［内容］
72年前の1945年8月9日。16歳の郵便配達の少年は原爆の熱線を浴び、背中一面が焼けただれた。谷口稜曄さん（享年88）。赤い背中の映像とともに世界に原爆の酷さを訴え続けた。　　　
爆心地近くの長崎医科大学生だった土山秀夫さん（享年92）。惨状を体験した科学者として、人間の感性に呼びかけるとともに、理論を説き、核なき世界の実現を目指した。
長崎の反核平和運動を主導した2人は何を遺したのか。道標を亡くした被爆地が進むべき道とは？

初回放送：2017年9月18日（月）

［内容］
福島県飯舘村にある山あいの集落、ここに暮らし花を植え続ける大久保金一さん(77)。
今年の春、飯舘村に出されていた避難指示は原発事故以来6年ぶりにほとんどの地区で解除された。しかし、大久保さんが住む集落は他に帰還した人はなく、今もひっそりとしている。鳥の声と風の音だけが聞こえてくる山のふもとの“マキバノハナゾノ”で、たった独り黙々と花を植え続けるその姿は、まるで花の仙人のようにも見える。
原発事故で荒れてしまった故郷を嘆きながらも、自宅の周りを花で飾り“心いやす桃源郷”に変えようと奮闘する男性の姿を通して、“再生への希望”を描く。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
ナレーション：原田美枝子

初回放送：2017年9月18日（月）