過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2012年4月15日放送

特集

江崎グリコ株式会社

ゲスト

江崎グリコ(株) 代表取締役社長 江崎勝久さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、「江崎グリコ株式会社」
グリコと言えば、「ポッキー」「プリッツ」「ビスコ」などなど、誰もが知っているお菓子の大企業!その年間売上げは、ナント2850億円!
そこで!今回は、グリコの儲かりのヒミツに迫ります。

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"オトナ"がターゲット!

日本が誇るお菓子メーカー「グリコ」。
「おまけ付きグリコ」などで、子ども達の心をがっちり掴んできました。
でも最近は、どんどん子どもの数が減っていく、いわゆる「少子化」の時代。
「このままじゃやばい」って事で、色々な戦略を考えているそう!
マーケティング部の白鳥仁也さんにお話を伺いました。

白鳥さん:お子さんが減って、大人の方が増えているので、これからは大人の方にも喜んで頂けるお菓子作りをしていかなきゃいけないなと。

そう、グリコの作戦は、お菓子なんだけど、「大人をターゲットにする」。

例えば、「プッチンプリン」。
今年で40歳になる、グリコが誇る超ロングセラーだそうですが、マーケティング部の有馬卓さんによると…

有馬さん:プッチンプリンを大人向けにアレンジした商品も出しております。それが、「スペシャルプッチンプリン」です。

コチラがあえて大人向けに作った新商品「スペシャルプッチンプリン」。

さて、従来のものとの違いとは?

有馬さん:食感が今までのプッチンプリンのような「ぷるるん」とした食感ではなくて、非常にコクのあるなめらかな食感になって、贅沢な商品になっています。

「スペシャルプッチンプリン」をよーく見ると、表面に黒いつぶつぶが!
実はこれ、香りを出すためのバニラビーンズ!
従来の卵ベースではなく クリームベースにして、高級感を演出。
この「スペシャルプッチンプリン」は、発売した途端に大ヒット!
もう一つ、誰もが知っている定番の商品を大人向けにアレンジしました。
それが「ソルティポッキー」。
チョコレートになんと塩をまぶして、甘すぎない味に。
そんな、日本中のポッキーを作っているのが、グリコ神戸工場。
この道38年という神戸グリコ(株)・総務部の池田さんに、工場を案内して頂きました。

池田さん:ここがポッキーの軸を作っているところです。(ポッキーの軸は)プリッツと同じようなものですね。

そう、ポッキーの軸とプリッツは同じもの。
細長い生地を、長いままオーブンの中へ。

池田さん:オーブンの長さは約25mございます。焼き物というのは、じっくり焼き上げるのが、美味しさのひとつのコツですので。

オーブンを通過するのにかかる時間は約4分。
こんがり焼かれても長いまま。いざ切る時がかなり独特!
あれ?何もしてないのに自然に折れた!?

よく見てみると、焼く前の生地に切れ目がつけられています。
だから、どれも自分の重みで、同じ場所で折れていく!
でも、どうして焼く前に切らないのでしょうか?

池田さん:オーブンに入る前に切ってしまいますと、オーブンの中で縮んでしまうという現象が起きますので。

つまり、切ってから焼くと形が揃わない。だから、焼いた後で切るんです。
ここまでがプリッツの工程。
さあ、ここからいよいよポッキーに!…と、思いきや!?

池田さん:チョコレートをつけるところは、私ども社員の中でも限られたものしか知る事ができないようになっています。

なんと肝心のチョコをつける工程は、まさかの取材NG!
なんでも、持つ部分を残してチョコをつける作業にヒミツがあるとのことなんですが…

他にもグリコは、様々な「大人向けお菓子」でヒットを連発。
例えば…

白鳥さん:おつまみですね。大人の方は、子どもと何が違うかというと、お酒を飲むということなんです。お酒を飲んだ時に食べたくなるお菓子。今、バカ売れしてる商品があります。

それは、2008年の発売以来、異例の早さで累計1億個を売り上げた、グリコの隠れたオバケ商品「チーザ」!

バカ売れの秘密は実際にチーズを焼いたような濃厚な味。
チーズが50%以上入っているんです。
実は最初、スティック状で作っていたものの、すぐに焦げて大失敗。
そこで、マンガに出てくるチーズのように、大きな穴をあけたところ、水分が抜け、焦げなくなった。さらに、見た目もチーズっぽくなり一石二鳥!

白鳥さん:大人の方が、お菓子を嫌いかというと、そうじゃなくて、むしろ好きなんですよね。

というグリコは商品だけでなく、売り方のほうも、「大人を重視」。
その作戦について、オフィスグリコ推進部営業統括の川端弘太郎さんにお話を伺いました。

川端さん:オフィスグリコ リフレッシュボックスなんです。野菜の無人販売ありますよね。あれと富山の置き薬を足して2で割ったような感じで。

大人がたくさんいる「会社」の中に、グリコのお菓子が入った箱を置いておくという「オフィスグリコ」。

カエルの口に100円を入れたら、引き出しからお菓子を1個持っていくという仕組み。
でも、ホントに売れているのでしょうか?
というわけで、オフィスグリコを設置している現場へ!
伺ったのは講談社さんの人気雑誌『イブニング』と『アフタヌーン』の編集部。
オフィスグリコは…コピー機の横に2台!さらに通路側にも3台!
しばらく様子を見ていると、一人の男性が席を立ち、お菓子を購入!
お話を聞いてみると…

スタッフ:よく買われます?
「アフタヌーン」編集部の鈴木さん:1日に1回は買っちゃうかもしれないです。結構、徹夜仕事が多いんですけど、外に出る気力がないときは、だいぶ重宝してます。

続いて買いに来たのも男性。

「イブニング」編集部の金さん:コンビニに行くより、近くて便利ですね。他では、間食はしないですけど、会社にいるときはちょっと買ったりしますね。
スタッフ:なるほど。なんででしょうね?
金さん:まあ、あるからでしょうね。

そう!オフィスグリコの特徴の一つが、男性のお客さんが多いということ。
実に利用者の7割が男性なんだとか。
わざわざ買いに行くのは恥ずかしいけど、近くにあれば食べたい!そんな男性心理を、上手くついているんです。
そんなオフィスグリコの儲かりの工夫はというと、ボックスの設置からお菓子の補充まで、全てグリコがタダでやってくれるので、設置側の負担はゼロ。
お菓子を買ってくれさえすれば、グリコの売上があがるので、お互いにメリットが。
あれ?でも、グリコのお菓子じゃないのも入ってますけど?

そのことについて、オフィスグリコスタッフの舛本沙苗さんに話を聞いてみると…

舛本さん:オフィスグリコの一環として、こういうサービスもやらせて頂いてます。

なんと、他社製品を入れても、グリコの売上げアップになったんだとか。
そんなオフィスグリコ全体の売上はなんと40億円!設置数は12万台!

さらに、大きいオフィスだとこんなサービスも!
この冷蔵庫も、実はオフィスグリコ!

冷蔵庫の中にはドリンクが!で、冷凍庫にはやっぱりアイスクリームが!
このオフィスグリコ、2007年に特許を取得。
さらに半年前からは新しい試みも。

川端さん:プレミアムなオフィスグリコです!

そう、カエルちゃんが金になった!…だけじゃなく。
1個150円、200円のお菓子を導入!

川端さん:少々高価なこともあるかもしれませんが、自分へのご褒美ですとか…。おかげ様で最近導入させて頂いたシステムなんですけども、順調にご利用いただいております。

食べたい衝動にかられたら、少々お高くても買っちゃうのが大人というもの。
ニクいぜ!グリコ。

「健康」で儲ける!

ニッポンが誇る 儲かりお菓子メーカー「グリコ」には、他のお菓子会社とは一線を画す、大きな特徴があります。
わかりますかぁ?そのヒントはここにあるのですが…

「おいしさと健康」…ん、健康!?
お菓子なのに、健康を考える。それには理由が!
お菓子のグリコの出発点は、ちょっと独特。
1919年に創業者・江崎利一がカキの煮汁にグリコーゲンという栄養素が含まれていることを知る。
「このグリコーゲンを育ちざかりの子どもたちに!」と考えた利一がキャラメルの中にグリコーゲンを入れたお菓子「グリコ」を開発したのがそもそものスタートなんです。
その後も、酵母入りビスケット「ビスコ」を作ったりと、「健康」はお菓子メーカーグリコの最大のテーマ!
だから、本社の横には、栄養と健康を追求する世界トップレベルの施設「グリコ健康科学研究所」なるものが。
1986年に設立されたこの施設、約40名が、日夜研究を重ねています。
農学博士の釜阪寛さんにお話を伺いました。

釜阪さん:人の息の臭いを測定しております。口の中にはバイ菌が実はたくさん棲んでまして、中でも舌の上にたくさんバイ菌が棲みついています。

舌の白くなっている舌苔という部分に細菌が付着している。

この細菌こそがニオイのもと。
口の中に細菌が多いと歯周病になったり、ひどいときには肺炎を引き起こす場合も。

釜阪さん:こういった細菌は、「プロテアーゼ」というタンパク質分解酵素がキレイにしてくれます。

そのタンパク質分解酵素を使ったタブレット。

今も「ニオイを限りなく消す」という実験中です。
サンプルとして登場したのは研究員の吉松さん。

吉松さん:昨日は焼き肉を食べました。今朝は歯を磨かずに、舌も磨かずに来ました。

そんな吉松さんの息を60秒間摂取し、これを測定装置に注入。
すると!

釜阪さん:これはかなりのニオイですね!

天井突き抜けた大きな波が口の中の細菌が発する「硫化水素」という悪臭。

タンパク質分解酵素を使ったタブレットを舐めて、再び息を測ってみると…

釜阪さん:先ほどに比べて、かなりピークは小さくなっていますね。息がキレイでさわやかになっているという事になります。

他にもこの研究所では、初期虫歯を再結晶化して歯を再生する「リン酸化オリゴ糖カルシウム」という新素材を開発して商品化したり、食品以外では、美白効果が得られる「α-アルブチン」という新素材を開発。化粧品素材として使われています。
そして、近頃また、スゴい新素材の開発に成功しました!
工学博士の高田洋樹さんにお話を伺いました。

高田さん:もともと弊社は、牡蠣のグリコーゲンをグリコというお菓子に入れるところから始まっていますので、それをまた新しく作りたいということで、ようやく最近できるようになりました。

そもそも牡蠣のグリコーゲンは原料が高価なため、抽出するのにもお金がかかる!
しかし、10数年に及ぶ研究で、ついにデンプンを使って、グリコーゲンを作りだすことに世界で初めて成功したんです!

高田さん:90年ぶりにまた新たなグリコーゲンを作ることが出来たということで、もうすぐ新しい製品として、世に出せるんではないかと。

こりゃまた、儲かりそうですねぇ!社長!

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