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#019 2020年02月15日
パラアスリートの原動力

まるでサーキットのピットのような工場。つくられるのは、
選手ひとりひとりに合わせた「レーサー」と呼ばれる陸上競技専用車だ。
だからこそ小澤徹さんは入社当時、職人気質でやらないといけないと思っていたが。
「社長に、『お前、職人になるなよ』って言われて。しっかりコミュニケーションして
物を作りなさいっていう意味だったと思います」。

今も思い出すというその言葉を胸に、小澤さんは積極的にアスリートの意見を聞く。使う人の気持ちを汲み取って生まれる車いすは世界中にユーザーを増やし、
その数はなんと1200台以上。メダリストも信頼を置いている。
「小澤さんにレース前にメンテナンスしてもらうと、気持ち的にも余裕が違うので、
頼りにしてます」。

彼の作る車いすは、パラアスリートの原動力。
そしてアスリートの活躍が、彼の明日へのステップになる。