過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2007年8月26日放送

特集

ロングセラー大解剖デザイン編

ゲスト

池上彰さん(ジャーナリスト)、森口博子さん

番組内容

長く売れるにはワケがある!
大好評企画第4弾、ロングセラーのヒミツ大解剖!!

今回注目したのはズバリ…デザイン!

「ヒットの条件はデザインが良い事。これは間違いないと思います!」
と語るのは、優れたデザインのみに与えられる"Gマーク"でおなじみ、日本グッドデザイン振興会の矢島進二さん。

そこで今回のがっちりマンデーは、ロングセラーに学ぶ、売れるデザイン徹底研究!
これを見れば売れるカタチがわかる!
ロングセラー大解剖デザイン編です!!

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日本人の心とも言えるデザイン:1

誰もが知っている食卓の顔と言えば、キッコーマン卓上醤油。

世界およそ100カ国のテーブルに並び、累計およそ3億本も売り上げている超ロングセラー!
なぜこんなに長く売れ続けているのか?
影を見ただけで「醤油」とわかり、"醤油=キッコーマン"とイメージ付けた卓上瓶のデザインにヒミツがあったのです!

▼ロングセラーなデザインのヒミツ1:カタチを見ればアレだとわかる
醤油といえばすっかりおなじみのこの形。
実に47年間、ずっと同じ形なのです。
始まりは50年前。当時、醤油と醤油差しは別売りでした。
しかし、その醤油差しには醤油が垂れるという問題点が。
醤油の液ダレは見た目にも、衛生面でも悪く、しかも醤油差しの目詰まりの原因に。
そこで、醤油を一番知っているメーカーが醤油差しを作るのがいいのではないかと、キッコーマンは考えた!
こうして誕生したのが、この卓上醤油なのです。

▼ロングセラーなデザインのヒミツ2:すごいデザイナーを起用
この醤油差し作り、、当時では珍しくデザイナーを起用。担当したのは、GKデザイングループ代表、デザイン界の重鎮、榮久庵(えくあん)憲司さん。

その後、成田エクスプレスやヤマハのバイクV-MAXなど、優れたデザインを手がけた、日本の工業デザインの第一人者なのです!
榮久庵さんが最初に考えたのが、「醤油がタレないカタチ」。
注ぎ口を下向き60度にカットする事で、醤油が垂れない事を見つけたのです!

さらにこの形には、榮久庵さんのちょっとマニアックなこだわりも隠されていました!
醤油差しを持つと自然に小指が立つ、日本女性の美しさを際立たせるデザインに。

保存容器として!商品パッケージとして!そして、食卓の上の醤油差しとして!

1つのデザインで3役こなす!
パーフェクトに近い位の形のパッケージ!
キッコーマンの卓上醤油は、お醤油を世界に広めた"縁の下の力持ち"なんですね。

日本人の心とも言えるデザイン:2

日本の夏の必需品!
発売から120年の超ロングセラー!
それは、金鳥蚊取り線香!

その特徴はなんといっても渦巻きデザイン。
そこにはいくつもの意味が隠されているんです。

▼ロングセラーなデザインのヒミツ:いろんな機能が満載
蚊取り線香が誕生したのは、120年前の明治23年。金鳥の創業者、上山英一郎が当時ノミ取り用として使われていた除虫菊を線香に練り込んだ、世界初の蚊取り線香「金鳥香」を発売!

しかしこの蚊取り線香には、大きな欠点が!
それは…夜を越せない。
原因は棒状の形。
長さが20cmしかなく、火をつけると20分程度しか持ちませんでした。
長時間使うためにはどうしたらいいかと悩む英一郎の横で、妻の雪がひらめいた!

「あんさん、渦巻きにしてみたらどないです?」

妻のアイデアは、まっすぐだった蚊取り線香を太くして巻くというもの。
しかもわざわざ、夫のために型まで作っちゃいました。

この渦巻き型を採用する事で、長さは約60cmにアップ!
効き目は6時間。一晩持つ蚊取り線香がついに完成したのです!

この渦巻きデザインには更なる工夫も。
それは…2巻で1セット。
現在でも使われているこのカタチには、様々な儲かるヒミツがありました!

儲かるヒミツ1:折れにくい!
2巻1セットにする事で、箱の中で折れにくくなり返品が減る!
そして…

儲かるヒミツ2:輸送量が半分!
2巻1セットで、箱の容量は1巻づつ入れるよりも半分ですむ。
輸送にかかる経費も半分に!!
機能的に考え抜かれたこのデザインで、キンチョウは大儲け!
蚊取り線香はその後、120年以上続くロングセラー商品になったのです!

そんな蚊取り線香を作って1世紀。
和歌山県のキンチョウ紀州工場に潜入!
蚊取り線香の原料は茶色。

暑い夏に使うので、あえて涼しげな緑に色づけしているんです。
そしてこれが、蚊取り線香になる前の状態。

こちらは蚊取り線香の金型。

薄く延ばした蚊取り線香の元を、金型でどんどん打ち抜いていきます。
この打ち抜き以外のほとんどの作業は、昔から変わらぬ手作業。
なんと、1日で100万個以上を作っちゃう!
この手作業を支えているのがパートさん!!
このパートさんも、この道30年以上のロングセラーパートさんばかり!!

日本の夏、キンチョウの夏!
作り方も形も変わらないキンチョウ蚊取り線香は、日本の夏を独占しロングセラー!

進藤:正式名称は「蚊取り線香」じゃなく、「金鳥の渦巻」なんです。

池上さん:「鶏口(けいこう)となるもの牛後(ぎゅうご)となる勿かれ」という中国のことわざがあります。キンチョウは、大きな会社の後ろにくっ付いてるのではなくて、たとえ小さな会社でも先頭を走ろうよという事をモットーにして、鶏をマークにしているんです。

進藤:シルエットでわかると言えば、キッコーマンのお醤油差し。

森口さん:どこに行ってもありますね。

池上さん:その上日本だけじゃなく、アメリカに行ってもあります。バスウェイの小さなお店にこの醤油差しがあるとホッとしますよね。

休憩時間のお供!ロングセラー商品

タバコを吸う人なら、一度は目にした事があるはずの積み重ね灰皿!

実はこの灰皿、発売から40年の超ロングセラー商品なのです!
これを売り続けているのが、世界を股にかける総合商社、佐藤商事。

佐藤商事が取り扱うメイン商品は、巨大な「鉄鋼」。
しかし、この灰皿を作ったのは、鍋、スプーン、フォークなどを扱う雑貨部。
売り上げの8割は鉄鋼・鋼材という佐藤商事。

その中で約6%程度のシェアしかない佐藤商事の小さな巨人、雑貨部が生んだ歴史に残る大ヒット商品が、この灰皿なのです!
でも、どうして灰皿なの??

当時、会議中に扇風機や風でタバコの灰が飛ばされ、テーブルが汚くなった事から、
「灰が飛ばない灰皿」を発案する声があがりました。

しかし、探してもそんな灰皿はなかったのです。
そこで、「ないなら作ろう!」という話になったのです!

40年前、なんともシンプルな思い付きから始まった佐藤商事の灰皿開発。
しかし、デザインにはこだわりました。一流デザイナーの剣持勇氏にデザインを依頼。

剣持氏といえば、あのヤクルトの容器もデザインしたヒットメーカー!

▼ロングセラーなデザインのヒミツ:こう見えてもめちゃめちゃ緻密!!
この灰皿、一見なんとも平凡な形に見えますが、一つ一つが極めて緻密に考え抜かれた機能的なデザイン!
すべてが剣持勇氏の手により、計算し尽くされたものなのです。

灰皿を重ねて置いても美しい。
当然これも、緻密な計算による美しさ!

そして、問題だった机を汚す灰。
風を受けても灰が外に落ちない側面の高さを計算で割り出し、高さ30mmに設計!

タバコを置く「くぼみ」。
これも計算!

タバコが決して落ちず、しかも簡単に抜ける幅、7.5mm!
たとえタバコがくぼみから落ちても、火が消えてから落ちる。これも計算!
灰皿としての機能、さらにデザインを計算し尽くしたこの灰皿は、発売40年で500万個を売り上げる超ロングセラー!

って事は、雑貨部は結構儲かってるんじゃ〜??
…しかし!以前と比べると、あんまり儲かっていないのだそう。
販売から20年経ったところで、意匠登録切れ。

佐藤商事による独占販売ができなくなり、他のメーカーもまったく同じ灰皿を販売し始めたのです。
だから現在、この灰皿ではあんまり儲かっていないんですって…。

商品の顔パッケージを顔にしてロングセラー

商品の顔パッケージを本当に顔にしてロングセラー…ポッカコーヒーオリジナル!

発売から36年の超ロングセラー缶コーヒー!!
おなじみの顔が登場したのは、発売から1年後。
発売当初のデザインは、若者を意識して、当時流行のゴーゴーバーをイメージ。
しかし…売れませんでした。

そこで、缶コーヒーユーザーの9割は男性という点に着目!
缶のデザインもターゲットの男性を意識したものに変更。

そこで登場したのがこの男!!

狙い通り、男性にバカ売れ!
顔缶の愛称で親しまれ、日本中に広まっていったのです!

でも、この濃い顔の男、一体誰??
実はこの濃い顔の男に、モデルがいないのだそう。
濃い顔になった理由は、当時の人気スターの条件は濃い顔で、本格派の濃いコーヒーだから。

さらに!この男の顔、実は時代に合わせて変わっています。
世間で次第にあっさりした顔が流行するにつれて、ポッカの顔も徐々にあっさりへ。

変更回数、36年でなんと10回!
分厚かった唇も、今はこんなにうす〜くなりました。
しわも取れて若々しく!!
もみあげもまっすぐに!

時代の流れに顔で乗る!
このデザイン戦略で発売以来、累計で87億本!
缶コーヒーを横に並べるとなんと、地球11周分!!
縦に並べると、月を往復できちゃう数なのです!!

ところが1992年、そんなポッカ顔缶の強力なライバルが出現!
それは…あっさりと缶コーヒートップに躍り出たもう一つの顔デザイン缶、サントリーBOSS!

92年発売のサントリーBOSSは、今年売り上げ200億本を突破!
このBOSSの顔をデザインしたのが、当時入社1年目だったサントリーデザイン部の石浦弘幸さん。

そんな石浦さんが抱いたBOSSのイメージが、
「苦さ・優しさ・甘さの三つが三位一体となった、頼れるBOSS」!

こちらが石浦さんが書いたBOSSのデッサン。

BOSSのモデルは新人石浦さんの頭の中にあった、理想のボス像だったとか。
でも今では、我が子のようにかわいい存在なんですって。

▼スタジオでお話を伺いました。
進藤:BOSSはこの他にも、「BOSS電」や「BOSSジャン」などのグッズで人気が上がりました。

森口さん:顔にインパクトがあると、グッズ展開に広がって良いですね。

進藤:顔がデザインになっている商品は他にありますか?

池上さん:ペコちゃんやメンソレータム、そしてケンタッキーフライドチキン。カーネルサンダースを見た瞬間、どんな商品だかわかります。

進藤:今、これをデザインしたら儲かる商品を教えて下さい。

池上さん:高齢者向けの電子機器。これからは電子機器を使いながら年をとった高齢者が増えていきます。「シニア向け」・「高齢者向け」と銘打つと買わない。若々しさとオシャレさを全面に出したデザインが、高齢化社会でロングセラーになると思います。

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