過去の放送内容
2008年4月6日放送
特集
儲かる場所シリーズ第一弾「羽田空港」
ゲスト
森永卓郎さん(経済アナリスト)・松嶋尚美さん
番組内容
今回のがっちりマンデーは、新シリーズ「儲かる場所」を大特集!
皆さん、今すごく儲かっている場所ってどこだかわかりますか?
数々の海外ブランドタワーがひしめく銀座?なんだかんだ言っても六本木ヒルズ?実は違うんです!
いま絶好調の「儲かる場所」は羽田空港!
ここは年間6500万人が利用する日本一の超儲かり空港なのです!
羽田空港は1日平均900便が飛び交い、さらに近年は国際線も急増で国際化も進んでいます!
沢山の人が動けば沢山のお金が動く!
羽田空港は、今がっちり儲かる場所なのです!
羽田空港のヒットアイテム
羽田空港のターミナルは、日本空港ビルディングが運営しています。
その年商1325億円のうち、物を売っての売上げが60%を占めています。
その中でも飛ぶように売れているのが「空スイーツ」!
空港でしか売っていないこの限定商品が大ヒットしました!
こちらのショップ「ブルースカイ」には、羽田空港で一番人気のスイーツ「花畑牧場の生キャラメル」(850円)が売っています!
実はこの生キャラメル、タレントの田中義剛さんが経営する牧場で作られたもので、いま女性の間で大人気なのです!
そのため、この日もここぞとばかりに皆さん生キャラメルをまとめ買いしていました。
しかし、実は「空スイーツ」に勝るとも劣らない羽田空港のヒットアイテムがありました!
株式会社JALUXの中井弘子さんにお話を伺いました。
中井さん:実はバッグなんですよ!
バッグが羽田空港のヒットアイテム?
空港内のバッグ専門店の品揃えはスゴイのですが、普通バッグは旅行に出かける前に買いますよね?
中井さん:空港でビジネスバッグをお求めのお客様には、お忙しいビジネスマンの方が多いです。そのような方々は、お休みの日にわざわざバッグを買うために出掛けることはあまりないと思います。
確かに男性はわざわざバッグだけを買いに行くことはあまりしないかも!
そんな男性心理を利用して…
中井さん:とにかくキーワードは"ついで"!空港を仕事で使う"ついで"、行きでも帰りでも"ついで"です!
そう!仕事の「ついで」作戦で羽田空港のビジネスバックはがっちりです!
パッセンジャステップでがっちり
続いてやってきたのは、三重県伊勢市にある神鋼電機の工場。
羽田空港から遠く離れたこの場所で一体何をしているのでしょうか?
神鋼電機株式会社 村田祐治さん:こんにちは!これは空港で使うパッセンジャステップです!わが社の製品です!
元気な工場長さんが言っていた「パッセンジャステップ」とは、お客さんが飛行機を乗り降りするための階段のこと。
村田さん:羽田空港でも使われています!シェア 100%に近いです。歴史としては30年以上あって、ビートルズ来日の時のタラップも神鋼電機製なんですよ!出会いの場には我々のパッセンジャステップが必要なんです!
歴代の日本の総理大臣も、海外のVIPたちも飛行機の乗り降りに使っているのも、みんな神鋼電機製!
しかし最近は搭乗橋が普及しているので、あまり使われてない気がするのですが?
村田さん:羽田の場合は、搭乗橋から離れたところに停まるときにパッセンジャステップが必要になるんです!
そう!羽田のような発着数が多い空港では、搭乗橋が届かない場所にも飛行機を停めなければスペースが足りません。
なので、羽田空港ではパッセンジャステップが大活躍!
実はこの会社の製品は、空港に無くてはならないものばかり!
コンテナの積み降ろしをする機械、飛行機を押す機械、荷物を運ぶ機械と、これらはすべて神鋼電機製なのです!まさに神鋼電機は羽田空港さまさま!
▼地方でがっちりPRの京急
続いて羽田空港の恩恵を受けているのは、京浜急行!
この京浜急行羽田空港線は、98年の開業当初1日3万人だった乗客が、現在では1日平均7万4千人と2倍以上になりました!
京浜急行電鉄株式会社 山路菜つみさん:(乗客数が)ドンドン増えていますね!もっと増えてほしいです。」
ライバルの東京モノレールとの乗客数争いは京浜急行がリードしています!
この急成長の秘密、京急は一体どのようにお客さんを呼んでいるのでしょうか?
山路さん:実は札幌など主要な空港があるところでキャンペーンをしています!
札幌でキャンペーン?札幌で京急のCMを流して効果があるのでしょうか?
山路さん:新千歳〜羽田便が日本で一番多い路線なので、羽田に来られるお客様が札幌には多いというところに目をつけました!『東京へいらっしゃる際にはぜひとも京急を!』とPRしています。日本全国が京急の沿線と考えております!
羽田〜新千歳間は、日本一便数が多い路線なので、その乗客に京急を使ってもらうために札幌でCMを流していたのです!
そのほか、大阪、福岡など、乗降客の多い地域でもCMやキャンペーンでアピール!
こんなに京急が地方に力を入れるのには、もうひとつ理由がありました!
山路さん:全国でPRすることは当社にとって2倍おいしいPRになります。当社は品川と観光の拠点台場に2つの大きなホテルを持っています。
そう!京急は羽田を利用しやすい場所にホテルを持っているのです!
品川にはホテルパシフィック東京、台場にはグランパシフィックメリディアン。
山路さん:地方から来るお客様には京急に乗った上にホテルに宿泊していただけるので、地方に京急のCMを流すことは私たちにとって2倍のおいしいPRになります!
大田区も蒲蒲線でがっちり?
そんな京急に熱いまなざしを送っている人物が…
松原区長:加藤さん、進藤さんおはようございます!大田区長の松原忠義でございます!
大田区長の松原忠義さん!
羽田空港がある大田区なので、さぞかしがっちりいっているかと思いきや…
松原区長:羽田空港にせっかく6500万人も降りてきてくれているというのに、高速道路や鉄道を使ってみんな都心へ行ってしまいます。今まで大田区は通過点にすぎなかったんです。
羽田空港には沢山の人がやってくるのですが、肝心の大田区の街は素通りで、なかなかお金を落としてくれません!
そこで松原区長が熱望しているのが "蒲蒲線"構想!
現在、JR蒲田駅と東急蒲田駅は隣合わせで繋がっています。
しかし、羽田空港へアクセスできる京急蒲田駅と、JR・東急の蒲田駅は800mほど離れているので、現在はその間を仕方なく歩いています。
そこで、この800mの駅と駅の間に線路を引こうとしているのが「蒲蒲線」プロジェクト!
蒲蒲線ができれば、東急線と羽田空港が繋がるため、東急沿線から多くの人が流れてくるので蒲田地区も活性化し、かなりの経済効果が期待できます!
▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:蒲蒲線が出来ると随分変わりそうですね?
森永さん:現実にはなかなか難しいんですけど、本当にできたらスゴイことになると思いますし、物凄く便利になると思いますよ!ちなみに、東京〜札幌便というのは1日120本もあるんですよ!これはJRで札幌へ行く人はほとんどいないから、ライバルがいないんです。第二位は大阪なんですけど、大阪へは新幹線がありますよね。年間1000万人近い人を運んでいるから、地方でもCMを流すんですよね。
▼中国便でがっちり
羽田空港が儲かり空港になった大きな理由の一つは、国際線が増えたこと!
羽田から海外へ向かう便は現在1日12便で、その多くが経済成長著しい中国行きの便なのです!
成田に行かず羽田空港から直接中国に行けるという手軽さから、全日空が昨年就航した羽田〜上海便は大人気路線になりました!
となると、次に狙っている路線は何でしょうか!?
全日空広報の方:羽田からの香港便になります!
羽田を夜8時に出発する香港便は、仕事を終えてからでも搭乗が可能!
翌朝すぐに香港で仕事が出来るとても便利な便なのです。
さらに航空会社は中国から来るお金持ちに期待しています!この日も…
中国から来た旅行者:羽田はとっても便利だよ!何しに来たかって?電化製品を買いに来たのさ!
中国から来た旅行者:銀座でショッピングをしてきたのよ!化粧品でしょ、洋服でしょ、まだまだ買い足りないくらい!
じゃあ次は、8月の北京五輪に向けて、羽田?北京便でがっちりですか?
ANAセールス株式会社平川博紀さん:状況としてはまだ予定となっております!飛ばしたいなという希望は持っております。
ファーストクラスのシートが部屋に!?
羽田空港第二ターミナルにぴったりとくっついたこちらの建物は「羽田エクセルホテル東急」!
ここには、羽田空港ならではの素敵なお部屋があるのだとか。
それが、こちらの1泊およそ6万円のフライヤ−ズル−ムになります。
窓際になにやら大きなイスがありますが、一体何なのでしょうか?
なんと部屋には本物のファーストクラスのシートがありました!
なぜこんなシートがあるのかというと、シートに座って窓の外の滑走路を走り抜ける旅客機を観るため!
1日約900便ある旅客機の離着陸を心ゆくまで眺められる特等席がホテルの部屋にあるのです。
羽田エクセルホテル東急の高遠信仁さんにお話を伺いました。
高遠さん:記念日にご利用いただくカップルや、この景色をご覧になってわかると思いますが、飛行機ファンの方にご利用頂いています。羽田空港にあるからこそできるサービスに予約の方もがっちりです
▼ペットホテルと駐車場でダブルがっちり
株式会社エーピーシー 杉浦順子さん:羽田空港あってのわが社です!
こちらは杉浦さんが経営しているの「ペットランドテンテン」!
こちらは羽田空港のそばにあるペットホテルなので、空港に向かう途中ですぐに預けられることから大人気になりました!
さっそくお客さんが連れてきたのは、8匹のワンちゃん!
2泊3日の韓国旅行へ出発するお客さんは、さすがに8匹も一緒に連れて行けないということで、こちらに預けに来ました!
空港に近いのでフライトギリギリまで大切なペットと過ごすことができるのも魅力のひとつです。
ホテルのお部屋は3タイプあります。
エコノミークラスは一泊5775円〜です。
これでは少し狭いというお客様には、ゆったりとした快適な空間で2匹でのご利用もOKな一泊9450円〜のビジネスクラスをご用意しました。
さらに上をお望みの方には、広々としたお部屋にふっくらソファーも完備した一泊21000円〜のファーストクラスもあります!
ペットランドテンテンは羽田空港を利用するお客様で連日満室状態です!
年間売り上げはなんと4億円!
ここはもともと駐車場を経営している会社で、車でやってきたお客さんはペットはホテルに預け、車は駐車場に停めて、羽田空港へ向かいます。
つまり、ペットの宿泊代と駐車料金をダブルでゲットできてしまう素晴らしい仕組みなのです!
▼スタジオでお話を伺いました。
森永さん:エコノミーでも一泊6000円弱のペットホテルというのは、我々が普段泊まっているビジネスホテルとほとんど変わらないですよね。それだけの料金を取っても常に満室というのはビジネスモデルが優れているということになりますね。
加藤:羽田空港はまだまだ儲かりますか?
森永さん:羽田空港は2010年に4本目の滑走路が出来るので、今後ますます発着数が増えます!だから、ますますお客さんが来るのが確実なんですね!羽田だけは将来バラ色ですね!