過去の放送内容
2013年2月17日放送
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特集
テーブルマーク儲かりのヒミツ 年間5億食を売り上げる冷凍うどん工場に潜入
ゲスト
テーブルマーク(株) 代表取締役社長 日野三代春さん
番組内容
がっちりマンデー!今日のテーマは「テーブルマーク株式会社」!
冷凍讃岐うどんや、冷凍お好み焼き、冷凍パンなど、様々な冷凍食品を扱っている会社で、年間売り上げは業界第2位の1707億円!
今回はそんなテーブルマークの裏側に密着!
超こだわっている製造工場に潜入。究極のお好み焼きマシンも大公開!
商品は冷凍だけど、会社は熱い。そんなテーブルマークの儲かりの秘密に迫ります!
職人が作る手打ちうどんを再現!冷凍うどん工場のヒミツ!
年間売り上げ1707億円を誇る「テーブルマーク(株)」。
しかし、その割にはあまり名前が知られてないような気も…。
それもそのはず、この社名になったのは3年前の2010年。その前身は「カトキチの〜エビフライ」でおなじみカトキチでした。このカトキチが、JTと事業統合しテーブルマークとなったのです。そんなテーブルマークの儲かりの柱が冷凍うどん。年間販売個数5億食!
シェアはダントツのトップ!2位を大きく引き離す5割!
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実は前身の加ト吉の本社があったのが讃岐うどん発祥の地、香川県。だからうどんにかける思いは半端じゃない!
近添さん: "冷凍だからウマい"うどんにこだわってきました。
そう語るのは商品開発部の近添さん。どんなところにこだわっているのですか?
近添さん:こねるところです。職人さんが手でこねる工程をそのまま再現できないか、ここを重要視しました。
ということでこだわりの冷凍うどんがつくられているという新潟県の魚沼水の郷工場にやってきました。相当な自信がおありのようなので、本場の職人さんにもお越し頂きました!
来て頂いたのは、讃岐うどんの本場、香川県で3代続く老舗「こんぴらうどん」を営んでいる成本武雄さんと、お母さんの福恵さん。
今回はプロの目線で、冷凍うどんの製造工程を見ていただきます。さっそく工場内へ。
まずやってきたのが、小麦粉を練る時につかう食塩水の貯蔵タンク!
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するとさっそくプロの目線から矢継ぎ早に質問が…
福恵さん:塩分濃度ってどれくらいあるんですか?
工場長:ボーメでいうと塩分濃度は10度です。
成本さん:我々がうどんを作るときもこの時期は10度ですね。
なんでも食塩水の濃度によって生地の弾力性がかわるらしく、テーブルマークと成本さんの打つ讃岐うどんは、同じ塩分濃度のようです。そして…
成本さん:塩水を作るときは軟水がベストなんですけど、この地域の水はなんですか?
工場長:軟水ですね。超軟水と言われてるほど軟水です。
そう、うどんに適した水は口に含んだときにまろやかに感じる軟水。越後連峰からの雪解け水が軟水で豊富にあるためテーブルマークはここ、魚沼に工場を建てたのだとか。
続いて向ったのは、先ほどの食塩水と小麦粉を混ぜるミキサー。
成本さん:加水は何%くらいで練るんですか?
工場長:47%ぐらいです。
加水とは、小麦粉と混ぜるあわせる水分の割合の事
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通常の讃岐うどんの加水は50%ぐらいですが、この日のテーブルマークの工場では47%と少なめに設定。これは、この大型ミキサーが真空状態かつ超高速で回転するため、水分が蒸発することなく47%でも十分やわらかくなるからなのだそう。
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こうして生地を7つあるローラーで徐々に平たくしていき、厚さ1センチほどになったところでいよいよカット!そしてここにテーブルマーク最大のこだわりがあるのです。
工場長:ここの工程で、生地を包丁で切っています。これがテーブルマークの伝家の宝刀です。
そう、テーブルマークのこだわりが包丁切り!
工場で作る場合、通常、スリッターというカッターで縦に一気に切っていきますが、テーブルマークではうどん職人さんが切るように包丁で切っていきます。
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成本さん:手打ちしているのと同じですね。これをわざわざ冷凍うどんでやってるんですか?
工場長:包丁で切った方が、角が立って食べた時の喉越しが出るんです。
スリッターで縦に切った麺は、ほぼ真四角な状態。これだって十分うまい!一方、包丁切りで横に切った麺は、中がしまり、角が立ったカタチに。これにより手打ちに近い食感が生まれ、汁も絡みやすくなるそう。
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成本さん:最近の冷凍うどんを見るとすごくエッジが立ってるんですよ。包丁切りが理由だったんですね。
そして、切った麺は大きな釜で茹でたら完成。
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さあ出来立ての麺を試食。プロたちの感想は?
成本さん:すごく歯ごたえがしっかりしてますね。
工場長:麺の表面が水分80%で、中心が50%になっています。それでコシが出るんです。それを急速凍結することでおいしさが保たれます。
そう、うどんは表面に水分が多く中は水分が少ないのがコシのあるいい状態。しかし、時間がたつと水分が全体にいきわたり、いわゆる伸びた麺になってしまう。
そこで、このいい状態を保つために急速冷凍したのが、テーブルマークの冷凍うどん。だから食べるとき、まるで作りたてのような食感が味わえるってわけ!
成本さん見学してみてどうでした?
福恵さん:機械でするからどうなのかと思っていましたが、あんなに手打ちに近い形で作れるのは驚きました。
成本さん:家庭で食べるなら冷凍うどんもありかなと思いました。
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:流通経路なんかを考えると関東に工場を建てた方がいいと思うのですが、どうして新潟にしたのですか?
日野社長:やはり水ですね。あそこの水は全国一ですね。
加藤:なるほど。確かにこのうどんのレベルにはびっくりしました。
うどんだけじゃない!注目のヒット商品のヒミツ!
テーブルマークの人気商品は「うどん」だけではありません!
特に最近売れているのが冷凍お好み焼き!なんと全国シェア6割を誇る大ヒット商品!
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当然、ここにも徹底したこだわりがあります。
やってきたのは、香川県観音寺にあるお好み焼きの製造工場。出迎えてくれたのは工場長の多田さん。相当のこだわりがあるようですが…。
多田さん:製造の中で、機械で"お好み焼きを焼く職人"の姿を再現しています。
ここでも職人技を完全再現!?というわけで早速、工場内へ。
まずはキャベツを細かく切って海老やイカなどの具材を混ぜる!まあ、ここまでは普通。合わせる生地には、フンワリ感を出すために山芋を使用。まあ、これもそれほど珍しくはない。
最大のポイントは、焼き方にありました。
まずは、焼く直前に生地と具材を手早く混ぜること!その方がふわっとした食感になるそう。混ぜて時間が経ち過ぎるとキャベツがしなっとして、食感がベタッとなってしまうのです。たしかにお好み焼き屋さんでも焼く直前に混ぜている。
こうして鉄板に乗せられた具材を軽く押し当てたところで、いよいよ焼きのメインイベント!そして、ここにこだわりポイントがあります!
多田さん:人が作るようにヘラでかき寄せて型を作っていきます。手作り感を出すためとふんわりした食感を出すために空気を抱き込むようにヘラを使っています。
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スタッフ:枠で焼くのではないんですね?
多田さん:枠で焼いてしまうと空気を抱き込めないんですよ。
まるで人の手で操っているかのようなヘラさばき。形が均一にならないところが逆に手作りの味わいをかもし出している。
続いてオーブンで軽く表面をあぶります。
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その後、またまたこだわりポイントがやってきました。
多田さん:ひっくり返し方も人間のやり方をそのまま行っています。
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左右からコテで挟んでひっくり返す。まさに100発100中!
そして仕上げは、コテで軽くプレス。これで中まで火が通れば完成です。
これをマイナス30度で急速冷凍し、職人顔負けのこだわりの味を封じ込める!
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今、売れに売れている冷凍お好み焼き。一日21時間工場を稼動させないと需要に追い付かないのだとか。
そんな人気商品を次々に世に送り出しているのが商品開発チームの方たち。そこには、こんなこだわりがありました。
竹内さん:私が欲しいものは誰かも欲しいのでは、と思って考えています。
新居さん:まずは自分が食べたいものを提案しています。
そう、テーブルマーク商品開発の秘密は、データ主義より自分主義!
流行り廃りばかり追いかけていてはオリジナリティあふれる商品は生まれない。だからまずは自分が食べたいものを提案する。これがテーブルマーク流!
そのようにして年間40種類以上の新商品を世に出しているテーブルマークですが、最近、最も売り上げを伸ばしているのが冷凍パン!
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パンを冷凍って、なんかしっくり来ませんがどういった理由で?
西尾さん:サクサク、フワフワ、モチモチといった食感は鮮度のいい焼きたてが出せるんです。それを実現するためには冷凍がいいんです。
ではその冷凍パンと普通のパンではどれほどの違いがあるのか、スタッフが食べ比べてみることにしました。
まず市販のものは?
スタッフ:普通においしいです。
続いて冷凍のクロワッサンは?
スタッフ:おいしいです!サクサク感が違います。
そう、冷凍パンは、まるで焼き立てのようにサクサクしています。このパリッとした食感の違いはパンの水分量によります。
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元々、焼きたてのクロワッサンは中が水分たっぷりで、外は水分が少なくサクサクな状態です。
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ところが時間が経つと水分がパン全体に広がってしまいしんなりしちゃう。
そこで、その前に冷凍することで焼き立てと同じ状態を保てるのです。
水分量を図る機械でパンの外側の水分量を計測しみると、市販の方は15.5%なのに対し、冷凍パンは10.7%!だからサクッとしているのですね。
この冷凍パン事業。売り上げは年々倍々で上がっているのだとか!
なるほど、"冷凍でも美味しい"ではなくて、"冷凍だから美味しい"のですね!
社長、次は何を凍らせます?