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第8話「密室王女」

折しも台風10号が接近していた週末の夜――
豪雨の中、山道を進む車にはリザとヒロ、そして姫が同乗していた。姫の号令でドライブに出ていた一同だったが、台風のせいで土砂崩れが起こり、陸の孤島に取り残されてしまうのだった。

何とか山道の途中にあったモーテルに辿り着くと、そこには姫達同様、避難してきた人々が集っていた。生真面目そうな眼鏡の青年。中年のサラリーマン夫妻。十歳位の娘を連れた親子連れ。ヤンキーのカップル。

……それらに混じって、何と令裡の姿が。

一触即発状態になるリザと令裡を、慌てて止めるヒロであった……。その後、一同はサロンでひと時を過ごすのだったが、突然、フロントから従業員の悲鳴が響いてきた!

駆けつけると、そこには小太りの男が倒れていた。聞けば、外から現れたその男が、目の前で急速に衰弱して倒れたのだという。瀕死の男を見て令裡を疑うリザだったが、しかし、その首筋に吸血した跡は無いのだった。

その状況を不思議がるヒロに、姫はにべもなく、こう言い放つ。

「簡単な事だ。他に、人間の生気を吸い取る物が、ここにいるという事だろう」

再び悲鳴が響く!
それは、謎の怪物による二人目の犠牲者が出た事を知らせるものであった――!!
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