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| 第90回放送後記 (2004.02.03) |
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もう今年も一ヶ月過ぎてしまった…。 成長しているのだろうか自分は。 先週は下村キャスターとともに岸和田へ。虐待事件の取材。 見えてきたことは放送である程度出しましたが、少し補足すると…。 よく言われることですが、今回のような一種「ネグレクト」性を持つ虐待は、なかなか 明るみに出ません。それは、もちろん見た目で傷があるわけでもなし、また、食べ物を与えられていない、服装も手をかけられていない、といったことは、家庭の経済状況に探りを入れることになり、なかなか突っ込みにくい、ということもあります。ただ、今回のケースは、「後回しにされた」 という要因が強い、という印象です。 学校も、児童相談所もハッキリとは言いません。言いませんが、行間から滲み出るのは、 という事情です。 番組でも下村キャスターが言っていた通り、当事者たちは、それを言うと言い訳になる、としてこの話題を避けますが、やはりマンパワー、特に児童相談所のマンパワーの不足は否めません。そんな中で、仕事にはどうしても優先順位がついてしまうわけで、今日明日にも誰かを怪我させる、授業を破綻させる、といった児童に比べれば、“学校に来ない” だけの児童への対応は、緊急性が乏しい、言い換えれば、対応が1週間2週間伸びてもあまり変わらないだろう、と判断されがちのようです。 もちろん、今回のケースを “長期欠席” としか認識できなかった学校、そして児童相談所、それぞれに責任があるのです。“長期欠席生徒” と判断されたまま、どこからも手を差し伸べられずに、きっと近所の人たちが自転車を出し入れする音を窓の外に聞きながらも、コトバを発することもできず、どんどん衰弱していった15歳の少年の絶望は、想像を超えています。家庭を訪問しても会わせてもらえない、それどころか最後は保護者たるべき川口容疑者自身とも会えないという状況が続いていて、強引に安否確認という手段を講じなかった学校、そして家庭訪問すらしなかった児童相談所、これらは責められてしかるべきなのです。 ただ、再発防止ということを考えると、やはりマンパワーに言及せざるを得ないのもまた事実。で、それが簡単に増えないこともまた容易に推測されます。 もちろん虐待する親を無くすのが一番いいのですが、その妙案もないのであれば、制度を何とかするしかなく…しかしそれも何だか望みが薄い気がします。 じゃあ、現体制での成功例を教えてくれ、と岸和田の児童相談所に聞いてみたのですが、「今、とてもそれを言える状況ではない」と。まあ、それもそうです。全国から批判の電話、ファックスがやまない中、 “このときはこうやってうまくいったんです” ってのは、やはり言えませんよね。ただ、当事者があまりにも口をつぐんでしまうと、何も進展せず、また同種のことが起ってしまうのでは、という危惧もあります。難しいところです。 児童相談所で子供たち、家庭を何とかバックアップしよう、と働いている人たちは、基本的には志の高い人たち(だと思いたい)なのでしょうから、そういう人々が無理なく働ける環境を整備するのは行政あるいは政治の仕事だと思うんですけどね。 安東ウメ子さんのウポポを生で聞いた。“私がアイヌ文化を伝えなきゃご先祖様に申し訳ないからね”と語る72歳。他文化の口琴もさらっと使ってみるその自然体ぶりにも感心。 ザゼンボーイズ一枚目支持、こちらは都市の言霊。繰り返される諸行無常が繰り返されて候。 |
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