過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2007年12月16日放送

特集

コマツ

ゲスト

コマツ 野路國夫 代表取締役社長兼CEO

番組内容

今回のがっちりマンデーは、ブルドーザーや油圧ショベルやダンプトラックなど、現在売れに売れている様々な建設機械の中でダントツに儲かっている企業「コマツ」に注目しました!
コマツは世界中でこの建設機械を売り、なんと年間売り上げ1兆9000億円を達成!
2002年、800億円の大赤字からたったの5年で見事なV字回復を達成しました!
今回は、そのコマツ復活のヒミツを徹底解明します!

■放送内容をシェアする

ダントツ製品でV字復活

たった5年で800億円の赤字から復活したコマツ!
その復活に大きく貢献したのは、ダントツ商品戦略でした。
ダントツ商品の条件は、他社が3〜5年は追いつけない断然トップの先進性を持った製品であること。
コマツの社員は、新たにダントツ商品に認定されることを目指して日々頑張っています!

こちらがそのダントツ商品の一つ、ブルドーザーD155。
ブルドーザー開発チーム長の松本典久さんにお話を伺いました。

松本さん:基本的にブルドーザーの形を変えたのは50年ぶりくらいですね。

これまでのブルドーザーは土砂を押す部分がU字型でした。

しかし、これをダントツ商品ではΣ(シグマ)字型に変更!
U字型だとどうしても横にこぼれてしまっていた土砂も、Σ字型にすることによりこぼれにくくなり、運搬量が15%もUPしました。
また、建設機械の最大の課題である燃費の悪さを、このダントツ商品ではダントツに改善し、燃費効率を25%もUPすることに成功したのです!
現在では、新車売り上げのおよそ半分がこのダントツ商品が占めています。

がっちりマンデー経済予報士見習いの川田がやって来たのは、静岡県伊豆市にあるコマツテクノセンタ。

ここでは、コマツの様々な建設機械の実際に動いている様子が見られるとか!

川田の前に現れたのは、巨大なダンプトラック!
車高5メートル、車幅7メートル、重量は約90トンもあり、普通乗用車70台分の土砂を一度に運べる巨大トラックなのです!
ダンプトラックを運転されているコマツテクノセンタの岡本修さんにお話を伺いました。

岡本さん:実はこれ乗用車感覚で運転することができますよ!
川田:ちなみにこれ、1台おいくらするんですか?
岡本さん:1億円以上ですね。

続いてやって来たのはホイールローダー!
乗用車20台分の土砂を軽々と持ち上げる巨大パワーを持ちながら、くるりと小回りも利きます!
川田が巨大ショベルの部分に入っても、十分立てる大きさです!
ここコマツテクノセンタでは、ホイールローダーが性能の高さと機敏性を「建設機械のダンス」というユニークな方法で見せてくれます!

このように、建設機械の動きが間近で見られるコマツテクノセンタですが、では一体何のためにあるのでしょうか?
コマツテクノセンタの松井紘一さんにお話を伺いました。

松井さん:日本全国、また世界中からお客様がいらっしゃって、ここで実際に機械を見ていただいてご購入していただこうと思い、この施設を作りました。

そう!ここはコマツのショールームでもあるのです!
世界中から億単位の買い物をしに続々とお客様が訪れてきます。
つまり、ここでは建設機械の実演販売をしているのです!

さらに、コマツの最先端商品はこんなことも可能になりました!
ショベルカーの先に筆を挟んで習字が出来るのです!
とてもショベルカーを使って書いたとは思えない見事な書き上がり!

こうしたコマツの最先端技術は世界でも活躍しています。
南米チリにあるチュキカマタ鉱山ではコマツの巨大ダンプトラックが行き交っています。
ここにもコマツの驚くべき最新技術が隠されていました!
なんとそれはダンプトラックの無人運転!
運転席は空っぽでも、カーブは綺麗に曲がっていきます。
これはGPSやレーザー誘導を使ったコマツの最新技術で、道ですれ違っても車同士が衝突することもなく、障害物があれば自動的に避けるような仕組みになっています。
このチェキカマタ鉱山は標高3000メートルもあり、このような人が作業するには危険な現場でも無人トラックシステムがあるからこそ、安全に作業が進められていました!
これこそ世界のニーズに応えたコマツの技術なのです!

コマツをがっちり支える協力企業

ところで、なぜ「コマツ」という社名なのでしょうか?
その理由は、石川県小松市にて今からさかのぼること90年前に創業したからです!

コマツの創業者である竹内明太郎が、鉱山用の機械を作るために小松鉄工所を開設したことに始まります。
そのため、現在でも石川県小松市はコマツの重要な生産拠点なのです。
JR小松駅を降りると目の前に早速コマツの工場があります!

通りかかった人に声をかけてみると「夫がコマツのOBです」「友人がコマツで働いています」「元コマツ社員です」と街中はコマツ関連の人で溢れていました!
タクシー乗り場で話を伺っても「小松の粟津工場へ行く人が多いので助かっています」とタクシーも大助かり!
さらに、お寿司屋さんでは「お座敷もカウンターも全部コマツさんだけで席が埋まったことがあります。
コマツさんが潤えば、下請けの方も潤いますから、もちろん店も大助かりです」と、市内にはコマツを支える協力会社も多く、街全体がコマツによって潤っていることがわかりました!

そう!小松市は、トヨタ自動車のある豊田市と並ぶ企業城下町なのです!
そして、コマツ関連の会社が集まって出来たのが「コマツみどりの会」で、企業の数は145社にも上りました。
では、コマツみどりの会とは一体どのような会なのでしょうか?
コマツ購買本部長の梶谷鉄朗さんにお話を伺いました。

梶谷さん:会の名前がコマツミドリだから、よく演歌歌手の小松みどりさんのファンクラブに間違われますが、うちは「コマツみどり会」です!

コマツの協力会社145社が集うコマツみどり会は、コマツで作る建設機械の70%以上の部品を製造しています。
つまり、コマツとしてもコマツみどり会無しでは、コマツの建設機械は出来上がらないのです!

しかし、下請けはあまり儲からないのでは?
実は、コマツみどり会のここ数年間の売上高成長率はなんと2.5倍!

早速、その儲かっている協力会社を直撃しました!
まずはボルトを作っている共和工業所へ伺いました。
ここでのボルトの年間生産本数はなんと2億本!

たしかにコマツの建設機械を見てみると、ボルトには共和工業所のマークがしっかり入っています。
この共和工業所のボルトは全世界で働く建設機械ほぼ全てに使われているそうです!
早速、株式会社共和工業所の山口徹社長にお話を伺いました。

山口社長:ここ5年間ほどで売り上げが約3倍になりました!
今年になって工場用地として7000坪を取得しました。

儲かっている共和工業所は新ボルト工場の建設を予定しています!
これでさらに儲かる!しかし、なぜこれ程までにコマツみどり会の企業は強いのでしょうか?
その理由は、コマツが協力会社に丸投げをしない点にありました!

例えば、新たな部品を発注する場合、コマツは協力会社を徹底的に支援します。
まず初めに、数名のコマツ社員を発注先の協力会社へ出向させます。
そこでコマツ社員がコマツの最新技術やノウハウを協力会社に伝え、一緒に新しい部品を作ります。
そして、協力会社の生産体制が軌道に乗ったところで社員はコマツへ戻っていくという仕組みなのです。

さらに2・3年前から、協力企業の2代目・3代目教育としてコマツの社員と一緒に経営者教育を受けるコースを開設しました。
これがもう一つのコマツの強さのヒミツ、ビジネスリーダー制度です。

このビジネスリーダー制度は、本来コマツの幹部候補を育てるカリキュラムでした。
そこへ新たにコマツみどりの会の2代目・3代目となる若き社長候補たちが参加して、コマツの経営ノウハウを学ぶことになりました。
その第一期生が板尾鉄工所の3代目若社長、板尾昌之社長です。
板尾社長は、コマツの幹部候補生に交じって会社経営に必要な知識を学びました。

その甲斐あって、売り上げはここ4年で3倍に増え、祖父・父の代から受け継いできた工場は板尾社長の代になってから第三工場まで増設することに成功しました!

板尾鉄工所ではブルドーザーの足回りを作っています。
車でいうタイヤとサスペンションの当たる部分なので定期的に消耗したら交換が必要!
これはオイシイ部品ですね!
現在の売上高は93億円!
売り上げが以前の3倍で社長も笑いが止まりません。

今、コマツの城下町は、コマツの協力会社もがっちりです!

▼スタジオでは野路社長にお話を伺いました。
加藤:下請けというと大変な思いをしている感じが普通はしますけどね。

野路社長:だから、うちは下請けとは絶対に呼びません。協力会社と呼びます。
我々が今、協力会社にできることは人材教育です!
だからコマツも協力して、2代目・3代目をしっかりと育てます。
それともう一つ良いのは、コマツを60歳で定年退職した社員はみどり会の企業へ再就職できるんです。
これは天下りのように会社の幹部になるのではなく、現場の指導者になるんです。
協力企業も人手不足なので歓迎してくれます。

加藤:これで団塊世代の大量退職の影響を受けずに済むんですね。

進藤:実力の上がってきたコマツみどり会の会社が、コマツ以外の企業と連携や提携をすることは無いんですか?

野路社長:コマツ以外の他社と連携して仕事をしてもらっても全然構いません!

加藤:ダントツ商品についての話がありましたが、その開発に関わっていると給料が上がるとか何かメリットはありますか?

野路社長:グループで報奨金100万円が貰えます!

コマツの世界戦略、コムトラックス

800億円の赤字から見事なV字復活を果たしたコマツの世界戦略とは、一体どのようなものなのでしょうか?

コマツが相手にしているのはもちろん世界!
日本国内での売り上げは、全体のたった18%に過ぎないのです。
コマツはいち早く海外に目を向けて、全世界で売り上げを伸ばしてきました。
その世界戦略に一役かっているのが、コムトラックス!

ディスプレイ画面の世界地図には何やら無数の赤い点が映し出されています。
KOMTRAXグローバル推進室長の笠原時次さんにお話を伺いました。

笠原さん:この赤い点、一点一点が車両の位置を示しています。
これで全世界のコマツの建設機械の車両情報を全て把握できるという仕組みなのです。

このコムトラックスを使えば、コマツの建設機械が世界中のどこで何をしているかが即座にわかります!
まず、世界地図から地域を選択します。
例えば、北米辺りの地域をクリックすると、地図はさらに詳細になります。
青い点が建設機械のある場所を指しています。

さらに地域を絞っていくと、ニューヨーク辺りにある建設機械の情報が出てきました。
次々にマンハッタンの街並みが現れ、最終的には小さな通りにある建設機械の動きまでわかってしまいます。
そして、このコムトラックスを使えばその建設機械の細かな情報までわかってしまうのです!

どのくらい燃料を使ったか、エンジンをかけていた時間、各部分の消耗具合など、世界中に散らばっている建設機械の稼働状況がコムトラックスで細かくは把握できます。
つまり、東京のコマツ本社にいながら、世界の状況を把握ということです。
コムトラックスのおかげで新たにこんなことまでわかるようになりました!

1:作業員のサボり具合
エンジンのアイドリング状態が長ければ長いほどサボっている可能性があります。
場合によってはオペレーターがエンジンをかけっぱなしで仕事をせずにサボっているかもしれません。

2:アルバイトもバレる
例えば、定期的に夜8時にエンジンがかかって2・3時間使われていることがわかると、オペレーターが小遣い稼ぎで車を使っているのではないかということがわかります。

3:燃料泥棒も発覚
燃料タンクもコムトラックスでチェックできて、何時間動いたかもわかります。
誰か定期的に燃料を盗んでいるとなれば一目瞭然です。

コムトラックスのおかげで、交換部品のムダな在庫が激減しました!
コムトラックス導入前は車両を売った後、稼働状況や健康状況が全く掴めませんでした。
そのため、部品交換の時期はお客さん任せになり、在庫を抱えるリスクが常に大きかったのです。
コムトラックスを利用することで、お客さんから連絡が来る前に建設機械の消耗度がわかり、最適な時期に部品交換の提案ができてムダが少なくなりました!

そして、このコムトラックス最大のポイントは、直近の需要が稼働時間ですぐにわかることです!
例えば、この地域では稼働時間が上がっているので今後車両が足りなくなる可能性があるということがわかれば、その辺りをターゲットに営業活動を進めることができます。
画面を見れば、世界中のどの地域に建設機械が集まり、どのくらい動いているかが一目瞭然!
つまり、今商品の売れる場所がピンポイントでわかるシステムなのです!

▼スタジオでは野路社長にお話を伺いました。
加藤:このコムトラックスシステムはすごいですね!運転手からしたら少し嫌でしょうけど…

野路社長:中国へ行ってもう一つわかったのは、中国のお客さんはたまにお金を払わないことがあるんですよ。
ずっとお金を払わないと、こちらからリモートコントロールでエンジンを止めてしまいます。
そうするとお客さんは「なぜエンジンがかからないのか」と尋ねてきますが、それはあなたがお金を払っていないからだとこちらから言うことができるようになりました。
だから、このシステムを始めてから盗難がほとんどゼロです。

■放送内容をシェアする

このページの先頭へ戻る

Copyright© 1995-2020, Tokyo Broadcasting System Television, Inc. All Rights Reserved.