過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2011年4月3日放送

特集

ミスタードーナツ

ゲスト

(株)ダスキン 代表取締役社長 山村輝治さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは「ミスタードーナツ」!
子どもから大人まで幅広い人気を誇る、日本最大のドーナツショップ!
その年間売上げは、なんと!1230億円!そこには、知られざる儲かり戦略がありました!
そこで今回は、「ミスタードーナツ」の儲かりのヒミツに迫ります!

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ミスタードーナツに潜入!おいしさと儲かりのヒミツ!

幅広い世代に愛されている、日本最大のドーナツチェーン「ミスタードーナツ」!
でも、実は「ミスタードーナツ」っていう会社は存在しないんです。
運営しているのは、お掃除用品のレンタルでおなじみ「ダスキン」!
創業者の鈴木清一さんが、お店のチェーン展開を勉強するため、アメリカへ行った時に出会ったのが、お掃除とは全然関係ない「ミスタードーナツ」!

「こんなに美味しいドーナツを、もっと多くの人に食べてもらいたい!」そう考えた鈴木さんは、日本でお店を出す権利を買い取り、1971年、大阪に1号店をオープン!
その人気は、瞬く間に広がり40年たった今では、チェーン店数が1341店。
年間売上げは、なんと!1230億円を誇るまでに成長したのです!
そんなミスタードーナツには、創業以来、徹底してこだわっていることがあるそうなんです。
そこで、天王寺北口ショップの上野一行さんにお話を伺いました。

上野さん:1店1店、その場で手作りでドーナツを作っています。

そう!ドーナツは、それぞれのお店のキッチンで、全部手作りされているんです!
しかも、そのこだわりっぷりが半端じゃない!

上野さん:その日によって気温や粉の温度が変わってくるので、それによって水温や配合を微妙に調整しています。

ここで最も大事なのは、粉を混ぜる水の温度。水の温度は、その日の天候の影響を受けやすい!
だから、お湯で微妙に温度を調整し、粉と混ぜたとき、最適な状態になるようにしているのです!
さらに…

上野さん:それぞれのドーナツによって粉の種類が違います。

粉の種類は約10種類。中にはチョコレートが既に混ざっているモノもあります。
そこで、実際に人気商品のポンデリングを揚げるところを見せていただきました。
まず、一度に30個ほど揚げていきます。

そして、ドーナツが浮き上がってきたら、一度裏っ返しにして、全体をつけるように揚げていきます!

これがフレンチクルーラーになると、片面ずつ揚げていきます!
これも一度に約30個を揚げますが、1つ1つにムラがでないように、全部を15秒以内にひっくり返さないといけないんだとか。
でも、ちょっと不思議じゃありませんか?
お店ごとに手作りしているのに、味のクオリティーは、キチンと統一されている!

そのヒミツを探るため、大阪府吹田市にあるミスタードーナツカレッジに潜入いたしました。
出迎えてくださったのは、ミスタードーナツカレッジの学長、香田次郎さん。

香田さん:ここは、ミスタードーナツカレッジと呼んでまして、研修施設になっています。ここでは、ただドーナツを作るというだけじゃなくて、大きさとか形とか品質基準とかを、全部勉強してます。そしてテストに合格した人たちが、ショップに戻ってドーナツを作っているんです。

そう!ミスタードーナツでは、チェーン店に対して免許制を導入!
この研修所では、店長候補さん達が2週間泊まりこみで、接客の心得やドーナツの製造技術などを徹底的に学びます。そして、最終的にテストに合格し、免許をもらえなければ、お店を運営できないのです。
しかも…

香田さん:2年に1回、その免許を更新する仕組みをとっています。

なんと!免許は更新制!
そこで、実際に研修を受けている、磯子駅前ショップの吉田裕樹さんと、高田馬場戸山口ショップの益子雄太さんにお話を伺ってみました。

スタッフ:実際、研修はどうですか?

吉田さん:結構しんどいです!毎朝、前日に勉強した事の振り返りのテストがありまして、それに合格できないと追試・再試になってしまうので、居眠りなんかは出来ないですね。

益子さん:毎日毎日、緊張している状態です。もうちょっと団体生活を楽しめるかなというイメージは正直なところありましたが、勉強漬けです…。

▼スタジオでお聞きしました。
加藤:ミスタードーナツカレッジというところで勉強しないと、やっぱり作れるようにならないですか?

山村社長:ならないです!全国に約1300店舗ありますから、商品のバラつきがチェーン店として一番良くないですから。

スタジオでドーナツをいただいちゃいました!

山村社長:これは揚げてないんです。焼いているドーナツなんです。

加藤:これはおいしいですね!ドーナツとパンの間みたいな感じですね。

山村社長:こちらは、全国で1店舗でしか扱ってない商品です。これはミスタードーナツではなく「和っ花(わっか)」という和の感じを出したお店で販売しています。大阪の心斎橋のところに出店しました。

ミスタードーナツの人気を支える3つのヒミツ!

ミスタードーナツが幅広い年齢層から支持を得ているのは、単にドーナツが美味しいからだけじゃない!

ミスドの儲かり戦略1 「コーヒーへのこだわり」

今でこそ当たり前になった「コーヒーおかわり自由」のサービスですが、日本のチェーン店では、ミスタードーナツが最初にはじめたのです!
しかも、店員さんの方から注ぎに来てくれる!
江坂芳野町ショップ店主・平井理絵さんにお話を伺いました。

平井さん:お客様の様子を伺いながらコップの半分以下になった時には、お客様にお声掛けをして、おかわりをしていただくというマニュアルを作っております。

さらに、コーヒーのカップは、紙じゃなく冷めにくいように陶器を使用!
でも、こんなにサービスがいいと、客の回転率が悪くなりそうですが…

平井さん:いつまでもゆっくりと楽しんで頂ければと思ってます。

これこそが、ミスタードーナツを運営するダスキンの経営理念!

「自分に対しては損と得とあらば損の道をゆくこと」
つまり、回転率が悪くなっても、お客様が快適だと感じてくれるなら、それでいい!
このサービス精神が、リピーターを増やす結果に繋がっているのです!

ミスドの儲かり戦略2 「新商品へのこだわり」
これまでミスタードーナツでは、700種類以上のドーナツを発売してきました!
そんな新商品が日の目を見るにあたり、欠かすことの出来ない人がいるそうなんです。
それが…

商品開発室の室長・眞鍋陽一郎さん、通称「絶対舌の眞鍋」。
ひとたび口にするや、その食品にどんな原材料が使われているかを、たちどころに言い当てられるほど、舌の肥えた人物!
ミスタードーナツの味は、その絶対舌が基準となっているのです!
新商品を提案する社員はすべて、眞鍋さんの舌を納得させなければ、プロジェクトを先に進めることが出来ないのです。
この日プレゼンされていたのは、夏限定で考えたと言うドーナツ!
さて、眞鍋さんの反応は…

眞鍋さん:う〜ん、ちょっと重たいね。寒天も固いし、クリームも重いとなると…非常に重たさを感じるんじゃないかな。コンセプトを食感だけで再現できるように、もう少し改善した方がいいかな、このままじゃアカンわ!

そんな眞鍋さんの印象を、商品開発室の浅野洋平さんにお聞きしました。

スタッフ:眞鍋さんを通過するのが必須?
浅野さん:そこが一番厳しくて、ここさえ通過すれば後の社内会議は楽勝です。

絶対舌の持ち主、眞鍋さん!我々はその実力を測るため、ある実験を行いました!
それは、利きコーヒー!
まず、ひとつのコーヒーを飲んでもらい、それと同じ豆のコーヒーを、6つの中から選んでもらいます。
眞鍋さんが飲んだのはコロンビア。
果たして、絶対舌を持つ眞鍋さんは、見破ることは出来るのでしょうか?

眞鍋さん:これでしょ!

あっさり正解!さすが絶対舌を持つ男!

ミスド儲かり戦略3 「グッズへのこだわり」
ドーナツに負けず劣らず大人気なのが、ポイントを貯めたら交換できるミスドグッズ!

かつては、スクラッチカードを削って、一定のポイントが貯まったらグッズと交換していましたが、現在は買った商品の金額に応じてポイントがもらえるシステム。

そして、なんと!これまで世に出たグッズは1000種類以上!
これが目当ての人も多いのではないでしょうか?
では、今までで一番人気があったグッズは、何だったのでしょうか?
そこで、プレミアム開発室・室長の根本誠之さんにお聞きしました。

根本さん:スケジュール帳です。出始めの頃は、物凄い人気で、品切れを起こして大変お客様にも怒られました。このスケジュール帳が大体年間400万冊の交換になりまして、それから色んなスケジュール帳がずっと続いて出てきているような状態になってます。毎年、年末の少し前の10月から11月のグッズは、スケジュール帳にさせて頂いています。

では、こんなついつい欲しくなっちゃうグッズは、どのように開発されているんでしょう?

根本さん:年間で50のアイテムが世に出ていくかと思います。その何百倍のグッズの中からずっと選定されて、最後に作りこんで、お客様の意見も聞きながら、実際の物に仕上げていくという工程になります。

そう!とにかく片っ端からアイデアを出しあう「数打ちゃ当たる作戦」!
その数は、年間で5000パターン以上!

では一体、どのようにアイデアを考えたりするのでしょうか?
プレミアム開発室の楠本一考さんと、榎木宏文さんにお話をお聞きしました。

楠本さん:自分の頭の中ではアイデアが出ませんので、ショップに行きまして雑貨屋さんを見て廻りながらメモを取ったりします。

榎木さん:嫁に色々と聞いたりして、女性の好むものを意識して考えてはいます。

▼スタジオでお聞きしました。
加藤:グッズの効果は大きいですか?

山村社長:大きいです!グッズ交換を目当てでドーナツを購入される方もおられますから、やっぱりグッズのグレードが低いとドーナツの売れ行きも悪くなります。

加藤:今後どうしていくおつもりですか?

山村社長:アジアを中心に広げていきたいなと思ってます。今、韓国・中国・台湾・フィリピン・タイに約2000店出店しています。

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