過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2007年4月29日放送

特集

儲かる赤ちゃんビジネス

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)、香坂みゆきさん

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赤ちゃんビジネスの現状

今や日本経済を揺るがす大問題とも言える少子化問題。
窮地に立たされている赤ちゃんビジネス…と思いきや、大盛況なんです!
一人の子供にお金をかけてくれる大人が増えていて、実はビックチャンスなんだとか!!
そう、赤ちゃん市場を左右するのは、赤ちゃんの数ではなくて、大事なのは、赤ちゃん商品にお金をかける人数なのです!

今年、人口の多い団塊の世代が、ちょうどおじいちゃんに。
そして、団塊ジュニア世代は、お父さんになるのです。
赤ちゃんにお金を出す人がとにかくたくさんいるタイミング!
さらに、これまでは赤ちゃんの両親と、それぞれのおじいちゃん・おばあちゃん、合計6人のお財布、いわゆる6ポケットが赤ちゃんビジネスのターゲットでした。

ところが最近は、高級な赤ちゃんグッズをプレゼントする、独身のおじさん・おばさんが急増!!
それも合わせて、今や10ポケットなんです!!

赤ちゃんビジネス:哺乳びん・チャイルドシート

数あるベビー用品の中でも、昔からお馴染みの必需品といえば、哺乳びん。
その儲かりの秘密を探るべく向かったのは、哺乳びん国内最大手の(株)ピジョン。
なんとその国内シェアは70%。

この大人気のピジョン哺乳びんの誕生は今から50年前。
創業者の仲田祐一は、「おっぱいに限りなく近い哺乳びんを作ろう!」というコンセプトで哺乳びんの開発をスタートしました。

その研究のために、仲田さんはおっぱい行脚したんだとか。
赤ちゃんを産んだお母さんに、実際におっぱいを吸わせてもらうというもの。
全国のお母さんのおっぱいを吸い歩くこと6年間。
吸った数なんと960人!
そんな体当たりなおっぱい研究の結果、一番本物の乳首に近いということで選ばれたのが、シリコン製の乳首。

従来のゴム製より、やわらかくて臭いがない。
そんな乳首がウケて、日本中で大人気に!
常に本物に近いおっぱいを追求するピジョン。
今売れに売れているのが、2002年発売の、「母乳実感」。
なんと乳首が伸びちゃうんです!

数ある赤ちゃん用品の中で、ダントツの高額商品がベビーカー。
そして、ベビーカーヒットのキーワードは「男(お父さん)」なんだとか。

そこで、ベビー用品一筋50年のコンビ(株)を直撃しました!
皆さんお馴染みの、「スワンのおまる」を開発した老舗メーカーです。

今年2月に発売以来、売れまくっている「スルーラー」

なんと、月間1000台を売り上げる超人気商品!!
小さな車体の中に、お父さんの男心をくすぐるこだわりがいっぱいあるんです!
車好きのお父さんが好きそうな、デザインや、操作性のこだわりがあちこちに。

(1)2WAYバック
(2)エッグクッションシート
(3)片手ワンタッチ開閉
(4)ワイド&ビックホイール
(5)ハイポジションハンドル
(6)機動性に優れた3輪タイプ
(7)片手でも操作らくらく
などなど…

さて、お父さんたちの間で人気沸騰中のベビーカーがもう一つ。
「マクラーレン」。
F1のマクラーレンとは関係ないとのことです(笑)
こちらのマクラーレンさんは、世界で初めて折りたたみベビーカーを開発したイギリスの方。
今、ちまたのプチセレブ夫婦に大人気!ベビーカー業界の高級ブランドなんです。

今の時点で予約が二ヶ月待ちのモデルやカラーもあるんだとか。
そんなマクラーレンの最高級モデルが、マクラーレンCF6506。
革張りのシート、フレームはカーボンファイバーで軽量化されています。
そのお値段はなんと239,400円。

ベビーカー業界の高級化は、留まるところを知りません!

赤ちゃんビジネス:チャイルドシート

定番商品の多い赤ちゃん業界で、7年前に爆発的に売り上げを伸ばしたのが、チャイルドシート。

2000年、道路交通法の改正で、6歳未満に装着が義務付けられ、この年だけでおよそ200万台という出荷数。
そんなチャイルドシートを販売するのが、アップリカ。

さぞかし儲かっているかと思いきや、赤ちゃんにはモノを言ってもらえないため研究に莫大なお金がかかり、あまり儲かっていないんだとか。
そこで、アップリカ中央研究所を訪ねました!
こちらの施設では、正面衝突、追突、横転と、ありとあらゆる交通事故のパターンを想定した実験が出来る、世界でも類をみないすごい設備が勢ぞろいなんです。

そして研究所の主役が、実験用赤ちゃん人形。
お値段なんと一億円!
首やお腹など5箇所にセンサーがついていて、チャイルドシートの衝撃の数値を計ることができるからなんだとか。
モノをいうことができない赤ちゃんの痛みを、しっかり読み取ることができるんです。

そうした研究の末生まれたのが、これまでの椅子型とは全く違う、ベット型のチャイルドシート、マシュマロターン。

今ではその安全性が認められ、アップリカのベット型チャイルドシートは、売上げ年間30万台と、世界で堂々のナンバー1なんです!!
赤ちゃん研究に大金をつぎ込み、大成功のアップリカ。
儲けるコツは、儲けようとしないことなんですね。

Q:これまでメーカーを見てきましたが、赤ちゃん専門店はどうですか。
森永:赤ちゃん専門店の流行り方はすごいです。赤ちゃんのいるお母さんがベビーカーをおしやすいように、構造がゆったりしている点も魅力的ですね。

赤ちゃんビジネス:グッズ・写真

ちょっと変わった赤ちゃんグッズを求めて、おもちゃメーカーの(株)タカラトミーへ。
育児に悩むママのために、画期的な赤ちゃんグッズを開発したのだとか。
それが、赤ちゃんけろっとスイッチ!
グズリ泣きしている赤ちゃんの気分を切り替えて、グズリ泣きを治めるというもの。

なんと音楽を流すだけで、赤ちゃんのグズリが治まっちゃうんです。
託児所で実験してみても、みんな泣き止みました。

このけろっとスイッチ、財津一郎さんが出演しているCMが開発のきっかけになったんだとか。
それは、関西を中心に流れている、中古ピアノ買取専門会社タケモトピアノのCM。
赤ちゃんは非常に飽きやすく、けろっとスイッチは赤ちゃんが飽きないうちに次の音へもっていき、さらに赤ちゃんに聞こえやすい周波数帯域の音楽が作ってあることがポイントなんです。

こうしたヒントを基にタカラトミーと日本音響研究所が共同で研究した結果誕生したのが、けろっとスイッチというわけ。

続いての儲かり赤ちゃんビジネスは、今業界で話題の子供専門写真館、スタジオアリス。

迎えてくれたのは、営業担当の林さん。
スタジオアリスは全国に355店舗、売上高は259億円!!
そして東証一部上場!!
写真館として東証一部上場しているのは、スタジオアリスだけなんです!

なんといってもアリス最大の人気の秘密は、とにかく可愛い赤ちゃんが撮れるということ。
カメラマンは全員女性のスタッフ。
女性が撮影すれば、小さな赤ちゃんも安心。
スタジオアリス全体でも、社員の90%が女性。
笑顔を引き出すために、無料の衣装は400着もあります。
何ポーズもとった後に、お気に入りの写真を選ぶことが出来るのも、業界初のサービス。子供写真専門館アリスの人気の秘密は、子供の笑顔を引き出す飽くなき努力にありました!!

森永:スタジオアリスには、まだ日本一があるんです。
(1)女性社員の比率が日本一
(2)平均年齢の若さが日本一

Q:やはり若い女性でないとだめなんですか。
森永:赤ちゃんをあやして笑わせるのに、おじさんがやったら泣いてしまいますよね。

Q:こういった何かに特化したビジネスというのは、儲けの種が潜んでいるのですか。
森永:高齢者にターゲットを絞っても儲かるんです。例えば、巣鴨の地蔵通り商店街では、お年寄りの体型にあった服をあえてアピールしない戦略で大成功しています。さらに、広告はお年寄りのために低い目線の位置に設定しているのです。

Q:赤ちゃんビジネス、今後の狙い目はなんですか。
森永:赤ちゃん用のペットボトル飲料です。今、種類も増え、売り上げもどんどん増えてきています。例えば、赤ちゃん用のお茶は、カフェインが控えてあるので、大人が飲んでも大人が飲んでも胃にやさしいんです。だから、お父さん、お母さん、おじいちゃん、おばあちゃんも飲むようになって、どんどんマーケットが広がっています。

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