過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年10月31日放送

特集

お年寄りがっちり!第3弾

ゲスト

柳生博さん、森永卓郎さん(経済アナリスト)

番組内容

今回のがっちりマンデー、テーマは「お年寄りがっちり!第3弾」。
お年寄りの心をつかんで、がっちり儲かっちゃってる会社から、お年寄り自身が元気にがっちり儲けちゃってる会社まで、今回も「お年寄りでがっちり」な会社が全国各地から続々登場いたします!

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お年寄りでがっちり!!新発想のドア「ヒクオス」とは?!

お年寄りでがっちり!まず初めに伺ったのは栃木県小山市にある文化シャッター。
その名の通り、シャッターや扉の製造・販売をしており、その年間売上はなんと933億円!!
そんな文化シャッターの、お年寄りでがっちりなモノって一体なんなのでしょうか?
PM技術部課長の上田徹さんにお聞きしました。

上田さん:「ヒクオス」という商品です!引いて、あるいは押して、どちらでも開けることができるドアということで「ヒクオス」とネーミングしました!

実はこれ、今までありそうでなかった、両方向に折れながら開けることができるドア。
では、これがどうしてお年寄りのハートをがっちりつかんでいるのでしょうか?

上田さん:車いすの方とかが、非常に使い勝手よくご利用いただいているんじゃないかと思います。

そこで、実際にヒクオスを取り付けている老人ホームにお邪魔してみると、食堂脇のトイレにヒクオスを発見!すると、車いすのお婆さんがやって来てました。
そして…

なんと!1人ですいすい!
では、実際使い心地はどうなんでしょうか?お婆さんに伺ってみました。

お婆さん:楽ですね!普通のドアよりヒクオスの方が楽じゃないかしら、普通のドアは片方だけにしか開かないから。

そう!車いすの方は、押すドアだと体がつんのめりそうになって危ない!
だから、入る時も出る時も、同じ「引く」という動作ができるのがとっても便利!
ちなみにこのヒクオス、文化シャッターの他のドアが約10万円のところ、なんと約35万円。
でも、高齢者施設や病院などに飛ぶように売れているんだとか!

上田さん:年間2000セットくらい売れてます。

と、いうことは…

7億円!!
そんな文化シャッターはヒクオスでがっちり!!

お年寄りでがっちり!細〜い工夫がたくさん詰まっている「携帯電話」のヒミツ!

お年寄りでがっちり!続いては、携帯電話。
実は、若者ではなくお年寄りに売れまくっているケータイがあるってご存知ですか?
そこで、やってきたのは東京都港区にある富士通。出迎えてくれたのはマーケティング統括部長の松村孝宏さん。
一体、お年寄りに売れまくっているケータイってどんなケータイなんでしょうか?

松村さん:らくらくホンです!最初は、なかなか売れなかったんですけど、だんだん増えていってグゥーっときました!

その結果、発売開始から10年で累計1780万台を突破!!
今では富士通製の携帯電話9種類の中で、売上の約4割を占める主流商品に成長。
どんな機種よりも売れているのが、らくらくホンなのです。
そこで、らくらくホン人気のヒミツをお聞きしました。

松村さん:お客様と携帯電話のやりとりを徹底的に簡単にしていきました。電話とメールとカメラという風にシンプルに見えると思います。

余分な機能を省き、「電話」「メール」「カメラ」という基本的なものに絞り込んで大成功!
しかも、ただ機能を削るだけじゃなく、ひとつひとつに細かい配慮がなされているのです。

例えば、画面を見比べてみると、見やすく文字の大きさも通常の2倍でクッキリ!
さらに、文字の形を見て何か気が付きませんか?
らくらくホンの方は、文字が繋がっていませんよね。
そう!富士通は、文字を判別しやすくするために、わざわざ新しい文体を開発したんです。

他にも濁点は大きく離して表示したり、数字も5や6など間を空けるようにして、区別をハッキリさせています。
さらに…

松村さん:大体0.5ミリぐらいの盛り上がりっていうのが、最適な盛り上がり量なんです!

ボタンを0.5ミリ出っ張らせることで、押し間違いを少なくしました。そして、おしゃべりにもお年寄りに優しい機能が!
それは…
ゆっくりしゃべり直してくれる機能!
実はらくらくホン、相手の話した声がちょっとだけゆっくりになるんです。
これ、単純そうですが、結構スゴい機能なんです!

なぜなら、普通に声をゆっくりにするだけだと、音がどんどん遅れて会話ができない!
そこでらくらくホンは、おしゃべりの無音部分を検知!ここを自動的にカットして、ピッタリずれないようにしている。しかも、声質が変わらないように微調整までしているんです。だから、ゆっくりなのにスムーズな会話ができるのです。
実際にらくらくホンをお使いの松岡さんにお話を伺ってみました。

松岡さん:メールと写真と、それから動きのある動画、ホントに操作が簡単です。

するといきなりスタッフが激写されちゃいました…
実は、カメラは全てオート調整で、シャッターボタンを押すだけなので簡単!
さらに、メールを打つ時も…

次に何をすればいいかガイドが表示されるので迷わない!
だからイラスト入りのメールだって簡単に作成できちゃうんです。
そんな、お年寄りケータイ市場で一人勝ちのらくらくホン!と思いきや、松村さんにはちょっと気がかりなライバルがいるそうなんです。

松村さん:あまり大きな声では言えないんですけど、スマートフォンはホントに大きなライバルとみています。

なんと、らくらくホンのライバルは意外にもスマートフォン!
アップルのiPhoneに代表される次世代携帯。でもスマートフォンは若者向けな気がしますが、どういうことなのでしょうか?
そこで、銀座にあるアップルストアを覗いてみました。
すると…

若者に混じって、ご年配の方々が結構いる!そこで、来店中のご年配の方にお話を伺ってみました。

お客さん:タッチパネルは便利ですよね、字もしっかり見れるし。

iPhoneを触っているお年寄りが結構多い!実は、簡単な上に見やすいと大好評なんです!
では、実際に操作のいくつかを見てみましょう。
まずiPhoneはタッチパネルなので、ボタンが少なく必要なモノだけを大きく表示する事ができる、だから見やすく操作方法も分かりやすい。

さらに「アクセシビリティ」という、「解りやすいですよ」という項目があり、ここで文字や画面全体を大きくするといった事も可能。
若者向けかと思ったら、結構お年寄りのことも考えてるんですね。
そんな、らくらくホンとiPhone、この先お年寄りのハートをワシ掴みにするのはどっちなんでしょうか?目が離せません!

お年寄りががっちり儲かっている会社!匠が揃う町工場「グンゴー」!

お年寄りががっちり!まずは群馬県伊勢崎市にあるグンゴー。
こちらは板金の製造・加工をしている会社で、いかにも町工場って感じですが、作業員80人の内、半分の40人が60歳以上!でも、何でこんなにお年寄りを雇っているのでしょうか?
株式会社グンゴー、六本木信幸社長にお聞きしました。

六本木社長:もともとポテンシャルとして、モノ作りというスゴい力のある街なんです。いわゆる工作機械をいじってきたキャリアを持ってる方がたくさんいらっしゃるということです。

グンゴーがあるのは、群馬県伊勢崎市の工業団地の中。
そのため周辺には、元々工場で働いていて退職した腕のあるお爺さんたちがいっぱい住んでる!
「それは雇わない手はない!」と、採用していった結果、一流の技術を持った人が集まったエキスパート集団になったんです。

そうした結果、これまで思いもよらなかった仕事がどんどん舞い込み始めたのです。
そんなグンゴーの中核を担うのが自慢のおじいちゃん2トップ!
まず一人目が…

人呼んで、専門受注のミチ!河野道一さん73歳。

スタッフ:どんな作業をしているのですか?
河野さん:スキッド!業務用冷蔵庫の下の台を製作しています!

河野さんが製作しているのは、業務用冷蔵庫の下にひくスキッドと呼ばれる台。
お店によって冷蔵庫の大きさはバラバラなので、それに合った大きさに作らなければならない。
さらに…

六本木社長:夕方ぐらいに明日の注文が入るんです。
河野さん:4時に注文がきて、明日じゃなくてこれから取りに行くからすぐ作ってくれって言われることもあります。

そんな急発注にも臆することなく、図面を読むスピードが速い!その上、作業の精度が高いんです!だから発注する業者からの信頼も絶大!

六本木社長:この仕事は、お客さんが社長もなにも抜きで、河野さんしかできない仕事というので取った仕事なんです。

なんと!メーカー担当者が河野さんをご指名で仕事を発注!
さらに会社側も、河野さん専用の作業小屋を建てちゃったほどなんです。
そして、そんな河野さんと双璧をなすのが…

人呼んで電気のマサ!石塚正さん70歳。
一体、石塚さんとはどんな人なんでしょうか?

六本木社長:大手の電装品メーカーの工場長や、開発の責任者をやられてたことをあとから聞きましてね、スゴい方だったんだなぁと!私どもの業務拡大に、拡充にお力添えいただいている方です!

そんな石塚さんが担当するのは電気の配線。そして、電気回路の設計まで担当しているんです!

現在、石塚さんが製作しているのは、マンションなどでよく見かける宅配ボックス。
板金と電気を組み合わせた、新たな仕事が増えることになりました!
そんなグンゴー、お年寄りパワーで年商10億円!!

お年寄りががっちり!鉄に代わるスゴい金属とは?

お年寄りががっちり!続いては、神奈川県川崎市のベンチャー企業、イスマンジェイ。
でも、ベンチャーって若い会社のイメージがありますが…

皆さんまだまだ元気!
実はイスマンジェイ、現在72歳の渡邊敏幸社長が65歳の時に設立したおじいちゃんベンチャー企業。そしてなんと!鉄の代わりになる金属を開発したのです。
それが…

渡邊社長:シリコンの合金!

シリコンで作った合成金属!これがスゴい代物なんです!
実は、このシリコン合金、硬さは鉄の2倍なのに重さは半分以下、しかも錆びない!鉄の弱点を全て乗り越えたスーパー合金なのです。
今、このボールが一番売れているのが、巨大風車の回転を滑らかにするベアリングボール。元々は鉄が使われていたのですが、硬く耐久性に優れているということで、ヨーロッパから大量の注文がきているんです!
で、気になるお値段は?

スタッフ:大体いくらくらいですか?500円くらいですか?
渡邊社長:500円で作れたらいいですね。玉1個で1万円はするでしょうね。

これは随分と儲かりそう!
では、一体どうやって作っているのでしょうか?工場へ案内していただきました。

こちらシリコン合金の原料を細かく粉末状に砕く機械の側には、真剣な顔のお母さんの姿が!
そんな働くお母さんの一人にお話を伺ってみました。

社員さん:製造方法はみんなでアイデアを出し合ってやったので、製造に使う道具はお料理の道具が多いんです。

効率アップには、お母さん方の知恵が役立っていたのです。
そして、シリコン合金の製造は…

まずはシリコン合金の粉末をボール状に整え、強度を高めるために釜に入れて1700度で焼き上げたら完成!なんだか金属を作っている感じが全然しないんですが…

渡邊社長:パンですな!パンの製造工程とよく似てますね。

しかし、これが将来、鉄に取って代わるかもしれないのです。

渡邊社長:20年後に1000万トン!要するに日本の鉄鋼生産が1億トン、1000万トンというのは10%ですよ!

なんと!渡邊社長20年後には、鉄の生産量の1割をシリコン合金にしたいという大きな夢があるのです!
そんなイスマンジェイはシリコン合金でがっちり!

▼スタジオでお聞きしました。
森永さん:鉄はあと100年掘ると無くなってしまうという説もあるんですよ。ところがシリコン合金は燃料がケイ素なんですね。ケイ素は砂とか石とかの主成分なので、原料がなくなることは絶対にないんです。もし、大量生産になって自動車を全部これで作ったらスゴいことですよね。

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