過去の放送内容
2012年12月30日放送

特集
スゴイ人たちが続々登場!がっちりアワード2012
ゲスト
(株)ジェイアイエヌ 代表取締役社長 田中仁さん ハウステンボス(株) 代表取締役社長 澤田秀雄さん 日本マクドナルド(株) 代表取締役会長兼社長兼CEO 原田泳幸さん (株)まんだらけ 代表取締役社長 古川益三さん ライオン(株) 代表取締役社長 濱逸夫さん (株)リブセンス 代表取締役社長 村上太一さん ワタミ(株)取締役会長 渡邉美樹さん
番組内容
今年もスゴイ社長が年に一度の勢揃い!
2012年、番組にご出演いただいた方の中からNo.1を決定する「がっちりアワード2012」を開催いたします!
がっちりアワード2012 スゴ技部門
■がっちりアワード2012"スゴ技部門"
エントリーNo.1「平安時代から続く手編みの達人」
京都市北区にある「金網つじ」の辻賢一さんがスゴイ!
昔ながらの日本の道具を、たった一本の針金を編んで作り上げるスゴ腕の職人さん!
辻さん:道具によって細かい網目から大きい網目まで色んなモノを作ることができます!
それではそのスゴ技を見せていただきましょう!

1本づつ針金を抑えながら均等に2回づつ巻いていく。
すると・・・

出来ました!綺麗な六角形が並ぶ豆腐すくい。
真ん中に菊の御紋をあしらった、その名も「菊出し」。
辻さん:編んでる時の気持ちの部分が重要なんですね。夫婦喧嘩した後はできないんです。
と言う訳で、時代を超えた伝統工芸「手編み金網」の達人が、がっちりアワードにノミネート!
■がっちりアワード2012"スゴ技部門"
エントリーNo.2「たった1枚の銅板で○○を作る達人」
新潟県燕市にある島倉堂の島倉板美さんがスゴイ!
1枚の銅板を金槌で叩いて製品にしていく「鎚起銅器」、島倉さんはその伝統を今に受け継ぐ達人なのです!
では、そのスゴ技を披露していただきましょう!
作るのは「やかん」。

銅板を楕円状に切ったら高温で熱し、柔らかくなったらひたすら叩く!
迷いなくドンドン叩いていく!
するとシワがなくなり丸くなっていく。少しづつ少しづつ1枚の銅板からやかんの形に仕上げていきます。
そして、完成したのが・・・

こちら!
お値段、なんと!35万円!
1枚の銅板を美しい工芸品に変える達人・島倉さんがこの技でがっちりアワードに堂々ノミネート!
■がっちりアワード2012"スゴ技部門"
エントリーNo.3「下町のオシャレキーパーソン!」
東京都墨田区にある株式会社川合染工場の川合章専務がスゴ技の持ち主!
お仕事は洋服に色を付ける染色職人。
なんと!コム・デ・ギャルソンやイッセイミヤケ、ツモリチサトなど、日本を代表する人気ブランドから引っ張りだこなんだとか!
それでは早速、そのスゴ技を拝見させていただきましょう!
まず川合さんのもとに指示書と言われるデザイナーが作って欲しい色の見本と、染めて欲しい生地が届きます。
そして最初にやるのが色の要素の分析。
川合さん、青い生地をじっくり見ています。
すると・・・

川合さん:青が2種類入ります。それに少し赤が入ります。
そう!ちょっと見ただけで色の配合がわかる!
長年の経験と勘で青色2色と赤色の配合比率を決めたら染作業。
その後、乾燥させて見比べてみたところ若干薄い。
そこで川合さんは赤を2滴ほど入れて色を再調整。
すると・・・

見事!見本とピッタリ同じ色に!
そんな、見ただけで色の配合がわかる染色の達人・川合さんが、がっちりアワードにノミネート!
そんな川合さん、放送後どうしているのでしょうか?近況を伺いに行ってみました。
川合さん:NHKさんが5月に取材にいらして、この後もちょっと関口宏さんの「風に吹かれて」という番組が来ます。
なんと、がっちりマンデーに出演後テレビ取材が殺到しているらしい!
▼スタジオにてスゴイ社長さんたちにお話をお聞きしました。
日本マクドナルド 原田社長:この日本人の匠の技って言うのは、全部アナログなんですよ。このアナログの世界って言うのはね、やっぱり人間の温か味、人間の心が出てるんですよね。あの匠の技と言うのは日本独特のモノですから会社の財産じゃないんですよ。国の宝なんです!
ライオン 濱社長:強い新商品を作るためには強い技術。それを生み出すのはやっぱり人ですから、人の感性でどれだけ好奇心を持って創意工夫して何か作り出す、そのエネルギーしかないですよね。
加藤:まんだらけは多いですよね、そういう職人さん。
まんだらけ 古川社長:そうですね。皆そんな感じですよね。目利きが大事です。何を見極めるかというと、「美」なんですね。古いモノで汚らしいモノってあるじゃないですか、骨董みたいなやつ。その中で時代を経てきたモノの中に美しさを見るんです。
加藤:それを見る人に育てるためには、どういうことを教えていくんですか?
まんだらけ 古川社長:それはまず僕がやらなければダメですよね。見本を見せて「コレ良いだろ」といいます。皆わからないけど100万円の値段を付けるんですよ。だけどそれが売れると「本当に良かったんだな」ってわかるんです。それはもう真剣勝負ですから、その真剣勝負の心を教えていくんです。
がっちりアワード2012 アイデア部門
■がっちりアワード2012"アイデア部門"
エントリーNo.1「一攫千金!藻から石油を作り出す男!」
愛知県西尾市にある株式会社デンソーの"藻で一攫千金"を狙う渥美欣也さん。
一体どういうことなのでしょうか?
早速、お話を伺いました。

渥美さん:この藻は特別な藻で体の中に油を作るんです。
なんと!こちらの温室で作っているのは油。
石油の代わりを藻の光合成で作るという夢の技術なんです。
渥美さんによると、藻にストレスを与えると中性脂肪、つまり油になるんだとか。
渥美さん:この藻はシュードコリシスティスと言います。成長するのが非常に早い藻を使っております。
このシュードコリシスティスは、デンソーの研究者が日本のとある温泉で見つけた、藻の中でも特に油をガンガン作る藻なんです。
そして実際に抽出した油が・・・

コチラ!
確かに石油っぽい。
試しに火にかざしてみたところ本当に燃えました!
藻から油が本当に出来ちゃった!
2020年頃の実用化を目指しているそうです。
これは成功したらかなり儲かりそう!
渥美さん:私はそういうのよりも人類に貢献できるようなことができればいいと思っています。
そんな藻から石油を生み出す世紀の大発見!渥美さんが、がっちりアワードにノミネート!
■がっちりアワード2012"アイデア部門"
エントリーNo.2「車の運転をガラリと変えた夢の新技術!」
その人物は大手自動車メーカーSUBARUにいました!
SUBARUと言えば危険を察知し自動でブレーキをかけてくれる「アイサイト」。
そんな画期的な技術を開発したのがスバル技術本部の柴田英司さん。
アイサイトについてお聞きしました。
柴田さん:2つカメラが付いてまして、人間の目のように物との距離を測ることができます。

ルームミラーの左右についたカメラ、これこそアイサイト!

前方に映る景色を見て、自動車や自転車、そして歩行者という風に画像で認識。
距離も計算してぶつかりそうになったら自動でブレーキをかけちゃうというスゴイ仕組み!
そしてアイサイトの賢いところはまだまだあった!
それが、「前の車について行くシステム」。
例えば高速道路などで、ハンドルのスイッチで速度と希望の車間距離を設定!
すると速度を車が自動で調整してくれる。
例えば目の前に時速80kmで走る車が現れたら、前の車のスピードに合わせて設定した車間距離にスピードダウン。
そして前の車が速度を落としたり、割り込み車両があったら感知して減速、事前に設定した車間距離をキープします!
そんな運転の常識を覆す驚きの開発で柴田さんが、がっちりアワードにノミネート!
■がっちりアワード2012"アイデア部門"
エントリーNo.3「一発逆転!大ヒット商品を生んだ男!」
東京都吉祥寺にあるバルミューダ株式会社・寺尾玄社長の生んだヒット商品がスゴイ!
それは・・・
寺尾社長:扇風機になります。
寺尾社長が生み出したグリーンファンという扇風機がかなり売れているんです!
寺尾社長:風が違うんです!実はハネが二重構造になっているんです。

簡単に説明すると二重のハネの外側は強い風を、内側は弱い風を生み出すように設計されていて、ハネが回りだすと外側の強い風が内側の弱い風を包み込むように吹く。
すると風がある一点に集まったところで広範囲に広がる!
実際に風の流れを見てみると・・・

普通の扇風機は風が真っ直ぐ進んでいるのに対し、グリーンファンは風が一箇所に集まった後、広範囲に広がってる。
しかし、以前はズブの素人だった寺尾社長。
独学で一から流体力学を勉強!
そんな時、あるテレビ番組を見て閃いたそうなんです・・・
寺尾社長:30人31脚という小学生が長い2人3脚を行う番組があって、よーいドンで進んだときに遅い子を中心に列が崩れていく、そこで遅い子と速い子を1枚のハネに作ることを思いついたんです。
この発想を素に二重のハネで弱い風と強い風を生み出して心地よい風を送るグリーンファンが誕生したのです!
と言う訳でズブの素人から一発逆転!大ヒットを生んだ男!寺尾社長が、がっちりアワードにノミネート!
そんな寺尾社長、今どうしているのでしょうか?
寺尾社長:放送は10月でかなり涼しい時期で本来扇風機は売れないシーズンです!それなのに売れました!
なんと!10月に扇風機が売れるという嬉しい誤算があったんだとか。
余勢を駆って冬でもガンガン活躍する新商品を開発!
それが・・・

寺尾社長:コチラです!空気洗浄機"ジェットクリーン"っていう商品です!我々の特許技術"グリーンファン"が付いてます。
なんと!この夏バカ売れした扇風機のハネを空気清浄機に応用。
あの広がる風を利用して、広い部屋でも空気をまんべんなくキレイに出来るってワケ。
▼スタジオにてスゴイ社長さんたちにお話をお聞きしました。
加藤:田中社長のところもアイデアって大きいですよね。
ジェイアイエヌ 田中社長:今までにない新しいメガネで世の中を変えようと思うとですね、普段の生活シーンだとか技術だとか気付きを組み合わせていくと、何か新しいモノが出来ていくのかなと思うんです。
加藤:村上社長はどうですか?
リブセンス 村上社長:何かしらビジネスをやろうと高校時代に思っていて、ビジネスの基本は不便や問題の解決だろうと思っていました。不便や問題はないかなという視点で見ていたのでアイデアが出たのかなと。
ワタミ 渡邉会長:やっぱり世の中を見ていて何が皆さん困っているのかなと、僕が一番最初に思ったのは、警察があるのに何でセコムがあるんだろという発想があったんです。大きな需要があってそこに困っているところがある。そこを突くんだというのが僕が22の時ずっと考えていたことです。
日本マクドナルド 原田社長:今の話なんですけど、「不便さを解決する」それにもう一つ大切な事はね、本当に人が幸せになるかなんです。
ハウステンボス 澤田社長:やっぱり自分が不便とか自分が楽しくないと、例えば僕はH.I.Sを今でもやってますが、旅行が好きですから安く行けたらいいなという事とか、皆さんが良くなることを考えればビジネスに繋がっていくんじゃないですかね。
まんだらけ 古川社長:お客様の声を何でもかんでも聞けばいいってもんじゃないんです。まずお客さんを甘やかせちゃいけないっていうのがひとつあるんです。
がっちりアワード2012 サービス部門
■がっちりアワード2012"サービス部門"
エントリーNo.1「足を使ってガンガン稼ぐ営業マン」
佐賀県伊万里市にある結婚式場を運営するIKK株式会社。
この会社が展開するのは、中くらいの地方都市。
その理由は、けっこう派手好きってこと。
例えばロケ当日に式を挙げた北里さんご夫婦の場合は、バーベキューのプランをチョイス。
披露宴の料理とは別に招待客104人分の豪華な食材を用意!
他にも白馬で入場できたり、鎧兜で結婚式を挙げることも出来るんです。
でも、人口の少ない地方都市では、結婚しようとしているお客さんを見つけるのが至難の業。しかし、IKKはお客さん探しがかなり独特!
そこで入社6年目、伊万里地区担当の木須幸治さんに同行し、その様子を見せていただくことに。
まずはとある一軒のお宅に訪問。
出てきたのは池田レイ子さん。
すると・・・
木須さん:こんにちは〜!ごめんね忙しかったろ?
池田さん:いえ、よかですよ!
木須さん:最近営業でまわりよって、最近近くに結婚相手を探している人はおらっさんかな〜と思ってねぇ。
池田さん:ここら辺は先隣に一人お嬢ちゃんがおらす!彼氏がおらすけんひょっとしたら・・・
カップル情報を入手!
さらに・・・
池田さん:トモくんもまだ独身やけんね。

木須さん:この間会った時はね「彼女おらん」って。
池田さん:「おらん」て言うた?わたしコンビニで見たばってん。
なんと!新情報までゲット!
一体、お二人はどういう関係なのでしょうか?
池田さん:私の同級生の息子なんです木須さんが。
木須さんはバリバリの地元・伊万里出身!
地方ならではの人の繋がりをフルに生かす!この作戦でIKKの年間売上は130億円以上!
地方ならでは!人の繋がりを巧みに生かす営業で木須さんが、がっちりアワードにノミネート!
■がっちりアワード2012"サービス部門"
エントリーNo.2「ユニークなポイント制度で儲ける店主」
さいたま市北浦和にあるアパレルショップ「コスコジ」。
実はこのお店、ユニークなポイント制度でガンガンリピーターがやって来る超人気なのです。
例えば・・・

3万円の買い物に付く60ポイントで「2時間子ども店長権」や、1万円の買い物20ポイントで店主がおんぶしてくれる「店主の1kmおんぶタクシー権」、店内のソファーで奥様の美香子さんによる「30分悩み相談権」など。
ポイントはもちろん現金割引にも使えるんですが・・・
お客さん:使ったことないですね。なんか面白いことに使ったほうが良い。
コスコジはこのユニークなポイント制度で、なんと!年商4000万円!
そんな、ユニークなポイント制度が大ウケな洋服店「コスコジ」の店主・小杉光司さんがノミネート!
■がっちりアワード2012"サービス部門"
エントリーNo.3「方針を180度変えたスゴ腕社長!」
スゴ腕社長が経営するのは、いすみ鉄道。
千葉県のほぼ中央、山奥の上総中野から海沿いの大原まで全長26.8kmの路線。
しかし、田舎のローカル線と侮るなかれ!
駅改札には行列が!
プラットホームに出ると、車両が到着するや、猛然とダッシュ!
なにやら大人気みたいです!
その理由は・・・

昭和40年製の「キハ52」気動車。これが稼働する最後の一台とあって鉄道マニアが殺到しているってワケ!
その仕掛け人はいすみ鉄道株式会社 鳥塚亮社長。
鳥塚社長:鉄道ファンの私が社長にさせていただいたので、できれば日本全国の鉄道ファンに喜んでもらいたいと思ったんです!
大の鉄道マニアの鳥塚社長は自身の経験を生かしマニア向けのサービスを展開したところ、
これが大当たり!
数年前までは沿線住民の減少などで廃線の危機だったいすみ鉄道を、見事立て直したんです!
そんな鳥塚社長こだわりのアナウンスが・・・
アナウンス:どうぞ右手前方をご覧ください。「みずほ」と書かれているこの焼鳥屋さんは、コント赤信号のリーダー・渡辺正行さんのご実家です。
とことんマニア路線を貫き会社の窮地を救った男!鳥塚社長が、がっちりアワードにノミネート!
そんな鳥塚社長は今どうしているのでしょうか?
スタッフ:今年1年どうでしたか?
鳥塚社長:あんまり儲かってないんですが、対前年比20%アップです!
そして今仕掛けているのが・・・
鳥塚社長:昭和のディーゼルカー、これ2両目入りまして今内覧会やってます!
国鉄時代の名車両、その名も「キハ28」。
1960年〜80年代にかけて日本全国の急行列車として愛された気動車。
今は構内で一般公開されていて2013年1月からの運行を予定!
今後もいすみ鉄道から目が離せません!
▼スタジオにてスゴイ社長さんにお話を伺いました。
加藤:色んなカタチのサービスを見てもらいましたが、澤田さんにとってどういったサービスが一番大事ですか?
ハウステンボス 澤田社長:我々だったら今、世界一の1000万本のイルミネーション。見ると感動しますので、やっぱり人のやらないサービスをやっていくことが大切じゃないですかね?
加藤:それはどうやって見つけるんですか?
ハウステンボス 澤田社長:色んなテーマパークをほとんど見て、それを少し捻ってもっとよくするとかですね。同じものを作ったら真似ですから、それを超えるものを作る。世界で人気のあるものはやっぱり人気あるんですね。
ワタミ 渡邉会長:このいすみ鉄道の社長さん、僕はこれが原点だと思います。やっぱりこの方は本当に鉄道が好きなんですよ。そして、こんな好きな自分が満足できるサービス、こんな好きな自分がもっと感動できるものってことで自分を軸にちゃんと考えてらっしゃる。
リブセンス 村上社長:会社というのは大きくしようと言うのが基本ですが、コスコジの社長は大きくというよりかは小さくても多くの方に喜んでもらおうとしています。本当に会社はどういう世界を目指すか、そういう理念の部分で大きくしないという選択肢はおおいにありだと思います。ただ私はやるからには多くの人に喜んでいただけるようなものを作りたいです!
以上で「がっちりアワード2012」の全ノミネートが出揃いました!
果たして最優秀賞を受賞するのは??
がっちりアワード2012大賞発表!
スゴイ社長さんたちが、厳正なる審査の上に決定した「がっちりアワード2012」大賞の栄冠は誰の手に!?
進藤:がっちりアワード2012!大賞の発表です!原田社長お願いします!
日本マクドナルド 原田社長:全員一致で藻から石油を生み出すデンソーの渥美さんです!

見事大賞に輝いたのは、藻から油を生み出す新技術!デンソーの渥美欣也さん!
日本マクドナルド 原田社長:意見を交換して一致したのは、モノ作り以上に藻と言うのはイノベーションがあるので、そこで一致しました。