無くてタイヤで走る分、メンテナンスのコストがいいんです。あと、あの戦略は正しいですよ。確かに15分間隔だと、時刻表に合わせて駅に行かなきゃならないですけど、10分間隔なら、とりあえず行って待てばいいという気持ちになりますからね。
篠山さん:安心感ありますよね。

■1機の飛行機でがっちり!「天草エアライン」!!

やってきたのは、九州・熊本県の南西部にある天草市。
ここにも、地元でがっちりな交通機関があるらしい。到着したのは、空港。そう、がっちりなのは、ここ、天草空港に本社を構える「天草エアライン株式会社」という航空会社。
でも飛行場に出てみると、けっこう閑散としているような。停まっている飛行機は一機だけですが、天草エアライン営業部長の川崎さん、飛行機が一機しか見当たりませんが?

川崎さん:いや、うちはですね、一機で運行しているんですよ。元々この一機しかないんです。

そう、この会社の飛行機は、カナダ製の39人乗り小型プロペラ機一機のみ。

川崎さん:あれが、みぞかっていうんです。天草の方言で可愛いっていう意味なんです。うちで一番の働き者ですよ。一日10便飛ぶんですから。

天草エアラインのがっちりは、この可愛いみぞか号たった一機で支えている。朝から晩までフル稼働。まずは朝一、福岡まで行って帰ってくる。それから熊本、大阪まで飛んで、
また天草まで帰ってくる。このあとさらに、福岡までを2往復するっていうからスゴイ!
天草から福岡まで車で行くと4時間以上かかるのが、みぞか号なら35分。熊本までならたったの20分!

天草エアラインは、地元の人にはなくてはならない交通機関なのです。
じゃ、乗せてもらいましょう。機内は、ほぼ満席!がっちりってことですね!では熊本までテイクオフ!みぞか号一番のセールスポイントが、機内からの景色。普通の飛行機が飛んでいるのは、雲よりかなり高い8000m以上。しかし、みぞか号は地上から1300mという低空を飛ぶので、下がよく見えます!

そして、CAさんの接客も一味違う。手作りの機内誌に、天草の方言のことが書いてあったので、ダメモトで方言でのアナウンスをお願いしてみました

CAさん:今日はあいにく、雲が多くてきれいな景色が見られんばってん、どうぞごゆっくりすごしてはんよ。

こんな臨機応変なサービスも小さい会社だからこそ。そして、20分のフライトで熊本空港に到着。そして、お客さんを降ろしたら意外な光景が。CAさんと機長が機内の清掃をしています。

小松機長:まあ、家内業みたいなもんですから。

そう、天草エアライン儲かりのヒミツは、全部自分たちでやるってところ!天草空港では、通常外部に委託する保安検査も社員が…というか、社長がやっています。

奥島社長:中小企業なので、みんなでやるんです。

荷物の積み下ろしや、お客さんに引渡すのも社員の仕事。すべて社員がやることで、経費が大幅に減らせるってことなのですね。朝の6時半、月に一度の機体清掃には、CAさんも参加。あら、ここにも社長のお姿が!

奥島社長:全員で一機を飛ばしてる会社ですから、愛機なんですよね!愛車といっしょですよ。

なるほど。そして、夜の7時半。一日のフライトを終えたみぞか号は、もちろんこれまた社員の手で整備される。

スタッフ:もしも不具合が出たらどうするんですか?
整備士さん:徹夜で直します。

整備が間に合わなかったら、当然全便欠航の大ピンチ!替えがないから、機体整備も真剣勝負なのです。でも、一機を大事に使うからこそ、がっちりなのですね。

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:普通、一機で運営できるって思わないですよね。
森永さん:他の空港を使うと、滞在費などが掛かるんですけど、毎回熊本に戻って来るってだけで違いますからね。

■センサー付きバスでがっちり!「イーグルバス」!!

続いてやってきたのは、埼玉県川越市にある「イーグルバス株式会社」。
ご丁寧な挨拶の谷島社長。どんな交通機関でがっちりなのか。元々、観光バスなどを運営していたイーグルバスが、2003年、埼玉県の川越市や飯能市近辺の路線バス事業に参入!そしたら、エライことになっているらしい。

年間乗客数が、なんと25%アップの30万人に。そこには、ある秘密兵器の存在が。まず、イーグルバスがやったのは、乗降口にセンサーを取り付け、全路線にある停留所での乗降人数や、バスの発着時間を秒単位で全部記録!

例えば、グラフで白い線が本来の時刻表ダイヤ、青い線が実際に発着した時間、ピッタリ重なっていれば時刻表通り運行しているって事なのですが、遅れているとその差が開いていく。以前は、けっこうずれている。

そこで、データを活かして停留所に止まる時間をお客の数に合わせたり、朝の時間帯に、乗客数が増えていたら、その時間だけピンポイントで便数を増やしたりなどと対応。すると、ぴったりです!
さらにイーグルバスが大きく変えたのが、バスが走るルート。元々、5つの路線バスが運行していたのですが、それぞれがバラバラ!しかも、長いい路線があったり、同じ所を走っていたり。そこで、イーグルバスが考えたのが「ハブ型の路線」。飛行機の路線などで有名なやり方で、エリアの真ん中に、「ハブ」と呼ばれる中継ポイントを作り、全ての路線と繋がる形に。すると、1路線が短くなるので、その分、便数が増える!

その上、中継ポイントで乗り換えさえすれば、これまで行けなかった、どこの路線にも、簡単に行けるようになり、とっても便利に!こりゃ、あったまイイ!利用しているお客さんからも大好評。アイデアと工夫で地元のおばちゃんたちにもすっかり定着しているみたいです!

▼スタジオでお話を伺いました。

加藤:あの、ハブというシステムはいいですね。
森永さん:構造的には、飛行機ではおなじみですが、あれをバスでやるのは画期的ですね。他の路線バスからも、教えて欲しいという要望が多いようです。
進藤:それでは森永さん、今後、注目のがっちり交通は?
森永さん:南海電鉄です。特急ラピートが人気なんですけど、今、期間限定で真っ赤に塗り替えていて「ネオ・ジオンバージョン」になっているんです。

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