2018.12.9 OA
#61 大庭利男
80歳 鍛冶職人

福岡・博多で続く大庭鍛冶工場の三代目。
希少な「博多包丁」の造り手で大相撲の土俵づくりに欠かせない「土俵鍬」の製造・修理を一人で担う。

もう半分趣味ですよね。趣味やないとできない、この仕事はね。
一に仕事、二に仕事、三・四がなくて、五に仕事ですよ。

15歳からやから65年。

親父のしよることジーっと見てるだけで、教えてもらうんじゃなくて、自分で見よう見まねで習っていく。
言葉では通じない。学校の教科書通りにはいかない。

土俵鍬ですよね。直角ですね。
持ち運びがいいことね、パッとこうやって。

意見を交換して、これの方が使い良いんやないのかな?いうことで、鍬を作る人と土俵を作る人と一体にならんと、良い仕事はできないです。

皆さん「機械を入れてから、どんどん作ったら?」と言んしゃるけど
それじゃ納得いかない。やっぱ自分はね、納得のいく仕事せんといかんからね。

もう半分趣味ですよね。趣味やないとできない、この仕事はね。
一に仕事、二に仕事、三・四がなくて、五に仕事ですよ。
やけんまだ、職人さんは卒業はありません。