過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年8月1日放送

特集

儲かる図形

ゲスト

森永卓郎さん (経済アナリスト)、眞鍋かをりさん

番組内容

がっちりマンデー、今日のテーマは「日本の儲かる図形」!
「図形なんて興味ない!」なんて言ってるそこのアナタ!
そんな事言わないでください!
みんな図形のお世話になってるんですよ〜!

そこで今日は、魅惑の「儲かる図形」を徹底解剖!
算数が嫌いなアナタだって大丈夫ですよ!

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儲かる図形その1 「台形」!

あらゆるものに隠れている儲かる図形、まず最初は「台形」!
番組が伺ったのは「川商フーズ株式会社」。
早速、取締役の尾上さんにお話を伺いました!

尾上さん:60年間、うちはコレで儲かっております。コンビーフです。

おっと、早速「台形」発見!!
年間1000万個を売り上げるロングセラー、60年変わらぬノザキのコンビーフ!たしかに、缶詰と言えばみんな円柱なのに、なぜかコンビーフだけは「台形」です。
一体なぜなんでしょう?

尾上さん:空気が入ると、色が変わったり、品質が変わったりするので、いかに空気を入れずに、牛だけにギュウギュウに詰められるかがポイントなんです!

そう!塩漬けにした牛肉は空気に触れると変色してしまう!だから、空気を入れないために活躍しているのが「台形」なんだとか!
そこで、ある実験をしてみることに!
用意したのは円柱型と台形型の透明な容器。そこに缶詰に詰める前のコンビーフを詰めます!まず、円柱の容器に詰めてみると…

尾上さん:どうしても隙間ができますよね?この白くなっている部分わかりますか?円柱型は詰めづらいということなんです!

続いて、台形の容器に詰めてみると…

尾上さん:見てもらえば分かるように、非常に押し込みやすいんですね。圧力がかけやすいんですよ!

円柱型の容器に詰める場合、上下の面の広さが同じで圧力がかけづらいので、具の中に空気が残ってしまう!しかし、台形の場合、面積の大きい方から詰めれば、圧力がかけやすく空気を追い出すことができるんです!
また、取り出すときにもメリットが!

尾上さん:上と下の差がありますので、取り出す時に"ポコン"と取り出しやすいんです!

実はこのコンビーフ、現在では技術の進歩で、円柱型でも空気を入れずに作れるようになったそうなんです。しかし…

尾上さん:円柱の缶にして出したことはあるんですが、皆さんにコンビーフとしてなかなか認めて頂けなかったんですよ!

そう!コンビーフは「台形」じゃないと売れない!台形は機能面だけでなく、商品イメージにもなっていた!
コンビーフは「台形」で"がっちり"なんです!

儲かる図形その2 「五角形」!

あらゆるものに隠れている儲かる図形、お次は「五角形」!
伺ったのは、ご存知「株式会社コカ・コーラ」!
飲料業界の儲かる五角形がこちら!

現在、出荷本数3億本以上の大ヒット商品「い・ろ・は・す」!
しかし、この「い・ろ・は・す」のどこに五角形があるのでしょう?
ペットボトルを開発した松岡さんにお話を聞いてみました。

松岡さん:ラベルの下の部分と、ココの部分です!

松岡さんに教えてもらった箇所を実際に切ってみると…

完全な角ではないですが、たしかに五角形が!ここにどんな意味があるのでしょう?

松岡さん:「い・ろ・は・す」は国内最軽量のボトルの軽さを実現するために、五角形を使っております。

そう!「い・ろ・は・す」の特徴は、簡単に手で潰せてしまうこと!手で潰すためには、薄い素材じゃないとダメ!それでいて、強度も必要!それに適す形が五角形だったのです!でも、六角形のペットボトルの方が、角が多くて丈夫そうですが…

松岡さん:六角形は対称形になりますので、力が加わると、その力が横に逃げてしまうんです。

六角形は上下左右対象なので、力を加えた時変形しやすい!
ところが、五角形は上下が対称ではないので変形しにくいんです!

実は、ペットボトルには、このように図形がたくさん生かされているんです!
例えば、お茶はほとんど「六角形」!
一番安定していて持ちやすいのが理由なんだとか!

そして、炭酸飲料は「円」!
これにもちゃんと理由があるのです!
試しに「六角形」のペットボトルにコーラを入れ、シャカシャカ振ってみると…

六角形の角がなくなって、ほとんど「円」になってしまいました!
炭酸飲料だから、当然炭酸ガスの圧力が発生してしまう。
それを、均等に分散させなければいけないため「円」になっているんです!

全てのペットボトル商品の中で五角形を使ったのは「い・ろ・は・す」が初めて!
手で潰せることが人気の「い・ろ・は・す」は五角形のおかげでした!
「い・ろ・は・す」は、五角形で"がっちり"なんです!

儲かる図形その3 「八角形」!

あらゆるものに隠れている儲かる図形、続いては「八角形」!
伺ったのは、「日本テトラパック株式会社」。早速、常務取締役の鈴木さんにお話を伺ってみました!

鈴木さん:紙容器の八角形なんですよ!

最近、スーパーやコンビニなどで見かけるようになったこちらの変わった形の紙パック。
年間2億本以上も出荷する、その名も「テトラ・プリズマ・アセプティック」!
直訳すると「テトラ=正四面体の、プリズマ=プリズム効果のある、アセプティック=無菌状態」…。
なんだか良く分からない名前の紙パックですが、これがかな〜り儲かってる!!

人気のヒミツが、この断面の「八角形」!でも、どうして八角形なんでしょうか?きっと儲かるための深〜い理由があるはす!そこで、その理由を鈴木さんに聞いてみました!

鈴木さん:インパクト!インパクトが大きいというのが、八角形を使う大きな意味です!

そう!この「インパクト」というのがとても大事だったんです!
ペットボトルがどんどん増える飲料業界で、だんだん肩身が狭くなってきた昔ながらの紙パック。単純に目立たせたいということで、八角形にしたんです。

紙なのに、光のプリズム効果で、メタリック調になってピッカピカ!
「円」に近くて持ちやすいのも、全部「八角形」のおかげ!
見た目にこだわる紙パックで、目指せ、打倒ペットボトル!

テトラパックは「八角形」で"がっちり"なんです!

儲かる図形その4 「平行四辺形」!

あらゆるものに隠れている儲かる図形、続いては「平行四辺形」!
そこでやってきたのは、「ミウラオリグループ」という会社。
ここの儲かる「平行四辺形」というのが…

パッと開いて、パッと閉じる「ミウラ折り」!社員さんがいきなり変幻自在に開いたり、閉じたりしたのは「地図」!
これこそ「ミウラ折り」という折り方で折られた、知る人ぞ知る今大人気の地図!
でも、この地図のどこに平行四辺形が使われているのでしょう?
そこで、ミウラ折りを開発した東京大学名誉教授・三浦公亮先生にお話を伺ってみました!

三浦先生:1つの頂点のまわりに、平行四辺形が4つ。全部そうなっています。

言われてみれば、たしかに1マスずつが「平行四辺形」になっています!
一体どうしてこうなるのでしょうか?
そこで、実際に先生に「ミウラ折り」を折ってもらいました!

三浦先生:このように折る時に半分くらいずらすんです。

そう!「ミウラ折り」は、角と角をずらして折っていくのがミソ!そうすることで1マス1マスが平行四辺形になるんです!
でも、平行四辺形にすると、一体なにが良いのでしょうか?

三浦先生:1番エネルギーが少ないやり方で、モノをたたむことができるんです。

普通に直角に折った場合、折り目が1ヶ所に集中し、1つ1つ開いていくので手間も時間もかかります。

しかし、角度をつけて平行四辺形に折れば、折り目がずれて立体的にたたむむ事ができ、開いたり閉じたりが超スムーズ!

三浦先生が研究に研究を重ねて編み出した「ミウラ折り」ですが、実は三浦先生は宇宙工学のプロフェッショナルで、人工衛星の太陽電池パネルを宇宙空間で広げるための研究をしていた方!
その研究が実って、実験衛星SFUの太陽電池パネルに使われるまでに!
さらに現在、「ミウラ折り」を使った極秘プロジェクトが進行中なんだとか!
ミウラ折りは「平行四辺形」で"がっちり"なんです!

儲かる図形その5 「球体」!

あらゆるものに隠れている図形、続いては「球体」!
やってきたのは、鹿児島県の出水郡東町!
この漁師町にある儲かる球体とは!?

白井さん:スラリーアイスのことですね!これがスラリーアイスという状態です!

スラリーとは、ドロドロしたものという意味で、「スラリーアイス」は、水と氷がシャーベット状になったもの!

白井さん:よ〜く見ていくと、一粒一粒が球体をしているんです!

実はこのスラリーアイス、小さな球体の集まりということなのですが、実際に顕微鏡で見てみると…

本当に球体です!その大きさはわずか直径1mm!
これ、魚の輸送するときの冷却手段として今大注目なんだとか!しかし、なぜ球体の氷が良いのでしょうか?

白井さん:四角い氷の状態だと、点と点で触れているような状態です。それに対して、スラリーアイスというのは、全部がまとわり付いているような形なので、素早く冷やせるんです!

魚の輸送をする時に「球体の氷」が良いのは、まず、角がないので魚を傷つけないという点!さらに、「球」だから魚と接する点が多く、ぎっしり詰まるので、魚に密着しやすく良く冷やせる!!
では、一体どのようにスラリーアイスは作られているのでしょうか?

白井さん:スラリー製氷機というのがあって、その中で海水を冷やし込んで、氷を発生させるんです。

こちらが「スラリー製氷機」!
詳しい技術は企業秘密ですが、海水を−3℃に冷やし、毎分400回転のスピードで高速回転させると、その衝撃で球体の氷ができるという仕組みなんだとか!
数億円はするというこのスラリーアイスを作る機械は、現在全国15ヶ所の港で活躍中!

スラリーアイスは「球体」で"がっちり"なんです!

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