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インタビュー

神御蔵一號役 向井理さん

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警官役は初めてとのことで、意気込みなど聞かせてください。

警察官役もそうですが、一號のようにわかりやすいキャラクターも初めてで、体当たりで向かっていくのはとても好きなので、等身大で演じられるのかなと思っています。
こんなにアクションが多い作品も初めてです。大きな作品になると思いますし、プレッシャーというよりありがたい気持ちのほうが大きいです。でも、そういう規模の問題ではなく、自分がやることに対する責任が大きいです。ぼくには自分が与えられた役割をまっとうすることしか出来ませんが、みんなの士気を高めていければと思っています。

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原作を読んだ感想はいかがでしたか?

面白くてあっという間に読みました。今まで、特殊部隊はSATなど「記号」としてしか登場していなくてメインとなっているドラマはありませんでした。それは秘密にしなければいけないことが多すぎるからだと思うんです。原作者の小森さんの取材力がすごくて、警察の中でも「特殊部隊」という公にされていない部隊の話をどこまで見せるのか、派手な部分だけでなく細かいところまで緻密で生々しくて、実際にこういうことが起きたら、という説得力のあるストーリーでリアリティを感じました。そして、自分が演じるにあたってそれらに対してどうやっていこうかと考えました。壮大だけどリアリティのある、地に足のついた物語の説得力は想像しやすい分、ごまかしがきかないですから大変です。「心してかからないといけない」という気持ちと、小さい頃好きだったいい意味でのテレビのウソである派手さを思い出しつつ、翌日、学校や職場で話題になってくれればいいなと思っています。
実写にはどうしてもさまざまな制約がありますけれど、表面上のビジュアルだけでなく、登場人物の気持ちや、彼らがどういうものを背負って生きているのかということを体現することが重要です。三次元でどう動いてどんな声をあげるのかという映像にしかない魅力、心意気が大切だと思っています。起こる事件などは生々しいですし、考えさせられるものも多いです。そこから導かれるものは必ずしも正解があるものではないと思いますので、表面的なかっこよさだけではなく、内面的に問題提起できたらと思います。

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演じられる神御蔵一號という人物をどう捕らえていらっしゃいますか?

めんどくさい人だな、というのが感想です(笑)。一號はとてもわかりやすく、とにかく一直線な男、だからこそめんどくさい。猪突猛進型で、それで周りが危なくなったりすることもあります。でもだからこそ放っておけない人情味のある人物で、それがうるさいと思う人もいるかも知れませんが、憎めない男です。
原作とは違って自分の親ではありませんが、同じように大事な人が目の前で殺されています。大事な人を自分で守りたい、だからボクサーとして力をつけようというわかりやすい考え方で、純粋でありクサい言い方かも知れませんが正義感を当たり前のように持っていて「人を守ること」は誰にも負けない男です。思ったことがあったら言うし、叫びたかったら叫ぶ、行動するし抱えているものがあっても表に出していけるから、演じていて気持ちがいいです。
一號はまわりへ影響を与える男ですし、割とオーバーにわかりやすく行こうとは思っています。遊べるところは遊んで、こっちがボケていれば、蘇我がズバリと切り込んでくる隙を作れるかと思います。一號が蘇我をいじりたくて、ペースを乱して巻き込んで、でこぼこしたコンビになっていくのを感じ取って欲しいですね。

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撮影に入る前からさまざまなトレーニングをしていたそうですが…

男気があって、ちょっと茶目っ気のある男らしいキャラクターになればいいとは思っていますが、作品はみんなの共同作業ですから、自分なりに下調べ、下準備をしてきたものを出す、すべて本番が勝負です。そこまでに裏打ちされたものが必ず出ますので、「元ボクサー」という面ではわかりやすく筋トレをしています。ウェイトをあげるというより、どちらかというと「切れを良くする」ように意識していて、「元ボクサーのやるアクション」として見せたいと思っています。ボクシングは初めてですが、見るのとやるのではまったく違いますね。ボクシングの練習と平行してアクションのトレーニングもしていたのですが、まったく違うものなので難しかったです。アクションは意識的に大きく見せたり、ボクシングでは絶対にしない動きが必要になるので、違いを理解して切り替えて、ちゃんと見せるアクションをしないといけないと思っています。

綾野剛さんと共演されていかがですか?

これまで同じ作品に出演したことはあっても、こうして向き合うシーンはなかったんです。こうして一緒に演じていると「まんべんない人だな、接し方とか分け隔てしない、相手をちゃんとケアできる人だ」と感じました。ぼくはそういうことが得意ではないので、いいなと思いますね。
たまたま同い年で、同年代特有のひょうひょうとしたところがあって、たぶんお互いにここまで来るのにいろいろ経験していますが、それを尊重しあっていますね。学園ものとかでないと、同年代の人と共演することはそんなにないので、この年になって同い年の人と共演出来るというのはとても楽しいです。それぞれ立場が違う役柄なので、お互いのことがよく見えて、刺激になっています。

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撮影現場の雰囲気はいかがですか

現場のみんなが体育会系で、まるで部活にいる感じです。ぼく自身、ずっと運動部にいましたから昔に戻ったみたいで居心地がいいです。男だらけ、先輩ばかりで1年生になったような感じです。そういう居心地の良さはきっと一號もNPSで感じているのかも知れません。原作のようなNPSの雰囲気を出すにはなるべくコミュニケーションを取ろうと思って、みんなで飲みにいったりとか、そういう行為は大切にしてます。反対にSATと一緒のシーンでは、なあなあになってはいけないと思っていますので、あまり近くに行かないようにしています(笑)。

ハードな撮影が続いていますが…

ギリギリです(笑)。慣れてきたとはいえアサルトスーツで動きづらいですし、体力的にはそんなにきつくなくても、山中のロケ等で寒いのが辛いですね。
監督がものすごくこだわっていて、映像としてとても豪華ですし、やっていることも実際に派手で、名古屋の交差点を何度も封鎖して撮影して…驚くことの多い現場です。あまり最近のドラマにはない、インパクトの強い作品だと思います。
最初の顔あわせでプロデューサーから「事故やケガがないように」と言われましたが、ケガだらけです(笑)。でも、撮影に影響するような大きなケガをしなければいいですし、本気でやっているからこそのことだと思っています。

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ご覧の皆さまにメッセージをお願いします。

とても緻密に、そして豪華で派手で男くさい作品になっている中で、ちゃんと人間の感情が描かれています。ぐっと気合いの入るシーンもあれば、ふっと気の抜けるシーンもあります。なのでじっくり見ていただいても疲れませんし、幅広い世代の方にもわかりやすく見やすいドラマになっていると思います。ぼくの居る「NPS」という部隊は実際には存在しませんが、特殊部隊の人たちが実際に働いていて、そのおかげで平和が守られているという一面もあって、なかなか公にされない人たちの話ではありますが、そういう人たちがいるんだということを少しでもわかってもらえればと思います。人間としてかっこいい、そういう点が見どころです。是非、たくさんの人に見ていただきたいです。

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