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第5話「血統王女」

転校デビューに失敗し、クラスのパシリになっているヒロ。
その朝も、みんなに鞄を押し付けられ、よたよたと学校に辿り着いていた。

と、そんなヒロを呼び止める声が。
それは、登校するだけで学校中の注目を集めていた黒髪の美女――
高等部の嘉村令裡のものだった。

それから令裡は、何故かヒロを構い始める。
昼休みには、わざわざ中等部の食堂に現れ、ヒロと食事を同席して再び周りの注目を集め、そして、ヒロが屋敷に戻ると電話を掛けてきて、屋敷に押し掛けようとするのだった。

姫の事があるのでヒロは慌てて断ると、
「じゃ、学校の正門前で待ってるから、今すぐ来てちょうだい。今すぐよ」
仕方なしにヒロは、姫に嘘をついて夜の学校へと向かう。

果たして、正門前には、令裡が待っていた。
どうして僕に声を掛けてきたのか、とヒロが質問すると、手招きする令裡。
その手を取り近づくと、令裡はヒロを抱き寄せた。

しかし、ニヤリと笑った令裡の口元には――鋭い牙が覗いているのだった!
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