週刊Scoop[1月26日号]

元警察庁次長・霧山六郎主催勉強会「霧山塾」 目的は日本警察の改革推進 各界からそうそうたるメンバーが参加 NPS創設に隠された真相とは

(写真) 「霧山塾」とは、元警察庁次長である霧山六郎氏が主催している、警察機構を改革していくことを目的とした勉強会で、参加メンバーには政界、官僚、財界のそうそうたる顔ぶれが揃う。そのソフトな語り口から、マスコミでの解説などでもひっぱりだこの霧山氏、かつて警察庁次長を務め、警察庁で実権を握っていたが、その影響力は引退し作家となった今でも健在のようだ。現在の警察庁長官官房審官である菅原大吉氏も「霧山塾」のメンバーで、ことあるごとに霧山氏との連絡を欠かさない。
NPS初出動の認可は直接的には天城氏が出しているものの、最終判断は創設者である霧山氏がしている模様。本来であれば絶対的な守秘義務を持つ特殊部隊員がカメラの前に顔、名前まで出すということはあり得ない。そのセッティングを仕掛けた霧山氏の目的とは一体何なのだろうか。確かにそのインパクトは絶大で、SATとの合同訓練に関しても、事前にNPSの訓練番組が放送されていただめ、警察上層部にも受け入れられたという。

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この合同訓練の模様は表に出ることはないが、霧山氏はNPSの存在を世間に周知させたい考えのようだ。「確保」を目標とするNPSだが、それでは対処不可能な事案が出るときが来るだろう。そのときこそ「制圧」を信条とするSATがこの国を守る最後の砦と知らしめることが出来るというが、それではNPSはSATの捨石ということになってしまう。「霧山塾」が我々国民を守る特殊部隊のあり方を論じることはいいことだと思う。しかし特殊部隊員も国民であるということを忘れてはならない。いつ大きなテロが起こるやも知れない現代、国の治安を守る部隊を作り上げることは急務に違いないが、そのあり方はしっかりと議論されるべきである。

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