番組ラインナップ

ニュースの視点
事件・事故や政局、環境や教育問題、経済の動向から国際政治まで・・・。
限られた時間では、伝えきれない事実や真実、捉え方があります。

「ニュースの視点」では、時事問題の中から毎日一つのテーマを絞り、
時にはゲストや専門家を招いたり、現場から生中継を繋いだり、
ニュースバードのキャスターが、政治部、経済部、社会部、
海外特派員などの現役記者や解説委員と共に、ニュースの本質に迫ります。

2011年2月28日放送

♯1440 「24分の1の恩返し ~ニジェールに灯りを~」

ゲスト:一般社団法人コモン・ニジェール代表理事 福田英子さん
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
私たちが毎日、生活を送る上で欠かせない電気。実は、日本の24時間のうち、約1時間の電気は、アフリカ西部の国ニジェールのウランで発電されている。世界のウラン生産量第6位、ニジェール。豊富なウラン鉱山のある国だが民生用の発電所が1つもないため、電気を供給することができない。そのため、人々はロウソクやオイルランプ、懐中電灯で明かりをつけるなど、不便な生活を余儀なくされている。

「自分たちの国で採れるウランで、先進国の明かりを照らし、
自分たちの村には明かりがない国」 ニジェール。

そのニジェールに太陽光で灯るランタンを届ける活動が始まっている。これまでは電池が必要なランタンを使っていた村の子どもたち。しかし、電池はとても高いため、勉強道具を買うことができなかったという。太陽光発電の「ランタン」が来てからは、電池に必要だったお金を勉強道具に回せるうえ、夜も明るいランタンの下で勉強ができるようになった。ニジェールの現状と、私たちにできることとは・・・。

【放送後記】
最貧国の一つとも言われているニジェール。しかし、ウラン鉱山など豊富な資源があり、日本の電力のうち、24時間中の1時間は、ニジェールで採れたウランを発電しているということを私自身、初めて知りました。日本と密接な関わりのある二ジェールですが、発電施設がなく、ほとんどの村が電気が通っていない状況でもあります。こうした中、福田さんたちはニジェールの気候を活かし、去年から太陽光パネルを使ったランタンを贈る支援を行っていて、ニジェールの人々に大変喜ばれています。現在24個のランタンがニジェールに贈られていますが、皆さんの支援によって、より多くのランタンがニジェールに届くことを願っています。今後、福田さんたちはニジェールで太陽光を使ったネットカフェの開発にも取り組むということです。ニジェールの更なる発展を期待しています。(竹内久乃)
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2011年2月24日放送

#1439 「社会保障と税の一体改革2 ~一体改革…その“全体像”とは~」

ゲスト:北海道大学 宮本太郎教授
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
シリーズ「社会保障と税の一体改革」の第2回。「持続可能な社会保障制度」と「安定した財源」で説明される“一体改革”この目指す方向とはどんなものなのか。改革の“全体像”を俯瞰していくと、そこには改革すべき“雇用を中心とした社会の形”が見えてくる。なぜ今「子ども・子育て支援」なのか、なぜ「財政再建」なのか。様々な議論の焦点を政府の「集中検討会議」メンバーでもある北海道大学・宮本太郎教授に聞いた。

【放送後記】
2週間程前の北海道の世論調査で、「約8割以上が現状の社会保障(もしくは、現状より社会保障が充実するならば)を維持するためなら『増税はやむをえない』と理解を示している」という結果が出ました。これは全国民にもいえることなのでは、と話す宮本教授。ただ、どのように税金が使われるのか、具体的にわかりやすく、国民が納得できるよう、政府は説明が必要です。消費税を上げた場合、「社会保障の充実」ではなく「財源不足」を補うためだけに当てるようでは、国民は納得いかないでしょう。また、「社会保障の充実」と「財政健全化」の両立を一つとして考え、消費税を上げた分の財源をどのように使うかを明確にしなければ、現状は打開できないでしょう。女性や高齢者の雇用を含め、全ての世代を支える支援サービスや、誰もが参加できる社会が今、求められています。(竹内久乃)
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2011年2月23日放送

#1438 「加速する取引所再編」

解説:野村総合研究所 大崎貞和主席研究員
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
2月15日、ニューヨーク証券取引所を運営するNYSEユーロネクストと、フランクフルト証券取引所を傘下に持つドイツ取引所が、今年末をめどに合併することで合意したと発表した。世界最大の取引所グループが誕生する。ロンドン証券取引所と、トロント証券取引所を傘下に持つカナダのTMXグループも、2月9日に合併を発表しており、世界的な取引所再編が今後加速するのは必至だ。背景には何があるのか。東京証券取引所をはじめとする、日本への影響はあるのか。

【放送後記】
今、世界各地で取引所の合併発表が相次いでいます。中でも注目されるのが、NYSEユーロネクストとドイツ取引所。合併すれば世界の約3割に達する巨大な取引所連合になり、競争の激しい今、もっとも大きな存在となるからです。またアジアに目を向けると、シンガポール証券取引所がオーストラリア証券取引所との合併に合意しました。東京証券取引所が年間の株式売買代金で上海証券取引所に抜かれるなど、利用者がどんどん海外に流れている今、日本は、取り残されてしまう恐れがあります。今後の動きにおいては、日本の早急な判断が問われています。(竹内久乃)
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2011年2月22日放送

#1437 「空から見る環境問題」

ゲスト:日本航空 加藤義己機長
ゲスト:気象予報士 真壁京子さん
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
「環境問題」「地球温暖化」、などの言葉をよく耳にするが、私たちが普段生活する中で、その変化に気づく事は多くない。シベリアの森林火災、北極海の流氷、表土による海水の変化、積乱雲など、地球を空から見続けているパイロットは、その変化を実際に目の当たりにしている。コクピットから撮影した写真が物語る、変貌する地球の姿とは。
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2011年2月21日放送

#1436 「総理の密使」

解説:報道局 金富隆
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
1972年の沖縄返還を巡り、「有事に際しては、沖縄への核兵器の再持ち込みを認める」という“密約”が日米間で交わされた。その交渉にあたっていたのが、国際政治学者の若泉敬氏。若泉氏は、ときの佐藤栄作総理大臣の“密使”として奔走し、「核抜き」での沖縄返還に成功した。なぜ、密約を結ばなければならなかったのだろうか。昭和史のさまざまな局面をドラマとドキュメンタリーを融合させて番組化したTBS「シリーズ激動の昭和 総理の密使~核密約42年目の真実~」そのドキュメンタリー部分の取材を担当した金富記者と共に、沖縄返還の秘密交渉の舞台裏を検証した。

【放送後記】
今回、ドラマで若泉敬を演じた三上博史さんにインタビューをさせてもらいました。印象的だったのが「外見を似せるのではなく、芯の部分を掴みたかった。掴むのはとても難しかった」という言葉。若泉氏は外交交渉で沖縄の領土を取り戻した民間人。いずれ、沖縄に基地は無くなるだろうと思っていたのが、いまだに基地が残っている状況に、若泉氏はどれだけ責任を感じ、辛かったのでしょうか。「真実を伝えたい」という思いから、すい臓がんを患いながらも書いた著書「他策ナカリシヲ信ゼムト欲ス」や、何度も沖縄に足を運び、祈りを捧げた若泉氏にどんどん惹かれていく自分がいました。ドキュメンタリーとドラマを融合した「総理の密使」ですが、ただ再現したドラマではなく裏側を含め、一年間にわたる取材で制作されたものです。アメリカや中国との関係めぐり、日本の安全保障が問われている今だからこそ、この番組を観てもらいたいと思います。(竹内久乃)
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2011年2月17日放送

#1435 「社会保障と税の一体改革1 ~社会保障・・・なぜ今“一体改革”なのか?~」

解説:解説・専門記者室 牧嶋博子
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
菅首相が、内閣の最重要課題として総力を挙げて取り組んでいる「社会保障と税の一体改革」。超高齢化社会を目前にして、年金・介護・医療・子育て・税金など私たちの生活をとりまく様々な制度が見直されようとしている。TBSニュースバードでは、“社会のかたち”を大きく変えることにもなるこのテーマをシリーズで伝えていく。初回は「社会保障改革」を中心に、現在進んでいる議論の中身とその論点について考えた。
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2011年2月16日放送

#1434 「アジアと日本の仲間から学ぶがん医療」

ゲスト:NPOブーゲンビリア 内田絵子理事長
解説:解説・専門記者室 小嶋修一
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
1994年にシンガポールで乳がん摘出手術、抗がん剤治療、乳房再建手術を受けたNPOブーゲンビリア理事長の内田絵子さん。日本から見ればシンガポールの医療水準はあまり高くないのではないかと想像してしまうが、その治療は、「患者中心で患者のための医療が行われていて感動した」と言う。一方、日本のがん医療の現状は、高額な治療費や患者に対する十分なサポート体制など早急に改善していかなければいけない様々な課題が山積みとなっている。シンガポールや韓国、台湾などアジア各国の医療体制や取り組みを紹介しつつ日本のがん医療は、どのように進むべきなのかを考えた。
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2011年2月15日放送

#1433 「北方領土問題 ~解決の糸口は?~」

ゲスト:防衛省防衛研究所 兵頭慎治主任研究官
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
前原外相が今月11日、モスクワを訪問し日ロ外相会談が行われた。長年の懸案である北方領土問題が議論されたが、事前に予想されていた通り会談は物別れに終わった。一方でロシアの政治経済の復興や中国・韓国の台頭など、変化を見せる世界情勢は北方領土情勢に大きな影響を与えつつある。様々なファクターが絡み合うなか、果たして「北方領土問題」解決の糸口はどこにあるのだろうか。
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2011年2月14日放送

♯1432 「消えゆく大衆芸能 ~見世物小屋を見る~」

ゲスト:日本仮設興行協同組合副理事長・見世物学会理事長 西村太吉さん
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
吸血美女?女ターザン?牛娘、小屋の前を飾る絵看板。小屋の中では芸歴何十年の「ヘビ女」お峰太夫が、怪しい音楽に合わせてヘビの首を噛み切り、生き血を啜る。またまた束にした蝋燭を口の中に滴らせ、口から火炎を吹く。消えゆく?日本の大衆芸能。見世物小屋は江戸時代から始まり、最盛期には全国で300軒もあった小屋も今では2軒だけ。今、日本の大衆芸能は、娯楽の多様化や派手な芸をする海外のアーチィストたちに押され興行する場を失いつつある。その原因はどこにあるのか。日本の大衆芸能は今、分かれ道に来ている。

【放送後記】
去年11月に取材に行った新宿花園神社での「見世物小屋」。言葉巧みな呼び込みに誘われて、初めて「見世物小屋」に行ってみましたが、口から火を吹く芸や蛇を食べる芸など衝撃を受けました。「見世物小屋」も今は2件しかないという厳しい状況。その原因として、芸をする人がいないと西村太吉さんは話します。呼び込みの一つ「アラダンカ」をスタジオで西村さんに披露してもらいましたが、その話し方のスピード感や西村さん独自の味のある声色に聞き入りました。今回の視点をきっかけに、お祭りなど行った際は呼び込みや芸を、またじっくり見たいと思います。(竹内久乃)
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2011年2月10日放送

#1431 「混迷するエジプト情勢」

ゲスト:上智大学 私市正年教授
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
先月、チュニジアで起きた政変をきっかけに、エジプトで反政府デモが発生してから2週間が経過した。事態打開を図ろうとムバラク大統領は1日、9月の次期大統領選挙には出馬しないことを表明。しかし、市民は即時辞任を要求している。4日の「100万人」デモ以降、収束したかとみられていた反政府デモも、8日にインターネット検索大手の幹部が解放されてから、再び盛り上がりを見せ始めた。解決の糸口が一向に見えないエジプト情勢は、今後どう展開するのか、アラブ諸国はじめアメリカなど欧米諸国の中東政策への影響などについて検証した。

【放送後記】
9月の大統領選には出馬せず、引退を表明しているムバラク大統領ですが、即時辞任を求めている国民は抗議デモを続けています。次期大統領選には国民の信頼を集めているムーサ元外相やエルバラダイ氏などが出馬への意欲を示していますが、実際に大統領選が行われるのかは不透明です。こうした中、スレイマン副大統領はムスリム同胞団を含めた野党勢力との会談を行っていますが、憲法改正のための準備委員会を来月初めまでに設置できるのかなど、今後の動きを見極める上でも注目されます。外交の上で深い関わりのあるアメリカを始め、周辺各国にも影響を及ぼしているエジプトの政変ですが、今後どのような形で政権の移行が行われるのか、国際社会全体がエジプトに視線を注いでいます。(竹内久乃)
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2011年2月9日放送

#1430 「勢い増す地域政党 ~トリプル投票の波紋~」

ゲスト:法政大学 白鳥浩教授
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
2月6日に愛知・名古屋で行われた知事選・市長選は、プレ統一地方選という側面とともに、「地域政党」対「既成政党」の構図で注目を集めた。結果は、前者の圧勝。名古屋で旗揚げされた“減税日本”の河村市長は、史上最多得票を獲得した。最近、日本政治の「台風の目」となっている「地域政党」は、単なるブームに終わるのか、日本政治の新しい流れを作り出すのか。その特徴や構想を考察し、今後の影響力などを探った。

【放送後記】
今回の選挙では既成政党が惨敗し、地域政党が存在感を示す結果となりました。去年5月の大阪市議補選で圧勝した「大阪維新の会」をはじめ、北は岩手から南は松山まで、地域政党の誕生が目立ちます。今後、統一地方選挙などでどこまで影響力を発揮するのか、また、国と地方とで政治のねじれ状態が起こるのか、注目していきたいと思います。(竹内久乃)
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2011年2月8日放送

#1429 「新燃岳の噴火 いつまで続く」

ゲスト:共同通信・社会部 所澤新一郎さん
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
鹿児島と宮崎の県境にある霧島連山の新燃岳は、本格的な噴火から2週間が経過した今も、活発な活動を続けている。火砕流や土石流の発生の可能性も指摘され、地元では警戒が続く。約300年前に起きた「亨保噴火」との類似点も指摘される今回の噴火は、果たしていつまで続くのだろうか。噴火の特徴と、今後の見通しを探った。

【放送後記】
いまだに噴火活動が続いている新燃岳。気象庁によると活火山は、ランクA、B、C(100年活動度または1万年活動度が、特に高い、高い、低い)に分類されます。新燃岳はランクBですが、霧島連山の20近い火山の中では御鉢と共に最も活発で、これまでも警戒されてきました。また、今回の噴火は300年前に起きた享保噴火と類似しているため、同じようにプリニー式噴火(大量のマグマが火口から一気に噴出する、規模の大きい噴火)が起きる可能性も指摘されています。政府と自治体などが、より連携して新燃岳の監視を続け、被害を防いでほしいと思います。(竹内久乃)
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2011年2月7日放送

♯1428 「アメリカ国務省NO.2の男」

解説:外信部デスク 井上波
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
去年3月に起きた北朝鮮による韓国の哨戒艦沈没事件、さらに11月のヨンピョン島砲撃事件により近年で最悪の状態と言われていた南北関係。ところが、北朝鮮は今年に入り“無条件かつ早期に”南北会談を開催しようと呼びかけるなど、態度を軟化させ始めた。韓国側もこれに応じ、今月8日、南北軍事会談に向けた予備会談が開かれることになっている。ようやく進展の兆しが見え始めた中、先月末、6カ国協議の再開に向けた対応を話し合うため急きょ日本など関係各国を歴訪したアメリカの国務省のナンバー2、スタインバーグ国務副長官が、JNNの単独インタビューに答えた。

【放送後記】
アメリカ国務省のスタインバーグ国務副長官に単独インタビューした外信部の井上デスク。あす行われる予定の南北軍事会談をはじめ、韓国と北朝鮮、アメリカと中国との関係などについて話しを聞きました。中国がアメリカに対し、飛行機200機など3兆7000億円もの巨額の買い物をすることで、アメリカは23万人の雇用創出効果を生み出しました。また、「南北会談の再開」に重点を置き、「6ヵ国協議の再開」を目指すことで両国の意見が一致するなど、アメリカと中国の関係は良い方向に進展しています。経済的な繋がりが深まっていく中、米中関係の改善は重要です。一方、今年春には菅首相がアメリカを訪問する予定になっています。何らかの結果がでるよう、期待したいと思います。(竹内久乃)
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2011年2月3日放送

#1427 「スーダン南部 独立へ」

ゲスト:千葉大学 栗田禎子教授
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
今年1月、スーダン南部の独立の是非を問う住民投票が行われた。開票の結果、約99%が独立を支持。早ければ今年7月にも、新しい国家が誕生する見通しとなった。しかし、石油資源の分配など、独立に向けて多くの課題が残されている。今回の住民投票の背景と、独立国家誕生の意味、そして、スーダンが抱える今後の課題について考えた。

【放送後記】
スーダン南部は、住民投票を経て、独立国家が誕生する見通しとなりましたが、様々な課題を抱えています。通貨や国の名前をどうするか、これまで南北で折半していた石油収入をどうするか、南北の宗教観の違い、そして、南北の境界線をどう決めるのかなど、早急な対応が求められています。こうした中、アメリカや中国などは、スーダンの豊富な資源や土地を求めて関わりを強化しています。ただ、南部だけでなく、北部が今後どう展開していくのか、バシール政権やSPLM(スーダン人民解放運動)の今後の動きを含め、私たちは引き続き、スーダン全体の動きを注意深く見守る必要があります。(竹内久乃)
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2011年2月2日放送

#1426 「第14回文化庁メディア芸術祭開幕 ~日本から世界へ メディア芸術の今~」

ゲスト:文化庁 野口玲一芸術文化調査官
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
アートやアニメ、マンガなどの部門で特に優れた作品、約170点を紹介する日本最大のメディア芸術の祭典「第14回文化庁メディア芸術祭」が、六本木の国立新美術館で始った。今年はアニメーションやアート映像をゆっくり見られるように会場を広げたほか、アーティストが自身の作品について語るプレゼンテーションなどを、全国どこからでも視聴できるようにインターネットでの動画配信も行っている。海外からの注目も高い日本の「メディア芸術」の今を取材した。

【放送後記】
文化庁メディア芸術祭の取材に行ってきました。今回エンターテインメント部門で大賞に選ばれた、インターネットの簡易ブログ「ツイッター」のアカウントがキャラクターになってパレードを行うという「IS Parade」を体験してみたり、「eスポーツグラウンド」という、地面に投映された映像の中で、身体を使って対戦するゲームで汗だくになったり、時間が経つのを忘れて楽しみました。観たり聴いたりするだけでなく、実際に体験できる作品も多く、子供から大人まで楽しめると思います。入場料も無料ということなので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。今月13日まで六本木の国立新美術館で開催されています。(竹内久乃)
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2011年2月1日放送

#1425 「チュニジア“ジャスミン革命”とその影響」

ゲスト:上智大学 私市正年教授
担当キャスター:竹内久乃

【テーマ】
チュニジア政府への抗議を示すため、失業中の青年が焼身自殺をした。これをきっかけに市民の抱える憤まんは一気に爆発、チュニジア全土に及ぶ反政府デモに発展し、ベンアリ大統領はついに国外に逃亡、23年続いた独裁政権は崩壊した。チュニジアにおけるこの流れは、同じように独裁体制が敷かれている中東・北アフリカの国々に飛び火した。この地域で大きな影響力を持つエジプトのほか、アルジェリア、ヨルダン、イエメンなどさまざまな国で反政府デモが行われ、各国政府は対応に追われている。チュニジアの革命がアラブ社会にもたらしたものとは、いったい何だったのか。

【放送後記】
チュニジアはこれまで、若者の失業率も高く、経済状況や食糧問題、汚職など様々な問題を抱えていました。こうした中、去年12月に起きた青年の焼身自殺をきっかけに、チュニジア全土に及ぶ大規模な反政府デモとなりました。このデモの拡大の契機になったのが、アラブ諸国に広がるネットメディアの普及です。エジプトやアルジェリア、イエメンなど周辺各国にも飛び火していて、エジプトでは政府が情報規制するような事態となっています。チュニジアが政権崩壊した今、今後チュニジア、そして北アフリカがどうなっていくのか、引き続き、注視していく必要があります。(竹内久乃)
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