大久保智康のシュガーマル用語集
 

* 第二十回(最終回) *



・実は来週で【じつはらいしゅうで】

天才・田村信先生の名著のタイトル。「実は来週で……」という電話で突然の中断を告げられた、連載漫画の数々が収められている。
「語録、実は#20回で終わりに……」と電話で突然言われた時、オレは真っ先にこの書物の名前を思い浮かべました。実はまだ、書こうと思ってたネタも色々あったんですが、それはまぁ、机の引出しの中にしまって、と。
というわけで、今回唐突に最終回!



・ちっちゃな雪使い シュガー【ちっちゃなゆきつかい しゅがー】

このコーナーに登場した様々な人たちが制作に携わった、テレビアニメのタイトル。
私がこのアニメに参加してしばらく経った頃、木村監督が次のような事をおっしゃっていた事を覚えています。
「この企画、いわゆる"おっきなお友達"向けの作品にすることもできるだろうが、そういうものを目指すより、子どもたちが見て楽しんでくれるものにしたい……」
実際にこのアニメを見てくれた皆様がどう思われたかはともかく、私はこの意見に同意し、そのつもりで脚本を書いてきました。おそらく、他の脚本家の方々、あるいは他部署のスタッフの皆様も、そうであったろうと思います。
とはいえ、本当のところ、どのくらいの子どもたちがシュガーを見てくれたのかは、私にはわかりません。放送形態も子供向けとしては少々特殊でしたし、レンタルビデオやDVD等の場合、売れた本数はともかく、実際に見てくれた子どもたちの数となると、もう全く……
でもとにかく、何らかのかたちで見てくれていたであろう子供たち。そんな彼・彼女らが、一時なりとも楽しんでくれて、更にこの先成長して行った時、心のどこかの片隅にひっそり、『シュガー』ってアニメの思い出が残ってて、辛い時や楽しい時、それが力になってくれるような…… 見てくれた子どもたちにとって、いや御覧になってくれた全ての皆さんにとって、『シュガー』がそうしたものになってくれたらいいなぁ。
と、今は願うのみ、であります。

――以上、スタッフの末席にいた私の、最後の独り言。きれいごとっぽく見えるかもしれませんが、実はけっこう本音です。

では、この語録もこれでおしまい。機会があれば、またどっかでお会いしましょう。 ザッツ・オール、フォークス!!

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