
2026年9月30日(水)
パリ五輪金メダリスト・角田夏実が組んで体感「気がついたら投げられていた」
柔道48kg級・近藤美月、初のアジア大会で「圧倒的に優勝」&兄・隼斗との同日Vへ
TBSテレビでは、9月16日(水)から『アジア大会 愛知・名古屋』を独占生放送している。日本での開催は1994年の広島大会以来32年ぶり。
今大会では、競泳200m平泳ぎで圧巻の世界新記録を打ち立てた大橋信をはじめ、卓球男子団体では60年ぶりとなる悲願の金メダルを獲得。さらに陸上男子1500mでは、飯澤千翔が大会新記録を叩き出す快挙を成し遂げ、日本勢40年ぶりとなる頂点へと駆け上がるなど、日本勢のメダルラッシュで大きな盛り上がりを見せている。
このたび、パリ五輪柔道女子48kg級金メダリストでTBSアスリートアンバサダーの角田夏実と、同じ48kg級で日本代表に選ばれた近藤美月選手との対談が実現した。
初のアジア大会は日本開催 「圧倒的に優勝」と兄・隼斗との“同日V”を誓う

同じ48kg級でパリ五輪の頂点に立った角田夏実が、久しぶりに顔を合わせた後輩にまず尋ねたのは、大会を目前にした今の心境だった。初めてアジア大会に臨む近藤選手は、率直に答える。
「初めてのアジア大会で、緊張を少しずつ感じている反面、楽しみだなという気持ちが大きいです」
周囲からは「オリンピックに近い大会」と聞いているという。選手村も、まだ経験したことがない。
「オリンピックに近いと言われていて、絶対に勝ち取りたいという思いがあります。選手村にも行ったことがないので、どのような場所なんだろうと」
今大会には、兄で男子60kg級の近藤隼斗選手も出場する。兄は前回の中国・杭州大会に続く2度目の出場だが、当時の話は「あまり詳しくは聞いていない」という。
『アジア大会』の中継テーマ「絆があるから強くなれる」にちなみ、自身にとっての“絆”を問われると、家族や周囲への感謝を口にした。
「家族であったり、今まで支えてくださっている周りの方々のサポートだったり、大きな声援だったりが、私にとっての絆かなと思います。兄も頑張っているのを感じながら、兄との絆も力になります」
角田から目標を聞かれ、言葉に力を込めた。
「アジア大会では圧倒的に優勝すること、また兄と一緒に同日優勝することを目標としています」
角田夏実が組んで体感「気がついたら投げられていた」 背負い投げと内股の“二刀流”
昨年はけがも少なくなかった近藤選手。角田が「そこから調子を上げられたきっかけは」と尋ねると、積み重ねてきた準備を挙げた。
「試合に向けて逆算して練習したり、段階を踏んで復帰したり。しっかり考えて、練習できていたからこその結果だと思います。どんどん強くなっているなと感じています」
武器は背負い投げと内股。「これが一番、という得意技はない」としながらも、2つの技を組み合わせるところに強さの理由がある。
「背負い投げは小さい頃からやっていて、内股は高校生ぐらいから始めました。2つあることで相手をだませるというか、背負い投げにいくように見せかけて内股だったり。内股を警戒されたときに背負い投げを仕掛けることもあります」
実は角田も、以前一度練習で組んだ際にその連携を肌で感じていたという。「背負い投げからの足技の連携がとても上手だなと思っていました。足技があるから背負いも効くし、背負いを受けたら足技に持っていかれる」。入り方の異なる2つの技を似せているのかと問われると、近藤選手は「似せているところもありますね。相手の身長に合わせたりもします」と明かした。

対談では、角田が実際に近藤選手の技を受ける場面も実現した。
投げられた直後、角田は驚いた表情でこう漏らした。「早い。気がついたら投げられて、足がジンジンしています」。
さらに、技を受けた五輪女王ならではの目線で、近藤選手の内股を解説する。「最初に腰がバンと当たって、そこから持っていく内股。普通の内股なら上にいくけど、背負いに似た高さで入ってくる。内股かなと思っておなかを出して受けようとしたらいなくなるし、逆に背負いだなと思って体を起こすと、そこで当てられてしまう。この段階だと全然わからないです」。
一方の近藤選手も、角田と組んだ感想をこう話した。
「まだまだ現役でいけそうな力とスピードで、刺激をいただきました」
減量、甘いもの、闘病――同階級の先輩だから引き出せた素顔

同じ48kg級で戦ってきた角田が聞き手だからこそ、話題は減量や食事にも及んだ。選抜体重別の後のご褒美を聞かれた近藤選手は、少し照れながら答える。
「最近だとシナモンロールにハマっていて。博多駅で買って帰りました。甘いものが大好きなので」
「減量、きつくないですか」と角田が問うと、「結構きついです。試合前の体重が時によって違うので、1カ月、2カ月前ぐらいから始めることもあります。食事はアプリで管理したり、体重の記録をつけたり。最近はAIに相談しながらやっています」
計量後に真っ先に食べたいものは「チョコレート」。「試合中も食べているかもしれません。食べすぎて、試合が終わったら頭が痛くなってしまうくらい(笑)」と明かすと、角田も「私も試合中ずっと食べています。おにぎりなどを食べて、53kgほどまで一気に戻します」と自らの調整法を披露した。試合後の体重は「測ったことはないです。現実逃避しています」と笑う近藤選手に、角田も「試合に勝って3日間ぐらいは現実逃避。私は1週間ぐらいかも」と応じ、「メリハリが大事です」と声をそろえた。
柔道を始めたきっかけは兄の存在だった。5人きょうだい全員が柔道に取り組む“柔道一家”で、競技は自然と身近にあった。
「兄が先に柔道を始めていて、最初は見学に行っていたのですが、やってみたいと言い始めて。たぶん楽しかったのかな。きついとか厳しいとか、ネガティブなイメージは特になかったです」
憧れの選手を問われても、答えはやはり兄だった。
「兄かなと思います。ダイナミックな柔道というか、豪快な柔道が自分的に好きだなと」
今もたまに連絡を取り合い、帰省した際には一緒に組んで教わることもある。「力になるし、やっぱり心強い」。きょうだいや友人とディズニーに出かけるほどの仲の良さだ。
一方で、競技人生最大の挫折も経験している。
「高校時代に持病があって、一時柔道から離れていました。そこからの復帰の期間や、なかなか勝てなかった時期が、一番大きな挫折だったと思います」
当時は「寝たきりだった」という。支えになったのは家族と、高校時代の監督だった。
「家族の支えや、当時の監督がたくさんサポートしてくださったおかげで、今も柔道を続けられているのかなと思います。ずっとオリンピックで勝ちたいという夢があったので、それを叶えるために頑張ってきました」
今度は近藤選手が、「なぜオリンピックまで頑張り続けられたのか」と角田に問いかけた。角田は自身の歩みを重ねるように語る。「自分でも本当に何回も気持ちが折れそうになっていました。でも、さっき美月ちゃんが言っていたように、周りの人の支えが本当に大きい。自分だけじゃないと思って戦い切るようにしていたら、1つずつクリアしていけて。本当に1人じゃなくてよかった」。
柔道を「本当に楽しそうにしている」とよく言われる角田に、近藤選手も「(見ていて)私も笑っています」とうなずく。角田が「楽しくなってしまうんです。でも、楽しくなりすぎると負けるんです」と笑うと、減量がきつくても競技を続けてしまう理由の話に。近藤選手はこう口にした。
「柔道のことが大好きなんだなというのを自分自身も感じます」
同じ階級で減量の苦しさを知り、何度も折れそうになりながら世界の頂点に立った角田だからこそ引き出せた、近藤選手の本音だった。

同じ48kg級でパリ五輪を制した角田に「気がついたら投げられていた」と言わしめた近藤選手。初出場のアジア大会で「圧倒的な優勝」、そして兄・隼斗選手との兄妹同日優勝を目指す近藤選手の活躍に期待したい。
■番組情報
[番組名]
『アジア大会 愛知・名古屋』
[放送日時]
10月4日(日)までTBS系列にて独占生放送!
■番組公式サイト・SNS
[公式サイト]https://www.tbs.co.jp/asiangames/
[公式X]@TBS_TV_S1
[公式Instagram]tbs_sportsofficial
[公式TikTok]@tbs_asia2026
[公式YouTube]https://www.youtube.com/@TBSSPORTS6

