過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2008年5月4日放送

特集

大好評!地方がっちり第5弾!!

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)・田中義剛さん((株)花畑牧場代表取締役社長)

番組内容

今日のテーマは…大好評!地方でがっちり第5弾!
今回はさらにパワーアップ!
スタジオには、あの『プレジデント』から取材を受けた田中義剛社長が登場!
すんごい儲かり地方ビジネスを一挙大公開します!

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売れるチーズ!生キャラメル!超儲かり牧場のヒミツ!

地方でがっちりビジネス!まずは北海道!
帯広空港から車で1時間、がっちりスタッフが向かったのは…花畑牧場!と、その時!

Q:ここが今、北海道でがっちりいってる花畑牧場ですか!?
田中義剛社長:そうです!がっちりいってる花畑牧場です…ウソだって、そんなにいってません!

と、わざとらしく登場したのが、花畑牧場代表取締役社長の田中義剛社長!

でもその手腕はすごい!
経営が厳しい酪農業界の中で、花畑牧場の食品は爆発的な人気!
1日1000万円を売り上げるチーズや、1万5000個が即日完売する生キャラメルなど

急成長を遂げた、超儲かり牧場なんです!
田中社長が念願の牧場経営を始めたのは1994年。タレント活動と社長業務を兼務でやってきました。しかし、7万坪の広大な牧場でちょっと気になる事が…。なんと、牛がたったの20頭。一般的な牧場では100頭以上が当たり前ですが…。

田中社長:牛は今20頭くらいなんですけど、最初は1頭から始めたんですよ!1頭いればやり方次第で十分、酪農はできるんです!

田中義剛流 儲かる牧場のヒミツ その1
牛乳をそのままでは売らない!


例えば、1頭の牛から搾った牛乳が20kgの場合、そのまま牛乳として出荷すると2000円程度。

Q:そんなに安いんですか?
田中社長:牛乳はミネラルウォーターより安いんだ。それ(牛乳)をたくさん作るよりも、それを最初から加工する。そしてそれを直接売る!

"牛乳をそのまま売らず加工する"!
これが田中義剛流の儲かりポイント!
この牧場では、牛乳でおなじみのホルスタインは飼っていません。
田中社長が目を付けたのは…ジャージー牛!

ジャージ牛は、チーズやバターなど加工乳製品に適した牛乳が出るんです。
ホルスタインの牛乳は20kgで2000円程度…。
そこで、ジャージー牛の牛乳20kgから2kgほどのチーズを作る!

田中社長:でも2kgのチーズがジャージー牛から出来てて、非常においしくて手作りだったら、1kg5000円するんですね。ですから、2kg作ったら約1万円!さらに、ファームレストランで建てて売ったら倍になるんですよ!

牛乳のままだと、農協が決めた価格で売るのが大原則。
しかし、牛乳から品質の高いチーズなどを作れば、生産者が価格を決めていい事になっているんです!

田中社長:小さく作って高く売る!これが基本なんです!その小さく作ったものにより付加価値をどれだけ付けられるか!

そう、"付加価値を付ける"のが田中流儲かりポイント!
そこで田中社長が選んだチーズとは…カチョカヴァロ!

これ、イタリア生まれの幻のチーズと言われているんだとか。
一体どんな味がするのか…?

Q:幻のチーズをおいしく食べるにはどうすればいいんですか?
田中社長:焼くんです!

このチーズの一番おいしい食べ方は、一口サイズに切って表面だけを強火で焼く!

このカチョカヴァロ、1個980円もするのに1ヶ月に14000個の売り上げ!
そんなカチョカヴァロの工場を見せて頂く事に!
チーズをこねるのも、成形するのも手作業なんです。

田中社長:作るのがものすごく難しい!全工程に手間がかかるし、全工程が手作りじゃないと最終まで持っていけない。だから、日本でやってる所はほとんどない!

あえて手間がかかるのを選ぶのもポイント!
工程が難しいのでマネできないのです。
さらにもう一つ、田中流儲かりポイントが!それは"熟成のスピード"。

Q:熟成っていうのはどれくらいなんですか?
田中社長:2週間ですね!(2週間だと)早くキャッシュに出来るんですね!これが大事なところで、 1年間熟成させるパルメジャーのは1年間キャッシュにならない!作る側からしたらものすごい投資ですよね。

1年以上も熟成させるチーズが多い中、カチョカヴァロは2週間で熟成するため管理コストは格安!
売れ行き次第で作る数もすぐに調整できる!

花畑牧場最大のヒット商品!高級生キャラメルでがっちり!

田中義剛流 儲かる牧場のヒミツ その2
手作りでしかできない物を作る

次に向かった工場で作っているのは、花畑牧場最大のヒット商品「生キャラメル」。
そのお値段は1箱12粒入りで850円!

一体どうやって作っているのか?
工場に潜入すると…工場内は人がたくさん!というのも、鍋の中でことことキャラメルを煮るのも、一粒ずつ箱に詰めていくのも、ぜ〜んぶ手作業!工場で働く方に話を伺うと…

工場の方:夏の頃、ここの温度は50度!みんな痩せましたね。キャラメルダイエット、いけますね!

絶妙のクリーミーさは手作業ならでは。150人以上の従業員がフル稼働しています!
でも、手間暇かけて作る分、結構なお値段に…売れるか心配しませんでした?

田中社長:東京にはチョコレートに1個2000円出して食べる人もいるんでしょ。そこにマーケティングを感じるんです!
Q:ただ単に東京で仕事しているわけじゃないんですね?
田中社長:ただ単に遊んでいないんで!

そんな田中社長自慢の生キャラメル。
実は、ある場所で販売する事で更に儲かるんだとか。
それは…新千歳空港!

田中義剛流 儲かる牧場のヒミツその3
新千歳空港

新千歳空港といえば、年間利用者数1850万人!
北海道の玄関口として、多くの観光客が行き交う場所。
そんな新千歳空港には、儲かる格言が!

Jalux札幌空港支店 山田政治さん:新千歳空港を制する者は全国を制する!

「新千歳空港を制する者は全国を制する!」
これ、どういう意味かというと…全国から観光客が集まる新千歳空港で北海道のお土産の定番になれば、その商品の知名度は一気に全国区!
しかも、一般の小売店では値下げして売られてしまいますが、空港のお土産は値下げせずに売れるので、ブランドイメージが下がらない!
旅行者はもちろん、北海道に行けない人も欲しがる人気商品になるのです!
そんな新千歳空港に目を付けた田中社長、空港限定の商品という事で販売を開始!すると…

田中社長:1000個が1時間で売れます!

"午前中で完売〜!"なんて事も!
田中社長!新千歳空港を制し、花畑牧場が全国制覇する日も近いのでは?

▼スタジオでお話を伺いました。
田中社長:みんなが知っているロイズ、六花亭、石屋製菓の「白い恋人」。ここを抑えておくと大体みんな納得するでしょ?
加藤:そうですね。東京に持って帰った時も大体みんなOKになりますよね。

田中社長:この3社が何%千歳空港で占めているのか、データを調べてみたんですよ。95%、つまり残り5%でビジネスな訳ですよ。ここでビジネスできないでしょ。850円のキャラメルは、絶対に売れないと言われましたね。

加藤:よくそこで勝負できましたね。
田中社長:VIPなキャラメルを作ろうと思って、手作りの物を作った瞬間に「売れる!」と思いましたね。

森永さん:田中社長のビジネスの一番すごいところは、商品のどこにも「田中義剛」って書いてないでしょ。義剛さんの顔を商品につけたら、高い値段では売れないんですよ。
田中社長:その通り!
進藤:どうしてですか?
森永さん:義剛さんのイメージは庶民派だから。この商品を買う人は「高級品だ」と思って高い値段を払うわけですよ。

加藤:元々、いくらぐらいの資金から始められたんですか?
田中社長:2〜3億ですね。借金です。
森永さん:よく銀行が貸してくれましたね。
田中社長:事務所が貸してくれるんです。銀行は貸してくれませんよ。(田中社長が所属する)アップフロントエージェンシーの会長がいい事を言ったんですよ。「タレントは何もないだろ。ところがアーティストには著作権という権利がある。お前(田中社長)は花畑牧場という牧場で権利を生み出せ。永遠に食っていける著作権を作れ」。こう言ってお金を貸してくれたんですよ。

北海道だけじゃない!まだまだある!地方で頑張る儲かり企業!

地方がっちりビジネス!
続いては鳥取県鳥取市!のどかな山間にあるのが、日本セラミック。
こちらの会社で作っているのは、赤外線センサーや超音波センサー。
その世界シェアは60%!
自動ドアや便座カバーが自動で開くセンサーもここ!

センサーが感知して照明だってついちゃう!
トヨタのレクサスのハンドルに触れる事なく自動で駐車してくれる仕組みにも、日本セラミックのセンサーが使われている!
さらに、イギリスのバッキンガム宮殿の警報装置にも日本セラミックのセンサーが採用!!
日本セラミックは、日本トップクラスのセンサー会社なのです!
しかし、日本セラミックは一体どうやって世界シェア60%ものの会社に成長できたのか?

Q:急成長したきっかけは?
日本セラミック代表取締役社長兼会長谷口義晴さん:これがその第一歩なんですけどね、ズバコンです!離れた所からズバッとコントロールするという事でズバコンと!

ズバコンとは、昭和50年に大ヒットしたテレビのリモコン。
離れていてもテレビのチャンネルを動かせるとあって、日本中を驚かせた商品なんです!

谷口社長:その心臓部分がここの超音波センサーなんです。

ズバコンの中にある超音波センサーを作ったのが、日本セラミック。

当時、リモコンのセンサーから出る信号は、目覚まし時計や電話のベルの信号と似ていたため、誤作動が多くありました。
しかし、日本セラミックは今までと違う超音波信号を開発!
この誤作動しないセンサーのおかげで、ズバコンは大ヒットしたのです!
ところが、ズバコンのヒット以来、売り上げは伸び悩んでいました。
そんな時、谷口社長は…

谷口社長:日本の場合、3〜5人で創った会社は皆さん相手にしてくれないんですよ。しかし、良い商品にデータとサンプルを付けてアメリカに持って行くと、「これはスゴイね」という事で、採用をしてくれましたね。

日本でダメなら世界を狙え!
社長は単身アメリカへ渡り、自慢のセンサーをアピール!
ちょうどその頃、アメリカでは防犯装置、つまりセキュリティーシステムの需要が高まっていました。
その結果、日本セラミックのセンサーはアメリカで大ブレイク!!

その大成功のおかげで、意外な反応が…。
センサーの評判が日本のメーカーに知れ渡る事になったのです!
すると、今度はこれまで相手にしてくれなかった日本の企業から次々と注文が殺到!
アメリカ人が認めたセンサーの性能の良さに、日本人もようやく気付いたんです!
そんな日本セラミックの赤外線センサー。
今では日本のセキュリティー業界におけるシェアは90%以上に!売り上げもウナギ登り!

夜型の会社でがっちり!?

続いては、兵庫県伊丹市から!伊丹空港のすぐ近くに、儲かりビジネスがあると聞いてやってきました。それが、TTNコーポレーション!
さぞや活気あふれる会社かと思いきや…あれ?社内に人はまばら…。
なんか来る会社、間違っちゃいました?

Q:結構がらんとしている…?
TTNコーポレーション辻野佳秀さん:うちは夜型の会社なんで。昼間はこんなもんですよ。夜でがっちりです!

夜でがっちりって?どんなお仕事なのか?と、言う事でお仕事現場を見せてもらおうと、待ち合わせをしたのは、夜10時に閉店した飲食店。
そこへ、一台のトラックが到着。トラックから降りてきた人が続々とお店の中へ。
一体、何が始まろうとしているのか?
向かったのは和室の部屋…えっ、ちょっと何してるんですか!?お店の畳に落書き?

ん?今度はその畳をはがし始めた!

Q:すいません、何をやってるんですか?
A:この畳表を交換させて頂きます。
Q:交換?何屋さんですか?
A:畳屋です!

そう、こちらの会社、畳屋さんだったのです!
畳を使っている飲食店が一番困るのは、醤油のシミやタバコの焦げ。
お店を休まないと張り替える事もできませんでした。

辻野さん:「お店を休めば売上げがおちてしまう」「売上げを落とさずに畳替えはしたい」「どうしたら良いんだろう」と相談を受けまして、24時間営業しかないなと考えました!

そう!TTNコーポレーションは、閉店後の時間を使って畳を張り替えてくれる、24時間営業の畳屋さん!
社名のTTNとは、ツジノ畳内装(Tsujino Tatami Naisou)の略。
以前は、朝 9時〜夕方5時まで営業する普通の畳屋さんでしたが、2003年に24時間営業をスタート!このスタイルにしてから大繁盛!
閉店後に預かった畳は、急いで本社工場に運搬。
まずは、汚れた畳表を一枚ずつ職人がはがしていきます。
はがした畳床に新しい"い草"の畳表を張り替え。
1枚の畳がきれいに生まれ変わるまで約5分!
そして、翌朝の9時、開店前のお店に到着。
あっっという間に張り替え!
比べて見ても、その差は歴然!
汚れはもちろん、青々とした畳へ大変身!い草のいい匂いが!

がんこ寿司和歌山六三園魚谷郁郎さん:良いですね〜!お客様も感じてくださるので。

お店の方も嬉しそう♪店を休む事なく、一晩で張り替えてくれる!
今、飲食業界で引っ張りだこなんです!
でも、畳業界と言えば、住宅の洋風化に伴い畳の需要が激減…。

辻野さん:同業他社さんが、リフォーム会社へ事業転換していく所が結構ありました。その中で、減っていく畳に特化した方がビジネスがあるのではないかと。

他のものには手を出さず、あえて畳だけで勝負!
2006年には、巨大畳工場を建設!旅館など、大口のお客様にもスピーディーに対応できちゃう!

逆風の畳業界の中で畳一筋!年商27億円を誇っています!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:新しく畳を入れ替えればいいと思うんですけど…。
森永さん:実は畳っていうのは、微妙に大きさや形が違うんですよ。ピッタリと合わせるためには、張り替えてもとの所に戻さないといけない。

田中社長:日本セラミックの社長が「日本で小さい会社を相手にしてくれない」と言っていましたが、その気持ちわかります。僕も地元の北海道でやったけれど、意外と評価されないのね。地元の酪農家に言われたのは、「100頭飼って酪農家だ。お前みたいに牛を1、2頭飼っているのはペットを飼っている事だ!」。ところが、一歩外に出てみると「面白い事やってるな!」とベンチャービジネスに買われてね。だから、アメリカに出て成功したというのがわかります!

進藤:それでは最後に、森永さんに伺いたい事がございます。今後注目の地方ビジネスを教えて下さい。
森永さん:それは、シラスです。でも食べ物じゃないですよ。鹿児島に、火砕流がずっと積もってできた地層があるのですが、それを「シラス」と言うんです。そのシラスを使ってブロックを作るんです。そして、その上に芝生を張るんですよ。そうすると保水能力があるので、水やりの回数が4分の1で済むんです。ビルの上の屋上緑化というのが今トレンドになってきているので、今後すごく伸びてくると思いますよ。

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