過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2008年7月27日放送

特集

制服業界

ゲスト

田北浩章さん(『週刊東洋経済』編集部長)、眞鍋かをりさん

番組内容

皆さ〜ん、私たち日本人って制服がとっても大好きな国民だって気づいてました?
飲食店、コンビニなどのサービス系制服の売上高、3100億円!
工事現場や整備工場などのワーキング系制服でも、2100億円!
銀行員や事務職など、オフィスの制服では1500億円!
その他合わせて制服業界の市場規模は…ナント7000億円以上!! かなりのビッグビジネス!
『ユニフォームプラス』という制服の専門誌なんてものまで。
なぜ日本人は制服にお金をかけるのか?

ユニフォーム専門誌『ユニフォームプラス』蒔田修編集長:ユニフォームを着ることによって、スイッチがプロの意識に入るわけです!
そして、誇りや自信がアップされる!

今年に入って、大手企業が続々と制服を変更。
今、制服は大注目なんです!

今日のがっちりマンデーは、制服マニアの方もそうでない方も必見!
制服業界の儲かるヒミツを解明します!

■放送内容をシェアする

様々な制服が登場!
制服ビジネスのヒミツ公開!

儲かる制服。まずは消防士の必需品、防火服。

訪ねたのは、渋谷区恵比寿にある小林防火服。
創業は慶応3年、江戸火消しの時代から防火服一筋140年の会社。
昭和44年、この会社が作った銀色の防火服は、消防士憧れの大定番となりました。現在でも…

小林防火服(株)鈴木啓太さん:政令指定都市で約半分くらいのシェアですね。

ナント、札幌、横浜、福岡など大都市の防火服を半分以上作ってる!

これは、広島市消防局の防火服。

そして、これが京都市消防局。

実は、防火服は都市によって全部違うのです。
なぜ変える必要があるのか?

鈴木さん:静岡の富士市あたりは化学工場が多いので、化学薬品が付いたとしても落ちやすい。

そう、化学工場が多い静岡県富士市の防火服は、化学薬品をはじくコーティングをされているのです。

鈴木さん:札幌は寒いですよね。
濡れても水が落ちますので、凍ったりはしない。

防火服が都市によって全部違う理由、それは、求められる機能が地域によって違うからなのです。
防火服は全部自治体からのオーダーメイド。
これは、日本の首都・東京消防庁の防火服。

鈴木さん:東京はいろんな災害が起きますので、一番いいものを使っております。

東京は、現在ある防火服の中でも最高の素材を使用。しかも、

鈴木さん:冷却材を入れるポケットを付けております。

熱〜い火事の現場でも、背中はひんやり。
なぜ、小林防火服が多くの都市で選ばれるのか?
それは、消防士を守るデザインがあるからなんです!

鈴木さん:私が今着ているスーツですと、手を挙げた時にスーツの裾があがってしまいます。

これでは、隙間から火が入ってとっても危険!
そこで小林防火服が注目したのは、わきの下。
両手を挙げた状態でわきの部分を縫ったのです。
だから、腕をあげても裾があがらず、火が入ってこない!

鈴木さん:(腕をあげた状態では)ちょうどYの形になっていますよね。
これで、Yラインと弊社の方では呼んでおります。

このYラインは、小林防火服のオリジナルデザイン。

小林防火服はデザインの他に、素材にもこだわりが!
それが、世界最強の生地といわれるザイロン。
バーナーで燃やしてみても燃えない、まだ燃えない…
どんなに頑張っても燃えないのです!
裏地もまったく問題なし。

小林防火服では、この新素材ザイロンを使った防火服が続々登場予定なのだそう。
こんな優れものの防火服で、小林防火服は圧倒的シェアを獲得!
こりゃあ、がっちりいきそうですね!

儲かる制服。続いてやってきたのは、東京都千代田区にあるナガイレーベン。
出迎えてくれたのは、ナガイレーベン(株)澤登一郎社長。
社長、会社の合言葉は…

スタッフ:白衣!

澤登社長:命!

そう、ここナガイレーベンは、医者の白衣はもとより、ナース服、手術着など、医療用の白衣では国内シェア60%以上を誇るNo.1企業!
最近よく見かける色つきのナース服、あれを初めて作ったのもこの会社なのです。

澤登社長:今、白い白衣は全体の60%で、残りの40%は色の付いた白衣が病院で着られています。

白は清潔感があっていいのですが、反面、患者さんに緊張感を与えてしまう事も。
その点、ピンクや水色などパステル調のナース服は、患者さんへ癒し効果が。
手術着にも色は重要!
よく使われているのは青や緑色の手術着ですが、この青や緑にも深〜い意味があったのです!

澤登社長:オペをした時、血液は普通赤いですよね?
赤だけを見ると、人間の網膜に残像が出てしまいます。
赤に対しての補色の色が青と緑なんですね。

人間の目は、赤い物を見続けてから白い物を見ると、残像が出てしまって見づらいのです。
その点、青や緑色は残像が出ないので、手術着に使っていたというわけ。
そんな手術着だって最近は…

アロハみたい!
長時間の手術の間、医者たちがリラックスできるようにとこんな柄も使われています。

ところで、白衣の天使・ナースたちにはある悩みが…。
それは、薄い色が多いナース服は透けやすい事。
そんな悩みを解消すべく、ナガイレーベルは透けない生地を開発!
従来の生地と比べても、その差は歴然!

そんなナース服を作っているのが、秋田県大仙市にある工場。
オートメーションではなく手作業。
白衣のオーダーは病院ごとに違うため、発注内容にいち早く対応できるのは手作業なのです。
ナント、1日に700着以上作っちゃう!

Q:作るうえで気をつけていることは?

従業員の方:着た時のことを考えて!

Q:(白衣を)着たいなぁと思ったことは?

従業員の方:着てみたいと思う時はあるなぁ!

ナース服のシェアで60%以上を誇るナガイレーベル。
ダントツの売り上げにはこんなヒミツも…

澤登社長:本物のナースが本物の白衣を着ているわけですから、似合うのは当然ですよね。

そう、モデル役をしてもらっていた女性は、8年間病院で働いていた元ナース。
ナガイレーベンには、看護師免許を持った社員がいるのです。
専門的な知識があるので、商品開発や病院とのやりとりがとってもスムーズ!

澤登社長:病院に行ったら、ぜひナースをよく見て頂きたいです!

スタッフ:でも見すぎちゃダメですよね?

澤登社長:ほどほどに!

制服ビジネスのヒミツ公開!その2

続いては、作業服。工事現場で職人さんがはいている、裾がガバーと広がったあの作業ズボン。
実は、作業服の世界には、職人さん憧れのカリスマブランドが!
それは、職人さんなら誰でも知っているブランド、寅壱!
職人さんの作業ズボンのシェア、ナント70%!

なぜ寅壱がここまで支持されているのか?
岡山県倉敷市にある寅壱本社を直撃!部屋に通されると、日本一寅壱が似合う男、竹内力さんがお出迎え!
御年79の寅壱創業者、村上日出雄会長にお話を伺いました。

村上会長:私が全部(デザインの)型を作っとるよ。
しょっぱなからずっと、ほとんどじゃないのかな。

村上会長は、寅壱の作業ズボンを全部作ってきた伝説的な人物。
でも、このダボダボデザインのズボンって、作業するのに邪魔な気もするのですが…。

Q:(ダボダボデザインは)必要なんですか?

村上会長:必要じゃね。
バランスもある程度取りやすい形になっている。

高い所で作業する職人さん。
ピッタリズボンだと、脚やおしりが引っ張られてバランスを崩しやすい。
ダボダボズボンだと余裕があって安全!

そして、寅壱の作業服、人気最大のヒミツは?

職人さん(1):やっぱり見た目で選びました!
職人さん(2):ヤバイ!イケてるかも!

…と、若い職人さんにも人気なのが、79歳の村上会長がデザインしたこのライン。

村上会長:お尻のところにものすごく魅力があるのよ。
寅壱商品は!

スタッフ:…?
村上会長:あんた!お尻のここ!

…と、ここで!
▼職人さんが選ぶ「寅壱」人気ランキング!
第3位は、超ロング八分。「寅壱といえばこれっ!」と言われるほどの定番商品!

第2位は、超超ロング八分。

更にふっくらとしたこの商品、中はこんな感じになってる!

色も業界最多の36色!
そして、今一番人気が…超超超ロング八分!
下にくっつくくらいが超超超カッコいいと大ヒット!

寅壱は、職人さんたちから絶大な支持を受け、作業着一本で年間売上42億円!

▼スタジオにてお話を伺いました。
進藤:寅壱で人気の商品はまだあって、それがこちらです。
寅壱、赤耳タオルと言います。

進藤:首に巻いたりとか、頭に巻いたりするんですけど、結び目の部分の生地が薄くなっているので結びやすいんです。

加藤:本当、すっごく結びやすい!

進藤:一番売れているポイントは、やっぱり見た目のかっこよさなんですって。

田北さん:小林防火服は一番典型的なんですけども、制服が儲かるのは資金の回収が楽なんですよ。

加藤:どういう事ですか?

田北さん:だって、消防署が踏み倒しますか?

加藤:そうか!倒産もないしね。なるほどね〜。

進藤:世界最強の生地ザイロンを使った小林防火服なんですが、このザイロンは650度の火に耐えられるんだそうです。

こんな所に目をつけた!
大ヒット制服ビジネス登場!

続いてやってきたのは、兵庫県姫路市のカマタニさん。
国内ではほぼ独占状態のある制服で儲かっているという。
ほがらかな笑顔で迎えてくれたのは、(株)カマタニ 鎌谷正弘社長。
後についていくと…倉庫の中にはズラ〜っと並んだ衣装が!

結構派手なものから、ちょっとセクシー系のものまで、これって一体!?

鎌谷社長:これがわが社のレンタルユニフォームです!

レンタルユニフォーム!?
あっ、倉庫の奥からコンパニオンさんがやってきました。
そう、儲かっていた制服とは、イベント用の制服のレンタル。

鎌谷社長:素敵なユニフォームを着てるなと思うんですが、大半が当社のレンタルユニフォームというのが現状です。

昨年の東京モーターショーでも、あれもカマタニこれもカマタニ!
およそ50社がカマタニの制服を使っていました。
モーターショーで大活躍のセクシー系は3日間のレンタルで、一着8400円。

カマタニが扱うイベント用のレンタル制服は、15000点!

鎌谷社長:イベントは3日〜1週間とか短期間ですから、その短期間のためだけにユニフォームを作るのは費用がかかりますので。

一部の大企業はいざ知らず、毎回イベントのたびに制服を作っていたらお金がかかる。
カマタニのレンタル制服はひっぱりだこ!
こうしたイベント用の制服は、とっても流行に敏感。
常に最新の流行を取り入れなければなりません。
それを支えるのが、カマタニのデザイン部。
とは言っても、デザイナーは濱田愛子さんだけ。
カマタニデザイナーの濱田さんは、イベント用制服のスペシャリスト!
とにかくデザインが早い!

Q:年間どれくらいデザインするんですか?
濱田さん:年間何百という案は出します。

Q:1人で?
濱田さん:そうですね。

一年間に手がけるデザインは数百種類!

Q:もう一人くらい欲しくないですか?
濱田さん:欲しいですね。

鎌谷社長:もうしばらく頑張ってね!

イベント制服のスペシャリスト・濱田さんにがっちりマンデーの制服デザインを依頼。
それがこちら!テーマは「明るい金儲け!」

パンツは輝くゴールド、上着にはがっちりポーズを入れました。

続いてやってきたのは、日本一の魚河岸、築地!
ここで働く人なら誰もが知っている制服があるという。
うーん、着ている服はバラバラのようですが…。
でも足元を見ると、逆三角形のマークが。
こちらにも逆三角形。
あっ、こちらも同じマーク。

実はこの逆三角形、場内の長靴専門店、伊藤ウロコのマーク。
店内の長靴にはしっかりと逆三角形が!

伊藤ウロコ5代目の伊藤嘉奈子さんにお話を伺いました。

伊藤さん:足を守って働くプロの道具なんですよ。

築地では、長靴はプロの道具。
でも、なぜ伊藤ウロコのじゃないとダメなのか?

男性(1):滑らない!
男性(2):滑らないんですよ!何十年も(履いてる)

Q:いいですか?
男性(3):値段は高いけど最高ですね。

Q:少々高くても関係ない?
男性(3):かなり高いですね。3足くらい買えますもん。

通常の長靴が3000円程度なのに対し、伊藤ウロコ製の長靴は7550円。
確かに長靴にしてはちと高い…。

この伊藤ウロコ製の長靴、正式名はウロコ印白底付大長・耐油底。
この耐油底ってのが大事!
市場の中は魚の脂でとっても滑りやすい!
でも、これなら靴底に耐油加工をしているので滑りにくい!
ヒミツは靴底のつくり。
でもそこは、撮影NG!どうしても見たい方は、買って下さい。

そしてこちらが、ウロコ印フェルト安全防寒大長(先芯入り)。

長〜い名前ですが、大事なのは"先芯入り"ってとこ。
築地で扱う冷凍マグロは100kgオーバーもざら。
足の上に落ちたりしたら、築地の男だって涙もの。
でも、この長靴なら先の部分に鉄製の芯が入っているので、たとえマグロが噛み付いても大丈夫!

Q:男社会で大変じゃないですか?
伊藤さん:優しいですからね、築地の男って。
かっこいい人多いですし!

長年、築地で働く人たちの足元を守ってきた伊藤ウロコ。
その長靴は、正に築地の男の制服です!

▼スタジオにてお話を伺いました。
進藤:先芯入りの長靴をお借りしてきましたが、結構重いですね。

眞鍋さん:(長靴を履いて)でも中はふわふわしていて履き心地はいいですよ。

加藤:これは踏んでも大丈夫ってことでしょ?(眞鍋さんが履いている長靴の先を踏む)

眞鍋さん:全然痛くないです!

進藤:こちらが13480円!

加藤:結構いい値段でも、毎日仕事すると思ったらいい物を持ちたくなりますよね。
でも、マーケット的には築地だけって事になりますよね?

田北さん:小さな市場を深堀りするって事なんですね。
変に手を広げて、例えば汎用を一般用にしようなんて言ったら、また大変な事になっちゃいますね。

加藤:あと、カマタニ!

田北さん:社名がカマタニってなっているから、すごく新しい会社のように思えるんですけど、創業が大正と結構古いんですよね。
今日出てきた会社はみんな歴史が長いんですよ。
(小林防火服 創業慶応3年、伊藤ウロコ明治43年、ナガイレーベル 大正4年、カマタニ 大正8年)

加藤:密な市場でずっと長い事やっているわけですね。

進藤:今後ヒットしそうな制服を教えて下さい。

田北さん:それは、消臭機能付きの白衣ですね。
静電気が起こらないだとか、菌が増殖しないだとか、薄くて透けないとか、いっぱい特徴があるんですけど、実は臭いに関してはないんですね。
医者や看護師が動き回りますから、ナース服、白衣に消臭機能がついていれば、病院内の臭いも吸着してくれますよ。

加藤:それ、サラリーマンにもいいじゃないですか!

田北さん:加齢臭を吸着できるYシャツやネクタイだとか。

眞鍋さん:それ、流行りますよ〜!

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2024, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.