JNNドキュメント

JNNドキュメント 毎週(火) 午後11:00〜12:00

地上波では、地域ごとにしか見ることのできない地方局制作のドキュメンタリー番組を毎週お届けします。
TBSの日本全国28局の系列局、JNN(Japan News Network)が誇る日本各地の取材班が、時間をかけて紡いだ秀逸のドキュメンタリーをお送りします。

2020年03月放送

2020年03月31日放送

笑顔が咲く畑 〜人生を見つめる時間〜

制作:MRT宮崎放送

2025年には高齢者の約5人に1人が認知症になると言われる中、2017年に宮崎県都城市に、ある協議会が発足した。その名も「都城三股農福連携協議会」。
 「農福連携」は、主に障害者などが農業を通して社会参画を実現しようという取り組みだが、この協議会では認知症高齢者に農作業に参加してもらい、自信や生きがいを取り戻してもらおうと取り組んでいる。
 この「都城三股農福連携協議会」の発起人は、都城市で農業を営む、岡元一徳(おかもと・かずのり)さん(47歳)と弟の孝仁(たかひと)さん(45歳)。50年以上農業を営んできた母親がアルツハイマー型認知症を発症したことをきっかけに、農業と認知症を組み合わせることを思いついた。
協議会では、認知症など精神疾患の専門病院に畑を作り、認知症高齢者たちと一緒に農作業を行っている。病院内では感情を表に出さない患者たちも、我先に畑へと出てくる。数週間前のことは忘れていても、何故か畑で学んできたことは覚えているのだ。野菜や花だけではなく、認知症高齢者の笑顔も生み出す小さな畑の2年間の記録。

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2020年03月24日放送

これぞ、大工魂〜大分県立大分工業高校 体育大会〜

制作:OBS大分放送

約120年の歴史がある大分県立大分工業高校、通称・大工(だいこう)。機械、土木、建築、工業化学、電気、電子の6つの科がある実業系高校だ。その大工の年に一度のビッグイベントが「体育大会」。学科対抗の体育大会は団長を筆頭に各科のプライドをかけて生徒全員が真剣勝負する。長い歴史の中でもっとも多く優勝を勝ち取っているのが「建築科」。今年もその建築科の連覇を阻止しようと各科が牙をむく。33年間、優勝から遠ざかっている工業化学科。団長の園部宙夢(ひろむ)君(18)は、中学生の時に大工の体育大会を観覧した際、団長のかっこよさに心を奪われ入学を決めた。今年の工業化学科は俊足の選手が揃い、元気の良さは校内ナンバーワン。園部君は手ごたえを感じている。そして各科がもっとも力を入れているのが「応援合戦」。大工には「大工毘沙門」という独自の応援歌があり、それをさらにアレンジした各科の毘沙門で応援合戦をおこなう。また大工の体育大会の種目は「がちょうとカメ」や「馬と蛸」「芋虫の旅行」「俵上げ」などユニークな競技が多いのも特徴だ。果たして今年の優勝旗はどの科に?各科の意地とプライドがぶつかり合う大工の体育大会に密着した。

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2020年03月17日放送

「アートで街を占拠する」 岡山芸術交流 始まる

制作:RSK山陽放送

岡山駅に貼り出された巨大な横断幕に道行く人は足をとめ戸惑いの表情を浮かべた。「岡山芸術交流2019」の開幕を告げるキービジュアルだ。岡山市北区にある旧・内山下小学校のプールには桃色の液体がはられ、道を挟んだRSK山陽放送の壁には無重力空間を漂う蛙の映像が映し出された。去年12月の記者会見で「アートで街をのっとらせていただきたい」といたずらっぽく笑った、このイベントのアーティスティックディレクター・ピエールユイグ氏は宣言どおり市街地を現代アートで“占拠”した。2016年に続き2回目の開催となる今回は、9カ国18組のアーティストが岡山市の中心部にある美術館や文化施設、あるいは公園など屋内外の会場に奇想天外な作品を展示した。
芸術鑑賞だけでなく、岡山の歴史文化に光を当てるのも芸術交流の特徴。旧・内山下小学校の校庭の一角で荒廃していた土俵に着目した。実はこの土俵、岡山県出身者で唯一の横綱・常の花(1896-1960)が、母校である同校に寄贈したもの。岡山芸術交流では、新たに整備し直して、蛇のAIロボットを展示することにした。蘇った土俵開きでは小中学生の奉納相撲が開かれ、現在、東京に暮らす常の花の玄孫も駆けつけた。“高祖父”常の花が見守っているであろう土俵で、岡山の少年力士たちと相撲をとった。
さまざまな角度から、岡山芸術交流2019の魅力を探る1時間です。

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2020年03月10日放送

ベトナムのカミさん〜共生社会の行方〜

制作:HBC北海道放送

人口8400人の小さなマチ、上川の東川町。2015年、全国で初めての公立の日本語学校を作りました。子どもの数が減り続ける中、マチの活性化に繋げるため、留学生の受け入れに乗り出したのです。今では人口の4%、300人以上が外国から来た住民です。町内の福祉専門学校に通う、ベトナム人の留学生ファ・ティトゥイ・ティエンさんもその一人。常に笑顔で周りを明るくするティエンさんは、介護福祉士になることを目指し、マチの奨学金を貰って勉強しています。東川町の留学生に対する手厚い支援に、町民から批判の声が上がることもありましたが、今では留学生はマチの「宝」として重宝されています。
一方、時を同じくして、ある事件が。東川町で働いていたベトナム人の技能実習生7人が、突然会社から解雇を言い渡されたのです。同じマチに住むベトナム人同士であるにも関わらず、なぜこんなにも境遇が違うのか。何が、彼女たちの運命を分けたのか。増え続ける外国人と共にどのように生きていくべきか、考えます。

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2020年03月03日放送

イペーの花は咲く —移民と三線—

制作:RBC琉球放送

飛行機を乗り継いで30時間余り、沖縄から2万キロ離れた場所に位置するブラジル。
111年前、先人たちはこの距離を52日間かけて船で渡り、縁もゆかりもない異国の地で、原野を切り開くなどして生活の基盤を築きました。
初めて海を渡った県出身者は325人だったのに対し、今やブラジルで暮らすウチナーンチュは16万人いるといわれていて、この数字だけでも県系社会の発展が伺えます。人々は何を支えに生きてきたのか。移民した人々をはじめ、その子や孫たちの暮らしから「故郷」とは何か考えます。

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