過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2010年5月30日放送

特集

儲かる石

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、石野真子さん

番組内容

今回のがっちりマンデーは、儲かる石!
実は私たちの身の回りでは、たくさん石が使われているんです!
そこで、儲かる石を続々紹介!石頭のアナタにロックオン!!

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水晶

驚きのパワーを持つ石が続々登場!

儲かる石、まず最初は「水晶」
占いとかで見かける水晶も石。

鉱物名:石英 産地:アメリカ・ブラジル・ヒマラヤなど
直径8.5センチでお値段およそ50万円!

実は占いの玉だけではなく、今やハイテク分野には欠かせない超儲かり石なのです!
そこで、やってきたのは東京・日野市にあるエプソントヨコム株式会社。
出迎えてくれたのはプロダクトマーケティング部部長 宮澤健さん

スタッフ:水晶は何に使われてるんですか?
宮澤さん:水晶は携帯電話やデジタルカメラなどの中に入っている重要な部品なんです。

なんと!携帯電話やデジカメの中に水晶が入ってる!?
そこで携帯電話の中を見てみると…

この部品の中に、小さく切り分けた水晶が入っています!
でも、携帯電話の中で一体何をやっているのでしょうか?

宮澤さん:外部から電気を加えると、一定の振動をするんです。

実は水晶には、電気を流すと規則正しく震えるという性質がある。
しかも、その震え方の正確さがハンパじゃない!

宮澤さん:1秒間に32,768回振動します。
スタッフ:32,769回になったりとかは?
宮澤さん:しません!

実際に水晶がどんな風に震えているのか、特殊なカメラで撮影してみると、1秒間に32,768回、1回も違わず震える!
この超正確な振動が、様々な機械に欠かせない役割を果たしているのです!
例えば、携帯の時計の場合、水晶が32,768回震えることで1秒を計ってる。だから狂わない!
そして通話の場合は、水晶が正確に震えることで、通話に適した電波を作り出しています。
だから会話が途切れない!

エプソントヨコムは、こうした水晶の部品で世界No.1!
昨年度の売上は、なんと!?823億円!!

さらに、なんと世界中の携帯電話の6割以上に、エプソントヨコムの水晶が入っている!
ところで、その水晶はアメリカやブラジルから輸入しているのでしょうか?

宮澤さん:基本的には人工水晶です。

なんと、水晶は人工的に工場で作ってる!
そのままでは使えない天然の水晶を、高温高圧で処理、天然物に比べ不純物も少なく、
安定した品質と価格なので、工業用部品として大活躍!

ベントナイト・モンモリロナイト

儲かる石、続いてはスゴイ力を持った石。
やってきたのは山形県西村山郡にある砕石現場。
出迎えてくれたのは、鉱山を運営するクニマイン株式会社の川島利昭社長。
早速、どんな石が採れるのか伺ってみると…

川島社長:ベントナイトという鉱物を採掘しております。

ベントナイトは石英や雲母、長石などが混じり合った混合鉱物の総称。
日本での産地は少なく、山形県西村山郡や、群馬県富岡市などに限られています。

早速ベントナイトの採れる現場にレッツゴー!!
鉱山の入口から車で5分、作業場に到着、と思いきや…

さらに、傾斜角度35度〜40度というほとんど絶壁をのぼり、さらに進んでようやく到着。

ついにベントナイト発見!!
でも、なんだか普通の石のようですが…
しかし、これだけ苦労して採っているのには、もちろんワケがあるのです!
そこで、製品の製造販売を行うクニミネ工業の開発部長 黒坂恵一さんに伺ってみました。

黒坂さん:一番大きな特徴といたしまして、水に触れると吸水します。

そう!ベントナイトは、石なのに水を吸うんです!!
その不思議な性質を生かして、クニミネ工業が作っている大ヒット商品があった!
それが…

ネコの砂!
ネコのトイレに敷いてある砂、実はこれがベントナイト。
試しに水をこぼしてみると…

■ベントナイトの特徴(1)
あっという間に水分を吸収。しかも水を入れたところだけ一塊にくっつくという性質も。

黒坂さん:結晶の層間に臭いを閉じ込めるという脱臭能があります。

■ベントナイトの特徴(2)
オシッコの嫌なアンモニア臭を吸い込んで逃がさない!

そこで、アンモニアをネコ砂の入ったビンの中に入れて、待つこと数十秒…

お見事!!
ベントナイトは色んな石が混ざり合った鉱物。ベントナイトの中にはさらに儲かる別の
石が混ざっていた!それが…

モンモリロナイト!!
この石ホントにスゴイ!!
これを使い、ある画期的なモノを作っている会社が、神奈川県厚木市の株式会社ヴェルデ。
出迎えてくれたのは、田野島会長。
早速、工場内を見せていただくと…

ありました!
ベントナイトから抽出したため、粉になっていますが、これもれっきとした石。

田野島会長:これで土を作ります。

このモンモリロナイト入りの土にはスゴイ力が!
それは…

水を吸うと激しく膨らむのが最大の特徴!そして、この特徴が生かされるのが農業。
モンモリロナイトの入った土を使えば、水が流れ落ちないので、少ない水と土で野菜が作れる。
すると、何段にも積み重ねることができ、省スペースにもなる。
これが今、海外から熱い視線を浴びています。
砂漠で作物が育ちにくいところでも、少ない水で野菜ができるとあって大注目なんです!

ダイヤモンド

儲かる石、続いてはご存知「ダイヤモンド」
鉱物名:炭素 産地:ロシア・オーストラリア・南アフリカなど

言わずと知れた超儲かり石、指輪やネックレスなどに使われる奥様たちの憧れ。
しかし、ダイヤモンドを別の使い方でがっちりの会社がエレメントシックス。
マーケティング&セールス課長の友田敦子さんにお聞きしました。

友田さん:こちらが弊社の商品になります。人工のダイヤモンドでお客様に使っていただいております。

実は、エレメントシックスは人工のダイヤモンドを作る会社。
見た目はいまいちですが、工業用として大事な役割があるのです。
この人工ダイヤを使ってあるものを作り、世界ナンバー1の会社がディスコ!
一体、なにを作っている会社なんでしょうか?広報室長 澤田智則さんに聞いてみると…

澤田さん:こちらになります。

ダイヤモンドカッター!刃先に人工ダイヤを付けることで、切れ味バツグン!

そこで、刃を拡大してみると、表面はデコボコ。
実はこのデコボコが人工ダイヤモンドなのです。
そんなディスコさん自慢のダイヤモンドカッターで何を切るのかというと、コンピューターに使われている半導体。
半導体は円盤のシート上に作られており、ひとつひとつ切り離す作業が必要。
これを正確に切り離すには、地球上で最も硬い石、ダイヤモンドが最適なのだとか。
そこで、どこまで精密に切れるのか試しにこんな実験を…

澤田さん:シャープペンシルの芯ですけど、この0.5ミリの部分に溝を細かく入れるということを、やってみたいと思います。

太さ0.5ミリのシャープペンシルの芯。この先端部分に、碁盤目の様な溝を掘ることができるらしいのですが…待つこと5分、作業終了。
顕微鏡で拡大してもらうと…

なんと!?0.5ミリのシャープペンの芯の先が縦10本、横10本に分割されている!
これだけ精密に切れるディスコさんのダイヤモンドカッターは、世界中から引っ張りだこ!
全世界から注文が殺到し、半導体を切りまくっています。
その世界シェアはなんと70%!!ほとんど独占状態!

石灰石

儲かる石、お次は「石灰石」

石灰と言えばグラウンドのライン引きやチョークの材料としてお馴染み、輸入に頼る石が多い中、数少ない自給率100%の石。そしてなんと!そのお値段は1kg1円と超激安。
しかし、これを500倍の価格に大化けさせる儲かりビジネスがあります。
そこでやってきたのは、新潟県にある電気化学工業株式会社。
なんとこの電気化学工業さんは、会社の裏手に広がる黒姫山を丸ごと持っている!
そこが、石灰石の宝庫らしいのです。
そこで、採石場まで青海工場資源部 檜垣憲さんに同行することに。

檜垣さん:これ全てが石灰石です。

これ、見渡す限り全部石灰石なんですって!!
その採り方は…

なんともダイナミック!
こうして毎日1万トンが採石され、黒姫山全体では埋蔵量が推定50億トン!
でも、1キロ1円の石をどうやって500倍の価格にしているのでしょうか?

檜垣さん:私たちは石灰石からゴムを作っています。

石からゴム??
その作り方は、まず石灰石を高温で熱するとカーバイドができる、これに水をかけるとアセチレンガスが発生、このガスと塩酸を混ぜ合わせれば、製品が完成!それが…

クロロプレンゴム!
カッチカチの石からグニャグニャのゴムが!!
このゴムが1キロあたり500円、1キロ1円だった石が、なんと500倍に!
これを使って作られるのが、ゴム手袋やウェットスーツ、ワイパーのゴムなど。
ゴムは、今ではほとんど石油から作られていますが、電気化学工業は日本で唯一、石からゴムを作る会社。
石油が高くなってゴムの値段が上がっても、その影響を受けないので今大注目なのです!
そんな電気化学工業の年間売上は、石灰石のお陰でなんと!3,340億円!

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