秋山篤蔵/佐藤健

福井県武生村の秋山家の次男として生まれる。
幼い頃から好奇心旺盛なやんちゃ坊主。一旦怒りのスイッチが入ると手が付けられない “かんしゃく持ち” で、気持ちが入らないとでくの坊だが、気持ちが入ると驚くべき集中力を発揮するというわかりやすい性格。そして異様に鼻が利く。
何をやっても長続きしない腰の据わらぬ篤蔵に思い悩んだ両親は 「嫁でもできれば腰が据わるのではないか」 と、海産物問屋の松前屋の婿養子の口に飛びつき結婚させるが、ある日、鯖江連隊で 「カツレツ」 に出会い、その味が忘れられず 「コックになる!」 と嫁を置いて単身東京へ。上京していた兄の協力を得て、華族会館の下っ端コックとして働き始め、料理人としての第一歩を踏み出した。
果てに、パリでの功績を認められ天皇陛下の料理番 「大膳寮の厨司長」 として日本に呼び戻された。