週刊Scoop[2月9日号]

年間自殺者3万人超 年々増える若年層「いじめられていたけれど親にも友達にも相談できない」

(写真) 警察庁の「自殺統計」によると、ここ数年、日本の自殺者は年々増加の一途をたどり、年間3万人を越えることが多くなってきた。統計を取り始めてから現在までの数値の増加率から、現在は第3のピークと言われている。自殺の原因はさまざまだが、病気を苦にする人、そして圧倒的に無職の人の割合が高いことに目がいく。かつては高齢による就職難が言われていたが、現在は若年層の就職難、正規雇用率の低さも叫ばれており、先行きの不安などから自ら道をふさいでしまう人たちが増えている。
また、いじめ問題、病気、友人関係の悩みごとを誰にも相談できず、絶望感から自殺に結びつくケースも多いという。「神父」板橋容疑者にナイクラッド弾を贈られたという16歳の女子高生Yさんも、いじめに苦しんだ末、自殺を図ったという。しかし板橋容疑者に悩みを打ち明け、言葉をかけられているうちに「生きていていいんだ」と思えるようになったと言う。

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「孤独」も自殺の大きな要因になっている。自治体など行政は自殺者の増加を止めようと相談機関の一覧を作ったり、手軽にうつ診断が出来るチャートを配布したりしているところもある。必要なことは話を聞いてくれる、手を差し伸べてくれる人の存在なのではないだろうか。決して一人で悩まず、この先、少しでも自殺者が減ることを願うばかりである。

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