過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2008年2月24日放送

特集

ドバイ

ゲスト

宋文洲さん(ソフトブレーン株式会社マネージメント・アドバイザー)、酒井若菜さん

番組内容

次に伸びる国が分かれば、それはがっちり儲けるチャンス!
これまで中国・インド・モンゴルと、儲かる国を次々に追跡してきました!
そんながっちりマンデーが次に狙ったのは、ドバイ!
近年、そのゴージャスなイメージで日本でも注目の観光地として人気急上昇しています!
では、一体ドバイの何がスゴイのでしょうか?
そこで今回、世界のマネーがドンドン集まっているドバイの儲かりのヒミツを徹底追跡!
ドバイの知られざる魅力に迫ります!

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ドバイ儲かりのヒミツを大検証

話題のドバイに今回も経済予報士見習いの川田が潜入!
一体、ドバイの何がスゴイのでしょうか?
その強さのヒミツを探ります!

そもそも、ドバイはアラブの一都市と思われがちですが、実は「アラブ首長国連邦」という7つの首長国の1つであり、立派な国なのです!
やはりオイルマネーで儲かっているのかと思いきや、なんとドバイで石油はほとんど採れないのです!
では、一体ドバイは何で儲けているのでしょうか?

現在、ドバイのメイン産業となっているのは、観光・貿易・金融なのです!
今から30年前の1978 年、ドバイ近代化の父と言われるシャイク・ラシッド王が「世界の石油はいずれ枯渇する!石油産業からいち早く脱却する!」と宣言し、これまで貯めたオイルマネーを使って怒涛の開発がスタートしました!
現在、ドバイは街中のいたるところで工事が行なわれている世界一の建設ラッシュ中!

その証拠がこの建設用クレーンで、驚くことに世界中にあるクレーンの3分の 1がドバイに結集しているのです!

観光に力を入れているドバイは、世界に向けてペルシャ湾に浮かぶ一大リゾート、人工島「パーム・ジュメイラ」を造成しています!
海を埋め立てて、そこにホテルやリゾートマンションを建築し、それを世界に向けて販売するのです!

そして、ドバイ観光の目玉といえば、灼熱のドバイに一年中営業する世界最大の屋内スキー場「スキードバイ」!場内はマイナス3℃の真冬です。
ドバイでは、なんと夏と冬のリゾートを同時に味わえてしまいます!

観光に続き、ドバイが力を入れている貿易と金融!
現在、ドバイには世界中の人や企業がドンドン集まって来ています!
その理由の1つが、「ドバイに住めば税金がタダで済む」というメリットです!
所得税もゼロ、住民税もナシ、法人税も決められたエリアであればゼロ!
これで人口の7割が外国人だというのも納得できます。

そして、貿易にも力を入れているドバイ1番のウリが、このドバイ港!
世界中の企業が、こぞって自社の製品をここに集めているのです。
ここには、なんと世界各国140ヶ国以上、6000社以上の企業が集まっているのです!
なぜなら、このドバイ港経済特区ジュベル・アリ・フリーゾーンは税金がタダだから!
地平線の果てまで続きそうな巨大な港に荷物をどれだけ置いてもタダ!
なので、世界6000社にも及ぶ企業が自社の製品をここにストックするのです!

日本企業も現在255社がドバイに進出し、ヨーロッパなどへの輸送拠点にしています。

そして、ドバイにはこんな意外な儲かりビジネスもありました!

この建物が何だかわかりますか?
煙突があって発電所のようにも見えますが、実はこれ「水の製造プラント」なのです!
意外にも、ドバイは水の生産量世界2位!
もちろん、周りは砂漠で水が非常に少ない地域のドバイは、水源を海水に頼り、工場で脱塩処理を行ない、淡水化しているのです!
この水は、ドバイの生活用水として使われたり、販売用の水として海外に輸出されたりしています!

しかも、1本500mlで1ディルハム(約30円)と非常にお手頃価格!いち早く脱オイルマネーを試みて、見事世界で最も注目される国へと変貌を遂げたのがドバイなのです!

▼スタジオでお話を伺いました。
加藤:ドバイは石油に頼っているわけではないんですね。

宋さん:この国のビジネスは地主戦略なんです。

加藤:なぜドバイは上手くいったんですか?

宋さん:日本語で言うと「他人のふんどしで相撲をとる」を実践したんです。日本でやるとすれば、沖縄ですればいいと思いました。沖縄は中継点なので、そうすれば台湾・香港・上海からいっぱい人も物も来ると思いますよ。

進藤:あと、水を作っていましたよね?

宋さん:あの地域では、油よりも水の方が高いんです。観光の国ですから水が足りないとみんな行かないでしょう?例えば、いくら豪華でもプールが小さいとか、シャワーが十分じゃないなら誰も行きません。実は日本企業の淡水化技術はとても高いんですが、その淡水化技術を磨いたのは中東なんです。そこで儲かっているはずです。

酒井さん:お水を買いに行くと、ドバイ産のお水がすごく多いですね。デパートでも売っていますよ。

世界も認める最高級エアライン

観光・貿易で儲かる国、ドバイ!
そこには、もう1つ儲けの柱がありました!
その柱とは、飛行機ビジネスなのです!

ドバイが世界に誇るエアライン「エミレーツ航空」!
1987年、突如航空機業界に登場し、その後みるみる台頭していきました。
それ以来、エミレーツ航空は様々な航空業界の賞を獲得!
数ある航空会社の中で、機材・設備・機内エンターテインメントの 3部門で全て満足度1位を獲得しました!(ABROADエアライン・ランキング2007にて)

エミレーツ航空は、さらに知名度を上げるため、広告戦略にも力を入れています!
数々のスポーツのスポンサーとなり多額の広告費を投下しました!

ワールドカップ公式スポンサーにも名を連ね、8年間でなんと協賛金は224億円!

その理由は、経営者=首長一族、つまり国のトップが企業のトップなので力の入れ方が半端ではないのです!エミレーツとは「首長国」という意味で、まさに国そのものが企業名!そんなエミレーツ航空の心臓部に川田が潜入しました!

川田:(カートに乗って進んでいると)何かが見えてきましたよ!飛行機が目の前に現れました!

ここは実際に使われている飛行機の格納庫!
出発前の点検・整備が行なわれる場所なのです。
日本の取材陣が足を踏み入れるのはモチロン初!

川田:これは何ですか?
エミレーツ航空関係者:世界最大、最新のジェットエンジンさ!1機で13億円だよ。

さらに格納庫内を進むと、そこには大量の新品シートがありました!この新品のビジネスクラスシートは370席購入でなんと総額1億円!

エミレーツ航空関係者:これはエミレーツの長距離飛行機だよ。ニューヨークやブリスベンに飛んでいるやつさ。この機体のファーストクラスが1番良いんだよ!

これぞエミレーツ航空が誇る最高のファーストクラス!ゆったりとした大きなシート、豪華な内装、そして大きなモニターには600チャンネルにも及ぶコンテンツが用意されています。天井には星が散りばめられていて、リラックスできる空間を演出。

エミレーツ航空関係者:このシートにはマッサージ機能も付いているんだ!

(シートが電動で倒れていき)ベッドにもなります!日本−ドバイ間のファーストクラス運賃は往復で100 万円!

快進撃を続けるエミレーツ航空の今後の戦略とは一体どんなものでしょうか?
そのヒミツを探りに川田がエミレーツ航空会社取締役上級副社長ゲイス・サイード・カラフ・アル・ゲイスさんにお話を伺いました。

ゲイスさん:今ドバイは確かにすごいことになっているよ。みんなが一生懸命働いた結果だと思っている。特に世界中の人たちを運んでくる、我々エミレーツの活躍がドバイの発展には欠かせないんだ!

ドバイが飛行機ビジネスに力を入れる理由は、その立地の良さ!
「中東」というだけあって世界の中心に位置し、ヨーロッパ・アジア・ロシアなどの大陸にも近い。
現在、今ある空港の隣には、さらに大きな新空港を建設中!
完成すると、滑走路が4本となり、世界でも有数の国際空港となります!
驚くことにこの空港とは別に新たな空港の建設計画も進行中で、そこにはさらに6本の滑走路を追加!
世界の中継地点を目指す、それがドバイ最大の狙いなのです!

ゲイスさん:現在エミレーツは150機のジャンボジェット機を持っていて、今240機の注文を出している!最新のエアバスの機体には新しいサービスを色々考えたんだ。例えば、シャワー付きにするとかね!飛行機の中でシャワーが浴びられるなんて最高じゃないか!

世界最大のジェット機、エアバス380。これを240機も注文中なのだとか!

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:ドバイの国王はどんな人なんですか?

宋さん:現首長の父親(シャイク・ラシッド王)はスゴイ人でしたけど、現首長(ジェイク・モハメッドビンラシッドアルマクトゥーム王)は最初働かずに競馬ばかりやっていました。しかし、ここ7・8年前になって急に使命感に目覚めるんです。例えば、ここ4・5年間のドバイの新しい具体的な計画・立案は現首長たちがやりました。

加藤:考え方によっては国王が企業のトップにいることはありえないじゃないですか?普通そうなれば国王が企業を牛耳って自分だけが儲かるようにしてしまうけれど、ドバイではその儲かった分を国民に還元できるようなシステムを作ったわけですね!

宋さん:全くその通りです!ドバイの国策とは、国民全体に地主になりなさいというものなんですよね。元々ドバイの土地は開発しなければただのペルシャ湾沿いの砂漠なので、それほど価値は無いんです。しかし、これだけの戦略があれば資本・人気・物が集まるので、ドバイの土地の価値はドンドン高まっていくんです。

加藤:地球上でドバイ以外にこんな戦略をやっているところはあるんですか?

宋さん:たぶんドバイが初めてでしょうね。アジアのマカオやシンガポールや香港を、遥かに大規模にして徹底したものがドバイだと思います。

ドバイ株でがっちり

中国で株!インドでも株!モンゴルで不動産投資!これまで様々な儲けネタに挑戦してきた川田は今回、ドバイ株で儲けます!
早速、ドバイの証券会社に突撃!
マックシャラフ証券のアムジャド・バキールさんにお話を伺いました。

川田:私、日本人なんですけどドバイ株買えますか?
バキールさん:もちろんさ!簡単にできて、すぐにでも儲けられるよ!

マックシャラフ証券、こちらの会社では外国人の口座開設が可能なのです!
開設には直接申込書を取り寄せて英語で必要事項を明記して郵送する方法と、日本で運営されているドバイ株専門のインターネットサイトで口座開設の代行をしてもらう方法があります!

証券取引が始まった2000年以来、順調な伸びを見せているドバイ株!

バキールさん:僕がオススメしたいのは、ドバイの夏はすごく暑いので、エアコンなどの空調設備の会社だね!この企業は空調設備の会社で、去年世界一の利益を上げたんだ!

その空調設備会社タブリード社は、ドバイの暑い夏とビルの建設ラッシュで業績好調!
株価も1株3ディルハム(約90円)とかなりおトクです!

しかし、「そんな手間をかけるのは面倒」という方にオススメな、ドバイで手っ取り早く儲ける方法がありました!

それが、ドバイ名物宝くじ!1等1億円が当たる宝くじと、高級車が当たる宝くじがあります!
驚くのは、その当選確率!

店員さん:一等が当たる確立は1億円が当たる宝くじで5000分の1よ!当たればあなたが日本人初ね!

そう!このドバイ名物宝くじは5000人に1人、1億円が当たる超高確率宝くじなのです!

店員さん:1枚3万円よ!いかが?
川田:3万円って…高くないですか?

川田の自腹では足らず、スタッフで出し合い一枚購入することに!発表は3ヵ月後です!

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:ドバイはバブルというわけではないんですか?

宋さん:先進国から見ると高すぎますよね。ドバイの株式市場をPER(株価収益率:株がどれくらい割安か測る指標、数値が低いほど割安)という指標で見ると、日本株は現在安いのでPERが16や15という銘柄がゴロゴロしていますが、それに対してドバイ株のPERは50くらいです。ドバイの家賃や土地は世界で10位とまだそれほど高くないので、不動産でも良いと思います。これから明らかに人気が集まるので高くなると思いますよ。

進藤:では、ドバイの次の次に来そうな国を教えて下さい!

宋さん:強いて言えば、トルコです。トルコはちょうどアジア大陸と欧州の真ん中にあるんです。ドバイは中継地点としては海と空ですが、トルコは陸です。運用コストが一番安いのは何と言っても陸なんです!

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