JNNドキュメント

JNNドキュメント 毎週(火) 午後11:00〜12:00

地上波では、地域ごとにしか見ることのできない地方局制作のドキュメンタリー番組を毎週お届けします。
TBSの日本全国28局の系列局、JNN(Japan News Network)が誇る日本各地の取材班が、時間をかけて紡いだ秀逸のドキュメンタリーをお送りします。

2020年10月放送

2020年10月27日放送

私の町のお坊さん

制作:SBS 静岡放送

富士市中央町の古刹、日蓮宗『吉原山・妙祥寺』。
副住職の川村孝裕さんの1日は毎朝6時のお経上げから始まる。葬式や法事などの仏事、檀家への対応、寺の事務仕事、写経教室などなど忙しい毎日。中でも、深夜でも電話1本で駆けつけなければならないのが“枕経”。
“臨終経”とも言われ、「仏が迷わずあの世に行けるように」と遺体の枕元で上げる経で、川村さんにとっては悲しみに直面した遺族の心に寄り添う場でもある。
川村さんの信条は「僧侶は24時間、365日すべてがお坊さん」だ。気がかりは檀家の減少と老齢化。法話会の出席者は老人ばかり、墓終いをする檀家も増え、仏教の先細りが危惧されている。若手僧侶たちの勉強会では「性的マイノリティー」への対応も議論された。もっと寺を知ってほしい・・・元ミュージシャンの川村さんの一策は音楽だった。
お経をテーマにしたレゲエのCDを作ったり、音楽イベントを計画して、若者を寺に呼び込む作戦が始まった。しかし、好事魔多し。音楽イベントは直前に新型コロナウイルス感染拡大により中止となってしまったのだ。しかし、心の拠り所を寺に求めようとする人々は確実にいた・・・。

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2020年10月20日放送

長谷の給食〜小さな山の学校!畑の1年〜

制作:SBC 信越放送

全校生徒41人の伊那市立長谷中学校。学校併設の調理場で作られるできたての給食が自慢。具沢山みそ汁やサバの煮つけ、ハンバーグやカレーなど定番はもちろん、ピザ・チーズフォンデュ・揚げ餃子など「これ給食?」という斬新なメニューも多数。給食に使われる野菜は、その昔地域の女性農家が「麦わら帽子の会」を作り提供していたが、高齢化で断念。今年から中学1年生が意志を継ぎ、お揃いの麦わら帽子をかぶって、総合学習の時間に給食用の野菜を育てるようになった。
一方、2年生は、高齢化が進む長谷から元気を発信したいと、耕作放棄地などにトウガラシを植え、ラー油を作りブランド化したいと意気込む。伝統品種・八房トウガラシは、空に向かって赤く実を付けることから、活動は「長谷を真っ赤に染めよう大作戦」、ラー油は「長谷の太陽」と名付けた。
学校の栄養教諭・原真理子先生は、1年生が作る野菜と2年生が作るラー油を使ったメニューを考案、「長谷の給食」への思いをつづり、全国学校給食甲子園に応募し、1447件もの応募の中から見事決勝に進出した。

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2020年10月13日放送

やまがた桜物語2

制作:TUY テレビユー山形

桜、春を告げるこの花に、日本人はなぜ特別な感情を抱くのか。
山形の桜の美しさを、開花を待ち侘びる人々の思いを織り交ぜて描く。
飯豊連峰の山懐、小国町小玉川地区から樽口へ抜ける峠道の頂上に、この桜を見ようと関東一円から人が訪れるという一本桜がたつ。残雪が深い5月はじめ、2000m級の飯豊連峰を背負うように花を咲かせてきた孤高の桜。車中泊をしながら開花を待ちわびる人もいるが、雪の重みで枝が折れ、昨年は花を咲かせることができなかったという。果たして今年、元気な姿を見せることができるのか。
上山市高松、標高540mの高所に立つ龍神桜は、エドヒガンの一本桜。樹齢300年のこの桜がたつ場所には、かつて「竜沢」という小さな集落があった。人が住まなくなって十数年がたつが、春になるとかつての住民たちが足を運ぶ。その龍神桜を守るために・・・。カメラは竜沢集落に先祖代々暮らし続けた龍神桜の桜守の姿をみつめる。

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2020年10月06日放送

コロナ禍の貧困

制作:RKB毎日放送

福岡県北九州市。商店街の片隅、路上で暮らす人たちがいる。この地で32年、ホームレスの人たちを支援してきた奥田知志さん(57)
「NPO法人抱樸」の理事長を務める奥田さんは、困窮者支援の第一人者として走り続けてきた。新型コロナウイルス感染拡大の中、激増が心配されるホームレス。社会的に立場が弱い人ほど、大きな犠牲を強いられることを忘れてはいけない。奥田さんは、一早く様々な支援に乗り出した感染拡大を恐れ、炊き出しを中止する団体も多い中、弁当と一緒にマスクや消毒液や薬を配った。弁当には、一つ一つ手紙が添えられた。「抱樸」が大切にしているのは「伴走支援」決してあなたは一人ではないというメッセージが込められている。
また、支援の輪を全国に広げようと、クラウドファンディングを立ち上げた。
コロナ関連死を食い止めるための支援付き住宅の提供を目的としている。
目標額は1億円。現在4000万円以上の寄付が集まっている。
マスクもなく、ステイホームすることさえできない人たちがいる。
リーマンショックを超える、大量の雇止めと派遣切りが懸念される
夏がやってくる。新型コロナウイルスが浮き彫りにした貧困と格差とは・・・

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