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撮影レポート りょう 篇

2016.12.09

艶やかな赤い着物で現れたりょうさんの姿に、スタジオのあちこちから「綺麗〜!」と溜息まじりの声が漏れます。妖しげで、儚げで……とみんなで見惚れていると、スタジオ内に貼ってあった古田新太さんの今回のヴィジュアルイメージを見つけてしまい、いきなり爆笑するりょうさん。撮影がスタートするまでは、まだしばらくリラックスモードの模様です。

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今回のりょうさんの衣裳は竹田団吾さんによると、事前に演出のいのうえひでのりさんのほうからリクエストがあったんだとか。「極楽太夫の衣裳は今まで江戸時代の花魁をイメージしていたんですが、今回はきちんと時代に合わせて安土桃山時代の着物を意識しています」とのことでした。上に羽織った朱赤の“かけ”の着物には極楽鳥が、中に着ている着物には百合の花が大胆に刺繍されていて、とにかく絢爛豪華! 

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極楽太夫が手にする小道具は扇で、これを開いたり、少しだけ閉じ気味にしてみたりといろいろ試しながら、撮影していきます。頭には大ぶりのかんざし。松や波、揚羽蝶などがデザインされた飾りが、りょうさんの動きに合わせて揺れてキラキラ照明を反射します。この美しいかんざしが意外と曲者で、左右のバランスをとるのに一苦労。ポーズを変えるたびに頭の角度にりょうさん本人はもちろん、ヘアメイクのスタッフたちも常に気を配っている様子です。

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「ぜひ、横顔を撮りたい!」とアートディレクターの河野さんが注文すると、早速横向きでポーズするりょうさん。するとカメラマンの野波さんからも「少し目線を下げて」「頭をちょっとだけ傾けて」「腰を少しひねってみて」「気持ち、前傾姿勢で」「ゆーっくり、振り返って」など、細かい指示がどんどん飛びます。少しひねりの入った、女性らしい美しい姿勢でりょうさんが薄く微笑んだ瞬間、同時に何人かから「おぉ〜!」「カッコイイ……!!」と歓声があがります。

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動きのあるショットを撮る際には、さらに河野さんが「蘭兵衛に向かってカッと目を見開いた表情で」など、キャラクターに合わせた演出をする場面も。「目力(めぢから)が迫力あるね」「うるんだ瞳が、またいい!」とモニターでアップの表情をチェックするスタッフたちもみな笑顔で、すっかり新たな極楽太夫の虜になっていました。

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劇団☆新感線にはこれが記念すべき初参加となる、りょうさんにもお話を伺いました。

——この舞台への出演が決まって、まずどんなことを思われましたか。
1年3カ月かけて4つ、キャストを変えてお話も変えながら『髑髏城の七人』を上演する企画だと聞いて、ものすごくワクワクしました。「4シーズン、全部観てみたい!」って思いました。だって、本当にすごいことですよね。

——その『髑髏城の七人』の極楽太夫という役柄についてはどんなイメージがありましたか。
私が観に行った時には(小池)栄子ちゃんがやられていて、とっても素敵でした。一言でいうとすごく粋な人だなと思いましたね。母性もすごく強くて、人間のあらゆる情というものをほとんど出せるような役なんじゃないかなとも思いました。思いやりだったり、情けだったり、意地とか誠意とか、いろいろな人情が溢れている人。そういう部分を私も出せたらうれしいなと思っています。

——今回はりょうさんの印象に合わせて、中島かずきさんが少しキャラクターを書き換えてくるかもしれませんね。
そうなると、栄子ちゃんがやっていたあの“胸のシーン”は絶対なくなるでしょうね。

——それは、やりたくないということですか?(笑)
いえ、やれるならやりたいですよ(笑)。けど、たぶん私じゃ話にならないですから、あの場面はカットでしょう。

——じゃ、違う武器で戦うとか?
武器か……、私にあるのかなあ。あったらいいなあ。

——りょうさんがああいう思いきったやり方で戦うイメージがないのですが(笑)。
でも私ね、意外と運動神経がいいんですよ。高校生の時にはバック転とかしていたくらい。大人になってからはやってないですけど。トレーニングをしている時、トレーナーさんから「ピンクの筋肉だ」と言われましたしね。瞬発力が強い人は白い筋肉で、持久力の人は赤なんですが、私はピンクの筋肉なんですって。ピンクは両方いけるらしいです。

——素晴らしいですね!(笑)
なので、それをぜひ使う機会があればいいなと思っています。

——今回のカンパニーについては、どんな印象ですか。
古田(新太)さんがいるので、安心しています。毎日飲みに行けるんじゃないかな〜って。

——それは安心材料なんですか?
安心ですよ。古田さんと飲むとその日の芝居がどうだったかがズバリわかるので。そうすると次の日のことを考えたとしても、気持ちよく眠れるんです。反省会みたいな堅いものではないんですが、自然に楽しく会話ができて「また明日もいいものをやろう!」という気持ちになれるんですよね。

——今、一番楽しみにしていることはなんですか。
今はワクワクしているばかりで、いのうえさんの演出を受けるのも楽しみですし、こういうお着物を着て舞台で時代劇をやるのも初めてですし、どうやらアクションや殺陣もありそうですし。こう考えると本当に初めての経験がとても多いんですよ。今まではすぐ不安に思っちゃうことが多かったんですけど、不安でいると損するなと気づいたので、最近は前向きに考えるようにしているんです。本番までにできることはすべてやり、自分の中で安心材料をなるべくたくさん作っておいて、思いっきり楽しんでやりたいです。みなさんにも楽しんでいただけるよう、精一杯やりたいと思いますのでぜひ足をお運びください。