ニュースの視点
事件・事故や政局、環境や教育問題、経済の動向から国際政治まで・・・。
限られた時間では、伝えきれない事実や真実、捉え方があります。
「ニュースの視点」では、時事問題の中から毎日一つのテーマを絞り、
時にはゲストや専門家を招いたり、現場から生中継を繋いだり、
ニュースバードのキャスターが、政治部、経済部、社会部、
海外特派員などの現役記者や解説委員と共に、ニュースの本質に迫ります。
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2013年6月27日放送
#1831「“核兵器なき世界”ふたたび」
ゲスト:日本国際問題研究所 軍縮・不拡散促進センター 戸崎洋史 主任研究員
キャスター:汾陽麻衣
【テーマ】
2009年、チェコのプラハでアメリカのオバマ大統領が「核兵器なき世界」を目指すことを訴えてから約4年。今月19日にドイツのベルリンでオバマ大統領が核軍縮の推進を再び訴えました。中東、東アジアなど世界の安全保障がいまだ安定しない中、「核兵器なき世界」実現の見通しは…。世界の核兵器の現状や課題について専門家に聞きました。
【放送後記】
今や北朝鮮・イランなどの保有も疑われている核兵器。戦争抑止力としての効果がある一方で使用した場合に取り返しのつかない甚大な被害をもらたします。大国としての地位を保持したいアメリカ。そのアメリカとミサイルディフェンス問題など安全保障・外交面で有利に交渉を進めたいロシア。軍事的な情報の開示に消極的な中国。各国の思惑が渦巻き、疑心暗鬼に陥っている今、さらなる核軍縮は非常に難しい課題かもしれません。抑止力として世界のバランスを保つ核、大量破壊兵器としての核。2つの顔を持つ核と今後どう向き合っていけばいいのか。唯一の被爆国である日本も率先して取り組むべき課題に思えます。また戦争を核で抑止するという発想自体を変えていかなければならないと感じました。「核兵器なき世界」を訴え、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領の手腕が試される時でもあります。(汾陽麻衣)
2009年、チェコのプラハでアメリカのオバマ大統領が「核兵器なき世界」を目指すことを訴えてから約4年。今月19日にドイツのベルリンでオバマ大統領が核軍縮の推進を再び訴えました。中東、東アジアなど世界の安全保障がいまだ安定しない中、「核兵器なき世界」実現の見通しは…。世界の核兵器の現状や課題について専門家に聞きました。
【放送後記】
今や北朝鮮・イランなどの保有も疑われている核兵器。戦争抑止力としての効果がある一方で使用した場合に取り返しのつかない甚大な被害をもらたします。大国としての地位を保持したいアメリカ。そのアメリカとミサイルディフェンス問題など安全保障・外交面で有利に交渉を進めたいロシア。軍事的な情報の開示に消極的な中国。各国の思惑が渦巻き、疑心暗鬼に陥っている今、さらなる核軍縮は非常に難しい課題かもしれません。抑止力として世界のバランスを保つ核、大量破壊兵器としての核。2つの顔を持つ核と今後どう向き合っていけばいいのか。唯一の被爆国である日本も率先して取り組むべき課題に思えます。また戦争を核で抑止するという発想自体を変えていかなければならないと感じました。「核兵器なき世界」を訴え、ノーベル平和賞を受賞したオバマ大統領の手腕が試される時でもあります。(汾陽麻衣)

2013年6月26日放送
#1830「イラン大統領選から見える中東情勢」
解説:放送大学 高橋和夫教授
キャスター:角田佐哉香
【テーマ】
6月14日、イランの大統領選挙が行われ、保守穏健派で、改革派の支持を集めたロウハニ氏が当選しました。核問題、シリア情勢、そしてアメリカ・イスラエルとの関係と今後のイランの動きに注目が集まっています。今回のニュースの視点は、放送大学・高橋和夫教授とともにイラン大統領選からみえる中東情勢について考えました。
【放送後記】
核問題やアメリカ・イスラエルとの関係など、多くの課題を抱えるイラン。これまで日本は「石油外交」を通じ、イランと友好関係を維持してきました。しかし核問題をめぐり、アメリカなどによる経済制裁が始まってからは、日本も追従しイランからの石油の輸入を減らし、関係も先細りとなっています。日本にとりイランは大切な国。今後、日本はどのようにしてアメリカを説得し、イランと国際社会との関係改善を後押しできるのか。また、保守穏健派のロウハニ氏がイラン大統領に就任することで、どんな変化がもたらされるか、注目していきたいと思います。(角田佐哉香)
6月14日、イランの大統領選挙が行われ、保守穏健派で、改革派の支持を集めたロウハニ氏が当選しました。核問題、シリア情勢、そしてアメリカ・イスラエルとの関係と今後のイランの動きに注目が集まっています。今回のニュースの視点は、放送大学・高橋和夫教授とともにイラン大統領選からみえる中東情勢について考えました。
【放送後記】
核問題やアメリカ・イスラエルとの関係など、多くの課題を抱えるイラン。これまで日本は「石油外交」を通じ、イランと友好関係を維持してきました。しかし核問題をめぐり、アメリカなどによる経済制裁が始まってからは、日本も追従しイランからの石油の輸入を減らし、関係も先細りとなっています。日本にとりイランは大切な国。今後、日本はどのようにしてアメリカを説得し、イランと国際社会との関係改善を後押しできるのか。また、保守穏健派のロウハニ氏がイラン大統領に就任することで、どんな変化がもたらされるか、注目していきたいと思います。(角田佐哉香)

2013年6月25日放送
#1829「不登校専門の家庭教師」
ゲスト:家庭教師・大学生 田中俊輔さん
解説:社会部 佐治洋 記者
キャスター:草野真梨子
【テーマ】
学校に通えない児童・生徒が一向に減らない。その数、17万人超。教育現場や行政では様々な形で不登校生への支援を行ってきたが、民間では「不登校専門の家庭教師」という取り組みも出てきている。大人や専門家ではできない信頼関係づくりとは。1年ぶりに学校に通えるようになった、ある不登校の中学生とそれを支えた「一般の大学生」の歩みから不登校問題を考えた。
【放送後記】
いわゆる「普通の大学生」、少し年上の「お兄さん」に勉強を教えてもらうほか、会話を楽しんだり、課外授業と称して一緒に出掛けたりする友達のような関係を築く家庭教師。中高生という多感な時期、親や先生という大人に対して反発し言われたことを素直に聞けない時でも、斜め上の「お兄さん」の話なら受け入れられるという感覚は誰にでもあると思います。出演していただいた田中さんは、とても優しく頼もしい方でした。(草野真梨子)
学校に通えない児童・生徒が一向に減らない。その数、17万人超。教育現場や行政では様々な形で不登校生への支援を行ってきたが、民間では「不登校専門の家庭教師」という取り組みも出てきている。大人や専門家ではできない信頼関係づくりとは。1年ぶりに学校に通えるようになった、ある不登校の中学生とそれを支えた「一般の大学生」の歩みから不登校問題を考えた。
【放送後記】
いわゆる「普通の大学生」、少し年上の「お兄さん」に勉強を教えてもらうほか、会話を楽しんだり、課外授業と称して一緒に出掛けたりする友達のような関係を築く家庭教師。中高生という多感な時期、親や先生という大人に対して反発し言われたことを素直に聞けない時でも、斜め上の「お兄さん」の話なら受け入れられるという感覚は誰にでもあると思います。出演していただいた田中さんは、とても優しく頼もしい方でした。(草野真梨子)

2013年6月24日放送
#1828「この夏の天気は?~梅雨明け・豪雨・台風・猛暑~」
解説:気象予報士 元井美貴
キャスター:笹岡樹里
【テーマ】
この時期、毎年各地で大雨による被害が発生しています。また、夏になると連日のように熱中症の事故が起きています。今年も6月に入って豪雨や猛暑など天気がめまぐるしく変化しています。そこで気象予報士の元井さんがこの夏の天気について解説しました。さらに豪雨や猛暑から身を守るためにはどうすれば良いかを考えました。
【放送後記】
夏、特に7月は集中豪雨に警戒が必要です。気象予報士の元井さんの解説でもあったように、都市・地方など、それぞれの地域の特性によって、事前に備えておくべき大雨・強風対策が異なります。それぞれの自治体や個々人が、これまでの経験を踏まえて気象災害に備える必要があると思います。また、今年の夏は「猛暑傾向」だそうです。私も「熱中症」や「かくれ脱水」にならないよう、水分補給、風通し、十分な睡眠等、健康管理に気を付けたいと思います。(笹岡樹里)
この時期、毎年各地で大雨による被害が発生しています。また、夏になると連日のように熱中症の事故が起きています。今年も6月に入って豪雨や猛暑など天気がめまぐるしく変化しています。そこで気象予報士の元井さんがこの夏の天気について解説しました。さらに豪雨や猛暑から身を守るためにはどうすれば良いかを考えました。
【放送後記】
夏、特に7月は集中豪雨に警戒が必要です。気象予報士の元井さんの解説でもあったように、都市・地方など、それぞれの地域の特性によって、事前に備えておくべき大雨・強風対策が異なります。それぞれの自治体や個々人が、これまでの経験を踏まえて気象災害に備える必要があると思います。また、今年の夏は「猛暑傾向」だそうです。私も「熱中症」や「かくれ脱水」にならないよう、水分補給、風通し、十分な睡眠等、健康管理に気を付けたいと思います。(笹岡樹里)

2013年6月20日放送
#1827「私たちのことを知ってほしい ~日本に暮らす難民の思い~」
ゲスト:UNHCR元職員/ジャーナリスト 根本かおる さん
キャスター:八木ひとみ
【テーマ】
6月20日は「世界難民の日」。難民とは、迫害から逃れるため、自分のふるさとからの避難を余儀なくされた人のこと。世界に約4520万人以上いるといわれる。そして、なかには日本に逃れてくる人もいる。群馬・館林市に住むミャンマー少数民族“ロヒンギャ族”の一家を取材。彼らが日本社会に望むことは?日本の私たちは、彼らのために何ができるのか。
6月20日は「世界難民の日」。難民とは、迫害から逃れるため、自分のふるさとからの避難を余儀なくされた人のこと。世界に約4520万人以上いるといわれる。そして、なかには日本に逃れてくる人もいる。群馬・館林市に住むミャンマー少数民族“ロヒンギャ族”の一家を取材。彼らが日本社会に望むことは?日本の私たちは、彼らのために何ができるのか。

2013年6月19日放送
#1826「原発廃炉“核のゴミ”~最終処分“地下試験場”の全貌~」
解説:ニュース23 土居一雄記者
キャスター:汾陽麻衣
【テーマ】
現在、国内には57基の原発があり、このうち事故や老朽化により7基の廃炉が決まっている。今後、安全対策や老朽化などで廃炉になる原発が増えていくことが予想されるが、ここにきて、原発の廃炉で出る放射性廃棄物の処分先が決まらず、“廃炉作業が遅れる”ということが起き始めている。原発の廃炉にともなって出る膨大な“核のゴミ”を今後どう処理していくのか、廃炉廃棄物の最終処分試験場の全貌に迫った。
【放送後記】
廃炉の際に出る放射性廃棄物の行方。「原発推進」「反原発」の議論に目を向けがちで、廃炉になった後の処理はどうなるのか、あまりクローズアップされていなかったように思います。今回取り上げた青森県・六ケ所村の地下にある最終処分試験場は、あくまで試験段階でしかありません。今後さらに増える可能性がある膨大な核のゴミ。その受け入れ先や処分場にかかる費用など解決すべき課題は数多くあり、“行き場が無い”ではすまされません。電力会社、政府一丸となって早急に取り組むべき課題だと強く思いました。(汾陽麻衣)
現在、国内には57基の原発があり、このうち事故や老朽化により7基の廃炉が決まっている。今後、安全対策や老朽化などで廃炉になる原発が増えていくことが予想されるが、ここにきて、原発の廃炉で出る放射性廃棄物の処分先が決まらず、“廃炉作業が遅れる”ということが起き始めている。原発の廃炉にともなって出る膨大な“核のゴミ”を今後どう処理していくのか、廃炉廃棄物の最終処分試験場の全貌に迫った。
【放送後記】
廃炉の際に出る放射性廃棄物の行方。「原発推進」「反原発」の議論に目を向けがちで、廃炉になった後の処理はどうなるのか、あまりクローズアップされていなかったように思います。今回取り上げた青森県・六ケ所村の地下にある最終処分試験場は、あくまで試験段階でしかありません。今後さらに増える可能性がある膨大な核のゴミ。その受け入れ先や処分場にかかる費用など解決すべき課題は数多くあり、“行き場が無い”ではすまされません。電力会社、政府一丸となって早急に取り組むべき課題だと強く思いました。(汾陽麻衣)

2013年6月18日放送
#1825「米政府 個人情報収集の波紋」
ゲスト:中央大学 宮下 紘 准教授
キャスター:笹岡樹里
【テーマ】
6月上旬、欧米のメディアが「米政府が市民の個人情報を極秘に収集している」と報じた。その情報源はCIA(=米中央情報局)の元職員で、さらに「米政府による中国へのハッキング」や「プリズム」というテロ対策の監視プログラムの存在を告発した。オバマ大統領は監視対象を「米国外の非米国人」としており、私たち日本人もその対象に含まれることになる。米IT大手企業から情報を収集しているとされるが、今回明らかになった監視網が与える、私たちへの影響とは。
【放送後記】
インターネット上の情報が監視・収集されているという点で、私たちのプライバシーも侵害される恐れがあり、決して他人事ではないと感じました。「プリズム」と呼ばれるプログラムによって日本も監視の対象となり、宮下さんは、「私たちのプライバシーは常に脅威にさらされている可能性もありうる」と話していました。重視すべきは、国家か個人か。そのバランスが問われます。今、世界ではプライバシー保護の重要性が訴えられていて、今回のG8サミットでも議題に上るという点からも、世界各国に波紋を広げている出来事だと感じました。また、「サイバー戦争」時代において、日本の国家機密保護について、改めて議論する必要があると感じました。(笹岡樹里)
6月上旬、欧米のメディアが「米政府が市民の個人情報を極秘に収集している」と報じた。その情報源はCIA(=米中央情報局)の元職員で、さらに「米政府による中国へのハッキング」や「プリズム」というテロ対策の監視プログラムの存在を告発した。オバマ大統領は監視対象を「米国外の非米国人」としており、私たち日本人もその対象に含まれることになる。米IT大手企業から情報を収集しているとされるが、今回明らかになった監視網が与える、私たちへの影響とは。
【放送後記】
インターネット上の情報が監視・収集されているという点で、私たちのプライバシーも侵害される恐れがあり、決して他人事ではないと感じました。「プリズム」と呼ばれるプログラムによって日本も監視の対象となり、宮下さんは、「私たちのプライバシーは常に脅威にさらされている可能性もありうる」と話していました。重視すべきは、国家か個人か。そのバランスが問われます。今、世界ではプライバシー保護の重要性が訴えられていて、今回のG8サミットでも議題に上るという点からも、世界各国に波紋を広げている出来事だと感じました。また、「サイバー戦争」時代において、日本の国家機密保護について、改めて議論する必要があると感じました。(笹岡樹里)

2013年6月17日放送
#1824「2年目迎えたLCCの現状」
ゲスト:航空・旅行アナリスト 鳥海高太朗さん
キャスター:八木ひとみ
【テーマ】
LCC(ローコストキャリア)と呼ばれる格安航空会社が、去年から運行を初め、その安さなどから大きな話題となりました。今年6月11日には、関西国際空港を拠点とした「ピーチ・アビーエーション」が成田空港への乗り入れを発表するなど、空をめぐる航空会社間の競争は、ますます激化しています。2年目を迎えた日本のLCCの現状と、上手な利用法について考えます。
LCC(ローコストキャリア)と呼ばれる格安航空会社が、去年から運行を初め、その安さなどから大きな話題となりました。今年6月11日には、関西国際空港を拠点とした「ピーチ・アビーエーション」が成田空港への乗り入れを発表するなど、空をめぐる航空会社間の競争は、ますます激化しています。2年目を迎えた日本のLCCの現状と、上手な利用法について考えます。

2013年6月13日放送
#1823『「ランク付け」する生徒たち~スクールカーストの世界とは~』
ゲスト:教育評論家 森口朗さん
キャスター:草野真梨子
【テーマ】
「あの子は“上”で、あの子は“下”」「あの子は“高く”て、あの子は“低い”」学校生活を過ごす中で、そんな「地位の差」を感じたことはないだろうか。一体なぜ、学校生活を送る中で「地位の差」を感じなければいけないのか、いわゆる「スクールカースト」について考えてみた。
【放送後記】
教室内で身分のピラミッドが存在するという「スクールカースト」。中学・高校時代、私自身はあまり意識したことが無かったので、やや衝撃でした。上位と下位が存在することでいじめの温床にもなりうるというこのカースト。ゲストの森口さんが話していたように、「学校のクラス」というのは非常に小さなコミュニティーであり、社会に出れば多種多様な人やコミュニティーが存在するという視点を、大人が教えてあげることが大切ということに共感しました。ただ、一番多感な時期にこうしたカーストを中高生たちに過度に意識させてしまう状況も避けたいものです。(草野真梨子)
「あの子は“上”で、あの子は“下”」「あの子は“高く”て、あの子は“低い”」学校生活を過ごす中で、そんな「地位の差」を感じたことはないだろうか。一体なぜ、学校生活を送る中で「地位の差」を感じなければいけないのか、いわゆる「スクールカースト」について考えてみた。
【放送後記】
教室内で身分のピラミッドが存在するという「スクールカースト」。中学・高校時代、私自身はあまり意識したことが無かったので、やや衝撃でした。上位と下位が存在することでいじめの温床にもなりうるというこのカースト。ゲストの森口さんが話していたように、「学校のクラス」というのは非常に小さなコミュニティーであり、社会に出れば多種多様な人やコミュニティーが存在するという視点を、大人が教えてあげることが大切ということに共感しました。ただ、一番多感な時期にこうしたカーストを中高生たちに過度に意識させてしまう状況も避けたいものです。(草野真梨子)

2013年6月12日放送
#1822「トルコ デモ拡大の背景」
ゲスト:ジェトロ・アジア経済研究所 間寧さん
キャスター:角田佐哉香
【テーマ】
トルコで反政府デモが続いている。当初はイスタンブール中心部にある公園の再開発計画に反対するデモだったが、これを強制的に排除しようとしたことで、日ごろからたまっていた政府に対する不満が爆発。瞬く間に全土に飛び火した。トルコは人口の99%がイスラム教徒だが、その一方で「世俗主義」の原則が憲法で定められている。デモ拡大の背景にはそうした「世俗主義」とイスラム化を進める現政権との間の対立構造も見え隠れする。今回のデモを通して、現在のトルコが抱える社会的、政治的問題をつまびらかにする。
【放送後記】
私にとってトルコは人気の観光地というイメージが強く、デモなどの混乱が起こる印象はあまりありませんでしたが、今回起こった反政府デモは収まる気配がありません。イスタンブールは、東京、スペインのマドリードともに2020年のオリンピック招致を競っている都市です。デモが長期化すれば、招致決定にも影響が及びかねませんし、経済損失も大きくなります。エルドアン首相とデモ隊の代表者との会談も行われていますが、はたしてどのような決着をみせるのか、目が離せない状態が続いています。(角田佐哉香)
トルコで反政府デモが続いている。当初はイスタンブール中心部にある公園の再開発計画に反対するデモだったが、これを強制的に排除しようとしたことで、日ごろからたまっていた政府に対する不満が爆発。瞬く間に全土に飛び火した。トルコは人口の99%がイスラム教徒だが、その一方で「世俗主義」の原則が憲法で定められている。デモ拡大の背景にはそうした「世俗主義」とイスラム化を進める現政権との間の対立構造も見え隠れする。今回のデモを通して、現在のトルコが抱える社会的、政治的問題をつまびらかにする。
【放送後記】
私にとってトルコは人気の観光地というイメージが強く、デモなどの混乱が起こる印象はあまりありませんでしたが、今回起こった反政府デモは収まる気配がありません。イスタンブールは、東京、スペインのマドリードともに2020年のオリンピック招致を競っている都市です。デモが長期化すれば、招致決定にも影響が及びかねませんし、経済損失も大きくなります。エルドアン首相とデモ隊の代表者との会談も行われていますが、はたしてどのような決着をみせるのか、目が離せない状態が続いています。(角田佐哉香)

2013年6月11日放送
#1821「遺伝子検査で変わる医療」
ゲスト:北里大学病院 遺伝診療部 高田史男 医師
キャスター:分林里佳
【テーマ】
乳がん予防のために「健康な乳房を切除する」という選択。先月、ハリウッド女優、アンジェリーナ・ジョリーさんが「遺伝子検査を受け、乳がんになる確率が87%と診断されたため両乳房を切除した」と発表した。以後、急速に関心が高まっている「遺伝子検査」。検査で何が分かるのか、また医療の現場にどんな変化が起きているのか。最新の遺伝子検査事情に迫る。
【放送後記】
「遺伝子」という言葉が自分の生活に直接結びつくことは、これまでありませんでした。今回、アンジェリーナさんが一人の女性として下した決断がメディアで大きく取り上げられたことで、「遺伝子」をより身近に感じた方も多いと思います。では、遺伝子検査を受け、がんになる確率が高いと分かった場合に、健康な乳房を切除するという選択ができるのかー。自分の事として考えた場合、今その決断はできないと思います。遺伝子検査への正しい理解が進み、手術を受けることのメリットやリスクが認識されてはじめて自由な選択が可能になるのかもしれません。(分林 里佳)
乳がん予防のために「健康な乳房を切除する」という選択。先月、ハリウッド女優、アンジェリーナ・ジョリーさんが「遺伝子検査を受け、乳がんになる確率が87%と診断されたため両乳房を切除した」と発表した。以後、急速に関心が高まっている「遺伝子検査」。検査で何が分かるのか、また医療の現場にどんな変化が起きているのか。最新の遺伝子検査事情に迫る。
【放送後記】
「遺伝子」という言葉が自分の生活に直接結びつくことは、これまでありませんでした。今回、アンジェリーナさんが一人の女性として下した決断がメディアで大きく取り上げられたことで、「遺伝子」をより身近に感じた方も多いと思います。では、遺伝子検査を受け、がんになる確率が高いと分かった場合に、健康な乳房を切除するという選択ができるのかー。自分の事として考えた場合、今その決断はできないと思います。遺伝子検査への正しい理解が進み、手術を受けることのメリットやリスクが認識されてはじめて自由な選択が可能になるのかもしれません。(分林 里佳)

2013年6月10日放送
♯1820「古くて新しいアナログメディアから教わること」
解説:TBS報道局解説委員 齋藤泉
キャスター:杉本麻依
【テーマ】
スマートフォンが普及し誰でもいつでも写真や動画が撮れるデジタル時代の中、あえて若いクリエイターたちが、8ミリフィルムを使った創作活動を行っています。何故、彼らは、アナログにこだわるのか?失敗してもリセットできる“デジタル”と一発撮りの“アナログ”失敗を恐れる若者たちにアナログメディアは何を教えてくれるのか。
スマートフォンが普及し誰でもいつでも写真や動画が撮れるデジタル時代の中、あえて若いクリエイターたちが、8ミリフィルムを使った創作活動を行っています。何故、彼らは、アナログにこだわるのか?失敗してもリセットできる“デジタル”と一発撮りの“アナログ”失敗を恐れる若者たちにアナログメディアは何を教えてくれるのか。

2013年6月6日放送
♯1819「シリーズ 皇室の今 ~キーパーソンが語る“ご公務”~」
解説:TBS報道局解説委員 本田史弘
キャスター:吉村優
【テーマ】
皇室が抱える様々なテーマについてシリーズでお送りする「皇室の今」。天皇陛下は、今年12月で満80歳となります。2003年には前立腺ガン手術、そして、2012年には心臓のバイパス手術も受けられました。陛下の体調について宮内庁は「過度な負荷がかかることは、お避け頂くこと等が今後の課題」としています。陛下の公務のあり方が大きな焦点となる中、前侍従長の渡邉氏のインタビューを交え、陛下のご公務のあり方について本田史弘解説委員に聞きました。
【放送後記】
天皇陛下のご公務は、ニュースなどで報道されていますので知っているようでしたが、それ以外にも知らないことが沢山ありました。陛下の体調やお歳のことを考えると、ご公務を軽減したほうがよいのでしょうが、天皇陛下の「生活のすべてがご公務」という、国民を思うお気持ちもあり、なかなか変えられないのが現状です。今後「皇室の今」をシリーズでお伝えすることで、少しでも正しい知識を皆さんと共有して、より良い方向へ進んでほしいと思いました。(吉村優)
皇室が抱える様々なテーマについてシリーズでお送りする「皇室の今」。天皇陛下は、今年12月で満80歳となります。2003年には前立腺ガン手術、そして、2012年には心臓のバイパス手術も受けられました。陛下の体調について宮内庁は「過度な負荷がかかることは、お避け頂くこと等が今後の課題」としています。陛下の公務のあり方が大きな焦点となる中、前侍従長の渡邉氏のインタビューを交え、陛下のご公務のあり方について本田史弘解説委員に聞きました。
【放送後記】
天皇陛下のご公務は、ニュースなどで報道されていますので知っているようでしたが、それ以外にも知らないことが沢山ありました。陛下の体調やお歳のことを考えると、ご公務を軽減したほうがよいのでしょうが、天皇陛下の「生活のすべてがご公務」という、国民を思うお気持ちもあり、なかなか変えられないのが現状です。今後「皇室の今」をシリーズでお伝えすることで、少しでも正しい知識を皆さんと共有して、より良い方向へ進んでほしいと思いました。(吉村優)

2013年6月5日放送
♯1818「参院選公示まで“1か月”各党の動向は?」
解説:TBS政治部長 龍崎孝
キャスター:杉本麻依
【テーマ】
安倍首相と公明党の山口代表は与党党首会談で6月26日に会期末を迎える通常国会について基本的に延長しないことを確認した。これにより夏に予定されている参議院選挙は、7月4日公示、21日投開票が確定的となった。与野党各党は、参議院選挙へ向けて公約のとりまとめなど選挙への対応が激しくなってきている。参議院選挙で各党は何を訴え戦うのか。
【放送後記】
参院選公示予定日まで1ヶ月をきって、選挙に向けて各党の動きが活発化しています。すでに公約を発表した政党もあり、各党の方針について徐々に明らかになってくると思われます。衆院の定数削減など議論が停滞している課題もあり、各党の公約の中身が気になります。そのほかにもアベノミクス、景気、雇用、脱原発、再稼働・・・争点はいろいろあります。自分の生活の中で感じていることと照らし合わせ、考えた上で一票を投じたいです。(杉本麻依)
安倍首相と公明党の山口代表は与党党首会談で6月26日に会期末を迎える通常国会について基本的に延長しないことを確認した。これにより夏に予定されている参議院選挙は、7月4日公示、21日投開票が確定的となった。与野党各党は、参議院選挙へ向けて公約のとりまとめなど選挙への対応が激しくなってきている。参議院選挙で各党は何を訴え戦うのか。
【放送後記】
参院選公示予定日まで1ヶ月をきって、選挙に向けて各党の動きが活発化しています。すでに公約を発表した政党もあり、各党の方針について徐々に明らかになってくると思われます。衆院の定数削減など議論が停滞している課題もあり、各党の公約の中身が気になります。そのほかにもアベノミクス、景気、雇用、脱原発、再稼働・・・争点はいろいろあります。自分の生活の中で感じていることと照らし合わせ、考えた上で一票を投じたいです。(杉本麻依)

2013年6月4日放送
♯1817「第5回アフリカ開発会議~支援から投資へ~」
ゲスト:拓殖大学講師 六辻彰二さん
キャスター:草野真梨子
【テーマ】
今月1日から3日間の日程で「TICAD V」(第5回アフリカ開発会議)が横浜で開催されました。豊富な資源の輸出を元に急速な経済発展を遂げ始めたアフリカ。市場としても将来性のあるこの大陸に中国をはじめとする新興国も援助を通じて影響力を強めています。出遅れが否めない日本はどう巻き返すのか?中国の対アフリカ政策との比較を中心に、日本がこれからアフリカとどう関わるべきか、専門家に聞きました。
【放送後記】
今回の「TICAD V」では今年はじめに発生したアルジェリアのテロ事件を受け、アフリカにおけるテロ対策についても大きく取り上げられました。アフリカへの影響力を強めている中国に対し日本は直接投資や社会基盤整備の受注額でも大きな差をつけられています。今後、治安などの課題を克服し、巨大市場アフリカに日本企業は進出できるのか。そして日本が目指すアフリカとのWIN=WIN、互恵関係は構築できるのか。“援助”から“投資”へ。その動きの中で、同時にアフリカが抱える諸問題を解決するための取り組みの提案など、日本が主導的に活動していけるかが鍵を握ると感じました。(草野真梨子)
今月1日から3日間の日程で「TICAD V」(第5回アフリカ開発会議)が横浜で開催されました。豊富な資源の輸出を元に急速な経済発展を遂げ始めたアフリカ。市場としても将来性のあるこの大陸に中国をはじめとする新興国も援助を通じて影響力を強めています。出遅れが否めない日本はどう巻き返すのか?中国の対アフリカ政策との比較を中心に、日本がこれからアフリカとどう関わるべきか、専門家に聞きました。
【放送後記】
今回の「TICAD V」では今年はじめに発生したアルジェリアのテロ事件を受け、アフリカにおけるテロ対策についても大きく取り上げられました。アフリカへの影響力を強めている中国に対し日本は直接投資や社会基盤整備の受注額でも大きな差をつけられています。今後、治安などの課題を克服し、巨大市場アフリカに日本企業は進出できるのか。そして日本が目指すアフリカとのWIN=WIN、互恵関係は構築できるのか。“援助”から“投資”へ。その動きの中で、同時にアフリカが抱える諸問題を解決するための取り組みの提案など、日本が主導的に活動していけるかが鍵を握ると感じました。(草野真梨子)

2013年6月3日放送
♯1816「ナンセンスの向こう側~明和電機のモノ作り~」
解説:TBS報道局解説委員 齋藤泉
キャスター:槙あやな
【テーマ】
どの程度、役に立つのか、立たないのか?「ナンセンスマシーン」という非常識な、機械ばかりを作っているアートユニット「明和電機」が今年で結成20年を迎えました。「非常識」なモノと「意味があるもの」のはずだった「常識」なモノ。明和電機の「ナンセンス」なフィルターを通して、原発事故や人と機械の関わり方についいて考えます。
【放送後記】
明和電機の「常識」にとらわれないナンセンスマシーンに初めは驚きを隠せませんでした。「一体これは何なんだ!?」と思わせるものに魅了される人たちも多く、また自分自身でそれを作ってみようと動き出している人たちもいて、「常識」に固執するのではなく、自分の考えで動き出してみることから得られるものもあるのだと感じました。また代表の土佐さんに原発に関する質問を投げかけた際の、「機械は壊れるもの」「人がいないと、機械は自立しない」という言葉には、はっとさせられました。原発も機械の集合体であり、人によってあれだけのエネルギーを生み出せたものの、大変なことが起こってしまいました。機械と人が共存していくためには、人が常に機械と向き合っていくということが必要なのだと実感しました。(槙あやな)
どの程度、役に立つのか、立たないのか?「ナンセンスマシーン」という非常識な、機械ばかりを作っているアートユニット「明和電機」が今年で結成20年を迎えました。「非常識」なモノと「意味があるもの」のはずだった「常識」なモノ。明和電機の「ナンセンス」なフィルターを通して、原発事故や人と機械の関わり方についいて考えます。
【放送後記】
明和電機の「常識」にとらわれないナンセンスマシーンに初めは驚きを隠せませんでした。「一体これは何なんだ!?」と思わせるものに魅了される人たちも多く、また自分自身でそれを作ってみようと動き出している人たちもいて、「常識」に固執するのではなく、自分の考えで動き出してみることから得られるものもあるのだと感じました。また代表の土佐さんに原発に関する質問を投げかけた際の、「機械は壊れるもの」「人がいないと、機械は自立しない」という言葉には、はっとさせられました。原発も機械の集合体であり、人によってあれだけのエネルギーを生み出せたものの、大変なことが起こってしまいました。機械と人が共存していくためには、人が常に機械と向き合っていくということが必要なのだと実感しました。(槙あやな)
