過去の放送内容

「がっちりマンデー!!」毎週日曜あさ7時30分から

がっちりマンデー!!

過去の放送内容

2006年7月9日放送

特集

スゴイ社員

ゲスト

森永卓郎さん(経済アナリスト)・眞鍋かをりさん

番組内容

今日のテーマは…カリスマ社長じゃなくて社員!
会社を支えるのは、華やかなトップだけじゃない!
現場で働く名もなき社員が、実はスゴいんです。
全国各地のすごい社員が大集合です!!

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あなたの会社のNo.1社員
社員工場・製造部門/営業部門/配達・集荷部門

▼あなたの会社のNo.1社員 工場・製造部門
松下電工の新潟工場。ここに、モノ作りNo.1のすごい社員がいるのだとか。
それは…入社わずか五年目の丸山幸成君。

丸山君のお仕事は、松下電工の様々な電化製品の元となる金型を製造すること。
その金型をすごい精密さで作るんです!
先輩社員は「サッカーでたとえるならばベッカム!」と絶賛するほどの繊細な技術の持ち主。

早速、丸山君の腕前を見せて頂きました。
金属の塊を0.1ミリだけ均一に薄く削ってもらいました。
感覚を頼りにヤスリで削るという一見地味な仕事ですが、これがすごい技術なんです。
タイムは1分07秒85!
見事0.1ミリだけ削ることに成功しました!!

同様に先輩社員にもやってもらったところ…
タイムは3分31秒75かかり、しかも0.2ミリ以上の削りすぎ。
なかなか簡単にできる仕事ではないことが分かります。

実は、丸山君の削る技術は日本一なのです!
昨年行われた「技能五輪全国大会」の機械組み立て部門で、見事優勝を果たした腕前なのだとか。

Q:丸山君の技術は、何が他の社員と違うのですか?
先輩社員:やはり練習量が人と全然違います。いつも遅くまで残って技術の習得に励んでいます。

他の社員が一時間かかる作業を丸山君は30分でこなせるので、作業時間の短縮によって生産性の向上に確実に貢献しています。
皆さんが普段手にしている松下電工の電化製品は、丸山君のような若い社員の0.1ミリにこだわる地味な技術が支えているのです。

▼あなたの会社のNo.1社員 営業部門
ヤナセ横浜三ツ沢支店。ここに、高級車ベンツを月20台以上売ってしまうスゴイ営業マンがいました。それが、小鈴敦さん。

会社には5分といません。まだ午前中にも関わらず、この日5人目のお客様のもとへ。
月の販売成績表を見てみると……まだ月半ばなのに、何と19台も売っていました!

小鈴さんはとにかくマメ。
お客様のためなら、時間を惜しまずいつでもかけつけます。
車の相談はもちろん、家事手伝い、畑仕事まで仕事をすることでお客様の要望に応えているのだとか!

そんな小鈴さんのモットー、それは「悩んでる暇があったら、すぐ行動します」。
この日は、不動産屋を訪ね歩き、お客様用の駐車場を探していました。
以前お客様のために駐車場を探していたら、駐車場のオーナーにもう一台車が売れたこともあったそうです!
その後小鈴さんが向かったのは、既に何百回と通い詰めて晩ごはんまでご馳走になったことがあるというお客様のお宅。
本日、3000万円もする車の予約を頂きました。
小川支店長によると、小鈴さんは当たり前のことを数多くできているセールスをしていて、それが結果的にお客様に対して通じる営業となっているのだ、と話していました。

小鈴さんに伺った極意、それは自分を売り込む。
「車を売るということよりも、僕個人を気に入って頂くということが一番大事ですね」。

▼あなたの会社のNo.1社員 配達・集荷部門
福岡県久留米東郵便局を訪れると、局長さんも驚きのすごいスタッフがいました。
それは、藤井塁子さん。

藤井さんの仕事は、機械で判別不能なモノに郵便番号を打ち込むこと。
仕事ぶりを見ると……めちゃくちゃ速い!
目で住所を確認して打ちこむまで、1秒もかからない驚異のスピードなのです。
その枚数は、一時間で4300枚以上!
速さの秘密は、担当地域内の郵便番号は全て暗記していることなのだそうです。

山川課長によると、藤井さんのようなスタッフが多いと要員は少なく済むので、人件費の削減にもつながるとのこと。

さらに、藤井さんは手作業の仕分けも速い!!
では、他の人と何が違うのかというと……
「郵便局の仕事は生きがいです!」と言えるほどの藤井さんの熱意なのかもしれません。

▼さて、スタジオではゲストの方にお話を伺いました。
加藤さん:やはり、どの方もやっている仕事が好きなんでしょうね。

森永さん:日本の企業と欧米の企業の最大の差は、好きで仕事をしているかお金のために仕事をしているか、ということなんです。
例えば中国の工場は、隣の工場の給料が10円高かったら全員そちらに移ってしまうんです。
日本の社員は給料が多少安くても、自分の好きな仕事だったらずっとやり続けることが多いので、製品の品質が落ちることはまずないんです。

進藤さん:技能五輪全国大会は、他にもいろんな職種があります。
23歳以下の人が参加でき、ここで優勝すると世界大会にも出場することができるんですよ。

加藤さん:あと郵便局の藤井さんの仕事のスピードもすごかったですね。

進藤さん:でもさらにすごいのは、ダイレクトメールにあった大量の偽造コピー切手も藤井さんが見つけて、結果的に全国的な被害を未然に食い止めることができたそうです。

あなたの会社のNo.1社員
商品開発部門/サービス部門 

▼あなたの会社のNo.1社員 商品開発部門
鳥取県の三洋電機。ここにどんなすごい社員がいるかというと…
「メシ炊きおじさん」こと、下澤理如さん。

炊飯器を開発すること、何と30年。
業界初となる圧力式IH炊飯器を開発し、お米の全てを知り尽くしたコメ博士なのです。
とにかくご飯が好きな下澤さんは、自宅で様々なご飯を自分で作り、専用の機材で写真撮影をしているのだとか。
そんな下澤さんは、米の種類を見ただけで判別できるんです!

早速五種類の米を用意して当ててもらうと……全て大正解!!

おいしい米を炊く炊飯器を開発するため、世界中の米を集めて日々研究しているうち、見るだけで種類が判別できるようになったそうです。
下澤さんの極意、それは大きな幅で知り尽くす。
そうすることで、いろんなことが分かるようになるのです。

下澤さんの研究の甲斐あって、低迷していた炊飯器の販売数は急上昇し、売り上げは数年前の5倍にまでなりました!
炊飯器の利益額は上がり、会社の事業の柱になったのです。

さらに、下澤さんは125通りの炊き上がりを選べる最新型炊飯器「おどり炊き」を開発。
またまた大ヒットの予感です!

▼あなたの会社のNo.1社員 サービス部門
続いてやってきたのは京都。
徹底したサービスを心がけるエムケイタクシーにNo.1の実績を誇るドライバーがいるといいます。

「オールラウンドプレイヤー。野球界で言うとイチローくらいのもんですね」。
平山取締役本部長がこのように評価するのは、日本一予約のとりにくいドライバー、中村壽男さん。

早速、お客様としてADの喜田君が乗ってみることにしました。
まずはさりげない会話でお客様の心をつかみます。
お客様の情報をチェックし、事前の準備は怠りません。
緊急連絡用の携帯が鳴ってしまった時のために、着信音はお客様に合わせたものを選んでおきます。
例えば、トム・ハンクスが乗ってこられた時には映画「フォレスト・ガンプ」のテーマ曲を選ぶなどといった徹底ぶり。
実は中村さん、世界各国のVIPがお得意様。最近では、ジョディ・フォスターやトム・ハンクス一家を案内したばかり。
とにかくすごい人たちが中村さんを指名します。英語はもちろんペラペラ!

客層に合わせたユーモアもちゃんと用意しています。
さらに、お寺の案内もガイドさん顔負け!
お寺のガイドが終わった中村さん、「ゆっくりお戻り下さいね」とお客様に言った後、何と突然走り出しました!
どんな時でも先に車に戻って、エアコンをつけてお客様を迎えるのです。
サービスの冷たいお水にも中村流の気配りが。
お客様によって水を変えているというのです。
例えば三菱商事のお客様なら三菱商事系の水だったり、住友商事様なら住友系の水など。
また客層によっては外国の水も選んでおり、水の硬度などお客様の好みを考えながら分けているのだそうです。

ここで、こっそり実験。
もしお客も一緒に走ったら、どうするか!?
ADの喜田君が中村さんに追いつこうと走り出すと、中村さんは全力疾走!
この一生懸命な心尽くしが中村流のサービスなのです。

平山取締役本部長によると、中村さんほどのレベルのドライバーだったらお客様の数が景気に左右されることはほとんどないとのこと。
さらに、VIPのお客様に気に入られている中村さんは、普通のハイヤーよりも料金の高い高級ハイヤーでの仕事が多いため、会社としてもより儲かるのだそうです。

最後に、中村さんにサービスの極意を伺いました。
それは、お客様に合わせた心尽くし。

「いかにお客様に心地よく思ってもらえるかというのが最大だと思いますし、自己満足だったらいけないと思いますので……」と中村さん。
20年付け続ける中村さんのメモには、その日のお客様一人ひとりの記録がぎっしり。
一度乗せたお客様を忘れることはありません。
「サービス業でがっちり!」の中村さんから私たちが学べることは、まだまだたくさんありそうです。

▼引き続き、ゲストの方にお話を伺いました。
加藤さん:タクシードライバーの中村さんのもてなしはすごいですね。

森永さん:きっと距離感覚が優れているんですよね。サービスをするということでずっと横についていたらちょっと邪魔に思われてしまうし、逆に離れすぎてしまうと忘れられてしまう。

眞鍋さん:この方にはプライドがあるんでしょうね。お客様のためにやるのはもちろんだけど、自分がこの仕事に対してこう取り組まないとダメだ!という思いを強く持っていらっしゃるのだと思います。

眞鍋さん:これまで番組では社長さんの特集が多かったですが、やはり雲の上の存在ですから、社長さんほどの努力はなかなかできないなぁと思っていました。でも、普通の社員さんがここまで努力している姿を見ると、余計に自分も頑張らなきゃと思えますね。

Q:スゴイ社員になるための秘訣を教えて下さい!

森永さん:スタートダッシュが肝心です。まず、人よりも頭一つ出す。そうすれば日を浴びることができる。そうしてますます日を浴びてぐんと大きくなることができ、ついには他の人を日陰にすることができる。あと、実力者にかわいがられることですかね。

加藤さん:ちょっとそれはひどいですね(笑)

眞鍋さん:やっぱり、会社や社会の中で「こいつがいなくなると困る!」と思われたら勝ちだと思いますね。

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