尾崎将司

オンエアー

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2003. 5. 11 放送 
第156回 「尾崎将司56歳 復活への闘い」


 通算113勝、生涯賞金約26億円。日本のトップゴルファーとして数々の栄光を手にしてきた尾崎将司(56)。しかし、ここ3年間で優勝2回と勝利から見放され久しい。プロ34年間、もう一度勝てる自分を取り戻したいと復活へ向けての尾崎の闘いが始まる。



尾崎将司
■クラブとは「自分の刀」である

 ゴルフの為のあらゆる施設が揃えられている尾崎邸。まさに小さなゴルフ場のようである。 そこで尾崎は日々の鍛錬を怠ることはない。ここ数年の成績はふるわないものの、56歳という年齢でトッププロとして闘い続けること自体、十分に凄いことだ。しかし、尾崎はそのことに満足してはいない。もう一度全盛期の自分に。いや、それを上回らなくては闘い続ける意味がないと思っているのだ。
尾崎の自宅には工場と呼ばれる部屋もある。ここでは契約メーカーから送られてきたシャフトやヘッドを自らクラブに組み上げているのだ。なぜなら、尾崎にとってクラブとは「自分の刀」であり、そのクラブに魂を込める作業を他人任せにすることは出来ないからだ。
そして、自宅の中で一番大事にしている書斎へ通された。デスクの後ろを囲むようにたくさんの歴史小説が並ぶ。尾崎はいにしえの剣豪、武将たちの生き様に自分を照らし合わせているかのようだ。「最後の最後まで生き残る。人の目を引き戻すんだよ」と強い意欲をみせる。


■理想に近づけるクラブを手に入れて‥‥。

 2003年3月、復活をかける尾崎は沖縄でキャンプを張った。二週間、みっちりと打ち込みスイングの形を決めていく。そしてこのキャンプ期間中に新たなクラブを作り上げることを最大の目標としていた。特にこだわったのはドライバーである。飛距離を伸ばすためにクラブのヘッドを重くすることに重点をおいていた。
試行錯誤を繰り返し、尾崎はようやく納得のいくウェイトバランスを見つけ出した。新しいドライバーは全部で3本。どれもD6を越えた重量感のあるものとなった。早速出来上がったドライバーを手にコースに出てその仕上がり具合を試した、その飛距離は誰もが驚く300ヤードを遥かに越えるスーパーショット。尾崎の理想「飛距離と正確さでアドバンテージをとる」に近づけるクラブを手に入れたのだ。


尾崎将司
■王者は死なず。彼が挑戦者である限り。

 4月3日。東建ホームメイドカップ。ツアー開幕、尾崎が復活をかけたシーズンのはじまりである。しかし、決勝ラウンドは雨と寒さのため思うようなティーショットが打てない。結局、開幕戦は4オーバーの31位タイという不本意な結果に終わった。望む結果がそう簡単に出せるはずもない。
尾崎は試合から帰ると休む間もなくトレーニングを開始、常に前向きな姿勢をみせる。そして迎えた開幕4戦目フジサンケイクラシック。初日から好スコアを出し、3位タイで最終日に。十分復活を感じさせる10アンダー4位タイの好成績を残した。尾崎は「これからだね」と自信を覗かせていた。
王者は死なず。彼が挑戦者である限り。尾崎将司56歳。今新たなる伝説が始まった。

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