過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2011年7月3日放送

特集

アイリスオーヤマ

ゲスト

アイリスオーヤマ(株)代表取締役社長 大山健太郎さん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、「アイリスオーヤマ」!
実は、ホームセンターは「アイリスオーヤマ」の商品だらけ!その年間売り上げはナント848億円!
今回は、ホームセンターの王様「アイリスオーヤマ」の儲かりのヒミツに迫ります!

■放送内容をシェアする

アイリスオーヤマの秘密1 9時間ぶっ通し会議

ホームセンターの王様「アイリスオーヤマ」。
その儲かりのヒミツを探るべく、スタッフがやって来たのは、宮城県角田市。
のどかな風景の中に、突然現れました!
お城のように山の上にそびえ立つ巨大ビル!

もともとは、小さなプラスチック工場だったアイリスオーヤマ。
しかし、ある商品を開発したことをきっかけに、ホームセンターの主役となったのです。
その商品とは何なのか?大山社長に伺ってみました。

大山社長:実は、これがそうなんですけど、今はどこの家庭でもある、中身の見える透明の収納容器。これ、実は当社が世界で最初に開発したんです。

スタッフ:どのくらいヒットしたんですか?
大山社長:累計で言うと、想像もつかないような。発売と同時に爆発的にヒットしましたんでね。右肩上がりで伸びていくというか、ドンと上がってずっと…

20数年前までは、中が見えないのが当たり前だった収納ケース。
そのため、いちいちフタを開けないと、必要な物がどこにあるのか分かりませんでした。
そこで、収納ケースを半透明にしたところ、これが大ヒット!
以来、アイリスオーヤマは、生活用品メーカーとして、いろいろな商品を作る事になりました。今やその商品数は、なんと14000種類!
商品開発部マネージャーの佐藤耕平さんに、最近、特にヒットした新商品を見せてもらうと…

佐藤さん:最近のヒット商品は、「回転モップ」です。

佐藤さん:見た目は普通のモップなんですが、実は、水の入っているバケツにモップを入れて、黒いペダルを足で踏むと、モップが回転するんです。

佐藤さん:汚くなったモップを洗った後は、ザルに移して、また黒いペダルを踏むと、遠心力で脱水して乾いた状態になります。

洗いやすさ、絞りやすさがポイント!電気は全く使いません。
年間100万台も売れたメガヒット商品なんです。
続いてのヒット商品は、「掃除のしやすいネコトイレ」。

これの何がすごいのか、佐藤さんに説明してもらいましょう!

佐藤さん:普段は閉めてあるので、臭いニオイが外に出ないのがポイントです。

従来の猫のトイレは、オシッコの臭いが部屋に漂ったり、敷いてある砂を猫が外に飛び散らかしたりして大変でした。
そこで、フタとドアを付けて、におわず、砂も外に飛び散らなくしたのです。
こちらは、年間110万台も売れているんです!
アイリスオーヤマでは、このような人気の新商品を、年間なんと1000アイテムも生み出しているんです。

でも、一体どのように、生み出されているのでしょうか?
その原動力ともいえる新商品企画会議に潜入しました。
この会議、毎週月曜に行われており、大山社長は必ず出席し、全ての商品に目を通します。
この会議こそが、アイリスオーヤマの心臓部!
では、商品開発部 岸チーム マネジャーの岸美加子さんの新商品プレゼンの様子を見てみましょう。

岸さんが今回提案するのは、8ヶ月かけて開発した猫のトイレ。
先ほどの110万個売れたネコトイレの改良型です。

岸さん:今までのシステムトイレは、シリカゲルにおしっこをすると、下のタンクにおしっこが落ちる。臭いはシリカゲルがフタをしている状態です。ですので、この商品の不満点は、とても臭いニオイを我慢して取り換えなければいけない。

岸さん:今回提案する商品は、パインチップを上におきまして、このパインチップがおしっこを含むと、このように砕けていく。そのことで、猫が砂をかいたときに、粉が下に落ちます。粉が落ちるタンクは2週間分の容量を備えているので、おしっこの掃除は2週間に1回になります。

そして、いよいよ重要な値段のプレゼンへ。

岸さん:価格なんですが、本体の方を高く設定してはどうかなと…
大山社長:なんぼやねん?
岸さん:カバーがあるもので、3480円。他社よりは高いです。
事業部長:価格的には、正直3480円ではちょっと厳しいかなという気はします。
大山社長:じゃあ値段をもっと下げなあかんのと違う?
岸さん:ちょっと厳しいです…
大山社長:なんぼやったらええねん?
事業部長:せめて2980

矢継ぎ早に厳しい意見が飛び交いますが、果たして商品化のオッケーはでるのでしょうか!?

大山社長:業界初やな?世界のどこにもないね?機能自体は革新的やから、まず普及させることが一番やで。まずファーストトライやってみてくれん限りは、良さが分からへんわけや。初めは値ごろ価格で販売したら?

岸さんのネコトイレは値段を下げることを条件に商品OK!
無事、プレゼンを終えた岸さんに話を聞いてみると…

スタッフ:商品が良くても、高いとダメなんですか?
岸さん:そうなんですよ。ここまでやってもボツになる事もありますね。

続いて、フローリング用の新しい掃除器具のプレゼンが行われていました。

大山社長:これ買いたい人?独身女性はどう?
女性社員:コロコロでいいです…。
大山社長:はい、もう一回練り直せ!

残念ながら却下。
プレゼンしていたホーム事業部サブリーダーの得野誠久さんにお話を伺ってみました。

スタッフ:厳しかったですね。
得野さん:そうですね。でもこういうのはざらなんで、ただ1回NGくらって諦めてたら勝負が続かないんで。

朝10時に始まった新商品企画会議は、夜の7時までずーっと続きました。
この日は64個の新商品がプレゼンされ、そのうち、オッケーが出たのは、半分以下の24個!

アイリスオーヤマの秘密2 全部作っちゃうロボット

続いてはアイリスオーヤマの新商品を作っている工場を訪ねました。
角田工場の工場長、倉本直樹さんに案内してもらいます。
さっそく工場内を見渡してみると…
かなりの広さですが、働いている方が見当たりません。

もしかして、休憩時間なのでしょうか?

倉本さん:人は一応いるんですけど、主に仕事をしているのは、ロボットなんです。

なんと、工場で商品を作っているのは、ほとんどがロボット!
24時間フル稼働で部品の成形から組み立てまでやっちゃう!
では、収納ケースを作る工程を観てみましょう。
タンクに入ったプラスチックを解かして、その液体を金型に流し込む。
そして出来上がったのは引き出しの部分。それをロボットが取り出します。

もう一方では、ケースの外枠を作って、組み立てています。
最後にその枠組みと引き出しを合わせれば、完成。

こうして作られた商品は、コンピュータ制御の倉庫でしっかり管理します。
出来上がった商品は、機械が自動でしまう。
出荷するときには、14,000種類もの中から必要な商品だけ取り出してくれるんです。
新しいアイデア商品をどんどん考え、ガンガン作っちゃうアイリスオーヤマ。こりゃ、儲かりそうですね!

アイリスオーヤマの秘密3 SASが大活躍!

アイリスオーヤマの更なる儲かりのヒミツは、ホームセンターにあります。
とういうことで、やって来たのは、ホームセンター「島忠ホームズ」川越店。
店長の高本豊さんに、アイリスオーヤマの商品がホームセンターでバカ売れするヒミツを伺いました。

高本さん:SASがいるからじゃないですかね。

SASとは一体何なのでしょうか?高本さんが案内してくれた先には…

高本さん:こちらがSASです。

こちらが、SASの脇川千代美さん。
では、SASとは何なのか、脇川さんに聞いてみました。

脇川さん:Sales Aid Staff(セールス・エイド・スタッフ)の頭文字をとって「SAS」です。

SASとは、売り場の手助けをするスタッフのこと。
アイリスオーヤマでは、ホームセンターにスタッフをタダで派遣しているんです。
その数、約800店舗。
でも、スタッフの人件費がバカにならないのではないでしょうか?
大山社長にお話を伺いました。

大山社長:逆にSASさんをつけると、たった一人つけるだけで、当社の売り上げで3割くらい変わるんですよ。

SASのおかげで売り上げ3割アップ!?十分にもとがとれているってことですね。
で、先ほど紹介した脇川さんは、実はスゴ腕のSASだったんです。
というわけで、さっそく、その腕前を見せていただくことに!
今、売れ筋のLED電球(アイリスオーヤマ製)の前にぴったり張り付く脇川さん。
すると、男女2人組のお客さんが!

脇川さん:LEDに変える感じですか?
お客さん(男性):うちに付いていたのと、同じものを探してるんですけど。
脇川さん:この辺にあるんで探しますよ。
お客さん(女性):この人感センサーって?
脇川さん:スゴい新商品なんですけど、消える時もパッと消えるんじゃなくて、ふわっと消えるんですよ。すごく売れてますよ。
お客さん(男性):逆につけっぱなしには出来ないこと?
脇川さん:人が居ないと消えちゃいますね。でも、玄関用なら、人が居る時だけつけるってことで、節電効果にもなりますから。

きちんと商品の特徴を説明しています。すると…

お客さん(男性):じゃあこれ買います。

お買い上げ!お客さんにお話を聞いてみると…

スタッフ:なんで、アイリスオーヤマに決めたんですか?
お客さん(男性):他のメーカーも見たんですけど、販売員の方がいらしたんで、話を聞いて、これ(アイリスオーヤマの商品)に決めました。

SASがきちんと商品を説明することで、お客さんも納得して商品を購入します。
スタッフがお客さんのインタビューをしている間にも、脇川さんはどんどん接客!
約15分で3つも売れちゃいました。
すると、脇川さん、突然、キョロキョロしながら店内を歩き始めました。一体、何をしているのでしょうか?

脇川さん:アイリスオーヤマの商品を見てる方がいないか、ぐるっと見回ってるんです。

LED電球以外にも、アイリスオーヤマの商品はお店のいたるところにあるんですが、ホームセンターに派遣されるSASは、基本的に1店舗に1人。
そのため、見回りが大切なのです。
すると、アイリスオーヤマの商品を見ているお客さんを発見。
しかし、一声かけただけで後ずさりする脇川さん。
しばらくすると、お客さんの方から声をかけてきました。

お客さん:すいません、配達って日付と時間はある程度は…(指定できるんですか?)
脇川さん:時間は午前か午後になります。

SASは商品知識だけでなく、お店の店員としての知識もちゃんと把握しているんです。

お客さん:じゃあ2つ。

今度は、引き出しケースをお買い上げ!
ではここで、先ほどの後ずさりについて、脇川さんに聞いてみました。

脇川さん:あんまりああだこうだ言われるのが嫌いな人って結構いるんですね。1回声かけたので、私が聞いてくれるっていうのをお客さんが認識したので、私に声をかけてくれたんですね。作戦ですね。

午後7時、販売の仕事を終えた脇川さん。
しかしまだ、SASにとって一番大事な仕事が待っています。

脇川さん:どんな商品について、質問が多かったかとか、具体的に「もうちょっとこんなのがあると使いやすいんだけど」という声があれば、全て報告するんです。

そう、お客さんから聞いた不満やリクエストを会社に報告することが、新商品の開発に役立っているのです。
そんなアイリスオーヤマはSASでがっちり!

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.