過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2011年7月10日放送

特集

我が社が誇る スゴ局さま 第2弾

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、井森美幸さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、「我が社が誇る スゴ局さま 第2弾」!
会社にお局様がいなくても何とかなりますが、スゴ局さまがいなくなると、会社がヤバくなる!!
そんな、スゴイ女性社員を紹介するこの企画!第2弾は「現場で大活躍・職人さん編」!!
スゴ腕の女性職人「スゴ局さま」が続々登場いたします!

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国が認めたスゴ局さま!「検査」のワザ!

スゴ局さまを求めてやって来たのは、新潟県長岡市にある鈴民精密工業所。
こちらの会社は、工業用機械に使われる精密な金属部品を作る会社。
早速、工場内にお邪魔することに!
すると、一人目のスゴ局さまを発見!
それが・・・

こちら!大越栄美子さん!
では一体、大越さんは何がスゴいのでしょうか?
その仕事ぶりを見せていただくことに!
大越さん、製品を手に何かを作っている様子。すると、今度は顕微鏡で何かを覗いています。一体、何をしているのでしょうか?

大越さん:検査しています。作っているのではなく検査をしています。

そう!大越さんのお仕事は、完成した部品の検査。
こちらの会社で作られる3000種類以上の金属加工部品を、全て大越さんが最終チェック!
大越さんのOKが出ない限り、出荷できない体制なのです。
顕微鏡で検査しているのは、カッターの刃の部分。

大越さん:ここに切欠き(溝状)で、刃が付いているんですね。その位置とか幅とか深さを顕微鏡で見ています。

このちょっとヘコんでる部分が刃、ここのサイズを検査しているんです!
合格品は左の溝が0.07mm、右の溝が0.1mmと、左右の溝の深さは違います。
大越さんは電子顕微鏡を使い、次々とチェックしていきます!すると、大越さんの手がストップ!

不合格品を発見!
でも、一体どこがダメなのでしょうか?

大越さん:溝の深さが0.07mmで合格のところが、0.055mmなので不合格です。

僅かな違いを見逃さない!これが大越さんのスゴさなのです!
すると今度は、別の製品の検査で気になる部分を発見!
それは・・・

ミシンを上下に動かす部品に、製造工程で付いた僅かな傷!
すると大越さん、担当者を電話で呼び出します!

担当者:見つけられなかったね。あ〜よく見つけたね!
大越さん:直せるんだったら直してください。
スタッフ:電話が大越さんだとヤバイと思いますか?

担当者:大越さんだと聞いた瞬間に「いい話ではないな・・・」と思ってから来るわけです。いい話はまず無い!「来てお茶でもいかがですか?」ということはまず無いんで・・・逆に言い換えればミスを見つけてもらって、よそに流れないということで、ここで食い止めてくれるので、ある意味助かってます。

25年間部品の検査を続けている大越さん。
そのあまりにも正確な検査のワザが認められ、1999年には厚生労働省から「現代の名工」に選ばれ、2003年には黄綬褒章を授賞!
まさに、国が認めたスーパースゴ局さまなのです!

針付けのスゴ局さま!

続いてやって来たのは、長野県飯田市にあるシチズン平和時計。
シチズンの中でも、特に精密な加工を必要とする、ハイエンドの時計を製造している会社。
工房の中では大勢の時計職人さんが、机に向かい顕微鏡を覗き込み、手作業で時計を作り上げています。

そんな工房の一番奥に、ちょっと雰囲気の違うエリアが!
重厚な木のパネルに覆われた豪華なデスクに、スゴ局さまがいました!
それが・・・

時計組立歴44年、橋場悦子さん。

スタッフ:失礼ですけど今おいくつですか?
橋場さん:60歳と1日です。昨日誕生日でした。
スタッフ:おめでとうございます。だから赤い帽子を被っているんですか?
橋場さん:そう!赤というかピンクなんですけど、もうちょっと赤くしないといけないですね。

広い工場の中でも一際目立つピンクの帽子と重厚なデスクは、橋場さんが職人の頂点である証!
では一体、なぜこんな豪華なデスクなのでしょうか?
そこで、シチズン平和時計株式会社・川口敦夫社長にお聞きしました。

川口社長:いわゆるマイスターという称号、資格を取った人には特別な技能を持った人なんだよと、社員に明確にするという意味で、あえてああいう風に立派にしてあります。

誰もが認める橋場さんの時計作りの技術!
橋場さんは、社内で唯一「スーパーマイスター」の肩書きを持つ存在なのです!
そんな橋場さんが任されているのは、シチズンの中でもトップクラスの精密度を誇り、パーツ数200以上の「カンパノラ」や「ザ・シチズン」などの組み立て!
その中でも最も難しく、繊細な技術を要する針付けが、橋場さんの手による作業。

最重要注意点は、重なり合う針と針を絶対に触れさせないこと!
そこで、実際の作業を見せていただきました!

こちらが、これから使う時計の針。
一番小さい針は、なんと!わずか3mm!
すると橋場さん、その小さな針を顕微鏡も使わずにピンセットで摘むと、穴の方へ持っていき・・・

針を筒に押し込みます!
そして、最も研ぎ澄まされた集中力を要求されるのが、重なり合う2枚目の針付け。

なんと!針と針の隙間は200ミクロン!
これを手の感覚だけで合わせていくのです。
この時、注意しなければならないのが、針を文字盤に対して平行に付けること!
少しでもズレると、針が文字盤にぶつかって傷が付いてしまう!
ひとつの時計、9本の針付けに掛かる時間は約3分。こうして橋場さんは、1日に30個の時計を仕上げます。

スタッフ:細かいことって他に家で何かやっているんですか?
橋場さん:家に帰って細かいことはできません。だから食事の用意は主人にしていただいています。

スゴ局さまの影には、ご主人の内助の功があるのです!

宝飾業界から転身!金属加工のスゴ局さま!

続いてスゴ局さまを求めてやって来たのは、山梨県鳴沢村にある株式会社エイム。
こちらは、工業用機械の部品などを製造する金属加工の会社。
早速、工場内へ。
すると、いかにも職人風の男性ばかり!
では一体、こちらにどんなスゴ局さまがいるのでしょうか?
それが・・・

こちら!井出栄子さん。
井出さんのお仕事は、精密機械の金属溶接!
しかし、井出さん、元々は溶接とは180度違う世界にいたそうなんです。

井出さん:それまでは宝飾品の販売員をしていました。

なんと!元々は宝飾販売店員さんだったのです。
ところが10年前、手に職を付けたいと一念発起!
訓練学校で習った溶接の面白さに心を奪われ、全く違う世界に飛び込んだのです!
そこで、株式会社エイム・営業部部長の井出肇さんにお話を伺いました。

井出部長:女性で現場に入りたいって面接は初めて!多分続かないだろうと思ったんですけど、結構当たりで、宝くじが当たった感じです。

そんな井出さんのお仕事は、精密機械の細かな部分を繋ぐレーザー溶接。
工業用機械のスイッチが入るアルミケースの、僅かな隙間を溶接します。

スイスイと、いとも簡単にやっていますが、これが結構難しいんです!
速度にムラがあったり、レーザーと金属の間の距離がズレたりすると、接合の強度が落ちてしまう!
そこで!同じ作業を、大きな部品の溶接を担当している大賀さんにやってもらいました。
すると・・・

金属が溶け過ぎていたり、完全に繋がってない場所もあったりとバラバラ。
一方、井出さんが溶接したモノは・・・

溶接箇所が均一!しかも、キレイ!
そんな、井出さんの華麗な溶接のワザには、ちょっとしたヒミツがあるんです!
それが・・・

このファイル!
そこには、これまで行なった溶接の作業手順や注意点、さらには最適な電流の強さなどが、素材ごとに綺麗なイラスト入りでまとめられている!
結婚6年目、主婦と溶接職人の二足のワラジを履く井出さんですが・・・

スタッフ:ご飯とかつくるんですか?
井出さん:出来る時はします!出来ない時はコンビニです!

若干28歳!建築現場のスゴ局さま!

続いてやって来たのは、石川県小松市の建設現場。
ここに、スゴ局さまがいるそうなんです。
それが・・・

こちら!浦野弥生さん!
お局さまと呼ぶにはあまりに若い28歳!
そんな浦野さんのお仕事は?

浦野さん:宮大工をしています。

そう!浦野さんのお仕事は、お寺や神社の建築や修理を専門に行う大工さん。
何を隠そう浦野さんは、現場の責任者である棟梁として活躍しているのです!
16名の職人さんがいる職場で、女性は浦野さんただ一人。宮大工は昔から男の世界!
女性は入り込めない職場だったのです。
そんな男の職場に、なぜ入ろうと思ったのでしょうか?

浦野さん:最後の宮大工と言われている西岡常一さんという人を見て、その人に憧れて入りました。

中学時代、奈良の薬師寺金堂を再建した、西岡常一さんのドキュメンタリー番組に強く心を打たれたのがきっかけで、宮大工の道へまっしぐら!
しかし、女性というだけで門前払い・・・

浦野さん:親方に4回くらい断られて、最後4回目に「わかった!」って言ったのに、1時間後に「やっぱりダメだ!」って、もう一回電話がかかってきたんです。でも「さっき良いっていいました!」って言って無理やり来ました!

そこで!断り続けた、株式会社白井大工の白井宏親方にお話を伺ってみることに。

白井親方:最初は「ダメです!」って一点張りでした。でも彼女のヤル気に負けました。

ヤル気と熱意が認められ、8年前に憧れの世界へ!
そんな浦野さんは、若手とはいえスゴ腕の持ち主!
白井大工の平井健司さんにお話をお聞きしました。

平井さん:力は男性には敵わないけど、女性には女性のいいところがありますね。

力仕事で敵わないのならと、女性ならではの繊細さで勝負!
ノミを片手に彫っているのは、「拳端」と呼ばれる神社の装飾品。
ザクザクと模様を彫っていき、下掘りが終わると小さなカンナで細部を丁寧に仕上げます。

そして、完成品がこちら!
ノミとカンナだけでこんな精緻な模様が!
さらにデリケートな技術が生きるのが、装飾と柱を組み合わせる作業。
浦野さんは、この二つの素材を、木組みという方法で組み上げます!

ノミ1本で、慎重に溝となる横幅の調整を行います。
果たして、本当に上手く組み合わさるのでしょうか?

見事合体!
つなぎ目は、一分の隙もない!
そして、次の作業は丸太のカンナがけ。しかし、一見出来上がっている様に思える箇所を何度も何度もカンナがけしています。
一体、何をしているのでしょうか?

浦野さん:ここが足を置く床なんですけど、ここから丁度この辺りまでが、人の背の高さなので、一番よく触られるんですね。だからここは一番重点的に綺麗に丸くしないといけないんです。

目には見えないものを、触れて気づく、まさに女性ならではの心遣い。
そんな浦野さん、お休みの日は何をしているのでしょうか?

浦野さん:休みの日は神社とか寺を巡ってます。以前、同じ箇所の作業をやったなっていうのがあったら、このお寺ではどういう風にやってるのかな?って見ています。

尽きることなき情熱!間違いなく未来のスゴ局さまです!

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