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「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

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2006年8月6日放送

特集

フェイス

ゲスト

(株)フェイス 平澤創 代表取締役社長

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謎の儲かり企業「フェイス」を率いる平澤社長とは…?

皆さんは、携帯電話の着メロがなぜ鳴るかと考えたことがありますか?
実は、日本の企業が開発したある技術のおかげなのです。その数、何と3億台!
その儲かり企業はフェイス!
これまで表に出ることがなかった謎の企業なのです。

創業からたった9年11ヶ月で東証一部上場にまで上りつめ、年商は300億円を超える会社、フェイス。
今回はその儲けのヒミツに迫るべく、経済予報士見習いの川田が平澤創社長に直撃しました!

フェイスの儲かりアイテムとは、着メロ。
携帯電話は、フェイスの技術で着メロが鳴る仕組みになっているのです。
着メロはなぜ鳴るのかというと…

例えば、映画のソフトに「DVD」というマークがありますが、これはどのメーカーのDVDプレーヤーでも再生可能という意味を表します。
いわば、規格を決めていることを意味しています。

これと同じで、どこのメーカーの携帯電話でも着メロが再生できるようにルールを決めたのがフェイス。
このルールを初めて考えたのが、平澤社長なのです。
平澤社長は、大阪芸術大学の音楽科卒。
実は、一部上場企業で芸術大学出身の社長は平澤氏だけなのです。
音楽に精通した平澤氏は、学生時代は音楽プロダクションでアルバイトをしていました。
その時、日本の音楽現状を目の当たりにして考えたことは…
インターネットで音楽が流通する時代が来る!

そして1990年、大手ゲームメーカーの任天堂に入社。
専門知識を生かし、ゲーム音楽を担当。しかし、自分の力を試したくなり、たった1年で退社。
退社後すぐの1992年、地元京都のマンションで、任天堂時代の同僚と二人でベンチャー企業「フェイス」を設立しました。
業務内容は、音楽をデータ変換してコンピュータで配信できるようにする技術の開発・販売。
今でこそ、iPodなどネットを使って音楽のデータをダウンロードすることは当たり前になっていますが、14年前のインターネットがない時代に音楽を配信するという最先端の取り組みを行っていたのです。

しかし、時代が早すぎた!
まだブロードバンドもなく回線速度が遅い時代に、データ量が多い音楽を誰もダウンロードしませんでした。
当然業績は伸び悩み、辛抱の時期は続きました。

そんな時、平澤氏の運命を変えるヒントと出会いました。昼食をとるために仲間と入ったとんかつ屋で、平澤氏はあるものを見つけました。
それは、テーブルに置いてあった着メロ本。
着メロ本は90年代後半、毎月30万部売れていました。
その内容は、携帯電話の文字盤を使って数字を打ち込み、オリジナルの着メロを自分で作るというものでした。
「これだ!」とひらめいた平澤氏。
わざわざ数字を打ち込まなくても、着メロを携帯でダウンロードできれば、そっちの方が受けるに違いない!

そして1999年、世界初の着メロシステムを完成。
ここからフェイスの快進撃が始まります。
気がつけば、着メロ市場60%シェアを獲得!
世界21カ国で事業展開、世界3億台の携帯電話を支配する超儲かり企業に大成長。
さらに2004年には、着メロ配信市場という今までになかった新しい市場を開拓した功績が認められ、最年少かつ初の30代で藍綬褒章まで受賞!
たった二人で始めた企業が年商300億円企業にまで成長させた、まさにジャパンドリームなのです!!

▼さて、スタジオではフェイスの平澤創社長にがっちり話を伺いました。
平澤社長:こちらが当時売られていた着メロ本です。中には数字がたくさん書いてありますが、同じ曲でも機種によって打ち込み方が全く違うんですね。そこで、我々が統一規格を作ってダウンロードできるようにしようと考えました。

加藤:つまり、以前のように着メロ本を見ながらいちいち打って着メロを作るという作業をなくして、全ての機種でも対応できるように、一つのルールを作ることで着メロがすぐに使えるようにしたんですね。社長、天才ですね!

Q:卒業後はまず任天堂に就職なさったんですね。
平澤社長:任天堂ではゲーム音楽を担当しました。大学での専門とも離れていないし、給料もいいし…という気持ちで入社しました。

Q:では、なぜ一年でやめようと思ったんですか?
A:学生時代に、ZARD・WANDS・大黒摩季などを輩出した大手音楽プロダクションでアルバイトをしていました。その会社は飛ぶ鳥を落とす勢いでヒットがどんどん出ていたのですが、その様子を見て「このままサラリーマン生活を続けるのはいやだな」と思えてきたのです。何らかの形で、その会社を抜くぐらいの会社を作ろうと考えるようになりました。

儲けの真髄、着メロ統一ルール

着メロ市場。フェイスの技術がなければありえなかった、ビジネスモデル。
そんな着メロ制作の現場に潜入しました。
こちらは実際に着メロを制作するブース。
すでにある曲からオリジナルまで、あらゆる着メロがここから生まれます。
自分の耳で音を聴いて自分で再現していくのだとか。

そこでシニアサウンドエンジニアの稲生裕二さんにお願いして、川田の(音痴な!?)ハミングを着メロに変換してもらいました。

こうして日々新しい着メロが作られるのですが、フェイスは着メロを作ってここまで儲けてきた訳ではありません。
フェイス儲けの真髄は、着メロ統一ルールを持っていること。
では、ルールはどんなものなのでしょうか。
プロジェクトマネージャーの中嶋洋介さんにお話を聞くと、携帯電話の中に入っている音源を開発しているのだとか。
ここで開発しているものこそが、超儲かり企業フェイスのヒミツ。。

その着メロ規格とは、Compact MIDI(コンパクトミディー)。
携帯電話の中にある半導体と言われる5ミリ角の部品に、Compact MIDIというルールのプログラムが入力されているのです。
Compact MIDIがなければ、着メロの再生はできないのです。

着メロ市場は、いくつかの関連企業が連携することで成り立っています。
携帯電話を作る製造メーカー、NTTドコモなどに代表される電話通信会社、着メロを作る配信会社など。
これらの関連企業が全てCompact MIDIという統一ルールを守ることによって、着メロ市場が成立するのです。

Compact MIDIというルールを握っているからこそ、フェイスは世界の携帯電話市場で大儲けしているのです。
しかし、ここで一つの疑問が。
京都の小さな企業だったフェイスがなぜ統一ルールを作ることができたのでしょうか。
ここにも、フェイス躍進のヒミツが隠されていました。
それは…みんなが儲かるしくみを作ること!
フェイスはまず、Compact MIDIのプログラムを組み込んでくれる半導体メーカーに話しを持ち込みます。
「着メロの統一規格をプログラムしてもらえませんか?」
すると半導体メーカーの反応は…「面白そうじゃない!」
そこで業務提携が成立。
その後フェイスは携帯電話メーカーに売り込みます。
「このチップを埋め込めば着メロが鳴りますよ!」話を聞いて「儲かりそう!」と思った携帯電話メーカーとの間で、また業務提携が成立。
そして着メロ機能のついた試作品の携帯電話が完成!

フェイスはNTTドコモに「この携帯電話を使えば、今すぐに着メロがダウンロードできますよ!」と提案すると…NTTドコモは「これ、面白いじゃない!」といい反応を示しました。
携帯業界の王者を動かせば、あとはトントン拍子!
相手を儲けさせるビジネスを提案することで、小さく無名企業だったフェイスの提案でも受け入れられたのです。

では、実際フェイスはどのくらい儲かっているんでしょうか?
ポケメロ事業部長の工藤賢一さんに話を聞くと、何と100億円が入るのだとか!!
気になる儲けの内訳とは…携帯電話製造メーカー、半導体メーカー、NTTドコモなどの電話通信会社からCompact MIDIの統一ルールを使用するという名目で、それぞれロイヤリティー(使用料)が入ってくるという仕組みなのです。

しかも、プログラムを提供しているだけのフェイスは、極端に言ってしまうと、何もしなくてもお金が入ってくるのです!!
相手を儲けさせて、いつのまにか自分も大儲けするという、まさに究極のビジネスモデルなのです。

▼引き続き、スタジオで平澤社長にお話を伺いました。
Q:それにしても、すごいことを考えましたね。
平澤社長:だけが勝とうと思っても無理な話なんです。いわゆるWin-Win(ウィンウィン)のビジネスモデルで、損する人がいないんです。<注:Win-Win(ウィンウィン)…企業同士が共に相乗効果のあるプロジェクト>事業とは、誰か一社が得したり勝ち組になるという場合は大抵失敗するんですよね。

Q:つまり、頑張らない人がいないということですか?
A:まさに、おっしゃる通りです。

Q:このビジネスの全ては、Compact MIDIの発想からですよね?
A:そのルールをこの半導体の中に入れました。着信メロディーが再生できるための半導体ですが、簡単に楽器、シンセサイザーのようなものと考えて頂いてもいいと思います。

フェイスが狙う新戦略とは…?

着メロの統一ルールを作り大成功を収めたフェイスですが、実は最近もう一つの新たな業界のルール作りを進めています。

▼フェイス儲かり新戦略その1 映像配信のルールを作る
今ネット上で急速に増えている映像配信サイト。
でも、ちょっと問題が。それは、サイトにより規格が違い使いづらい。
さらに、映像を配信する側にとっても料金の支払い方法が複雑ということ。
そこでフェイスが考えているのは、映像の統一ルールを作ること!
例えば、映像配信サイトZZZ.TV。
人気お笑い芸人のショートフィルム映像が見られるというもので、インテル社と吉本興業が共同運営。
こちらが、パソコンで簡単に映像配信ができるインテルの新規格Viiv(ヴィーブ)に対応したパソコン。

映像配信会社とPCメーカーの皆がフェイスの提案した新ルールを守ることで、どこでも映像を見ることが可能になるという仕組みなのです。
新ルールが広がれば、またまた儲かっちゃいそうですね!

▼フェイス儲かり新戦略その2 携帯電話事業
フェイスの人を儲けさせるビジネスは、アメリカ・ロサンゼルスに進出!
セレブの集まるこの街では、地区限定の全く新しい携帯電話サービスを開始しました。
それは、富裕者層向けの携帯電話サービスVOCE(ヴォーチェ)

フェイスは近年サービスのレベル低下にユーザーの不満が高まっているアメリカの携帯電話市場に目をつけ、今年から事業を展開。入会金は1000ドル(約11万円)、月額は400ドル(約4万4千円)と高めですが、定額でかけ放題、さらに年一回最新機種に無料で交換してもらえます。
でも、なぜ今携帯電話サービスなのでしょうか?
フェイスの本当の狙いは、自分たちで携帯電話事業をすることではなく、これまで携帯電話業界で培ったノウハウを生かしてその仕組みを売るのが狙いなのです。
相手が儲かる仕組みを提案して、自分たちも儲かる。この引きのビジネススタイルが、フェイス流なのです。

Q:すごい考えですね。つまり、仕組みを売るという考えなのですね。
A:こちらがアメリカで売られている富裕者層向けの携帯電話、VOCEです。ハリウッドのスターにも使ってもらおうというコンセプトです。出張用のセットもついてますよ。これには、コンシェルジュサービスがついています。水戸黄門の印籠のようにVOCEを見せるだけで、レストランのラウンジや空港のサービスを利用することができます。

加藤:こんなシステムがあればいいなぁという話なのですが、外出している際にサッカーの試合などを見たくなったら、携帯電話についている小さなプロジェクターを通して壁に映して拡大して見られたらいいなぁと思うんですよ。

平澤社長:その案、頂いてもいいですか(笑)

加藤:じゃあ二人で儲けましょうよ、WinWinでいきましょう。このアイディア、オンエアしてもらおうっと。あっ、やっぱりオンエアをやめてこの場面をカットしてもらって、内密に話を進めていきましょうか(笑)

Q:今後ここに仕組みがあれば儲かるというものがあったら、教えて下さい。
A:いくつか考えている中で、「病院」が一つのキーワードかと思います。最近はGPS機能がついた携帯電話がありますよね。
<注:GPS(グローバル・ポジショニング・システム)…地球上の現在位置を調べるための衛星測位システム>
今いる地点から夜中にやっている薬局や病院が分かれば、すごく便利ですよね。
医者と患者をつなぐサービスがこれからのテーマだと思うので、今後始めていきたいと思っています。

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