過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2012年4月29日放送

特集

儲かる美術館&博物館

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、おぎやはぎさん

番組内容

がっちりマンデー!今日のテーマは「儲かる美術館&博物館」!
全国に常識を破った「新しい」スタイルで、お客さんをぐいぐい集める博物館&美術館があります!
そこで!今回は儲かる美術館&博物館、その儲かりの秘密に迫ります!

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金沢21世紀美術館

まず初めの儲かる美術館は、石川県にある金沢21世紀美術館。
金沢市が2004年に設立したまだ新しい美術館で、奇抜なアート作品がたくさん展示されています!
オープン当初に見込んでいた来客数は、年間30万人だったのですが、その予想を超えて年間なんと、150万人以上!
早速、儲かりのヒミツを金沢21世紀美術館館長の秋元雄史さんに見せて頂く事に…

秋元さん:ここはデザインギャラリーというスペースで、タダで見て頂けるスペースです!

えっタダなのですか?
さらに!

秋元さん:建物の中で半分以上が無料スペースになっています。

何と、こちらの美術館、館内の半分以上がタダで入る事が出来るエリア!
そして、この「タダ」に儲かりのヒミツが隠されているのです。

秋元さん:これからご紹介するのは1番人気のスイミングプールという作品です!

あれれっ 水中に人がいっぱい!
実はこれ、水面の底に透明な強化ガラスが張られていて、まるで水中にいる様に見えると言う仕掛けのアート作品なのです!
でも秋元さん、一番人気の作品までタダじゃ儲からないのではないですか?

秋元さん:上から見ていて中に入りたいなと思うまでは無料なのですが、中はチケットを買って入ることになります。

そう、外から観るのはタダだけど、プールの中から観るのは、ちゃんと、有料!
うーん、ここまで来たらせっかくだから、中に入りたい!というお客さんが、ついつい中に入り込んじゃうってワケなのです!
他にも…こちらの無料ゾーン。廊下の壁には、なぜか一箇所だけガラスになっているとこが…、そこからはガラス越しに、有料ゾーンの絵や、オブジェが、ちょっと見えています!

秋元さん:ちょっと見える事で興味を持てば中に入って見ようかなと思われる方もいるので!

無料ゾーンで興味を持ってもらうことで、アートの世界へのハードルを下げるという儲かり作戦!それは建物の外にもあります!
屋外には、子どもがタダで遊べるアート作品が!

美術館で楽しそうに遊んでいる人が周りから見えるから、気になった人がさらに集まって来るわけなのです!あの手この手で人をひきつける工夫がいっぱい!

伊香保おもちゃと人形自動車博物館

続いては、群馬県にある伊香保おもちゃと人形自動車博物館。
名前からしてなんだか微妙そうですが…意外にも、大人気なのです!
オープン以来17年間連続の黒字!来館者数は年間40万人以上!
いったいどんなところなのでしょう?
実はここ、伊香保おもちゃと人形自動車博物館の館長の横田正弘さんが作ったプライベート博物館なのです!さっそく中に入ってみると…

横田さん:昭和30年代の街並になります!

スタッフ:映画のセットみたいですね?
横田さん:普通はショーケースの中に物を飾っているところがほとんどだったのですが、私は昭和の街並の中に物を飾っていったのです。それが非常にウケたんです!

古き良き昭和の街並を再現!

まるでタイムスリップしたような感覚で、当時のレトロなオモチャや人形を観る事ができるのです!
なるほど、これはかなりの見応えが!すると・・・

横田さん:ここからは自動車博物館になります!

今度はレトロな自動車がずらり!ん?車の奥に、なぜか懐かしいアイドルのポスターが!

横田さん:お父さんが車の前に止まって動かなくなるケースが非常に多いので、だから奥さんが立ち止まってもポスターを観たりして時間を過ごして頂ければいいなと奥さんも楽しめる様にしました!

しかしこの博物館、あまりにもジャンルがバラバラ…横田さん、どうしてですか?

横田さん:お父さん、お母さん、子どもさん、お爺ちゃん、お婆ちゃん、全ての方が楽しんで頂ける形を作ったからです!

実は横田さん、かつて趣味で集めたオートバイの博物館をオープンした経験がありました!

横田さん:私がオートバイのマニアでしたから、私が好きな物を展示すればお客さんも喜ぶと思ったのです。

しかし、マニア向けのオートバイを並べただけではお客さんが来ませんでした。結局3年余りで閉館に。
そこで横田館長は自分が見せたいものより、お客さんが見たい物をと考えた結果、
おかしな組合せの博物館ができてしまったわけなのです!
でもこの博物館、これで終わりではありません!お客さんを楽しませるために横田館長が次に目を付けたのが動物!博物館を増設し、リス園も作ってしまいました!

さらに!

スタッフ:これはなんですか?
横田さん:チンドン屋さんです!子供のお仕事体験が出来る様にキッズワークというのを作ったのです!

この博物館では子どもが、自動車の整備士やモデルなど50種類の職業を体験することが出来ます!でも、これってどっかで見たことある様な気がしますけど…

横田さん:孫が職業体験にいったら非常に喜んだので、孫のためにつくりました!
スタッフ:パクリではないのですか?
横田さん:そうかもしれませんが、お客さんが喜んで頂けたら1番いいわけですからね!

お客さんを楽しませるためなら、なんでも集める!あくなき探究心が、お客さんを呼ぶ!のかも…。

森美術館

続いての儲かる美術館は、東京のど真ん中にある森美術館!
2003年六本木ヒルズの中にオープン!
美術館のテーマは「現代アート」!
年間入館者数は190万人!国内有数の人気美術館なのです!
なんでこんなにお客さんが来るのでしょうか?
森美術館館長の南條史生さんにお話を伺いました。

南條さん:普段美術館に来慣れていない人にも来やすいような取り組みをたくさんやっているからですね!

そう森美術館は「行きやすい!」
東京のど真ん中「六本木」にあるっていうのも大きいですが、
それに加えて…
南條さんに案内されて後を追うスタッフ。

スタッフ:どちらへ行かれるのですか?
南條さん:今から展望台に!
スタッフ:展望台?
南條さん:はい!このチケットで展望台に入れますから!

森美術館があるのは、六本木ヒルズの最上階53階!
一つ下の階にある展望台のすぐ近くなので、展望台目当てに来たお客さんが寄り道してしまうのです!

そして森美術館がアートにあまり関心のない人を呼び込むために力を入れているのが、広告戦略!
現在開催中(5月27日(日)まで)の韓国人アーティスト「イ・ブル」展の宣伝方法では、韓国文化に興味のある人が大勢集まる新大久保に直接乗り込んでチラシと割引券を配るという作戦!
取材した1日のこの新大久保の界隈だけで、なんと1000枚のチラシを配布完了!
毎回このようにチラシを配るのですか?
森美術館広報担当の西谷枝里子さんにお話を伺いました。

西谷さん:展覧会によって扱うものがぜんぜん違うので、その都度その都度考えています!

他にも、開館当初、タクシーの運転手さんを無料で美術館にご招待!
すると運転手さんはタクシーに乗ったお客さんに美術館のことをついつい話してしまいます!その結果クチコミ効果で大ブレイク!
美術館に足を運んでもらえるよう、バラエティーに富んだ広告戦略を行っているのです!

福井県立恐竜博物館

続いては、福井県にある福井県立恐竜博物館!
オープンしたのは2000年で、日本最大の恐竜博物館です!
ドーム型の大きな展示室に、恐竜の全身骨格が40体!ほ乳類や植物の化石なども合わせると、その数1300点以上!

さらに!
コンピューター制御で超リアルに動く恐竜ロボットも!

こちら、年間来客数はなんと50万人以上という大人気の博物館!
福井県立恐竜博物館学芸員の久保泰さんが、その儲かりのヒミツを教えてくれるというので、ついて行くと…

久保さん:こちらが福井の恐竜になります!

福井の恐竜?

久保さん:こちらの博物館の近くから発掘されています!

なんと!恐竜博物館がある福井県勝山市は、実際にたくさんの恐竜の化石が出土している日本最大の恐竜化石の発掘地!
しかも!日本で発掘された新種の化石4体のうち、3体が福井県っていうからすごい!
発掘現場が近いってことで、わざわざ山奥に恐竜博物館を作ったってワケ!

久保さん:こちらはフクイサウルスという・・・
スタッフ:えっ?!フクイサウルス?
久保さん:はい!福井の恐竜は全部『フクイ』がついているのです!
久保さん:発掘に行って骨をとって来て、研究の成果が出ると展示に出して、展示が常に最新の研究の成果が反映した展示になっています!

だから、こんなものも観られます!

普段はなかなか見ることが出来ない、化石クリーニングの作業が、目の前で!
化石クリーニングとは・・・

化石が埋まっている岩から、化石だけを取り出す作業のこと。化石を発掘してきては、丁寧に周りの岩を削っていき取り出した化石を研究しているのです!
こちらの化石クリーニング職員の太田幾士さんは筆で何かを塗っているようですが…?

太田さん:パラロイドって言って、石を割れにくくする薬です。これを塗らないとすぐ割れてしまうのです!

化石は割れやすいので、パラロイドを塗ってちょっとずつ削る繊細な作業を強いられる。1個完成するのに1週間以上かかることも!

スタッフ:専門の勉強されてきたのですか?
太田さん:いえ、違います。パートです!

パート?化石クリーニングをしている方ってみなさんパートさんなのですか?

久保さん:そうですね。パートですけど、特殊技能を持ったエキスパートだと思って下さい!

実は、こちらのパートさんは研修を受け、化石クリーニングの技術を学んだエキス"パート"だったのです!
こうして、キレイにクリーニングされた化石は博物館の研究員によって研究され次々と博物館に展示されます!
だから行くたびに新しい見所があり、リピーター客も多くなるのです!

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