「出ていって! もうあんたの顔なんか見たくない!!」

そうサガに言われて、さがの部屋を飛び出してしまったシュガー。
そして次の日になってしまいました。
しかしサガの元に帰るわけにはいきません。精いっぱいの謝罪をこめて、"ゴメンナサイ"と手紙に書いたのに、それを見てサガは怒り出してしまったのですから。

けれどもシュガーは知らなかったのです。

シュガーが"ゴメンナサイ"と書いたノートが、実はサガにとって母親の形見である大切な楽譜だったことを......。

と、行く当てのないシュガーに声をかける小さな人影が――

「なにやってんだ、シュガー?」

それは見習の季節使いの中でもイタズラ者で有名なバジルとシナモンの2人でした。
彼らはシュガーの話を聞くと、こう言います。

「そんな家なんか出て、ここに来いよ。」

「イイじゃん。見習い季節使い同士、楽しくやろうぜ!」

何でも2人のいる場所は遊び放題で全然飽きないというのです。その誘惑を、今のシュガーは拒むことは出来ません。

そうしてシュガーは彼らの仲間になることを決めてしまうのでした。

一方サガはサガで、当然頭にきていました。シュガーの書いた文字をサガは読むことが出来ず、ただの落書きだと思い込んでしまっているのですから。

けれども気がつくと、シュガーの帰りを待っている自分がいるのもまた事実でした。シュガーの空のベッドを眺め

「結局、帰ってこなかったな......。」

そう呟いてしまうサガ。

すれ違いの2人......。仲直りができるのはいつのなるのでしょう......?