ある町で起こった、ある冬の物語が終わりました。
今年の冬は例年に比べ暖かかったですね。
ひょっとしたら最終回の放送日辺りに桜が咲いてるかなと思ったのですが、もう少し寒い日が続きそうです。いつものことなのですが一つの作品が終わると、祭りの後のようでとても寂しいで
す。シリーズ構成や取材なんかも含めると一年以上の付き合いになりますからね。
今年は暖冬でしたが、去年は凄く雪が多かったですよね。そういった意味ではそんな時に取材に行けたのは良かったなぁとか、
ちょうど一年ほど前に制作発表があったなぁとか(3月24日ですね)色々思い出すとあっという間だったようでも、やっぱり懐かしいです。
それでは、最後までお付き合いいただき、本当にありがとうございました。
また別の作品でお会いできる日を楽しみにしております。
とうとう「Kanon」も終幕です。
過去にまつわる物語はすでに語られ、最終話では、それぞれのキャラクターたちの未来について、みなさんで想いをはせていただけるのではないでしょうか。
現実の方でも、作中と同じく冬が終わり、これから春です。この半年間、楽しんでいただけたでしょうか?
長いようで短かった期間でしたが、ありがとうございました。
物語もいよいよクライマックスに突入します。
祐一、名雪そしてあゆ。
全体的に静かに物語りが展開する中、彼、彼女らの微妙な心境の変化、またそれぞれの持つ心の強さを感じとっていただければと思います。
長かった冬がもうすぐ終わりを迎えます。
今回の話はKanon全体を通しても重要な回であると意識してのぞみました。
キャラの表情や芝居に気を使うのはこれまでのKanon全てにおいてのことなのですが、
それ以上にきれいな画面に仕上がる様に気を使いました。
後半のあゆのシーン、名雪
のシーンは特にシルエットが美しく見える様に気をつけて作画しています。
秋子の容体にショックを受け、部屋にこもってしまった名雪に対し、自分がしっかりしなければとがんばっている祐一。
祐一もショックだったけれど、それ以上にショックだったはずの名雪に接する時と、一人でいる時の様子。
家族みんなで写っているプリントシールを見ている時。
この辺の気持ちの表現には気を遣いました。
あゆとの過去を思い出し、祐一は家を飛び出して行ったりと、話は展開していきますが、またみんなが幸せに暮らせる日が来るのでしょうか。
名雪を気遣う祐一、あゆを求めてさまよう祐一。
この話数通して、祐一の表情には気を遣いました。
また、吹雪の中、走っていく所は、凍えそうな感じが出れば良いな、
と思いました。
北川は唯一、この話数で祐一を励ましてくれるキャラなので、
自分も祐一を応援するつもりで描きました。
あまり動きがある話数ではありませんでしたが、
僕の中では思い入れの強い話数になりました。
今回は祐一、名雪、秋子、それぞれにシリアスなシーンが重なってゆくので、 そこに至るまでは日常感を、違和感無く感じられるように心がけました。ラストのシーンの車はCGと作画の混合です。それぞれの利点を生かしてイメージに 近づけられる様に作りました。
7年前の出来事を覚えつづける名雪、それを忘れてしまっている祐一。
その心情と距離に気をつかって作画しました。
自分の担当話数はこれで終了です。『Kanon』にかかわった8ヶ月間の
集大成になっていればと思います。
20話は、ロマンチックなところ、コミカルなところ、シリアスなところなど見所がたくさんあります。
特別目立った画面処理はありませんが、
雰囲気を壊さず、引き立てることを目指しましたので、
雰囲気を楽しんで頂けたらと思います。
今回はほぼ胸キュンキュンなお話です。ペイントしていてもラブラブな二人に撃沈されっぱなしでした。
細かな表情もうまく出るように丁寧に作業したので、祐一、
あゆ、名雪の心情にどっぷりはまって下さい。
今回はあゆの『カーボン料理』の原点かもしれないクッキーが登場します。
ただ、真っ黒なクッキーといってもオ○オに見えないかといらない心配していましたが、ちび祐一が恐る恐る食べてくれているので
○レオじゃなくて炭のような味であろうクッキーだとわかります。
ちなみに女の子の手作りらしく可愛いクマ?のような形をしてますよ。
この回はマラソン大会で、たくさんの人を描きました。
一生懸命走ってる名雪達を見ると本当に応援したくなると思います。
今回、小さい時の祐一をやらせていただきました。子供の頃はやっぱり可愛いものです。
今回は、栞メインの話のクライマックスとなっていて、栞と香里や祐一の気持ちが伝わるようにと、3人の表情に気を使いながら作業しました。各原画担当者が気合い入れて作画してますので、栞のかわいい仕草や 繊細な芝居、そしてはじけている北川を楽しんで見て頂ければと思います。
香里と栞の姉妹愛に思わずほろりときました。栞の笑顔の可愛さの分切なさも増すお話ですが、
誕生日会のシーンでは、美坂姉妹の心情と共に、おいしそうなパフェと北川くん&祐一の
素晴らしいコンビ芸にもご注目下さい。
個人的に印象に残っているのは”カニ”です。カット袋から、ぬいぐるみにしては
リアルなカニの絵(原画)が出てきた時はびっくりしました。
この話数は栞の悲運の告白ということでとても緊張しました。
各キャラの心情を、作画のみならず色と光の効果を積極的に
使って表現してみようと思いました。
各セクションの方々が頑張ってくださったので、特に夜のシーン一連はとても美しい仕上がりになっていると思います。
今回は派手なシーンはありませんが各キャラの心理状態が上手く伝わるように動画も注意しました。
個人的には食堂での栞と祐一のやり取りしているところが気に入っています。一生懸命な栞を見てください。
栞が動きまわって(?)います。
栞らしく 可愛らしく、が崩れないようにとしました。
魅入っていただけたら幸いです。
今回祐一と栞がデートをします。アツアツです。
なんとか良い雰囲気になるように画面処理を施しました。
また夕方の教室に入る懐かしい光や、夜に降る美しくて哀しい
雪等々、見所満載です。
楽しんで見て頂けたら幸いです。
今回の話はアクションシーンが多かったので、「今、私は本当にKanonをやっている
のだろうか?」なんて思いながらチェックしていました(笑)
他の担当話数の時とちがって、キャラが大きく動きまくっていたので、メチャクチャ
大変でしたがスゴク楽しかったです。頑張ってくれた動画さん達には本当に感謝しています。
舞ちゃんを可愛く可愛くと言い聞かせながら作業しましたが、やっぱり一番は祐一の
頑丈さを楽しんでいただきたいと思います。(^^)
さて皆さん、Kanon15話は楽しんで頂けましたか?
舞編のクライマックスという事で魔物も大暴れで、一番CG エフェクトが多い回だったのではないでしょうか。
魔物も今までの控えめなものから打って変わって、「僕はここにいるよ!」と言わんばかりに自己主張していますな〜。
一番派手なCGから言うと、魔物と舞の最後の戦闘シーン魔物がや られ消えて行くエフェクト、ファンタスティックでカッコよいです。
そんなド派手なCGだけでなくさりげないCGもあります。
教室の机や椅子が実は3Dの所があるんですが気づかれたでしょうか?
解らなかった人はもう一度見て探して下さい。答えは言いませんが・・・。
正直、私にも解りません。一番、苦労していたCGは舞と祐一が子供の頃のシーンでお花さん が蘇生するCGだと思います。
はじめはなかなかうまい事動いてくれず試行錯誤していたようですが最 後にはいい出来になっていました。
舞ファンの方は残念ですが今回で舞編も終わりと言う事で次回からの ○○○編もお楽しみに。
14話の佐祐理の回想シーンでは春夏秋冬を挟み久しぶりに雪のない世界が描けて 新鮮で、結構お任せ背景も多かったので自由に描かせていただけた話数でした。あははー(*^v^*)
普段はあまりないことなのですが、カンパケを見て、思わずほろりときてしまいました。
佐祐理の気持ち、舞の気持ち、少しでも感じ取ってもらえることを願いつつ・・・。
14話も楽しんで下さい。
魔物はあまり目立ちすぎないよう処理しています。
しかし逆に背景となじみすぎてどこにいるのか分からなくなってしまう事もあるので、
その辺りの調節が難しかったです。いるのかいないのか、いたー!というような不気味な
緊張感を感じて頂ければ幸いです。
冒頭から舞の騒動の一件落着までのシーンを担当させていただきました。
この話数では生徒会長や北川など、今まで描いたことのないキャラが何人か出てきました。
北川に関してはこれまでの放送などから大体のキャラがわかっていたのですが、生徒会長はかなり苦労しました。
一般生徒の目線で見れば的を得た行動や言動をしているのですが、祐一の側から見るとどうしても悪者っぽくなってしまい、
そうならないようにするのにかなり苦労しました。
違和感なく楽しんで見て頂けたら幸いです。
北川の衣装の設定画をはじめて見た時、これはもう、白×赤×金(黄)しか無いだろうと思いました。
残念ながら女の子達には相手にされていませんが…。この他にも、12話は新作の服が多いのでその辺も楽しんでいただけたら幸いです。
栞がアイスを食べてる所を担当しました。アイスを削ってる時のガリガリ感が、とても寒かったです。
コートも着ずに、外に出て行く祐一が、とても寒かったです。
この寒さが、観ている方にも伝われば良いなと、切に願いながら
作画しましたので、寒すぎたら、すみません。
前半の職員室前でのやりとりと、後半の舞が魔物に剣を振るうあたりを担当しました。
コンテで描かれていた剣の重さを表現する為に、自分で傘を振り回し演技してみましたが脇が思いっきり開いていました。(ダメだ…)
演出からもアドバイスを頂き、なんとか完成しました。一瞬で終わってしまいますが、舞が重さに耐えつつ剣を振るう感じが
出ていれば、と思います。
美しい瞳はより美しく、美味しい料理はより美味しそうに、あゆの料理はより凄まじく、
…を目標に日々頑張っています。
彼女達の瞳に魅入られて下さい。でもTVは離れて見て下さい。
守れないと秋子さんの『特製ジャム』の刑です(嘘です)
繊細な演技の多い作品なので動画も動画検査もニュアンスを崩さないように
気を付け、良いものにするためにがんばっています。
10話も大変でしたがご覧のみなさんにお気づきいただければ幸いです。
10話は『Kanon』のお話の中でも一つの節目になる回で、その分、気の抜けないシーンの
連続でした。
真琴本来の元気なキャラクターとはちがった表情、しぐさばかりだったので
何度もコンテを見返しながら真琴の気持ちになりきって作画しました。
真琴と祐一の心情が
観て下さる方にうまく伝われば幸いです。
冬の寒さを表現する為、Kanonでは新しいフィルタ効果を作成しました。
単純に空気感だけではなく、シーンにあったフィルタ効果も作成しています。
また、セルと同等のクオリティのCG素材を作成しています。
違和感なく、Kanonの世界に入り込んでいただければ幸いです。
「原画作業で煮詰まっていると、担当演出(北之原)からハウスみかんを頂きました。
これがただの差し入れでないのは、9話を観ていただければお判りいただけると思います。
ともかく、あの祐一と真琴のシーンは苦労しました。…その後、ハウスみかんはおいしく頂きました。
元気な真琴を描いていると自分の気分も向上して、キャラにひっぱてもらいつつも楽しくできた回でした。
マンガを読むシーンでは色々小物にも力が入っているので、そこら辺も観て頂けたらと思います。
「Kanon」は冬の物語です。
画面から冬の寒さを感じられるように気をつけて色彩設定をしました。
シーンごとの色変化が多いので、その辺にも注目して頂けたら嬉しいです。
又、毎回変わるキャラクター達の私服も見どころの1つです。
各キャラクターのイメージを損なわない様、監督、演出、作画監督、色指定担当者と意見を交わしながら決めています。
こちらにも是非注目して下さい。
“忍び足でヒタヒタ歩く真琴”から“秋子さんの特製ジャムを食べる真琴「あうー」”までを担当させて頂きました。
いっつも祐一にいたずらしてしまうのは、大好きな祐一にもっとかまってほしいからなんですよね。そんな真琴のキラキラしたやわらかい感情をなんとか表現したいと思い、大切に作画しました。
後半からのシリアスな真琴とうまく対比できていればと思います。
個人的には、名雪のふわふわイチゴジャムの歌がおススメです。
Kanonの舞台は多彩です。
家に学校、背景スタッフの悲鳴の聞こえてくる商店街に、摩訶不思議幻想空間...
まだまだ いろんな場所で物語りが繰り広げられていきます。
印象に残るシーンづくり、主体を際立たせられる場面、映像づくりの一翼を担うべく がんばっていきます。
夢‥‥‥夢を見ている‥‥‥
机に向かって作業にいそしむスタッフ。
にゃーと鳴くネコの黒井。
真琴の私服の設定画を見てにやにやしているオイラ。
‥‥‥
おっとすいません、うっかり寝入ってしまいました。
皆でがんばって作りましたので、ぜひ見て下さい。
あゆのリアクションが見ものですよ。
6話はまだまだストーリーが動き出す前の日常の話なので、それぞれのキャラクターが魅力的に見えるよう表情など気を使いました。
中でも今回はあゆがたくさん登場したのでメインヒロインである彼女の愛らしさが上手く引き出せていれば嬉しいです。
「Kanon」の舞台である雪国について、戸惑いながらも懸命にイメージしました。
主人公が出会う少女たちも多く、祐一の気持ちの遷移が散漫にならないよう注意しました。
真琴のじゃじゃ馬っぷりが際立つ話数だったので、ライトな感覚で楽しんでやりました。
5話では真琴と舞の出番が多めでした。感情をあまり出さず表情変化の少ない舞に対して、喜怒哀楽全てを出す真琴には実に多くの表情を必要としました。作業時は表情 には気を使ったという事になるのでしょうが、真琴というキャラクターが自分から主 張してくれるキャラクターでしたので自然な感じで楽しめたと思います。
今回は、あゆが水瀬家へやってきて真琴と出会うお話でした。
原作を知っておられる方ならご存知かと思いますが、その原作の方ではこの二人は出会うことはありません。
そのあゆと真琴の出会いからあゆが帰っていく別れのところまで、暖かく描こうという思いでしたがいかがでしたでしょうか?
あゆと真琴のお互いの接し方に若干の温度差がありましたが、この辺りは、この先お話が進んでいくにあたって解っていくと思うので楽しみにしていてください。
こんな気持ちの時、あゆならどういう仕草をするだろうか、真琴はどう反応するだろうか、 などと、各キャラクターの気持ちを体現する、という事に気をつけて進めました。
タイヤキがよく出てきたので、実際タイヤキを買ってきて、重さとか質感とか確かめ、はたして食べた時に、口の周りにアンコがつくのかどうかこれも確かめようとしたところ、おいしかったので、それを忘れてフツーに食べてしまいました。
そのおいしそう感が、画面に出てると良いな、と思います。
カステラは原画さんと撮影さんがおいしそうに仕上げてくれました。
第3話では祐一になついていない真琴の様子を元気に表現したかったので、原画スタッフにはその感じを持って作画に当ってもらいました。
裏庭でのしおりとの再会のシーンでは、雪景色に映えるコスチュームの色で構成し、あゆの登場では、とにかく可愛くなるように気を配りました。
今回はシリアスな内容ではないので、全体的に楽しく見ていただけるようにと思って取り組みました。
表情がコロコロ変わる元気な真琴を表現するのに気をつかいました。
特に深夜の台所のシーンは原画スタッフのがんばりによって見応えのあるものになったと思います。
第1話は、Kanonに登場するメインどころの人物がほぼ全て出てくる話数だったので、それぞれのキャラクターを、それぞれらしく印象づけられる様に頑張りました。
楽しんで見ていただければ幸いです。
今回も各キャラクターとの出会いのシーンが多かったのですが中でも、ラストの真琴は初登場で印象的なので特に気合いを入れて作業しました。
ストーリーの節々で現れる、細かい感情の変化をしっかり拾ってキャラクターのもつ個性や魅力を引き出したいと思います。
「Kanon」の最初の映像をお届けしたのは春でした。
気がつけば10月まであっと言う間で、いよいよ OAです。
物語の中は冬、現実もこれから冬ですが、次の春までお付き合いいただけると 幸いです。
よろしくお願い致します。
生まれて始めて「放送第1話」の作画監督という大役をさせていただきました。
Kanonは冬の物語で、レイアウト時はともかく、原画時にはうっかり失念してしまい がちな雪が、カンパケ時にはしっかり降っていたりして、一瞬自分達の作ったもので あるというのに目を奪われることもしばしば。雪の季節をじっくり楽しんでいただけるように、作画の方でも気を付けて作って行きたいです。
これから2クール、美しい「Kanon」の世界をお楽しみください〜!!
1話という事なので、ほんの少ししか登場のなかったキャラ達もいましたが、各キャ ラクター達の持っている『らしさ』が出るように仕草や表情に気を付けて絵作りをし てもらいました。
後、作業自体まだ暖かい時期の頃だったのですが、色の感じ、背景、撮影の処理 とKANONの舞台となる冬の季節感、空気感が感じ取れる映像が出来上がったのではな いかと思います。
いよいよ「Kanon」が始まります。ちょっと悲しい展開もありますが、冬のあとには春がくるように、いつか必ずHappyEnd。最後には、ホッと心が温まるような作品にしたいと思っています。
よろしくお願いします。