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撮影レポート 古田新太 篇

2016.12.23

スタジオ入りするなり持参のiPodをオーディオにつなげて、撮影中は自らセレクトしたお気に入りの名曲、懐メロ、珍曲が流れる状態にするのがここ最近の定番となっている古田新太さん。「やっぱり、オイラのiPodはいいねえ〜」と、本人もノリノリで撮影スタートです。

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そんな古田さんの今回のいでたち、かなりなことになっております。本番もこのスタイルでいくかどうかは未定とはいえ、「こんな芝居だったっけ?」「こんな芝居ですよ…」「これ、マンガでしょー?」「しかもジャンプではなくチャンピオンだね…」との会話が笑い声の合間に聞こえてきます。演出のいのうえひでのりさんも「…すごいね…」と一言つぶやいたあと、ニヤリとつい笑ってしまっています。

古田さん本人が「今回の贋鉄斎は自分を改造したい人にしましょうよ。腕から刃が出るとかさー」と思いつくままアイデアをポンポン出していくと、いのうえさんも「うーん、ありっちゃ、ありか? 刀があちこちから飛び出すとかね」と反応。これは果たして本気で採用する気があるのかどうか、さて本番はいかなることになりますか……?

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盛りに盛ったリーゼント風なヘアスタイルも強烈ですが、頭の上にチョコンとのった飾りも特徴的。古田さんは「なんだか女子大生の卒業式みたいな? シュシュみたいな? これは新しいかも」と言いつつ、どうやら意外と気に入った様子。

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腕には砥石を装着。まるで防具のようでもありますが、この物語には大事な小道具でもあります。

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筋肉もりもりの、この肉襦袢の腕にも直接メイクを施していきます。顔にも生キズのメイクをするのですが、これにはアートディレクターの河野真一さんが直にラインを指示し、メイク担当の内田百合香さんがその場で描いていきます。すると、古田さん自身も刀傷ラインを指示して顔の真ん中にも大胆に入れたりもし、顔の印象がみるみるうちに変化していきます。

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大ぶりな首飾りもすねあても金属製っぽく仕上げたパンツもハードなデザインで、よく見ると下駄にも鋲が打ってあり、これは銅色とのことですが一見すると全身が金ぴか、ギラギラ。小道具は“玄翁(げんのう)”、今で言うハンマーのような金属を叩く道具。それをかついでポーズをとる古田さんに、いのうえさんも「さすが、着こなしてるな!」と満足そう。

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他のキャスト同様に立ち姿も撮りつつ、古田贋鉄斎は箱に座ったバージョンも撮影。ここでは大き目な扇風機をスイッチオン! 皺加工を施してある紺色のマント風の袖なし羽織が風になびきます。カメラ目線でニヤっと悪そうな笑顔になる古田さん。なかなかの迫力です。

再び立ち姿の撮影。カメラマンの野波浩さんから「足を広げて、ふんぞり返って」「腰を入れて、左手をぐっと前に」などの注文を受けた古田さん。「気分はすみれちゃんだな!」と、BGMのリズムに合わせながら不敵に微笑むと、周囲は爆笑。常にスタジオ内が笑い声に満ちていた撮影となっていました。

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『髑髏城の七人』には初演から参加し、これで4回目の出演となる古田さんにも今回の舞台への想いを聞いています。

——長時間の撮影、お疲れさまでした! 今回の舞台に参加されることになってまずどんなことを思われましたか。
やっぱり、まずは「めんどくせえな〜!」ですね(笑)。3カ月も同じ劇場で、しかも東京だけで地方公演もない。何を楽しみにすればいいんだろう、って感じ。でもまあ、今回は(小栗)旬とか(山本)耕史とかが暴れてくれていたら、もつわけで。オイラはこの通り、出オチみたいなものなんでね(笑)。いのうえさんと中島さんが何を考えてるかまだわからないし、なるべく長時間出てほしいみたいなことは言われているけど、オイラとしてはなるべく出ない方向にしてもらいたいんですけどねえ(笑)。見せ場として“百人斬り”はあるんでしょうけど、言ってもあれは時間的には短いですから。小栗のほうを走り回らせておけばいいかなっていう、そういう作戦で行くつもりです。

——やっぱり“百人斬り”は、やりますよね?
やるでしょ。旬にしても前回の2011年版を経験しての今回なんだけど、あの時も実は「小栗が捨之介をやるんだったらオイラが贋鉄斎をやってもいいよ」みたいな話をしていたのに、それが叶わなかったんですね。だから期せずしてではありますけど今回、オイラ的にはリベンジという気持ちもあるんですよ。小栗のサポートとしての贋鉄斎を、自分でもやってみたかったんでね。もう50歳だし、今回がギリかなと思うんですよ。サポートったって結局、走り回らなきゃいけないわけですから。50歳過ぎてる贋鉄斎は今回が初めてなので、どこまでやれるかはわからないですけどとりあえず、現時点で小栗よりはオイラのほうが動けると思いますし!(笑)。それを全編通してとなったらイヤだけど、10分くらいなら大丈夫でしょ。

——改めて、小栗さんと舞台で初共演することについてはいかがですか。
旬だけでなく、耕史とも舞台では初共演なんですよ。耕史も旬も、今でも若造ではあるけどもっと昔から一緒にやりたいねって言ってたので。そんな連中と、しかもウチの劇団でやれるということは本当に楽しみです。旬は前回一度劇団には出たわけだけど、耕史には本当に大昔から「そろそろ出ろや、おい」って言ってたので、ようやくタイミングが合ったという感じ。彼らもスキルが当然どんどん上がってきていて映像の世界じゃブイブイ言わせているけど、ステージというアップがない世界でどれだけやってくれるのか。青木(崇高)とかもそうだけど、そんな頼もしい後輩たちと一緒にやれることで、こっちもいろいろなことが企めるしね。

——成河さんとは、舞台共演されているんですね。
でも新感線では初めてですからね。成河は身体能力が高いやつですから、そこはやっぱりたっぷり動いてもらわなきゃと思っていますよ。なんせ、われわれ劇団員は動かないぞ宣言をしているので(笑)。あ、あと、りょうちゃんが出てくれるのはうれしいなあ。彼女もすごく真摯な女優さんで、しかもものすごい雰囲気のある人だから。なかなか新感線に出るタイプの女優さんじゃないし、毛色が違っていいんじゃないかな。

——そして今回の沙霧は、清野菜名さんです。
清野は動けるから、そこは楽しみだね。実際この『髑髏城〜』って、本来は沙霧が主人公だったんですよ。それが年々、ストーリーテラーというか、お話の鍵を握っているという役になってきて。最初は彼女の成長が主のストーリーで、捨之介と天魔王のことはそれの枝葉だったはずなんですよね。今回は、また中島さんといのうえさんがどう考えているのかわからないですけど、オイラがいる限りは「沙霧、ホントはおめえが主役だかんな!」っていう方向で、稽古場は進めていきたいと思います。

——では開幕を楽しみにされているお客様に、メッセージをいただけますか。
ま、いろいろ言ってきましたが、とにかく新感線はお客様に喜んでいただくということしか考えていない集団です。この日本初の客席が360度回転するという新しい劇場で、われわれの知恵を出せる限り最大限に使って、あらゆるテーマパークに勝とうと思っております! そのくらいの根性で出演者スタッフ一同全精力を傾けますから、決して「まあまあだったね」とは言わせません。ちゃんと「面白かった!」って言わせますから、どうぞお楽しみに!!