過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2009年7月19日放送

特集

今売れてるアレをバラバラ解体

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、眞鍋かをりさん

番組内容

今日のがっちりマンデーは、新企画「儲かるアレを解体しよう」!
ヒット商品を文字通り解体!売れてるからには何かスゴイ部品が入っているはず!
"解体"すれば"買いたいヒミツ"が見えてくる!!
外側から見えない儲かりのタネを次々発見しちゃいます。

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「高級炊飯器」を解体!

「儲かるアレを解体しよう!」、まずは……「炊飯器」!

こちら、サンヨーの「おどり炊き」は、お値段なんと13万1250円!
価格が10万円を超える高級炊飯器の世界ではシェア51%とダントツ!
ヒットの最大のヒミツは圧力使った特許技術「おどり炊き」。
一体どんなスゴイ部品が入っているのでしょうか?

そこで、技術部長の保木本さんに解体をお願いしちゃいました!

まずは、炊飯器を逆さまにして、裏側のネジ外しからスタート!
ネジを外し終え中身がオープンすると、機械がギッシリ!!
まず最初に外したのは…

保木本さん:インバーター基盤ですね。IHを駆動させるための基盤です。

炊飯器の頭脳とも言うべきコンピュータです。
続いて120℃に達することもあるコンピュータ基盤が、熱で壊れないようにするために付いている「冷却ファン」を解体し、取り出したのは…

ご存知「電源コード」。
1mの長さがこんなにコンパクトに収納されているんです!
続いて取り出したのは…

保木本さん:断熱材です。たくさん入ってますね

そう、炊飯器の中には断熱材がいっぱい!
お釜を熱する際、外に熱が漏れないようにして効率よくご飯を炊くことができるんです。

保木本さん:もういろんな隙間にとにかく断熱材を詰めていくんです。

機械をぎっしり詰めた残りのスペースになるべくたくさんの断熱材を詰め込むため、炊飯器に入っている断熱材の形や大きさはバラバラなんだそうです。

続いて見えてきたのは、何やらピカピカの金属!

保木本さん:IHのコイルですね。これに電流を流すことによって、ここから磁力線が出て、内がまを発熱させると。

これぞ炊飯器の命、熱を生み出す「IHコイル」!
コイルを適当にグルグル巻きにしているようにも見えますが、内側・外側ともに10巻きずつと決められているんだそうです。
このコイルに電機を流すと磁力線が発生。それが釜に伝わって発熱し、ご飯が炊けるというわけなんです!

さらに、こちらはご飯が炊けた後に保温するヒーター。
こちらはコイルではなく電熱線を使い、釜を73℃に保つんだそうです。

続いて保木本さんは炊飯器を再びひっくり返し、上のフタを分解!
実は、サンヨーが誇る「おどり炊き」の本当の儲かりのヒミツは上ブタにあるんです。

そこで早速、上ブタを解体しようとすると…
接着剤で接着されていてなかなか開かない!!

保木本さん:これはシリコン系の接着剤ですね。

では、接着剤で一体何をがっちり守っているのでしょうか?

保木本さん:ここに基板がありますので、水が入らないように接着剤でぐるっと接着してると。

そう、中には炊飯器を操作するコンピュータが入っているため、接着剤でピッタリ密封!
さらに、万が一水が入ったときのために、お煎餅などにも使われている乾燥剤が入ってるんです!
何とも細かい気配り!

そしていよいよ内ブタを外すと「カラカラ〜」という音が!一体なんの音なんでしょう?

保木本さん:これがうちの心臓部になりますね。

実は、この「まん丸ボール」が「サンヨー」独自の儲かり部品!
これは一体何のために付いているのでしょうか?

保木本さん:圧力をかけるための重りなんですよ。

そう、このボールは釜の内ブタに開いた穴をふさぐ重りなんです。
炊飯を開始すると、ボールで密封された釜の中の圧力はグングン上昇!
そして、圧力が1.2気圧に達した瞬間、「まん丸ボール」が動くんです!
すると、穴が開くことで、気圧が一気に下がり大沸騰!
これが「おどり炊き」!

沸騰して米が混ざることで、熱が均一に伝わり、炊きムラがない美味しいご飯が出来る!
動きやすい「まん丸ボール」は「おどり炊き」に不可欠な部品だったんです!

以上で解体は終了!
部品数337。解体時間1時間20分でした!

保木本さん:おいしく炊くために、これだけの部品がいるということですね。

儲かる炊飯器「おどり炊き」には1つも無駄なものはないんですね!

「ダイソンの掃除機」を解体!

「儲かるアレを解体しよう」、お次は……「掃除機」!

しかも!ダイソンのバカ売れ掃除機「DC26タービングヘッドコンプリート」を解体しちゃいます!
「ダイソン」は、国産しか売れないと言われた家電業界でシェアを伸ばしているイギリスのメーカー。
そんな「ダイソン」の掃除機の最大の特徴は、「吸引力がずっと変わらないこと」!
そのヒミツは一体どこにあるのでしょうか?

そこで、イギリス人エンジニアのマーティンピークさんに解体をお願いしました!

まず、マーティンさんが取り外したのは掃除機のヘッドの部分。
その中には、まずゴミを掻き込むブラシが入っています。

さらにヘッドの内部には不思議な形の部品が!

マーティンさん:空気がここから入って、中のタービンが回るんだ。
その回転の力がブラシに伝わって、ブラシも回転するんだよ。

これがダイソン独自の部品、「クリーンタービンヘッド」!

ゴミを吸い込むところとは別のところからも空気を吸い込み、その風の力を利用してブラシを回転させている!
ブラシの回転に電気を使わないため、構造もとってもシンプルなんだそうです!

さらにホースを外し、次にマーティンさんが取り出したのが…

この部分!コレこそが「ダイソン」最大の儲かり部品!
まず透明な筒を外し、フタを開けるとカバーが。さらにそれを外すと…

何やら小さな穴がいっぱい!!
そしてさらに細かく解体すると…

先が細くなっている筒が。
一体これは何なのでしょうか?

マーティンさん:上の部分から空気が入ると中で回転が起きるんだ。
すると下に行くにつれて回転が速くなり、遠心力で分離されたゴミが下に落ちるんだよ。

これが「ダイソン」の儲かり技術「ルートサイクロン」!

まず、空気が透明なビンの中で竜巻状に回転し、大きなゴミをはじき飛ばします!

ある程度ゴミの取れた空気は、次に中心の細かい穴から入り筒の中を上昇!
その空気が今度は、先ほどの小さい穴の中に入り、2回目の竜巻を発生!
そして、マーティンさんの説明のように、目に見えない小さなゴミを下に落としてくのです!
この2回目の竜巻を起こす小さな筒は、全部で13個。
よ〜く見ると、フタが白と黒に分かれています。
実はこれにも重要な理由が!

マーティンさん:限られたスペースで効率よく空気を回転させるために、白い方は"時計回り"、黒い方は"反時計回り"に回転するんだよ。

そう、白と黒で空気の渦の向きが違うんです!

「ダイソン」では空気がどのように流れているか研究を重ね、分析!
その流れに合わせて、効率よく空気の回転が起きるように渦の方向を変えているのです!

以上で解体終了!
部品数は275。解体時間は54分でした!

イギリス生まれの発想が盛り込まれ、日本でも大ヒットの「ダイソン」は、サイクロンで"がっちり"なんです!

「ウォシュレット」を解体!

「儲かるアレを解体!」、続いては……「ウォシュレット」!

こちら、TOTOの「ネオレスト」は、お値段27万1000円〜。
「ウォシュレット」は、トイレ文化に革命を起こした大発明!
その機能も年々進化してるんです!
水しか出なかったのを温水で洗えるようにしたり、ピョコピョコと小刻みに動くようにしたり!
一体中はどうなっているのでしょうか?

そこで、開発担当の笠原さんと柳瀬さんに解体をお願いしました!
お2人は普段、解体はするのでしょうか?

笠原さん:新入社員に構造を教えたりする時に解体します!

それでは早速、解体スタート!
まずは「ウォシュレット」を便器から外し、準備が完了!

すると笠原さん、ビスを1本外し、ケーブルをつなぐコネクタを外すと、便座とカバーを引っこ抜きました!

笠原さん:これは我々が分解する時だけじゃなくてですね、お客さんが便座とか便ブタを外して掃除したい時にも取れるような仕組みになってるんです。

そして、いよいよウォシュレットの中身が明らかに!
その中身はというと…

何かゴチャゴチャといっぱい詰まっています!そして結構カラフル!

笠原さん:大きくいうと、左の半分が"水"をつかさどる部分になります。
そして、右半分が"空気"をつかさどる部分になります。

そう、ウォシュレットの中は人間の脳のように、左右で働きが違うんです!
左側が"水"担当、右側"空気"担当なんです。
そこでまずは、左側の"水"担当から解体!
その最重要パーツと言えば……おしりに気持ちいい水を当てる「ノズル」。
早速、そのノズルを取り出してもらうことに!

すると、まず目に付いたのが、この青・赤・白の管。これは一体何なのでしょうか?

笠原さん:ビデはビデならではの洗い方があって、おしりも洗い方が「おしり」と「やわらか」というのがあるんですけれども、この3本を上手く使い分けながら、最適な洗い方をするようにしています。

そう、3本のホースのうち赤が「ビデ」、残りの2本が「おしり」と「やわらか」を担当!
水の量をうま〜く調節しているのです。
さらに…

この"ギザギザ"をモーターで伸び縮みさせてノズルを動かしているんだとか。
この"ギザギザ"のおかげでノズルの細かい動きが可能になっているんです

"水担当"の部品続いて解体したのが…

笠原さん:これはお湯を作るユニットです。ヒーターで水を瞬間的に温めてお湯を供給しています。

そう、ウォシュレットが温水を出せるのはこの小さな「熱交換ユニット」のおかげ!
言うなれば瞬間湯沸かし器の小型版です。
中には100℃以上のヒーターが入っているため、あっという間に水が温められるんです!
だから、ずっとお湯を出し続けられるのです。

さらに「TOTO」独自の儲かり部品も!

笠原さん:これはポンプですね。「ワンダーウェーブ洗浄」の水玉を形成するためのポンプです。

こちらが、「ワンダーウェーブ洗浄」!
この「ワンダーウェーブ洗浄」は、水をただ当てるのではなく、大小の水玉で気持ちよ〜く洗うことが出来る機能。
それを、先ほどの小さな「ポンプユニット」で作っているんです!
中には、水を押し出す筒が入っていて、それがピストン運動を繰り返します。
筒が水を押し出すと、水に勢いがつくため、水玉が出来るんです!

そしてこちらが、入社18年目の笠原さんでも分解したことがないというこちらの部分。
これは、電気を各部品に送り込むための基板。
ここにも、ひと工夫が! 

笠原さん:水がかかって故障とかしないようにコーティングをしています。

通常の基板にコーティングを施し、水がかかっても大丈夫なように防水加工がされているんです!

そして、いよいよ次はウォシュレットの右側、空気担当を解体!
まず取り出したのが…

ニオイを吸い取る脱臭ユニット!

笠原さん:空気を吸って、臭い成分を取って下から吐きだすと。

この「脱臭ユニット」は、触媒を使った化学反応で、臭いの成分を97%以上もカットする優れもの!

そして、最後に取り出したのは、おしりを乾かす「温風ユニット」。
中には電熱線が入っていて、50℃前後の温風が吹き出す仕組みです。

と、ここで解体終了!
部品数は160。解体時間は1時間8分でした!

笠原さん:機能が毎年進化しているので、それに伴って部品も増えてますね。

「ウォシュレット」はトイレという限られたスペースに機能をどれだけ詰められるかが儲かりのポイント。
小さくて高性能な部品が大活躍なんです!

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