横浜市消防局 桜坂消防出張所 救急隊第一係に所属する、勤続3年目の救急救命士。
手を重ねた人の“最期の姿”が視えるという特殊な能力を持つ。死の運命は必ず現実になるため、救急救命士としてやりきれない思いを抱えている。
実母は幼い頃に病死。9歳の時には父が再婚するも、その1年後に病死。フリーカメラマンの義母は不在がちで、義理の兄弟3人と暮らしている。
幼い頃から、義姉の沙羅に想いを寄せていたが、ある日、彼女の寿命が28歳の誕生日までという運命を知ってしまう。
みことの義姉。天真爛漫な性格で、家族にとって太陽のような、笑顔の素敵な女性。
画家。地元のカルチャースクールで、お年寄り向けに絵画教室を開くほか、自宅のアトリエを解放して、近所の子供達にお絵描きを指導している。食いしん坊で座右の銘は“甘いモノは別腹”。マリーゴールドの花が好き。
みことの義兄。元ヤンキーだが、現在は警備員として勤務。ぶっきらぼうな物言いで時に厳しいが、本当はとても優しい心の持ち主。強面だが、誰よりも家族のことを思い、困ったときはいつも助けてくれ、みことたちの親代わり的な存在。
20代の頃、結婚を考えた彼女がいたが、幼い兄弟たちのために別れを選んだ。
総合格闘技が好きで、ジムにも通っている。
みことの義弟。高校3年生。花巻家では日々の料理を担当し、みことたちは皆、藍の作るご飯が好き。食後のデザートは、藍の機嫌の善し悪しでグレードが変わる。
姉の猫可愛がりにはウンザリしているが、食べ歩きに付き合ってくれるのは沙羅しかいないため、我慢している。
兄弟で一番の合理的思考の持ち主。クールに見えて、末っ子らしい一面も見せる。
同級生とはあまりつるまず、学校では一人で過ごす方が好き。繊細な心の持ち主。
みことの義母で、廉、沙羅、藍の実母。海外を拠点に活動するフォトグラファー。子どもたちが小さい頃は日本にいたが、徐々に家のことは廉に任せ、海外を飛び回っている。
子供たちのことも愛しているが、撮りたいものやそこにビジネスチャンスがあると、向かっていく人。大人子供関係なくちゃんと向き合って話す。うそのない人。子どもたちのことを気にかけつつ、自分のフォトグラファーとしての人生も捨てきれず生きてきた人。
廉の親友。花巻家のことを昔からよく知っている。
フリーカメラマンで、元は廉の母のカメラアシスタントをしていた。18歳にして、世界最高峰の写真賞を受賞。世界を飛び回り、写真を撮り続けている。
一見ヘラヘラとしていい加減と思われがちだが、まっすぐで隠し事をしない自然体の人で、みことが幼い頃には、よく遊んでくれていた。
横浜市消防局 桜坂消防出張所 救急隊第一係・隊長。みことの上司。
温和でもの静か。救急救命の腕は確かで、常に冷静な判断をし、みことは絶大に信頼している。仕事で落ち込んでいるみことを静かに励ます事が多い。
家族は妻と幼い長男がいる。
横浜市消防局 桜坂消防出張所 救急隊第一係・機関員。みことの先輩。
合理的思考の持ち主で、次の命のためにすぐ気持ちを切り替えるタイプ。死に直面する現場で感傷的なみことに苛立つ事もしばしば。言い方は時にきついが、厳しさの裏に優しさもある人。
横浜市消防局 桜坂消防出張所 救急隊第二係。
救急救命士になって1年目の新人。救命現場の厳しさを目の当たりにして、まだついて行くのが精いっぱい。年の近いみことに、何かと相談することが多い。
横浜市消防局 桜坂消防出張所 消防隊第一係・消防士。
みことと同じ署に勤める消防士で、救急救命士を目指し勉強中。何事も思慮深く考え込むタイプのみことは、楽天的な彼女の言葉に背中を押される事も多い。思ったことはすぐに口にする。面食い。
沙羅の講師仲間で、カルチャースクールの書道教室の講師。小学生の娘がいる。
子どもを産む前は、積極的にボランティア活動などに参加していた。海外で書道を広める活動にも参加したことがある。ポジティブな女性。
藍と同じ高校に通う、明るく元気な女の子。藍のことが気になっている。
同級生とつるまない藍に、よく絡んでくる。
廉の先輩のベテラン警備員。妻と二人暮らし。2年前に弟を病気で亡くしている。
いつも家族のことを一番に思う廉を、何かと気にかけてくれる。