過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2010年12月19日放送

特集

おらが県こそ輝くNo.1 第3弾!「岡山県」

ゲスト

MEGUMIさん、森永卓郎さん(経済アナリスト)

番組内容

がっちりマンデー、今日のテーマは「おらが県こそ輝くNo.1第3弾!『岡山県』」。
第1回の群馬県、第2回の岐阜県に続き、今日取り上げるのは「岡山県」!実は、この岡山県にも儲かりNo.1産業がたくさんあるんです!
そこで今日は、岡山県が誇る儲かり産業のヒミツに迫ります!

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岡山県の意外な日本一「学生服」!

まずは岡山県にある「No.1」の情報をゲットすべく、岡山県庁の産業振興果に伺い、課長の石原さんにお話を聞いてみました。
果たして、岡山県に"儲かり日本一"なモノはあるのでしょうか?

石原さん:そろそろウチの番かと思ってました!日本一はたくさんありますよ!

といこうとで、まず番組スタッフが最初に向かったのは、岡山県の南に位置する玉野市八浜町にあるこちらの会社!
では、何が日本一なのでしょうか?佐藤さんにお話を伺ってみました。

佐藤さん:学生服です!岡山県は学生服のシェアが日本一なんです!学生服のシェアは約80%ありますよ!

そう、岡山県は学生服王国!
全国で学生服を使用している学校約1万9000校のうち、約1万5000校が岡山のメーカーのもの!しかも、国内55社ある学生服メーカーのうち40社が岡山県の会社で、「カンコー学生服」や「富士ヨット学生服」など学生服メーカーがたくさん!
今回、スタッフがお邪魔した先ほどの会社は、学生服の老舗「トンボ学生服」。では、この「トンボ学生服」では年間にどれくらいの学生服を作っているのでしょうか?

佐藤さん:約7000校分くらいの新入生の制服を作っています!

「トンボ」は日本で一番学生服を作っている会社!その王者の証を見せて頂けるということで、佐藤さんについていくと…

佐藤さん:ここには7000校のボタンが置いてあるんです!これが全部ボタンです!

棚には、北は北海道から南は九州・沖縄まで、「トンボ学生服」が扱っている学校のボタンがズラリ!!

なかには、高校野球の強豪・PL学園のボタンもありました!

このように、学生服を日本一作っている岡山県ですが、そもそもの発端は何だったのでしょうか?

佐藤さん:江戸時代に池田藩が瀬戸内を干拓し、米を作るために田んぼを作ったんですが、その田んぼが塩害で米ができなかったんです。それで、換金作物として「綿花」に目を付けたんですよ。

瀬戸内海に面している玉野市や倉敷市は、江戸時代から綿織物が盛んな町。
なかでも人気があったのが、丈夫で長持ちする「足袋」でした。
ところが!大正時代に入ると、急速な西洋化で"着物"から"洋服"へと着る物がチェンジ。
足袋は靴下に取って代わられ、在庫の山になってしまいました…。

『このままではいけない!』ということで、岡山の人たちが選んだ次のビジネスが「学生服」だったのです。数ある洋服のなかでも、毎日学校に着て行く学生服は、特に丈夫で長持ちをしなければダメ!
だったら丈夫な足袋づくりの技術が活かせる!
こうして、岡山県は学生服作りNo.1になったのです!

岡山県は学生服日本一で"がっちり"なんです!

▼スタジオでは森永先生にお話を伺いました!
森永先生:地味で他に手を出されない分野でずっ〜とやっていくというのが得意なんですね!他にも作業服やニッカポッカなども圧倒的なシェアを誇っているんです。

岡山県は「ジャージー牛」日本一!

続いての岡山県の"日本一"を、先ほどの岡山県庁産業振興課の石原さんに伺ってみると…

石原さん:実はですね、岡山の北の山奥には"ある生き物"が日本一たくさんいるんですよ!

そこでスタッフが向ったのは、岡山と鳥取の県境にある真庭市。その北に位置する蒜山という山に"ある生き物"が生息しているとのこと。
そこで、その"ある生き物"の飼育歴18年の石倉さんに案内していただきました。
石倉さんが「来〜い来い来い来い」と掛け声をかけると、遠くからやってきたのが…

こちらのジャージー牛!
そう!岡山県はジャージー牛の頭数日本一!
全国に1万頭いるうちの3分の1が岡山県で飼育されているんです。

スタッフ:これはどこの牛なんですか?
石倉さん:原産は英仏海峡のジャージー島という島らしいですよ!

では、そんな遠いところにあるジャージー島生まれの牛が、なぜ岡山県の山奥にたくさんいるのでしょう?

石倉さん:昭和29年くらいに、全国北海道から九州で導入されたんです!

昭和29年、戦後の復興に向けて、政府は「国民に栄養のあるものを摂ってもらいたい」と、ホルスタイン牛よりも栄養価の高いミルクが取れるジャージー牛を、岡山県・蒜山を含めた9ヶ所に導入したのがはじまり。ところが…

石倉さん:ホルスタインに比べると、出るミルクの量が少ないんですよ。

その後、栄養は豊富だが取れる量が少ないため、ジャージー牛の飼育をやめる県が続出。
しかし、蒜山の人たちはあきらめませんでした!その理由はというと…

石倉さん:「ジャージー牛で町おこしをしたい!」と考えたんです!なかなか農業以外にそういう産業がなかったんですね。

当時、蒜山地域は観光名所も特産品もない過疎地。
そのため「せっかくジャージー牛の飼育地に選んでもらったのだから頑張らないと!」と奮起したのです!
まずは、国内で唯一となるジャージー牛の農業協同組合を設立。
さらに、全国でいち早く牛乳や乳製品の製造工場を建て、配送から販売までのルートも確保!
その結果、儲からない牛とされていたジャージー牛を、儲かる牛に変えることに成功したのです!
今では牛乳以外にも様々なジャージー商品が大ヒット!
例えば…

こちらのジャージープリン!濃厚な甘さがウリで、女性を中心に大ヒット!さらに…

こちらのジャージーヨーグルトも、まろやかな口どけがウケ、大ヒット!
その商品の数は10種類以上もあるんだとか!年間売上げはどれくらいなのか石倉さんに伺ってみると…

石倉さん:大体20億くらいですよ!

岡山県はジャージー牛日本一で"がっちり"なんです!

岡山県は「ハエ取り紙」の生産日本一!

続いてスタッフが向ったのは、倉敷市片島町ある「カモ井加工紙」。
では、一体何を作って日本一なのでしょうか?総務部の樋口さんにお話を伺ってみました。

樋口さん:これです!リボンハイトリです!岡山県はハエ取り紙の生産日本一なんです!

そう、この「カモ井加工紙」が作っているNo.1商品は、ハエ取り紙の「リボンハイトリ」!
シェアはなんと80%!
そんな日本一のシェアを誇る「リボンハイトリ」の歴史は古く、誕生したのは今から80年前。
創業者の鴨井利郎さんが、高価な輸入品しかなかったハエ取り紙に替わるものをと開発したのが…

こちら!置いておくとそこにとまったハエを捕まえられるマット型のハエ取り紙。
輸入品よりも値段が安く、ハエが好むとされる"松やに"を入れたことで、「ハエがたくさん取れる!」とたちまち大ヒット!
しかし、飛んでいるハエを捕まえることはできませんでした…。
そこで開発されたのが、先ほどの「リボンハイトリ」というわけなんです!

では、なぜ「リボンハ"エ"トリ」ではなく、「リボンハ"イ"トリ」なんでしょうか?

樋口さん:倉敷ではハエのことを「ハイ」と言うんですよ!

お家ではめっきり見かけなくなりましたが、殺虫剤が使えない家畜小屋や食品工場では引っ張りだこ!しかもこの「リボンハイトリ」、国内の売上げは年間800万個ですが、海外では、なんと年間2000万個も売れているんだとか!

岡山県はハエ取り紙日本一で"がっちり"なんです!

日本一「船舶用プロペラ」を造る岡山の「ナカシマプロペラ」!

続いて番組スタッフが訪れたのは、「ナカシマプロペラ株式会社」!
1962年の創業以来、"あるもの"をひたすら作り続けて、今では国内シェア80%!
ダントツのNo.1だといいます!
では、一体何を作っているのでしょうか?3代目社長の中島さんにお話を聞いてみました!

中島社長:船舶用プロペラのシェアで日本一なんですよ!

そう!ナカシマプロペラは、日本で一番船のプロペラを造っている会社!しかも…

中島社長:プロペラの直径が20cmのものから、大きなものでは12mまで造っています!12mのものまで造ることができるのは、世界でも我が社しかないんです!

「ナカシマプロペラ」は、競艇用からレジャーボート、漁船に大型コンテナ船と、船のプロペラなら何でも造れる世界で唯一のメーカー!
実は、岡山県の沿岸部一帯は、戦前から愛媛の今治・広島の呉と並んで造船業が盛んな地域。
三井造船やサノヤス造船など、船づくりの会社がたくさんあるんです。

そして、番組では大型船用のプロペラを製造しているという「ナカシマプロペラ玉島工場」伺い、専務の中島さんに工場内を案内していただきました!
"大型船用"とは一体どれくらい大きいのでしょうか?

中島さん:これが舶用プロペラのプロペラです!直径が8mですね!

なんと!こちらは直径8mのプロペラ!工場内には同じような大きさのプロペラがゴロゴロありました!さらに外に出てみると…

巨大プロペラだらけ!!では、年間にどれくらいのプロペラを造っているのでしょう?

中島さん:年間に大体360本!ですから1日1本の割合で製作をしています!

そんな「ナカシマプロペラ」が人気のヒミツ、それは…『とっても静かで長持ちするから』!

船のプロペラは高速で回転するときに、表面に泡ができてしまいます。
もしもプロペラに0.数mmでもズレがあったり、表面にデコボコがあったりすると、そこに泡がぶつかって騒音を出したり、傷つけたりして耐久性が落ちてしまう…。
ところが「ナカシマプロペラ」の"はね"には、このデコボコが一切ありません!
どのようにデコボコをなくしているのかというと…

匠の技!こちらの浅野さんは、プロペラを磨き続けて20年のベテラン!100分の1mm
のデコボコ見つけて磨き上げる達人です!

スタッフ:このエッジのところというは機械では無理なんですか?
浅野さん:機械でもできないことはないのですが、やっぱり最後は「人間の感覚」に頼るしかないんです!!

造船のまちで磨き上げられた職人の技があるからこそ、船内がとっても静かで、20年以上も長持ちする世界トップクラスのプロペラが造れるのです!

岡山県の会社「ショウエイ」が誇る「カム」とは!?

そして、船造りの県・岡山には、もう1つ船の大事な"あるもの"を作っている会社があります!
スタッフが向ったのは瀬戸内海ではなく、山奥にある美作市にある1944年創業の「ショウエイ」!
早速、辻井社長にその"あるもの"を見せてもらうことに!

辻井社長:これが「カム」です。こちらが船のエンジンの燃料を噴射させる「燃料カム」で、もう1つは爆発した後のガスを排出する「排気カム」です!

船や車のエンジンには、燃料を出し入れするためのバルブがあり、これを開け閉めするのが卵型のパーツ「カム」!カムが回る事でバルブが上下するのです。
では、この「カム」の気になるシェアはどれくらいなのでしょう?

辻井社長:国内では8割、世界では6割供給しています!

そう!世界中の船の6割が「ショウエイ」のカムで動いているんです!
その人気のヒミツは…『メチャクチャ硬いから』!

そこで辻井社長が見せてくれたのが、こちらの「焼き入れ」という作業!
すごい炎がでています!そして…

辻井社長:中に入った、あの丸いのがカムです!今からコレを油につけます!油につけてカムを冷却するんです!

この「焼き入れ」という工程は、熱くした鋼を急に冷ますことで、メチャクチャ硬くする作業!
これは日本刀をつくる時と同じやり方で、出来上がったカムはダイヤモンドより少し柔らかいくらいの硬さになるんだとか!
このように、徹底して硬くすることで、耐久性・耐摩耗性で世界一のカムを造り上げている!

岡山県はカム日本一で"がっちり"なんです!

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