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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2010年7月18日放送

特集

2010年上場企業

ゲスト

田北浩章さん(東洋経済新報社企業情報部長)、小池栄子さん

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「ペット保険」で上場!

最初に訪ねたのは、新宿区高田馬場にある「アニコム」!
「アニコム」は、今年3月に東証マザーズに上場した会社です。
では、一体何を扱っている会社なのでしょうか?社長の小森さんに伺ってみました。

小森さん:家庭動物、いわゆるペットのための健康保険制度を行っている会社です!

実は日本には、ペットの保険を扱う会社が9社あります。にもかかわらず、「アニコム」のペット保険は、全国で7割ものシェアを誇っている!!
その儲かりのヒミツは、ペットの写真が入った"あるカード"にあるんだとか!

小森さん:動物のために、保険証を用意しております。いわゆる人間の健康保険証のペット版ですね!これを我々の対応病院に持っていって頂くと、人間と同じように自己負担分だけ払えばよくなるんです。

これまでの動物保険は、治療を受けたら、ひとまず病院に治療費を全額支払い、後日保険会社に請求して給付金をもらうという後払いシステムでした。
しかし、「アニコム」は、人間の健康保険と同じシステムを構築!

ペットが動物病院で治療を受けた時、その病院が「アニコム」と提携していれば、人間の健康保険証のように、カードを出すだけで、給付金分の5割をその場で引いてくれます!
つまり飼い主さんは、自己負担が半分で済み、面倒な給付金請求の手続きもいらない!まさに、一石二鳥のシステムなんです!

さらに、「アニコム」が顧客から支持されているのには、もう1つの理由があります!
そこで、お客さんから保険の相談を受け付けるコールセンターに伺ってみると…

「男の子」、「女の子」という言葉が!
そう!ここでは「オス」、「メス」なんて言葉は厳禁!!
ペットを単なる動物としてではなく、家族の一員として扱うことを徹底しているんです!

こうした顧客への細やかな配慮や、業界初の保険システムを背景に、昨年度の売り上げは92億円を記録!会社設立から、たったの10年で「東証マザーズ上場」を果たしたのです!
そこで、上場したねらいを社長の小森さんに伺ってみました。

小森さん:保険の仕事というのは、いわば「約束屋さん」なんですよ。もし病気やケガをした時に、将来保険金を払いますという約束。なので、法人体系をより極めていくことで、例えば社長の私が死んでも、約束を守れるようにしたいというのが1つのねらいです!

では、社員の皆さんに「東証マザーズに上場したことをどう思っているのか」を聞いてみると…

「上場社員の社員ですからモチベーションも高くなりますよ!」、「上場している会社に勤めているほうが親も安心する!」などのご意見が!!

「アニコム」は、ペット保険でがっちり!なんです

「細胞シート」で上場!

続いての新規上場会社は、新宿区の若松町にある「セルシード」!
今年3月に「JASDAQ NEO(ジャスダック ネオ)」に上場した、医療ベンチャー企業です。ここには、世界初のスゴイ医療技術があるといいます!
そこで早速、医学博士でもある長谷川社長にお話を聞いてみました!

長谷川社長:私どもは、患者さんの持っている細胞を利用して、「細胞シート」を作る会社です!

細胞シートとは、患者からとった健康な細胞を培養して増やし、一枚の皮状にしたもの。
では、この細胞シートを活用すると、どのようなことが出来るのでしょうか?

こちらは、マウスの心臓から作った細胞シートを何枚も重ねたもの。実はコレ、よく見てみると、まるで心臓のようにドックン、ドックンと動いてるんです!
つまり、細胞シートから臓器をつくることも不可能ではない!!

長谷川社長:細胞シートを組織として作り上げることで、心臓が悪くなった患者さんに、この細胞シートを貼るだけで、心臓の機能を回復させるとか、足が痛くて関節が磨耗して、悪くなった患者さんに貼ることで再生可能になります。

この細胞シートを作るうえで1番苦労したのが、培養皿から細胞をキレイに剥ぎ取る技術。
培養された細胞は、冷蔵庫に貼られたシールのようなもの!培養皿にひっついた細胞をキレイに剥ぎ取る技術は今までありませんでした。
そこで「セルシード」は、細胞をキレイに剥ぎ取れる培養皿を、世界で初めて生み出したのです!

培養皿の底には、温度が32℃以上だと縮み、それ未満なら伸びるという特殊なポリマーが固定されています。そのため、温度を下げると、細胞シートが浮き上がり、キレイに剥がれるのです!

まさに、再生医療の救世主、「細胞シート」!
しかし、本格的な実用化は2011年。まだほとんど売り上げがないのに、なぜ「セルシード」上場できたのでしょうか?
そこで、最高財務責任者の細野取締役に、その理由を聞いてみました!

細野さん:医薬品の開発というのは、一般の平均値として、13年くらい研究開発にかかるんです。また数十億、数百億単位のお金が必要なので、期間的は長く、お金も大きい。でも、このリスクを誰かがとってくれないと、薬は世に出ないんです!そこで、薬の開発をしているベンチャーについては、「赤字の段階、先行投資の段階でも、ある要件を満たせば上場することを許す」と取引所がルールを作っているので、我々もそれを活用させていただいています。

さらに、上場したのにはこんな理由も…

長谷川社長:まだ医薬品企業としては知名度がない企業が、新薬を開発するということに対して、患者様から信頼を受けるというのは非常に重要なんです。そういう意味で、我々はこの上場で非常に重要な機会を提供して頂いたと思っています。

▼スタジオでは、田北さんにもお話を伺いました。
田北さん:これは、2007年の6月にできた『ジャスダックNEO』という市場だからこそできたんです。この市場は「赤字でも、先端的な研究開発や核となるものがあれば、上場して、みんなで資金を集めましょう」ということで開設された市場なんです。

「女性向け携帯恋愛ゲーム」で上場!

続いてやってきたのは、「恵比寿ガーデンプレイス」!ここに会社を構えるのが「ボルテージ」!
創業11年目にして、今年の6月東証マザーズに上場したばかりの会社です!この「ボルテージ」の儲かり商品が…

女性向けの携帯恋愛ゲーム!
実は「ボルテージ」は創業からず〜っと赤字続きだったんだとか…。
社長の津谷さんにお話を伺ってみました。

津谷さん:最初4年間ず〜っと赤字だったんです。これは男性向け・女性向け両方のゲームを作っていた時代です。しかし、女性ものの方がウケが良かったので、女性モノに絞ったんですね。さらにテーマを「恋愛だけ」ということに絞ったんです!

そう!もともとは、様々なジャンルの携帯コンテンツを作っていたのですが、業績が伸び悩んだので方向転換!
まずは、ターゲットを女性に絞り、さらに、ジャンルを恋愛ゲームに特化したところ、売り上げはみるみる上昇し、昨年度は34億円!

甘〜い恋愛ゲームをつくる「ボルテージ」ですが、会議の方は超シビア!

社員さん:6月の配信シナリオ満足度調査ですが、キャラの不人気により7割のユーザーが不満ということになっております。

これは、社員が次々と自分の企画をプレゼンする会議!持ち時間は1分半!明確なコンセプトと、端的な説明画要求されます。
そして、津谷社長が「コレだ!」と思った企画に対しては…

社長自ら鋭い意見をぶつけます!

上司は企画の進行状況を把握でき、内容もよりブラッシュアップされ、社員のスキルも向上する!まさに一石三鳥の会議なんです!
では、今回の上場にはどんな意味があったのでしょう?

津谷さん:我々はユーザーさんからしっかりとした信頼を得たいというのがあります。特に若い女性にターゲットを絞っているというところがありますので、若い女性に信頼を得て、しっかりとしたコンテンツを作ってますよ!とアピールできるんです!

さらに、社員さんに上場の前と後で何が変わったのか聞いてみると…
「売り上げというよりは、むしろサーバーの負荷がどんどん高くなってくることで成長を実感した!」というご意見が!

「ボルテージ」は、恋愛ゲームでがっちり!なんです!

「新スタイルの結婚式場」で上場!

続いての新規上場企業は、港区青山にある「エスクリ」!
今年3月、東証マザーズに上場!一体どんなことをしている会社なのでしょうか?
社長の岩本さんに伺いました!

岩本さん:色んなスタイルで結婚式を提供して、それで売り上げが上がっているという会社ですね!業界用語で言うと「ブライダルプロデュース業」といいます!

そう!「エスクリ」は、新しいスタイルの結婚式を提供するブライダル専門会社!
実は社長の岩本さん、元はアノ結婚情報誌「ゼクシィ」を立ち上げた主要メンバー!そこで培ったノウハウを活かし、7年前に「エスクリ」を設立。現在は、およそ50億円を売り上げるまでに成長しました!
その儲かり戦術を岩本さんに伺ってみました!

岩本さん:当時ゼクシィにいた時は、郊外型。「式場がそこしかないから行く!」という流れができてました。でも、もっと駅の近くに、若い人の趣向に合った同じような施設ができたら、お客さんは郊外型に行かなくなるだろうと、なんとなく分かっていたので、社内では反対もあったんですが、「絶対に駅の近くにしか出さない!」と力説しました!
現在6店舗ありますが、全部駅から徒歩5分以内ですね!

そう、「駅から徒歩5分以内」!これが「エスクリ」の戦略!
"百聞は一見に如かず"ということで、現場を見せてもらうことにしました!

やってきたのは、東京駅から5分のところにある、いたって普通のオフィスビル!エレベーターホールも普通です…。
しかし、13階に上がってみると…

なんと、ビルの中に結婚式場が!さらに、式場の隣には、銀座を一望できる披露宴会場もあるんです!
どうしてビルの中に式場を!?支配人の安藤さんにお話を伺いました。

安藤さん:最近、交通の便を意識されるカップルの方が増えていて、特に東京駅近辺ですと、ビルの中に結婚式場を作るというニーズが多かったんです!

そう!これまでも、地方から来る親戚のために「駅から近い場所」というのは、たくさんニーズがありました。しかし、一等地に式場を丸々つくるのはお金がかかりすぎる!
そこで「エスクリ」は、従来の概念をくつがえし、外観は全く気にせず、駅前のオフィスビル内に式場をつくり、顧客のニーズに応えたところ、一躍人気となったのです!
2月に予約募集を開始するやいなや、来年3月までの予定結婚式数の8割が埋まってしまうという盛況ぶり!

ところで、「エスクリ」が上場したのにはどんな理由があったのでしょう?

岩本さん:どうしても結婚式場は、お金がかかるわけです!やっぱりお金の調達ルートはいっぱい持ってた方が安心じゃないですか。上場前と比べると、私のスケジュールが3倍くらい忙しくなりました!

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