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第2話「破壊王女」

「良く聞け。私の名は姫――……怪物と呼ばれる全ての異形の者どもの上に君臨する、王の娘だ」
そう名乗る少女――姫は、その王族の力で鉄骨の下敷きとなって死んだヒロを蘇らせ、半不死身の身体にしたのだという。

しかし、ヒロが生き続けるには、姫から与えられる命の炎を定期的に飲み続けなくてはならないのだった。

「せいぜい懸命に仕えるがよい。一生……な」

そう姫に言われたものの、当のヒロには今一つピンと来ていない。
その日も朝から屋敷にヒロの姿は無く、いぶかしんだ姫がヒロの姉、佐和々に訪ねれば、学校に行ったという。
「ふん……そんなもの必要ないのにな……家来として一生、私に仕えるのだから……」

一方、初めて学校に登校したヒロは、情けなくも転校デビューに失敗してしまう。そうして失意のうちに帰宅の途につくヒロだったが、その帰り道は奇妙な事ばかりが起こるのだった。
誰かにぶつかったはずが、そこには誰もいなかったり……。
急に身体の力が抜けて気を失ったり――これは、命の炎の効力が切れただけで、ヒロが気絶している間に姫が現れ、事無きを得たが――……。
屋敷に辿り着き、閉めたはずの門扉が勝手にまた開いていたり……。

「……?」

いぶかしみつつ屋敷の入口をくぐると、
「待っておったぞ!」  チェーンソーを持った姫が、ヒロに襲いかかるのだった――!
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