過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年7月25日放送

特集

儲かる元素 第3弾!

ゲスト

森永卓郎さん (経済アナリスト)、八田亜矢子さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、儲かる元素 第3弾!
実は私たちの生活に欠かせない大事な元素!
そこで、数ある元素の中からがっちり儲かってる元素を大公開いたします!

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儲かる元素「原子番号10Neネオン」

まず初めの儲かる元素は、原子番号10Neネオン!
ネオンと言えば、夜の街を華やかに彩るネオンサインの名前…

と、お思いでしょうが、ネオンは元素の名前。大気中に僅かに入っている無色透明の気体。
お値段は1リットル100円。
そんなネオンでがっちりな会社が、大阪府にある大阪クロード。
実はこちらの会社、1929年に日本で初めてネオンサインの製作を手がけた会社。
早速、ネオンを見せていただくと、気体なのでガスボンベに入ってる。

そこで、ガラス管にネオンを注入し、そこに電気を流すと、赤く光りました!
ネオンは電気を流すと赤く光る性質を持つ元素。
でもネオンサインて、いろんな色がありますよね?社員さんに伺ってみると…

社員さん:赤がネオンガス、青がアルゴンガス。総称してネオン!ネオン街のネオンです。

実は、ネオンが使われているのはネオンサインの赤色だけ、後はアルゴンや水銀、窒素など他の元素が使われているんです。
元々フランスの会社が、アメリカでネオンを使った広告を手がけたのが始まり。
寿命が10年以上と長く、ネオンサインの赤色は昼間でも目立つとあって広告には持って来いの元素!だから今でもネオンは欠かせないのです。

そして大阪クロードさんが、なんと!がっちりマンデーのために番組のネオンサインを作ってくれました!

続いて伺ったのは兵庫県にある篠田プラズマ株式会社。
こちらの会社ではネオンを使ったある製品を製造しているそうなのですが…
総務人事部 課長の江崎真二さんに伺いました。

江崎さん:プラズマディスプレイです。ネオンがないとプラズマテレビは映りません!

こちらの篠田プラズマは、プラズマディスプレイの開発販売を行っている会社。

そしてなんと!こちらの会社の篠田傳社長は「プロジェクトX」に取り上げられたほどのお方!1992年、富士通の技術者だった篠田社長は、世界で初めてプラズマフルカラーテレビの開発に成功!「プラズマの父」と呼ばれているのです。

では一体、プラズマテレビのどこにネオンが使われているのでしょうか?

江崎さん:ガラス基板とガラス基板の間にネオンガスが入ってます。

そう!薄さ1ミリの板と板の間、僅か0.1ミリのスペースに入っているんです!
電気を流すとネオンの分子が暴れまわり、凄く強い光を出して明るく鮮明な映像を映し出す。このネオンの分子が暴れまわる状態をプラズマと言います。だからプラズマテレビって名前が付いたのです。
そんなスゴイ発明をした篠田社長が現在開発しているのが…

こちらのプラズマディスプレイ!
このプラズマディスプレイの一体何がスゴイのかと言うと…

実は、画面がペラペラのシート状なんです!
だから、柱に巻きつける事も出来る!
何故こんなことが出来るのかというと、従来はガラスの板で画面を作っていましたが、篠田プラズマでは直径1ミリのガラス管を何本も並べ、その管1本1本にネオンを入れて画面を作り出したからなのです。
そして、この145型プラズマディスプレイの気になるお値段は…なんと数千万円はするそうです!

儲かる元素「原子番号15Pリン」

続いての儲かる元素は、原子番号15Pリン。

こちらがリン鉱石、主な産出国は中国。お値段は1gたったの0.4円。
そんなリンを扱っているのは、愛知県にある日本化学工業。
そこで、日本化学工業 参与の横井敬三さんにリンが一体どんなモノなのか伺ってみました。

横井さん:これは黄リンていうんですけど、これがリンそのものです。

こちらが、先ほどの鉱石から抽出した黄リン。

横井さん:これは外に出すと燃えます!自然発火するんです。

実は、リンは空気に触れるだけで燃える性質を持つんです。だから水に沈めたうえで、固く蓋を閉めているんです。
この燃える性質を使った製品は、マッチの擦る部分に使われています。しかし、燃えるだけがリンの性質じゃない!

横井さん:リンは他の元素とくっついて色んな機能を発揮するんです!

リンは色んな元素とくっつきやすく、くっつくと全く違う機能に変わっちゃう元素なんです。
例えば、水素、酸素、カリウムとくっついてリン酸一水素カリウムになると、家畜の飼料のミネラル源になったり、ナトリウムと酸素にくっついてリン酸ナトリウムになり、ハムやソーセージなど練り物に使えば保存性がアップする!さらに、酸素とバリウムにくっついてできるメタリン酸バリウムは、カメラのレンズに使うとくっきりキレイな映像が撮れるんです!

儲かる元素「原子番号31Gaガリウム」

儲かる元素続いては、原子番号31Gaガリウム。

こちらが、ガリウムを含んだ鉱石。主な産出国は中国。お値段は1gで60円。
実は、ガリウムは世紀の大発明と言われた"あの技術"に欠かせない元素なんです!
そこで伺ったのは、東京都千代田区にあるDOWAホールディングス。
こちらは鉱石からガリウムを取り出し、生産・加工・販売をしている会社。
出迎えてくれたのは半導体事業部 部長の松坂裕治さん。早速、ガリウムを見せていただくことに。

こちらは、1個12万円するガリウムの円型インゴット!一体、このガリウムは何に使われているのでしょうか?

松坂さん:LEDの主原料として使われています。

ガリウムはいま、照明などでお馴染みのLEDに欠かせない元素!
で、そのどこに使われているかと言うと…

LEDの一番の要、光を出すココに入ってる!
実は、ガリウムは他の元素とくっつくことで、いろんな色の光を作り出せる特徴を持つのです。
例えば、ヒ素とアルミニウムがくっつくと赤色のLEDができ、窒素とインジウムがくっついて青色LED、リンと化合すれば黄色のLEDが作れるんです。
そんな、今後さらに伸びそうなLEDに欠かせない元素であるガリウムを扱っているDOWAホールディングスのガリウム関連の年間売り上げはなんと!約100億円!!

儲かる元素「原子番号42Moモリブデン」

続いての儲かる元素は、原子番号42Moモリブデン。

これが、モリブデン鉱石。主な産出国はアメリカ。お値段は1g=30円。
一体、モリブデンはどんな元素なんでしょうか?
そこで伺ったのは1918年に操業開始以来、モリブデンインゴットやモリブデン粉末を製造しているモリブデンの老舗、東邦金属株式会社。
出迎えてくれたのは東邦金属 常務取締役の三喜田浩さん。
そこで、早速モリブデンがどんな元素なのか三喜田さんにお聞きしたいところですが、その前に三喜田さんから重大なお知らせが!

三喜田さん:この度、株主総会で東邦金属 十代社長に就任することになりました!

それでは、常務として最後のお仕事!モリブデンについてコメントをどうぞ!

三喜田さん:モリブデンは非常に熱に強く、鉄鋼の添加剤に使うと強度が増す元素なんです!

モリブデンの特徴は、耐熱性に優れ鉄鋼に混ぜると強度が増すってこと。
で、一体何に使われているのでしょうか?

実は、電子レンジの一番重要な部分、料理を温めるために必要なマイクロ波を出す装置にモリブデンが使われています。中心部になると1500度以上の熱を出すため、鉄など通常の金属だと溶けてしまう…だから熱に強いモリブデンが欠かせないのです。
その耐熱温度はなんと!2620度!

そして、なんと世界中の半分以上の電子レンジに東邦金属のモリブデンが使用されている!
さらに、モリブデンの粉末を鉄に混ぜると強度が増して、しなりが出るため、包丁や自動車のシャーシ、橋のワイヤーなどいたるところで大活躍!
そんな東邦金属はモリブデンでがっちりです!

儲かる元素「原子番号39Yイットリウム」

続いての儲かる元素は原子番号39Yイットリウム。

こちらがイットリウム鉱石。主な産出国は中国。
お値段は1g=3.5円。
そんなイットリウムは今"ある分野"で大注目の元素なんです!

そこで、千葉県にあるフジクラへ伺いました。
出迎えてくれたのは超電導プロジェクト室 室長の齊藤隆さん。
早速、イットリウムがどんなものなのか見せていただくと…

齊藤さん:コレがイットリウムです!

一見、ただの白い板のようにしか見えませんが、これぞイットリウム板!
では一体なぜ?今イットリウムが大注目されているのでしょうか…

齊藤さん:超伝導線を造っています!

超伝導線??そこで、一体どんなモノなのか実際に見せていただくことに。

こちらが、イットリウムが使われている超伝導線。

齊藤さん:この超伝導線は通常の導線と比べて同じ太さのものだと、400倍から500倍の電流を流すことができます!

電線などによく使われている導線の場合、電気を流しても電気抵抗があるため電気が徐々に弱くなってしまう。一方、イットリウム系超伝導線は電気抵抗がほとんどないため電気がスムーズに流れる!
現在、開発段階のイットリウム系超伝導線ですが、将来期待されている製品が、電気自動車!

齊藤さん:自動車に使えば従来のモーターよりも重さが半分だとか、大きさが3分の1だとか、非常にコンパクトで軽い超伝導モーターを造ることができます!

電気モーターの大きさが同じなら、超伝導線の方が馬力が3倍!
まさにイットリウムは近未来の儲かり元素なのです!

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