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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2012年8月5日放送

特集

奇跡の復活!「ハウステンボス」主役はH.I.Sをつくったアノ人!

ゲスト

ハウステンボス(株)代表取締役社長 澤田秀雄さん

番組内容

がっちりマンデー!今日のテーマは「奇跡の復活!ハウステンボス!」
大きな風車にレンガ作りの建物、そして園内を流れる運河。長崎県佐世保のテーマパーク「ハウステンボス」!開園以来、経営がうまくいかず2回も経営破綻しているのですが、そんなハウステンボスが最近すごい!お客さんがすごく増えて、2年間で一気に黒字に!その秘密はHISの創業者、澤田秀雄さん!2年前に社長に就任するやいなや、ハウステンボスを大改革!
そんな、奇跡の復活を遂げたハウステンボス!その、成功のヒミツに迫ります。

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ハウステンボス奇跡の復活の秘密!

今から20年前。長崎県佐世保市に華々しく誕生したテーマパーク、ハウステンボス!オランダ語で「森の家」を意味し、オランダの街をモチーフにした施設で、開園当初は上々の滑り出しでした。

しかし、1996年のピークを境に入場者はどんどん減少。ついには2003年、2289億円もの負債を抱え、ハウステンボスは経営破たんしました。

その後、とある投資会社が経営再建に乗り出すも立て直しに失敗!もうダメかと思われた2010年、救世主が現れたのです!
それが、格安海外旅行のパイオニア、HISの創業者、澤田秀雄社長!「難しいからこそチャレンジしたい」と、ハウステンボス再建に立ち上がりました。すると、就任からわずか半年で17億円だった赤字が11億円の黒字に、74万人だったお客さんの数が86万人になり、ギブアップ寸前だったテーマパークを見事に生き返らせたのです!!いったいどんな魔法を使ったのか?そのヒミツを探るべく、社長の仕事の様子を完全密着で見せて頂くことに!
まずは出社早々、いきなり階段を駆け降りる澤田社長。前日、海外出張から戻ってきたばかりなのに園内視察に出かけるとのこと。視察の度に同行する本山本部長に聞いてみると…

本山さん:歴代の社長は何人かいますけど、あれだけ現場を回る社長は初めてです。本当に「答えは現場にある!」なんですね。

どうも澤田社長、やたらと園内を視察するらしい。月に数回は、ディズニーランドの1.6倍もの敷地を持つ広い園内を電気自動車でぐるりと周るそうです!走り出してしばらく、澤田社長が何かを発見!

澤田社長:おーい、ここサビが出てきてるじゃない?もう1回全部チェックするように言っておいて!

澤田社長の目にとまったのがテントの足の部分についたサビ。けっこう細かい!さらに園内を回ると、テーブルの並べ方から照明の明るさまで、細かく具体的な指示が次から次へと。後を付いて回るスタッフもメモが手放せません!
引き続き園内をチェック!すると、レンガ作りの建物の前で止まる社長。何か気になることが?

澤田社長:これ全体がバラの館にならないかなぁ。

なんといきなり、建物を「バラの館」にしたいと言い出した!

澤田社長:バラを建物の上までずっと這わせて上げてくれるかな。花も白色だけじゃなく赤色も入れてくれるかな。

しかも、どんな色のバラをどの範囲まで覆って欲しいかまで、これまた細かい!しかし、指示が具体的だから部下の皆さんも分かりやすい様子。とにかく現場に出まくる澤田社長。ポイントは、「お客さんの目線で見る」ということ。
社長、今度は、マイナス10度の世界の中で氷漬けにされた花を鑑賞しながらドリンクが楽しめるという施設へやってきました。

そこでも、氷のグラスに入れたジュースを飲むのに、入場料金と合わせて1100円掛かるのが高いということで、値段を変えるよう指示!昼食取るのも忘れて一日中園内を回り、とにかく指示や注文を出して出して出しまくる!
その頃、サビが出ていると指摘されていたテントでは早くも改修作業が始まっていました。社員さんいわく、この「スピード」感も、澤田社長が来て大きく変わったことのひとつなのだとか。

そんな澤田社長は、毎回見回るたびに点数をつけるそうです。

澤田社長:まだ57点くらいやね。工夫は徐々にされてるからそれはいいんじゃない?70点まできたらバッチリよね。70点まできたらここは100億以上儲かると思うよ。

お客さんにハウステンボスでより楽しんで欲しいという思いを胸に澤田社長は今日も園内を走ります!と、突然車が止まりました。やっと休憩ですか?

澤田社長:違います。ここに住んでいるんです!

なんと、澤田社長が今住んでいるのはハウステンボス内にあるホテルヨーロッパ!

月の半分はここに住んでいて住民票もハウステンボス内で登録しているというこだわりぶり!でもなぜ園内に?

澤田社長:ガイドブックとか、今、園内で何をやってるとかチェックできるから。たまに抜けてることあるからね。

たしかに、園内に住んでしまえば究極の「お客さん目線」になれる!社長、徹底しています!ではそんな社長のことを社員の方はどう思っているのでしょうか?

本山さん:単純な思いつきじゃなくて、お客さん目線での意見出しはこっちも反論の余地が無いです。
市原さん:(自分たちが)できてると思っていてもできていないところが多すぎるんで、やっぱり気づかされますよね。
本山さん:悔しいですね。そういう意味じゃ。

悔しいと語る本山本部長のノートはすでに83冊目!

本山さん:社長が冗談半分で言うのは『オゴるのと怒るのが俺の仕事だ!』って言うんですけど最近オゴってもらってないですね、あんまり(笑)。

そっちのほうもよろしくお願いしますね、社長!

ハウステンボスイベントの秘密!

2010年に澤田さんが社長になって以来、ハウステンボスで一番大きく変わったもの。それは、「イベント」が増えたこと!その理由はリピーターの確保!
お客さんに聞いてみると…

お客さん:30回以上は来ています。タヒチアンダンスとかいろんなイベントが見られるし、飽きないですね。
お客さん:季節ごとに違う面白さが見られる。

そう、テーマパークの場合、同じお客さんに何度も来て頂かないと儲からない。来るたびに新しい喜びに出会ってもらおうとたくさんのイベントを開催しているのです!
でも、ただ闇雲にやればいいってものではありません。澤田社長は、イベントとして成立するかどうか、3つの条件をクリアすることを徹底させているらしいのです!

1つ目は「お客さんに『感動』を与えるモノ!」
こちらは、冬の夜空を彩る「イルミネーション・光の王国」。820万球にも及ぶLEDを駆使した幻想的なイベントです。

2つ目は「とにかく『旬』なイベント!」
こちらは、バラが旬の5月ごろに開催される「100万本のバラ祭」。けた違いのバラ尽くし!たった半月で10万人も集めました!

3つ目は「『日本一』かどうか!」
こちらは、人気アニメワンピースの世界観をリアルに体験できる「サウザンド・サニー号クルーズ」。もちろん日本一の大きさ!

そんな、社長の求めるイベントを生み出すべく日夜アタマをひねっているのがイベント企画部のみなさん。今回のプロジェクトリーダーである、イベント企画部の中平一旗さんを中心に話し合っていたのは、今年で3回目を迎える「ガーデニングワールドカップ」という企画の内容確認。ハウステンボスのイベントは、こうしてイベント企画部の社員が考えたものを、全部社長が最終判断するのです。今回、澤田社長にぶつけるのは、園内に飾った花を、その場で買うことができるようにするというアイデア。
プレゼン当日、果たして中平さんの案は澤田社長にとどくのか?

中平さん:昨年との大きな違いは、ハウステンボスの会場に来ると九州の花がたくさん売ってあるというところです。
澤田社長:その花が素晴らしかったら、来年はリピーターになってもらえるから、そこにかかってると思う。是非みんなで成功させようよ。

どうやら新案のプレゼンは好感触!ところが、新案を出したことで増えた支出に対して社長からの厳しい突っ込みが入りました。実はイベントを企画する中でもうひとつ大事なのがコストの削減!社長が常々口にするのが「経費は2割削減、内容は2割アップしろ」というかなりムチャな注文!しかし、この無茶とも言える注文をクリアして最近もっとも成功したのが「100万本のバラ祭」なのです!

毎年初夏に行われるこのイベントは、1000種類にも及ぶバラを園内のいたるところに装飾。園内のいたるところが、ふくよかなバラの香りに包まれます。期間中の入場者は10万人以上とハウステンボス随一の人気企画です!

そしてこのイベント成功の立役者が、福元吏さん。通称「ふくちゃん」45歳。
このバラのイベントですが、業者にお花を活けてもらう作業にお金が掛かっていました。そこで社長が、誰か花を活けられる人はいないか?と探したところ、当時園内のホテルのウェイターでお花が大好きだった福ちゃんを発見!なんと、ウェイターからバラの活けこみ係りに大抜擢!例えばこちらのバラのオブジェも福ちゃんが一から作りあげたもの。

こうした積み重ねで従来1500万円かかっていた経費が900万円と4割もダウン!そしてその分削減した費用を材料費にあてたことでより大規模なイベントとして成功を収めたのです!
このように、経費を減らして質も上げるもうひとつの作戦が、「フリーゾーンの設置」!
広いハウステンボスの実に3分の1を、無料で入れるエリアにしちゃいました!

お店の運営などは他の企業に任せることで、ハウステンボスが負担する人件費や光熱費を削減。そしてすぐとなりの有料ゾーンとつながっているので、ついつい入りたくなっちゃう効果も!「かかるお金を減らして、よりいいものを」ということなのです!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:イベントは大事ですか?
澤田社長:感動したり喜んだりしてもらえるイベントは大事だと思います。
加藤:社長が決めたイベントが失敗したときはどうするんですか?
澤田社長:早く変えて「ほら上手くいっただろ」と(結果を出します)。
加藤:スピードと集中ですね(笑)
澤田社長:結果が出れば認めてくれますから。

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